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2024-05-03 07:28

#426【特別編】OKの日本昔話『3分の1カメムシ』

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OKファームの日本昔話、この放送は、OKファームのリスナーから寄せられたお便りを、私OKが昔話っぽくお読みする放送でございます。
今日の昔話は、【三分の一カメムシ】というお話をお届けします。
三分の一カメムシ 原作チコリータ 脚本 OKファーム
チコちゃんという小さな女の子がおったそうな。
チコちゃんには、4歳上のお兄ちゃんと、6歳上のお姉ちゃんがおったそうな。
親父は、500万円の借金をこさえて、どこかへ消えてしまったらしいのじゃが、その話は今回は関係ないので省略させてもらうぞ。
チコちゃん一家は田舎に暮らしておったので、お兄ちゃんお姉ちゃんとは共通の思い出がいっぱい。
あの山に行ってこんな木を見つけたとか、友達の家に行ったらその前の田んぼでこんなものを見たとか、
お兄ちゃんお姉ちゃんが体験したものをまたチコちゃんも体験しておった。
しかしチコちゃんが一つだけ兄ちゃんと姉ちゃんと同じ体験できないものがあったそうな。
それは中学校の校舎。
チコちゃんが入学する前に給食室から出た火が原因で校舎が燃えてしまったので、
チコちゃんが入学した時と兄ちゃん姉ちゃんが入学していた時では、その校舎は違うものであった。
まあ今のところで言う旧校舎とか新校舎とかは言われるような感じで、そもそもの作りが違っているわけじゃな。
ちなみにチコちゃんはその学校が燃えるのを家の近くからなんとなく見てみたことがあるらしく、
なんだかあっちの方が赤いなと思っていた思い出はあったそうな。
だからチコちゃんには古い校舎の記憶がない。
新しい校舎でよかったなと思うこともあるけども、兄ちゃん姉ちゃんが通っていた旧校舎になんとなく憧れを抱くこともあったのだ。
そしてチコちゃんはある日兄ちゃん姉ちゃんに聞いてみた。
ねえ旧校舎での一番の思い出って何?と兄ちゃん姉ちゃんは迷わず、
ああ亀虫やねえと答えたそうな。
チコちゃんは、え亀虫?亀虫なら今私のおる新校舎にもいっぱい出るよというふうに兄ちゃん姉ちゃんに聞き返したんじゃが、
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兄ちゃんはそれを鼻で笑って、俺らの時代はそんなもんじゃなかったと言ったそうな。
チコちゃんが通っている新校舎と言われるものもかなり山いちかいちに建ってはいるのだけれども、
兄ちゃん姉ちゃんが通っていた新校舎はその日ではなく山ぎりぎりに建てられておったそうな。
なので虫は入りたい放題。
おまけに旧校舎というだけあって昔ながらの作り、そのため隙間だらけ。
今みたいに察しがあるわけでもないし隙間だらけ。
きっと夏は暑く冬は寒いという本当に大変な校舎だったんじゃと思われる。
移動教室の際に使う廊下の天井に虫がいっぱいすくっていくというのは当たり前の話じゃったそうな。
そんな話の中でも特にチコちゃんの頭に残ったのが三分の一のカメムシという話じゃった。
三分の一のカメムシって何?カメムシが三つに割れとるん?
ちがうよちがうよ。あそこに窓が見えるじゃろう。
うちの窓じゃけど、まあそうよね、小学校と同じぐらいの窓かね。
あの窓の三分の一にカメムシがおったんよ。
チコちゃんも田舎育ちじゃし進行者でそれなりにカメムシには慣れておったんじゃが、
さすがに窓の三分の一をカメムシが覆うというような事態には遭遇したことがのうてのう。
さすがに悲鳴をあげてしまったそうな。
時は10年か20年かそこいらが流れ、
チコちゃんはお姉ちゃんのお家におった。
6歳離れたお姉ちゃんは結婚し旦那さんと幸せそうに暮らしておった。
その家にチコちゃんが遊びに行った時のこと、
姉ちゃんは洗濯物を干しておった。
この姉ちゃんの家というのもわりかし山に近い。
つまりカメムシが絶対来てしまう家なんじゃ。
車庫の上の洗濯干し場に行って、
そのカメムシを姉ちゃんは手際よくパンパンとはたいておった。
チコちゃんはおそるおそる、
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こんなところに洗濯物を干して大丈夫だの?と聞くと、
お姉さんは少しだけ笑いながら、
中学の時の量に比べたらこんなの大したことないと。
チコちゃんは自分で自分のことを田舎育ちとか、
自然で育ったというふうに思ってはおるんじゃが、
上には上がおるもんじゃの?ということを感じたのと、
人間の免疫ってすごいな!ということを感じたそうな。
王家と同世代の方は、
二分の一とか三分の一とかいう言葉を聞くと、
なんとなく、
ルローニケンシンのオープニングテーマか、
それともエンディングテーマか、
とか思ったかもしれんけどの、
これは本当に三分の一のカメムシというお話でした。
このお話を教えてくださったチコリータさん、
本当にありがとうございました。
それではまた次の昔話でお会いしましょう。
王家ファームの王家でした。
あ、いいねとフォロー忘れんといてね。
ほいじゃあまたね。
07:28

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