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2024-08-08 1:09:56

#227 ファストフードのモノカルチャー化

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<目次>
() OP
() アメリカ人のお財布事情と経済からみるファストフード
() スケールと効率化しすぎた反動
() In-N-Out Burgerとチポトレのポジション
() どこに行っても同じ景色
() サードウェーブ系コーヒー全部似てる件
() コモディティ化する米国スタバ
() 特殊なマクドナルド店舗が存在する
() マルチプレイヤーなオフライン体験
() 場所としてのマクドナルドのイメージ
() ”初期のほうがよかった”
() 場所に求めるセレンディピティ
<参照リンク>
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サマリー

ファストフードカルチャーの背景や現状について話し、消費者の負債問題や貯蓄の増加、ファストフード店舗の課題、そしてインアンドアウトの成功について考えます。 マクドナルドのモノカルチャー化についての話では、店舗の設計やデザインの問題、ネット上のデザイントレンドがフィジカルなものにも影響を及ぼしていることに触れられています。 ファストフードのモノカルチャー化について考え、日本のマクドナルドやスターバックスの店舗の特徴やクリエイティブなコンセプトについて話し合います。 マクドナルドの場所づくりの課題とアメリカと日本での違いについて考察します。 特定の集まる場所がなくなり、ファストフード店やカフェがサードプレイスとしての役割を果たすことが少なくなっています。 テラス席以外の新しい場所の作り方やフィレンチェの映画館のリノベーションなど、ファストフード店のカルチャー化に対する解決策を話し合います。

ファストフードの現状と課題
草野 みき
皆さんこんにちは、草野美希です。 宮武哲郎です。
Off Topicは、アメリカを中心に最新テクニスやスタートアップ、ビジネス情報をゆるく深掘りしながらご紹介する番組です。
今回のトピックは、ファストフードのモノカルチャー化について話していきたいと思います。
宮武 徹郎
今日は引き続き、先週からのファストフードカルチャーとかについていろいろ話していきたいと思うんですけど、
先週は、ファストフードがどれだけアメリカのカルチャーだったり、グローバルのサブカルとかに影響を与えたという話と、
後半ほとんどマクドナルドの話だったと思うんですけど、この話をしましたと。
今日に関しては、もう少し課題面というか、今のファストフード店ですと、スケールはしているもののそこに対しての課題っていろいろあると思っていて、
そこについて話していきたいっていう。
まず話したいのが、なぜファストフード系の食品がまた今人気になっているかっていうところ。
そこに関して、いろいろ背景を説明しないといけないんですけど、
アメリカの場合ですと、消費者が使えるお金の流れを見るのが大事だと思っていて、
限界を迎えているのかなっていう。
その限界っていうのは、去年末にも少し話したと思うんですけど、
今アメリカだと結構記録的な負債レベルまで来てますと。
それはアメリカ全体もそうですし、消費者側としても。
クレジットカードの負債額が1.1トリリオン。
日本円だといくらかっていう数字はなかなか出せないですけど、
そんな額が出てたり、
あとそもそもクレジットカードを使い切った人たちも結構多くて、
利用限度額を超えちゃうみたいなところがあって、
それによって支払い円帯もどんどん増えていってます。
特に若い世代の方がそこのクレジットカードを全部使い切っちゃったっていう現象が起きやすくて、
アメリカ政府側の調査によると15%ぐらいのZ世代がクレジットカードを全部使い切っちゃってます。
ミディネイル世代ですと12%で、X世代ですと9.6%、ベビーブーマーですと5%弱っていうところ。
これって後払い決済も含めてないので、さらに負債って多分もっとありますと。
そこの負債額は過去話した内容なので新しくないと思うんですけど、
過去2年間でかなり市場が悪化したじゃないですか、全体の経済市場が。
ただそれでも全然大丈夫ですよっていう人って多かったんですよ。
その理由はまだ消費してる消費額が下がらなかったから、結局経済落ちてるんですけど、
インフレとかも多少ないそういうのはあるんですけど、より多くのものを人が買ってますと。
それがどこが限界地点なのかっていうのを見たくて、今回色々調べた中ですと、
実は2020年から2021年の中旬終わりぐらいまでにかけて、
アメリカ人ってめちゃくちゃ貯金を増やしたんですよ。
これって一部はコロナの影響で政府から資金支援とかもいろいろ受けたっていうところもあって、
なおかついろいろ株式市場がすごい上がったりもしてたので、
そこでキャッシュアウトした人たちも多かったですと。
そのタイミングで多分草野さんも見たと思うんですけど、
アメリカだとGreat resignationって呼ばれる大量退職時代みたいなことが起きて、
キャッシュがめちゃくちゃ入ってきたからもう仕事しなくていいみたいな人たちがめちゃくちゃそのタイミングで増えましたと。
2020年の3月から2021年の9月までの18ヶ月間ですごい貯金額が増えたんですよ。
2021年8月時点ですとアメリカでの貯金額が2.1トリリオン、300兆円まで膨れ上がって、
大人1人当たり8000ドルにまで上がりましたと。
それを彼らを見て、もっと使っていいんだって当然ながら思ってしまうわけですよね。
ただその後に経済が下がって、利率が上がってインフレもいろいろ出てきている中で、
コロナ期間中みたいに未だに消費をしてたんですよね。
何がここの2,3年間起きたかというと、
あの2.1トリリオン分、300兆円分の貯金がマイナスになったんですよ。
平均毎月10兆円下がったんですよ。
今ですとマイナス10兆円以上。
というところまで来たので、さすがにこれから過去の収入で未来の消費ができなくなった。
そんな状況の中で、やっぱりいろいろ今までみたいに物の購入ができないじゃないかと。
だからこそより低価格のものに皆さん寄ったりしています。
ただこれも、もしかしたら救われる方法があって、
これは別に意図的な救いというか、消費者側が行動を変える救いではなくて、
単純に上からお金が降ってくるっていうパターンで、
今アメリカですと、ベビーブーマーとか、より年を重ねているアメリカ人ってめちゃくちゃお金持ってるんですよ。
確か70歳以上のアメリカ人って今35トリリオン分、なので5600兆円分のお金を持ってるんですよ。
なのでアメリカの資産の多分25%ぐらい持ってるんですよ、70歳以上の人たちは。
消費者の負債と貯蓄
宮武 徹郎
そこのお金って次の世代に渡るじゃないですか。
相続とか。
確か上の世代から次の世代に渡るお金の額が70トリリオン分。
日本円にすると今の為替レートを考えると1ケイ円分のお金が2018年から2042年にかけて、
今のミレーニア世代とかZ世代とかに渡るところなので、
結局今の消費をし続けても上の人たちからお金が降りてくると、そのまま使い続ける可能性は全然あります。
ただそれがすぐに降りるわけではないですし、そのキャッシュの使い方自体はいろいろ課題があるので、
おそらくなんですけど短期に渡っては少なくともアメリカ人に関してはより消費額を落とす可能性があります。
落とす中だと何にお金を使い始めるのかと言いますと、
外食の消費額って実は上がっていて、
グロサリーはグロサリーよりも上がっている状況になっていて、
グロサリーを超えている状況になっています。
ただグロサリーの値上げ自体は実はファストフードほどないんですけど、
それに合わせてファストフード店が何をやっているかというと、
バリューセットみたいなのを出し始めてるんですよね。
なので最近アメリカでも話題になったんですけど、マクドナルドが5ドルのバリューセットを出したり、
ウェンディーズが3ドルの朝ごはんのセットを出したり、
そこは基本的に赤字のセットなんですけど、
それによってより人を引き寄せてそこでもっとお金を使ってもらうような仕組みを考えています。
なのでそれをどんどんやるのは一つのファストフード店からして大きなチャンスでもあったりするんですけど、
例えばマクドナルドからしてもより今ですとカルチャー的に優位性を持っていろんなコラボとかやっているわけなので、
そこでより人気を得られた中でさらにここで引き寄せるっていうところがあるんですけど、
個人的に1980年代とか1990年代のマクドナルドのような雰囲気って多分作れてなくて、
そこはなぜかというと一つ大きな課題が店舗の課題だと思っていて、
店舗のカルチャー作りが多分昔と比べるとだいぶ変わっているなっていうところが一番大きな課題かなと思ってます。
そこに関して、今アメリカですとマクドナルドに行きたい理由ってたまたまそのタイミングで、
例えばパラスとコラボしてたりとか、BTSとコラボしてるっていうタイミングであれば行って買って帰ろうかなって思うんですけど、
そこに常に行く理由っていうのがなくて、そこが一つ大きな課題なのかなと思いますし、
結局マクドナルドがあれだけ成功したキャンペーンを出したら何が起きるかというと当然ながら他社がコピーし出すんですよね。
2020年にケンタッキーがクロックスとコラボしたり、バーガーキングは3人のセレブと組んで、そのセレブをテーマしたセットを出したりとか、
ジャスティン・ビーバーはティム・ホートンズとコラボしたり、チャーリー・ディアメリオはダンキンとコラボしたり、メガンシー・スタリオンとかはポパイズとコラボしたりしているので、
セレブがコラボするっていうのが割と普通になってきます。
そのキャンペーン自体がコミュニティ化されるようになった時に、結局そこだけでは優位性作りってすごい作りにくくなる。
となると何が一つの次の可能性がある優位性作りっていうと、店舗かなと思っていて。
先週話したように、最近のマクロナルドだけではなくていろんなファストフード店舗って、よりオペレーションをスケールさせるために、
効率性を向上させるために、より体験の部分を捨てた。
そこが多分一つの今後の差別化ポイントになってて。
今ですと、だいたいどのファストフード店舗行っても、同じのように見えちゃう。
草野 みき
どういうところ?どういうふうに?
宮武 徹郎
それはもう外部から中身から全部そうなんですけど、デザインも実はアメリカの場合ですとめちゃくちゃ似てるんですよ。
それこそ、マクロナルドが始めたトレンドだと思うんですけど、めちゃくちゃ大きい窓があって、木材のパネルがあって、外では。
そこに店舗名を出して、ちょっとダークなトーンを中に入れて、中身は基本的に同じようなルックスになっていると。
例えば、今のアメリカのケンタッキーとマクドナルドとウェンディーズとバーガーキングとかを全部並べると、ほとんど同じような形で、箱型の感じで、ロゴが置いてある場所から店舗の雰囲気っていうのが結構似てるんですよ。
草野 みき
ファーストフードっていう概念が、そういうものだっていう印象はありましたけど、さらにそうなってるってことなんですかね。
宮武 徹郎
昔ですと、やっぱりマクドナルドの店舗を探しに行くときに、めちゃくちゃでかい黄色のアーチとかを見つけてたりしてたんですけど、今だとそれがめちゃくちゃでかく表示されてる店舗って少なかったりしているので、
そこの部分はすごい変わったのかなっていうふうに思いますね。
ファストフード店舗の課題と成功例
宮武 徹郎
なので、やっぱりそこってスケールを軸と置いたもの、デザイン性になってるのかなと思って。
例えばそれと若干対照的で、さらに伸びてるところで言うと、例えばインアンドアウトなんですよね。
草野 みき
あれもファーストフードになる。
宮武 徹郎
あれもファーストフードですね。
でも、あそこって別にスケールっていうか、もちろんファーストフードなので、より早く食事を提供するっていうのは、そこは変わらないんですけど、
会社としてめちゃくちゃ店舗数を増やすとか、そういうことって別にそこまで強調してないので。
草野 みき
東京でポップアップ1日やったりみたいな、ちょっとエクスクルーシブな感じはちょっとありますよね。
場所もマクドナルドみたいに拡張してないし、グッズもいっぱい置いてあったり、帽子被れるみたいな。
店舗の雰囲気はちょっと違いますよね。
宮武 徹郎
この間のポップアップすごかったですよね、日本で。
草野 みき
行きました?
宮武 徹郎
1日前にツイートしたんですよ。
草野 みき
でも2回目ですよね、今回。
宮武 徹郎
去年もやってましたよね。
でも、ちょこちょこ来るんですよね。
年1ぐらい来るんですよ。多分コロナ期間中来れなかったんですけど。
草野 みき
やってましたね。
宮武 徹郎
1日前にツイート、たまたまおうくんもどっかで見つけてツイートしたら、そのツイートが300万インプレッションぐらいついたので、
やっぱりめちゃくちゃみんなインランドアートが好きなんだなっていうのは思いましたね。
確か朝一でみんな並んで、しかも整理券がすぐに売り切れたみたいな話は聞いたので、やっぱすごいですよね。
でもアメリカでも同じ現象って起きるんですよ。
新しくインアンドアウトの店舗が開くと、アメリカの場合車でみんな来たりするので、車の行列ができるっていう。
10時間待ちみたいなことが起きるので、やっぱりそれはすごいですよね。
草野 みき
すごいですね。
宮武 徹郎
インアンドアウトってアメリカで420店舗しかなくて、比較すると例えばファイブガイズとかですと1800店舗、マクドナルドもアメリカでですと1.3万店舗あったりするんですけど、
1店舗あたり売り上げを見ると圧倒的な差があって、
インアンドアウトは1店舗あたり4.5ミリオンくらいの売り上げなんで、6、7億くらいの売り上げを出すんですけど、
マクドナルドの場合ですと2.9ミリオン、ウェンディーズですと2.1ミリオン、ファイブガイズですと1.2ミリオン。
だいたい1.5倍から3、4倍くらいの差があるというところで、
インアンドアウトですと最初からめちゃくちゃクオリティをフォーカスしたところで、
創業時は創業者の夫婦でやってたんですけど、実際毎朝マーケットに行ってそこでパンとか野菜とか全部自ら選んでたところで、
草野 みき
今ですと3代目が運営しているんですけど、多分2010年からやってるんですけど、あんまり多分創業時から変わってないっていうのが一つの魅力でもあって。
そんなにファーストな感じはしないです。早い提供みたいな感じはないですよね。
宮武 徹郎
たぶんそれこそ例えばマクドナルドとかそういうところよりもポテトをゼロから作っているわけなので、
マクドナルドのモノカルチャー化
宮武 徹郎
インアンドアウトって有名なのが電気ストーブとか電子レンジとか冷凍庫を置かないことだったりするので、
たぶんそこがすごい関連するので、スーパーファストではないんですけど、普通のレストランより早いみたいな感じかなと思いますね。
あれだけクオリティを重視しているっていうのもあって、もちろん従業員のケアとかもちゃんとしているので、
ちゃんと医療保険とか結構いいカバレッジとか提供したり。
店長とかですと、だいたいたぶん250系ぐらいの給料をもらえたりするので、確か見た数字だと店長の平均勤務年数が17年間なんですよ。
それ結構すごいですよね。
すごいですね。
ちゃんと長くいるっていうところはすごいなっていうところで、1948年にオープンしてから、たぶん平均1年間で10店舗ぐらいしか開いてない状況で、
比較するとサブウェイとか、たぶん世界一店舗数が多いファストフード店ですけど、ピーク時は1日7カ所開けてたので、そことかなり差はあるっていうところですね。
そことたぶんマクドナルドとかと比較するとだいぶ違いがあるのかなと思っていて、一部はそこの元々のターゲット層が若干変わったのかなっていうところですよね。
草野 みき
変わったっていうのは?
宮武 徹郎
たぶんマクドナルドとか元々のファーストフードってどちらかというと家族と子供向け?
が元のターゲット層で、そこを捕まえられると一生お客さんになってくれるっていうのが若干ディズニー方式をたぶん取ってたと思うんですけど、今ですとたぶんもう少し大人向けな雰囲気になってるのかなと。
これアメリカの話なので日本だとたぶん若干違うと思うんですけど、アメリカの場合ですともう少し大人向けになってるのかなっていうところで。
これがたぶんどこがすごい影響を及ぼしてたのかというと、おそらくチポトレで、たぶんチポトレもより大人向け、たぶん子供が行ってブリトを食べるっていう雰囲気よりも大人がちゃんと行ってそこで食事をするっていう感じを作ったと思うんですけど、
なのでそういうチポトレ化みたいなことがたぶん他のファストフードでも起きたかなっていうふうに思いますと。
でもその影響でいろいろ失ったものはあるかなと思っていて、もちろんトレードオフなのでそこはよりスケールできたっていうところはあるんですけど、
草野 みき
たぶん今だとそもそもどのマクドナルドに行ったかってたぶん覚えてないんですよ。誰も。
宮武 徹郎
例えば子供の時に誕生日パーティーでどっかのマクドナルド行ってそこで遊び場みたいなところがあったら、おそらく覚えてるんですよ。その数年後も。
それがたぶん覚えられなくなってしまってる。
この思い出の部分をマクドナルドはその場所ではなくて、それを商品とかマーケティングとかインフルエンサーに委ねたところだと思っていて、
個人的にはそこをもう一回場所に重きを置くべきなんじゃないかなっていうふうに思ってるっていうところですね。
草野 みき
コラボレーションどこもやってますもんね。
宮武 徹郎
そうなんですよね。
草野 みき
なんかやっぱり店舗、でもとはいえなんか店舗あれぐらいのマクドナルドの規模感で、こういろんな場所の特色出すみたいなオリジナリティ出すみたいな、
なんかスイートグリーンだったらそこの地域のアーティストに壁絵描いてもらうとか、その雰囲気をその地域に合わせるみたいなのって結構難しいんじゃないかなってちょっとしますけど、どうなんですかね。
宮武 徹郎
そこをどこまでコープレート側としてそこをやるのか、もしくはフランチャイズオーナーに任せるのかだと思うんですよ。
で、そこはなんかもう自由にさせるっていう、もちろんある程度のルールに従ってですけど、なんかそこって多分可能かなっていうふうに思うんですよね。
もともとそうだったので、なんでそれは可能だと思います。
草野さんが言うようにめちゃくちゃ店舗数も多いので、そこで一気にこれ全部変えてくださいってなるとめちゃくちゃお金かかりますし、
草野 みき
トリティーを担保するのが難しそう。
宮武 徹郎
そこは多分他の普通のリテール店舗でも似たようなことを、例えばメーシーズとかもやろうとしてますけど、やっぱりめちゃくちゃ大変そうなので、
そこは多分、まあなんかクオリティのぶれはあるっていうのは多分承知の上でやらないといけないところかなというふうに思いますね。
なんか日本だと結構なんか逆に景色が同じだからこそ、なんか自分の田舎で食べてたマクドナルドが東京で食べて思う、その田舎を思い出すみたいなシーンもやってて、
草野 みき
なんかそういう好き屋の仕方もあるんだっていう感じもちょっとしました。
宮武 徹郎
むしろその同じなのが見どころでもあるっていうところですね。
確かに、確かに。
草野 みき
なんかこの、その似たような店舗とか店舗の設計になってるっていうのは、なんかそのファストフード店だけじゃないと思っていて、
宮武 徹郎
コーヒーショップも似たような現象が起きてると思っていて、
なんか、まあもちろんなんか細かいところは違いますけど、
そのなんとなく言うと、だいたいどのなんかヒップとかなんかイケてるって呼ばれてるコーヒーショップって、
なんか結構似たような感じになってしまってる。
草野 みき
それはチェーンの。
宮武 徹郎
いや、チェーンじゃないところですね。
草野 みき
うーん。
宮武 徹郎
で、なんかそれは、えっと、その場合によってはなんか似たようなメニューまで出てくるような感じ。
草野 みき
どこら辺のライン、普通に独立系のお店の話も含めて。
宮武 徹郎
独立系の話も含めてですね。
むしろ独立系のところが似てるのがびっくりしてるっていうところですね。
草野 みき
へー。
宮武 徹郎
チェーン店だとなんとなくわかるじゃないですか、その上からのその指示によって買えるっていうのは全然わかるんですけど、
でもこれってなんですかね、なんかそのインスタグラムの普及とかYouTubeの普及とかによって起きたものかなと思うので、
やっぱりそのお互い全世界でフォローし合えるようになって、
で、そこでアルゴリズムベースで何がイケてるかっていうのがそこで決まるとみんなそこに寄ってしまって、
で、ファンもそこにそれがいいって言ってその店舗に行くとさらにその店舗がどんどん人気になって、
あ、じゃあこれが本当になんか人気なトレンドなんだって言ってみんな相乗りするっていう、
なんか自ら作る、何ですかね、そのトレンドサイクルっていうものがなんかできてしまうのかなと思っていて、
で別になんかこれ、これなんか一部、一部の人たちにとってめちゃくちゃ良くて、
多分今までアクセスできなかった、なんかこういう発想とかデザインのアイディアとかがあるのはあること自体はめちゃくちゃ良くて、
ただなんかそれが全部似たような感じになるっていうのは、もしかしたら消費者側からすると最終長期的には良くなかったり。
草野 みき
それは最近に始まったことなんですかね。
宮武 徹郎
最近ではないと思います。
なんか多分ここ、特に多分5、6年ぐらいは多分起きているものかなと思うんですけど。
草野 みき
もっと前はいろんなバリエーションがあったカフェがいっぱいあったんですけど。
宮武 徹郎
ここもなんかいろいろ議論できるポイントあるんですよね。
単純に平均が低かったっていう、なんかいいところもあったんですけど、
なんかその差分が大きすぎてみたいな話だったかもしれないですし。
なんかみんながレベルアップして、で結果的にみんながなんか同じような店舗になっちゃったみたいな感じかもしれないですし。
なるほど。
そこらへんもなんか、どっちが良かったっていう話ではないと思っていて、
単純にモノカルチャー化した。
草野 みき
もっとじゃあバリエーション、いろんなものが、
突拍子もないものが出てくる方が、なんていうか、こともあり得たんですかね。
コーヒーショップのデザイントレンド
宮武 徹郎
うーん、かなと思いますね。
あー。
なんか、うん。
で、逆にこれからそういうものが期待されるのかもしれない。
草野 みき
うーん、もっとコンセプトが定まった新しいものとか。
宮武 徹郎
なんかそこの、なんですかね。
なんかより、インターネットによっていろんなものごとが平らになったとか、
フラット化したみたいな話をしてますけど、多分全体的にデザイントレンドも同じだと思っていて。
草野 みき
そうですね。
宮武 徹郎
なので、それがオンラインの色合いとかそういうものだけではなくて、
多分フィジカルなものも影響されてる。
うーん。
で、それは多分もうちょっとビジュアルなプラットフォームのインスタグラムとかYouTubeとかが、
TikTokとかがそれを影響してるのかなっていうところですね。
草野 みき
ちょっと、でも普通、なんかそのデザイン、ウェブデザインだったら結構すぐ変えられたりとか、
パッケージとかだったらまだできるかもしれないんですけど、
店舗のコンセプトとか内装みたいなのって結構難しいですよね。
そのトレンドに合わせたり、全く違うものを考えてみたいなのも結構、
宮武 徹郎
結構無難なところに落ち着いちゃうみたいなのはありそうですよね。
でも、やっぱりすぐ変えられないっていうのは、だからこそ多分、
オンラインのデザイントレンドって割とすぐフラット化したっていうところあって、
多分フィジカルのものが徐々に徐々になって、今ようやくなんかそれがより見えるようになった。
で、こっから変えれるのにさらに時間かかるっていうところだと思うので。
草野 みき
普通に、なんかその独立系の会社だと余計、自分が何か新しいものを仕掛けたとしてもすぐ真似されて、
なんかそれが大きな、自分たちがメディア持ってないから、
それが第一人者だったっていうことは言えないみたいなことはありそうですね。
宮武 徹郎
たしかに、たしかに。その課題は絶対出てきますよね。
たしかに。
スターバックスとコミュニティ化
宮武 徹郎
まあ、それこそ多分、多分なんですけども、それこそ多分ファッションとかでもこれってよく起きることだと思うんですけど、
多分大手がめちゃくちゃチェックしてる、トレンドの先を行く人たちって多分いると思ってて、
多分それカフェとかでも、多分いろんな業界でも同じような桁が起きていて、
で、その人たちのデザインをパクリに行くっていうことが多分、より早くそれが盗めるようになっちゃったってところですよね。
すごい悪い言い方を言うと。
そうなんですよね。
なんで、そこはなんか一つモノカルチャー化の現象としてあるのかなっていうところで、
で、なんかコーヒーショップのコミュニティ化でいきますと、
多分一番コミュニティ化したのがおそらくスターバックスなんですよ。
で、これ多分日本だと若干違うと思うんですけど、
アメリカだと本当にそうで、
スターバックスですと直近の市販機決算発表ですと、
ちょっと売上が下がってるんですよ、その店舗内売上が。
で、スターバックスの社長、新しくなったじゃないですか、
彼が言ってたのが、ちょっと経済が今の経済状況によってのものだみたいな話をちょっとしてたんですけど、
多分一部正しくて。
ただ、スターバックスの創業者のハワード・シャレッツはそうではないと。
でも、リンクトインでも批判コメントを出してたので。
草野 みき
ポッドキャストもなんか出てましたよね。
宮武 徹郎
あ、出てましたね、出てましたね、最近。
なので、より一層なんかパブリックなスタンスを取り味えてるのかなと思うんですけど、
まさかもう一回戻らないですよね、これ。
カブバック。
何回カブバックしてるんだっていう話。
草野 みき
確かに、確かに。前もありましたね。
宮武 徹郎
前もありましたからね。
リンクトインの投稿で彼が言ってたのが、経営者がもっと緑色のエプロンを着ないといけないと。
ちゃんと店舗に立たないといけないです。
店舗の体験をしっかり見なさいと言ってたんですけど、
これってすごい関連するのは、過去にオフトビックでもスターバックスのエピソードやったじゃないですか、2回分。
特に後半のところでスターバックスは、コーヒーを売ってるんですけど、実はネオバンクだみたいな話をしたと思うんですけど、
彼らのアプリとかデータを通して、ユーザーの行動とかを認識して、それをさらにユーザーコードを自ら作ることを話してたんですけど、
それによってスターバックスってめちゃくちゃスケールできたんですよ。
ただ、そのトレードオフとしてコミュニティ化したと思うんですよ。
おそらくなんですけど、日本だとまだ分かんないですけど、アメリカですと、やっぱりスターバックスって一番最初はサードプレイスとして知られてた場所だったのが、
その多分方針っていうか、その考え方を若干してたのかなっていう。
草野 みき
難しいですね。マクドナルドもそのトレードオフ問題、そのスケール、店舗を増やすことと、そのコミュニティ化させてしまうみたいな。
ファストフード店舗のコミュニティ化
草野 みき
どうしたらいいんですか。事業を大きくするにはでも、株価を上げるには店舗を上げて客を増やしていくっていうのが正解だと思うんですけど、
それはやっぱりでも長期的に見るとって意味なんですかね。
宮武 徹郎
そういうどういうポジショニングを取りたいかにもよると思うんですけど、コミュニティ化しすぎると結局どこも同じじゃんってなって終わるっていう。
いわゆるスイッチングコストがめちゃくちゃ低くなる。それこそよくこのポッドキャストでは摩擦作りが重要っていう話とかしてますけど、
どのポイントで、基本的にめちゃくちゃスケールするっていうかコミュニティ化するっていうこと自体は摩擦をなくすっていうところなんですけど、
少し摩擦を作りにいく。それはどのポイントだみたいなところとかは多分すごい決めないといけなくて、
でも店舗をより自由度を与えるっていうのって割と摩擦度はコアファンにとっては増えるんですよ。
この特定の店舗に行きたいっていうところは増えるんですけど、サービス自体には摩擦は増えないんですよ。
なんで、そういう形でちょっとしたステータス作りの部分で、スケールを保ちながらコミュニティ化しない方向性に行ける、すごい難しいバランスだと思うので。
草野 みき
そういう意味だとすごく日本の市場ってユニークですよね。マクドナルドもスタバもめちゃくちゃスケールはしてるのに、なんていうかコアな一定のファンってめちゃくちゃ多いですし、
でもそんなにコミュニティ化してないような、いい意味でしてない気がするっていうのは。
宮武 徹郎
ここの多分日本の一つのすごい強いところって、毎月新しいもの出してるじゃないですか、商品を。
草野 みき
でもアメリカのスタバもそうじゃないですか。
宮武 徹郎
最近そうなんですけど、昔違かったので多分。
草野 みき
確かに。
宮武 徹郎
なんかザスタンダードのメニューしかないみたいな。
草野 みき
あとやっぱり低価格なのにクオリティが高い店舗体験みたいなのは、日本独特なのかもしれないですね。
別に安心されてるっていうか、別に安くても安心できる場所と食べ物みたいなのは、マクドナルドとか特にあるかもしれないですね。
宮武 徹郎
でもやっぱりスターバックスですと、そもそもソファーがなかったり、昔はソファーだったんですけど。
草野 みき
確かに確かに。
宮武 徹郎
それこそ注文するとき、日本だとわかんないですけど、アメリカですと昔コーヒーカップに名前書いてくれてたんですよ。
草野 みき
日本は今もそうかもしれないですね。
宮武 徹郎
アメリカ今違うんですよ。レシートに印刷されてるんですよ、名前が。
そこの手書きっていうところがなくなったり。
一番個人的に驚いたのが、今年の6月にスターバックスがバリューセットを出したんですよ。
食事とコーヒーっていう。
草野 みき
どういうものなんですか?
宮武 徹郎
パン系のものみたいなやつですよね。
5ドルから7ドルぐらいのバンドル。
これは意外だなって思いましたね。
草野 みき
確かに確かに。
宮武 徹郎
今までのスターバックスとちょっと違う方向性に走ったのかなって思っちゃったんですけど、
それこそ最近ですと、特にアメリカですと、持ち帰り系の注文がめちゃくちゃ増えていて、
それこそドライブスルーをめちゃくちゃ導入したり、
あと完全にモバイル注文、モバイルオーダーがめちゃくちゃ増えているので、
スターバックスの店舗によっては椅子が置いてないところってあるんですよ、アメリカでは。
モバイルだけみたいな。
だからこそやっぱりスターバックスって多少何ともコミュニティ化し始めているのかなと思っているんですけど、
難しいのはさっき草野さんが言ったように、これってめっちゃお金儲けできるパターンではあるので。
日本のユニークなマクドナルドとスターバックスの店舗
草野 みき
効率化効率化で、店舗に滞在していただく時間が少ない分、車で来てもらうっていう。
宮武 徹郎
そこのコストがないですからね、その店舗の運営コストとかも。
そういう意味だと、一見めちゃくちゃ正しいようにも見えるんですけど、
同時にコミュニティ化しているので、体験としても下がってるかもしれない。
草野 みき
難しいですね。
同時にやるべきなんですか?
宮武 徹郎
同時にやるべきな気はします。
草野 みき
例えばマクドナルドだと、新しいコンセプトストアみたいなの作ったりみたいなのとか、
全く違うもの作るみたいなパターンってあるのかなと思うんですけど、
日本とかだと、スタバのお酒出すところもあれば、結構大きい施設もあるみたいなパターンってあるじゃないですか。
アメリカだと、特殊なスタバの店舗みたいなのとかってあるんですか?
宮武 徹郎
スタバの、それこそ多分何店舗かありますよね、中身にもありましたっけ?
そういう店舗は、たぶんニューヨークかな?でもあったりするので、ちょこちょこあったりするんですけど、たぶん足りない。
単純に。
で、それを同じ店舗をやりすぎると、それこそコミュニティ化しちゃうので。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
そこの、どういうバラエティを作れるかっていうのは、すごい重要なポイントになるかなって。
で、やっぱり新商品を出すっていうのは、たぶんめちゃくちゃいい一個のやり方で、それはそれでめちゃくちゃコストがかかるんですけどね、その分。
草野 みき
前にサンフランシスコ行ったときは、スパイシーレモネードみたいなのがあって、アメリカだなと思いました。
日本だとあんまないような、バナナとか桃みたいなのじゃなくて、スパイシーレモネードを飲んだみたい。
宮武 徹郎
何月ですか?
5月とかです。1月とかに行ったときに。
なんでスパイシーレモネード?
確かに。
だいたい日本ですと季節に合わせてなんかやるじゃないですか。
草野 みき
確かに確かに。
宮武 徹郎
アメリカそこの概念を捨ててるのか、それともなんか関連、分かんないです。
僕はあんまりレモネードを飲むタイミングってどちらかというと夏なのかなと勝手に思ってたので。
なんでなんですかね。確かに季節性はなさそうな。
何かに合わせてかもしれないですけど。
でもなんか店舗っていうのは一つ、この店舗にしかないものとかってやっぱり強いかなと思うので、
それの一つとして店舗デザインとか、それこそコンセプトみたいなものってあると思うので。
マクドナルドですとちょこちょこ最近新しく立ち上げたものは全部モノカルチャー化したものなんですけど、
昔のものとか見るとやっぱりすごい独特なものも今で残ってるものとかあって、
例えばスウェーデンとかですと唯一のドライブスルーってあるじゃないですか。
唯一のスキースルーのマクドナルドがあったり、
モノカルチャー化を超えたクリエイティブな店舗作り
宮武 徹郎
スキーしながらそれをピックアップできるみたいなやつとかあったり。
実は特殊なマクドナルドを見せる専用のツイッターアカウントがあって、
これ公式じゃないんですけど、ノンスタンダードマクドナルドっていうツイッターアカウントなんですけど、
そこが唯一今まだ残ってるそういうようなマクドナルドを紹介するアカウントで。
例えばですけど、マクドナルドってやっぱり黄色のアーチで有名じゃないですか。
唯一アリソナ州かなのマクドナルドで、違う色のアーチのマクドナルドがあるんですよ。
青緑色のやつがあったり、
あとオーランドってフロイダ州のマクドナルドって結構まだ古いマクドナルドが結構残ってて、
そこで世界最大級のエンタメ型のマクドナルドがあったり、
どういうエンタメ型?
ゲーセンが入ってたり、ピザとかアイスクリームとか売ってたり、
一時期水族館が入ってたり。
草野 みき
それは、その運営してる人がオリジナリティ出してるみたいな?
宮武 徹郎
おそらく、もともとは。
で、今は多分公式に認められていると思うので。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
なんかそれこそ、遊び場みたいなのもあるんですけど、すごいモダンなものが今、
結構リニューアルしたらしくて、多分2016年あたりにリニューアルしたんですけど、
アニマトロニクスとかが置いてあったり。
草野 みき
アニマトロニクス?
宮武 徹郎
よくディズニーとかで、キャラクターがロボットで動くじゃないですか。
そういうものが実際に置いてあったり。
ピアノを弾く、今ちょっと故障中らしいんですけど。
そういうのまで用意したりとか、食べてる間にパフォーマンスしてくれるとか。
なんかその、ノンスタンダードマクドナルドっていうアカウントが、
15万人くらいのフォロワーがいて、
めちゃくちゃ人気だったので、
そのアカウントが何をやったかっていうと、
なんかキックスターターで、
そういうフロリダ州にあるノンスタンダードのマクドナルドを撮影するドキュメンタリーを撮影したいですと。
で、たぶん50系弱調達して、
で、実際にドキュメンタリーをやったんですよ。
で、僕はそれ見ましたけど、めちゃくちゃ面白いマクドナルドがいっぱい映ってあって。
あの、なんかあるマクドナルドだと、
壁が壁の絵に、いわゆる海の絵になっていて、
いわゆるマクドナルドが海の中にある設定ものがあったり、
で、めちゃくちゃでかいチキンナゲット型の潜水艦があったり。
で、レストランでは、実際正式に許可を得て、
ファインディングドリー。
ドリーの方。
草野 みき
へー、面白いですね。
宮武 徹郎
そういう結構面白いコンセプトのマクドナルドって、実は世の中にいっぱいあって。
これ話してるの、ただのネタのためではなくて。
こういうクリエイティブな店舗作りっていうのは、別にマクドナルド自身でも多分できると思いますし、
フランチャイズオーナーもできると思っていて。
もちろん、お金になるかっていうのは、フランチャイズオーナーのプロモーション力とかそこ次第かもしれないですけど。
そういう店舗があった方が、思い出作り、店舗に行く意味っていうのができるので、
単純に全米でこのキャンペーンをやっただけではなくて、
もうちょっとこの店舗に行きたいっていう、この店舗で誕生日パーティーをやりたいっていうような気持ちになるのかなっていうところですね。
草野 みき
どうする?もうちょっとフランチャイズのオーナーとか、店員さんとかにもっと任せた方がいいんですかね?
宮武 徹郎
マクドナルドの場合ですと、もうちょっと任せてもいいかなっていうところ。
もちろん、ある程度ルールは設定してなんですけど、
ただ多分、会社としてもっと気にするべきポイントとしてあるのが、
カルチャー作りとかカルチャーの相乗りはできましたと。
それは前回のエピソードでも話した、あのターンラウンドできたのはすごいことなので、
その次のステップとしてあるのが、居場所を作ってあげる。
ファンのために。ここにみんな集まってくださいと。
それがおそらくマクドナルドの場合ですと、当然ながら店舗になるっていうところですね。
なんで、そこのリアルな場所を作るっていうところの意味合いってすごい重要じゃないですか、そもそも。
草野 みき
はい。
宮武 徹郎
そもそも人は人とつながりたいっていう気持ちがあるんですけど、
それをやるためには共通のコンテクストが必要で、
その共通のコンテクストってどうやって見つけるのかというと、
共通の体験を見て一緒に集まるか、それか一緒の体験を同時に体験すること。
で、オンライン上ですと、前者の方なんですよね、基本的には。
ライブ配信とかじゃない限りは。
基本的にみんな、例えばこのバイラル化した動画を見て、それについてみんなで話す。
みんなでコメントする、いいねするっていう話だったりするんですけど、
それがそういう共通の体験っていうのが、
ウェブでもやっぱりその体験ってシングルプレイヤーの体験じゃないですか。
自分が見て、他の人たちも見てますけど、
それの話題性とかいろいろ見て、いいねしたりとかコメントしたりとか、
リミックスした動画を作ったりとかするわけなんですけど、
オフラインでも同じだと思うんですよ、今。
シングルプレイヤーの体験になっちゃってると思っていて、
何かの例えばマクドナルドのキャンペーンがあって、
だから店舗に行って物を買って、それを動画撮って、それをオンラインに出して、
それが共通のコンテキストになると。
でも、買ってる体験とか、店舗に行ってる体験はシングルプレイヤーなので、
そこをみんな一緒に来る理由があったり、
その店舗に行く理由をつけると、
もうちょっとマルチプレイヤー体験っていうのができるのかなっていう。
それこそ、草野さんが前、この前回のエピソードの後、
収録の後に話してたと思うんですけど、
日本のマクドナルドで、深夜でラジオを聞くみたいなキャンペーンってあったじゃないですか。
草野 みき
聞きました?
宮武 徹郎
僕は聞いてないですけど。
草野 みき
オードリーのオールナイトニッポンとコラボして、
深夜に機関しか流れないラジオがあったりとか、
ファストフード店のキャンペーン
草野 みき
みたいなのは結構、夜マックのキャンペーンでやってて、
夜友達とおしゃべりするみたいなユースケースを考えてやってたと思うんですけど、
それはいい試作ですよね。
宮武 徹郎
めちゃくちゃいい試作ですよね。
やっぱりそのテンポに行く理由があるっていう。
そこでみんな一緒に体験することによって、それをさらにシェアしたりとかできるっていうのは、
それは多分、アメリカで今あんまりやってないこと。
草野 みき
なんか、あれ思い出しました。
7-11とかの、シラトークでも話したんですけど、スムージーみたいなやつ。
あの、スラッシー。
スラッシーのこのワールドなんとかで、
でっかいこれぐらいの大きさであれば入れ放題みたいな日があるじゃないですか。
あれも共通の日ですよね。
みんながどういう入れ物でスラッシーを入れたのかみたいなのっていうのは、
みんなで競い合えるというか、イベントになりますよね。
宮武 徹郎
どんな面白いものを入れ物で来たのかみたいな、
ルール範囲内のもので持ってきたのかみたいなことで。
草野 みき
アメリカってでもそれありますよね。
学校でカバンをいろんなものに入れてくるみたいな。
カバンじゃないものでバッグ。
宮武 徹郎
そんな日があるんですか。
草野 みき
ツイッターかなんかで昔見たのが、カバンじゃないもので物を入れるみたいな。
宮武 徹郎
でも、なんかありそう。
それこそパジャマデイとか、アメリカとかだったりするので。
草野 みき
なんか面白いなって思いました、確かに。
昔留学してた時も、なんかそういうなんとかデイみたいなのがあったりとか、
なんか全然違いますけど、なんかチャリティのために先生に、
お金出したら先生にパイ投げられるみたいなのがあって、
なんかそれもなんか。
宮武 徹郎
エクサノさんは寄付したんですか。
草野 みき
寄付しなかった。寄付しなかったか。したかもしれないですけど、
私は投げてなかった。忘れちゃった。
多分寄付しなかったかもしれない。
でもなんかそれはすごいなと思って、なんかそういうなんとかデイみたいなのがありそうですね。
宮武 徹郎
アメリカだと若干多すぎるっていうのはあるんですけどね。
毎日なんとかデイになっちゃってるっていう。
草野 みき
確かに。
宮武 徹郎
でもなんかそれこそチポトレとかですと、
ハロウィンの日に仮装して店舗に行くと無料で食べれたりとか。
草野 みき
無料で。
宮武 徹郎
毎年やってないかもしれないですけど、やってた時期はありました。
すごい。
そういうなんか、それってめちゃくちゃいいじゃないですか。
仮装するだけなので。
でもなんかそういうなんか、それもちょっとでもハードルじゃないですか。
そういうのを上手くマス向けにできるんですけど、
ちょっとしたハードルを作るっていうのが一ついいかなっていうところで、
やっぱりマルチプレイヤー的なキャンペーンっていうのは、
なんかもっと作れるんじゃないかなっていうふうに思いましたね。
やっぱりそこが今のマクドナルドの一番の課題だと思っていて、
場所を作りきれてない。
草野 みき
逆に今のマクドナルドの場所ってどういうイメージなんですか?
日本とアメリカのマクドナルドの違い
草野 みき
アメリカ的に言うと。
宮武 徹郎
なんかもう基本的に、アメリカだとよくグラブ&ゴーって言いますけど、
行って頼んで帰るっていう。
草野 みき
なんていうか、場所なんだろうな。
なんか日本だと結構学生がご飯したりする場所でもあるし、
一人でご飯食べる場所でもあるし、
宮武さん最後にいつ行きました?
どういう時に行くのかなとか。
宮武 徹郎
最後はだいぶ前ですけど、
店舗の近くとかもちろん歩いて中見たりとかもしてますけど、
基本的にそこで座って食べる感じがあんまりないっていうか、
たぶんすごい失礼な言い方をすると、
あまりお金持ってない人たちがそこに行って集まって食べるみたいな印象になってる。
なんかホームレスがそこにいたりとか。
草野 みき
お金普通に買ってってことですか?
宮武 徹郎
普通にそこで買ってとか。
そこに座って食べてるみたいな。
草野 みき
なるほど。
宮武 徹郎
なんか印象ですよ。
なんでやっぱりそこはちょっと日本とは若干違う雰囲気かなっていうところはありますね。
草野 みき
それってなんかコラボとか、
急激に人気になるタイミングになると、
みんなお客さんが殺到するみたいな感じなんですか?
宮武 徹郎
殺到するんですけど、それこそドライブスルーで頼んだり、
店舗の中にわざわざ残って食べる人たぶんそんなにいないと思います。
草野 みき
そうですね、確かに。
テイクアウトしたみたいな動画は見ますけど、
店舗の中でみたいな。
宮武 徹郎
あんまりないじゃないですか。
草野 みき
なんか前にちょっと話変わるんですけど、
どこの国かわかんないんですけど、
マクドナルドの店舗でシャンパングラスとか持ってって、
マクドナルドの商品をファンシーに食べるみたいな、
ギャルの動画を前に見たことがあって、
それめっちゃ面白いなと思ったんですよ。
店舗の人はたぶん許してはないんですけど、
自分で持ち込んで、自分なりの食べ方をするっていう、
お客さんが食べ方を変えるっていうか、
そのクリエイティビティをめっちゃ感じたっていうか、
それは店舗をもっとうのがしてもいいなっていうのは思いましたね。
食べ物のアレンジはあるんですけど、
食べ方のアレンジみたいなのって、
紙ナプキンみたいなのを胸元につけてみたいな、
それはすごい面白いなと。
宮武 徹郎
そういうのはクリエイターの力だなと思いました。
それをたぶん今まで他の店舗とかだと、
なんとなくそういうのがあったりしてたと思うんですけど、
それをファストフードでやるっていうところは、
場所づくりとサードプレイス
宮武 徹郎
たぶんもっとこれからやってもいいのかなと思いました。
場合によってマクドナルドの店舗を変えにくい理由って、
今いる人たちがそこに残ってしまうと、
結局その人たちの場所で、
マクドナルドがリソートする人たちが入ってこない、
店舗を変えたとしてもっていう恐れがあるのかもしれないですよね。
でも、この場所づくりっていうのはすごい重要だと思ってるので、
例えばオンラインとかだと、
インスタグラムとかTikTokとかリリットって、
いわゆる場所じゃないですか。
で、例えば街とかだと、
シリコンバレーっていう場所があったり、
地域内、例えばシリコンバレー内とかですと、
特定のコーヒーショップとか本屋さんとか、
ファストフード店とかいろいろあると思うんですけど、
この場所づくりって、
マクドナルドがスケールしすぎたのかもしれないですけどね。
よく場所づくりって、
初期が良かったってよく言われる気がするんですよね。
初期Twitterがとか、
初期シリコンバレーがとか。
草野 みき
なんでなんで?
新しいマスになってしまったっていう。
宮武 徹郎
だと思いますね。
人が多すぎなくて、
全員が全員と話せるっていう。
新しいセレンリピティがあるような。
シリコンバレーとかでよく聞くじゃないですか。
昔のシリコンバレーだと、
偶然すれ違ったのがセルゲ・ブリンだったみたいな話とかあって、
偶然パーティーで一緒に横になってたのか、
もしくは映画館で横になってたのか、
スティーブ・ジョブズだったみたいな。
草野 みき
パレッツ・オブ・カリビア見てたっていう話。
宮武 徹郎
そういう話が多分、
今だとないっていうか、
起きにくい。
どんどんスケールすると。
草野 みき
クオリティみたいなものって、
なんていうか、下がってる印象はあるんですかね。
なんか日本だと、そこを安定してる。
日本だとっていうか、アメリカが分からないから聞いてるんですけど、
安定してるから、安心・安全のここに行きましょうみたいな、
なんかクオリティが安定してるから、
なんていうか、スターバーもそうですし、マクドナルドもそうなんですけど、
なんか、一定の担保があるから行きたいねっていうところで、
安心感というか、スケールしても行きたくなるような気がするんですけど、
そこってアメリカはちょっと大きくなりすぎると、
なんかちょっと違うかも。
だから、ちゃんと小さめのところ行ってみようかなとかってなるんですかね。
宮武 徹郎
なんかそれこそ、わかんないですけど、
例えば、スポートレーとかで行くと、
多分もう少しそういう、ある程度同じ。
でもそれこそ、マクドナルドも安定は安定なんですけど、
多分低いレベルの安定。
草野 みき
たとえば日本とかだと、
定期的にちゃんとリニューアルするというか、
アイスコーヒーおいしくなりました、みたいなとか。
宮武 徹郎
そういうのはあんまりないですね。
草野 みき
ミスタードーナツ、さらにおいしくなりました、みたいなキャンペーンとかあるんですけど、
あんまりない。
宮武 徹郎
広告とかでは全然そういう話とかってあるんですけど、
多分誰も信じてないっていうのは多分。
草野 みき
いや、真実がない。
アメリカ。
宮武 徹郎
だから、これ印象でしかないですけど、僕の。
なんとなく、マクドナルドは別に、
めちゃくちゃおいしいっていうか、
ある程度のクオリティのものを食べに行くものっていうよりも、
たまたま運転してて、ちょっとそれを食べたくなったり、
場合によっては時間がないからそこに行ったりとか、
場合によってはお金がないからそこに行ったりっていう感覚の方が強いかなっていうふうに思いますね。
草野 みき
いや、ほんとそれはもう国のカルチャーの違いかもしれないですね。
宮武 徹郎
たぶん日本のマクドナルドとかスターバックスだと、まだサードプレイス感がある程度あると思ってて、
アメリカではないっていうところなんですよね。
で、アメリカですと、それ以外のところにみんな今行ってるので、
だからこそ、これも過去の、去年のポッドキャストでも話しましたけど、
ソウホハウスとかゼロボンドとか、メンバーシップクラブみたいなものが若干人気になったりとか。
あー、確かに。
そこも結局、うまくセレンディピティと知ってる人のうまい組み合わせなのかなと思っていて、
スマホとか携帯がなかった時代って、よりサードプレイスがしやすかったと思うんですよ。
それってなぜかというと、どういうふうに人と友達と会ってたかっていう話で、
例えば学校の後に友達と待ち合わせるときに、もちろん友達と一緒に行けるんですけど、
一回家帰ってから行くときもあるじゃないですか。
その時に、ある程度事前に打ち合わせじゃないですか、何時に集合ねみたいな話をするんですけど、
でもそのタイミングで誰がそのタイミングに行けるかっていうのはわかんないですし、
なんで、特定の集まる場所があったと思うんですよね。昔はより。
例えばですけど、それがカフェだったり、ファストフード店だったり、子どもたちですとゲーセンとかだったり、
夏だったらプールかもしれないですけど、
例えば僕の場合ですと、学校の後、インターン行った後に、学校の敷地内の外のバスケコートがあるんですよ。
そこにとりあえず行くんですよ。
そこで誰が集まるかわかんないですけど、みんなバスケしながら話したり遊ぶっていうことをやってたっていう。
楠さんとかはなかったですか?学校の後とか、とりあえずここにみんな集まるみたいな。
草野 みき
ちょっとあまり友達がいない、なんていうか外で遊んだりとかするタイプじゃなかったので、どうだろう。
でもゲームする、同じアパートに住んでた友達とか、一回で集まるみたいなのあったかもしれないですね。
宮武 徹郎
でもそこで、楠さんの場合だとわかんないですけど、僕の場合とかだと誰が集まるかわかんないんですよ。
とりあえずみんな、みんなっていうか空いてる人たちはそこに行くっていうところだったので、
たまになんか違う人あったりとか、たまになんか同じメンバー、ある程度の同じメンバーが集まるんですけど、
だからそれの良さがあったり。
草野 みき
たしかに。でもなんかあれですね、アメリカ、タイやアメリカでちょっといろいろ違うような気もしてきました。
なんかこのヨーロッパに行くと、なんかこうあんまりそのチェーンのお店があんまなくて、カフェのテラスはもうこの人しか、いつもの常連さんしか座らないみたいな。
で、なんかこの前トルコ行った時も、なんかボードゲームするだけのカフェみたいな、それもたぶん常連さんの人しかいなくて、みたいななんかその絶対に決まってるカフェみたいなのがなんか。
テラス席以外の人々の交流
宮武 徹郎
でもそれって全員じゃないですけどね、たぶん。
全席別に、なんかその常連さんだけじゃないですよね。
草野 みき
なんかテラスにいた人は常連さんしかいなかった雰囲気ありました。
宮武 徹郎
でもテラス席以外は?
草野 みき
うん、テラス席以外はたぶん普通の人もいると思います。
宮武 徹郎
でもなんかそういうのって、なんかその常連っていうか、いつもいる人となんか新しく入ってくる人って、なんかそこでも場合によっては混ざり合ったりとかするじゃないですか。
で、それってたぶんスマホが出てきた後とか携帯が出てきた後って、それってめちゃくちゃ減ったはずなんですよ。
なぜかというと、事前にその連絡しあったからなんですよ。
友達同士でここで何時にどこで集まりましょうっていうのが、より連絡が取れたからこそ、なんかそこの新しい出会いっていうチャンスを潰しに行ったんですよね。
それはそれでなんかすごい面白い現象だなと思っていて、その新しい場所を作る上で、なんかそこの設計ってどうするのかとか。
最近読んだ記事だと、フィレンチェである古い映画館を本屋さんに、完全に変えてないんですけど、なんかハイブリッドの本屋さんを描ける映画館になっていて。
映画館だと1階と2階席があって、で、1階をもう本棚しか置いてない状況にしてて。
映画館、どういう。
1階はフィレンチェで一番古い映画館なんですけど、なんで、なんか1階は本棚しかないので、そこでいわゆる本を見つけて。
で、日中は、いわゆる本屋さんなので、その本を取って上の席で、上の映画館の席で、そこで本を読めるみたいな。
草野 みき
あ、1階は別にシアターはないってことですか。
宮武 徹郎
えっと、1階は席はもう全部なくしてます。
でも、夜とかには映画を上映したりとかしているので、一応映画も楽しめるようになってるんですけど。
そういう、例えば古い教会とか、古い映画館とかをリノベーションして、もうちょっとサードプレイス化するような感じの動きっていうのが今後出てくるのかなと思ったり。
新しいサードプレイスの必要性
宮武 徹郎
そこの場所の作り方とかっていうのも、すごいいろんなファストフード店とか、マクドナルド含めて、より考えられるのかなっていうふうに思いましたね。
草野 みき
ファストフードでも、それはオーナーの腕がかかってますね。
宮武 徹郎
あとは、どこまでコープレート側がそこに絡みに行くのかだと思うので、
場合によってはそこの、あえて買いに行ったり、短期的なリノベーションをしたりとか。
そういうのも、別にあり得るのはあり得るので、ただコストがかかるっていうところですね。
基本に関してはそこの、全体的に消費者の使える額が落ちているっていうところもそうだったんですけど、
どちらかというと、このカルチャー面での店舗のカルチャー作りっていうところが、結構モノカルチャー化してしまっていて、
それがそこの新しいサードプレイスが必要になってきているというところを話したくて。
来週が、ようやくこのシリーズの最後になるんですけど、
そこのサードプレイス広報、広報としてアメリカで出てきているのは、
実はファストフード店ではなくて、違う飲食を提供する場所になっているんじゃないかなっていうところをして話していきたいというところですね。
草野 みき
確かに、なんかそのメンバーシップのクラブとかは結構ラグジャリというか、結構なんていうか富裕層のイメージなんですけど、
普通の一般の人とかがどういうサードプレイスに行くのかみたいなのはちょっと気になります。
今回も聞いていただきありがとうございました。気になった方はofftopic.jpでフォローお願いします。
そしてメンバーシッププログラムofftopicでもやっているので、ノートで気になった方はチェックしてみてください。
SpotifyとYouTubeで動画、ポッドキャストもやっているので、それも登録お願いします。
それではまた次回お会いしましょう。さよなら。
宮武 徹郎
さよなら。
01:09:56

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