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にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、様々な話をしています。
今回のタイトルは、「横浜駅好きがにやりとする横浜駅SF」というものです。
月曜日は、自宅の本棚にある本の話をしています。
横浜駅というと、なんだかずっとどこかで工事をしているという印象があります。
僕が横浜に住んでいたのはずいぶん昔ですが、その頃もそうだったし、その後も行くたびに様子が変わっていたりして、完成することがないのが横浜駅なのだなと思っていました。
同じようなことを考えた人は結構いるようで、そういう着想をベースに書かれた本が横浜駅SFです。
著者は生物学の研究者です。
なので、横浜駅を生物のように自己増殖して広がっていくものとして描いています。
横浜駅は鉄道に沿って広がり、この本の設定時代には本州全土と四国に蔓延していて、九州と北海道では横浜駅の侵入を阻止する戦いが行われています。
人々は駅中で暮らしており、経済活動をはじめとしたすべての活動はスイカを使って管理される、ディストピアとして描かれています。
面白いのは横浜駅の中といっても本州全土と四国ですが、この中の移動手段に鉄道はありません。
それは駅の中だからです。
なので、移動手段は縦横に張り巡らされた廊下とエスカレーターとエレベーターです。
横浜駅は自己増殖しているので、これらの移動手段は人の移動量に応じて発達するのです。
なので、人口が多いところでは非常に発達していますが、そうではないところでは移動手段を知ること自体が大変だったりもします。
それは廊下もエスカレーターもエレベーターも毎日変化してしまうからです。
とても植物的に描かれているわけです。
でもそれは現実の工事だらけの駅の様子と重なる部分があります。
ある日突然通路が変わっていたりしてびっくりした経験ありますよね。
こういう極端な設定のディストピアものが好きな人結構いませんか?
図書館戦争なんかもそうですが、身近な思い入れのある施設をベースにした面白い作品に出会うと嬉しくなります。
僕は横浜が好きなので、この横浜駅SFもとても好きな作品です。
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本州の99%が横浜駅化した未来の日本で、駅の外側で暮らす非スイカ住民の主人公が、
駅への反逆で追放された男から古い18切符と共にある使命を託される。
日本人の未来を懸けた横浜駅構内5日間400キロの旅が始まる。
ワクワクしませんか?
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
ではまた。