2024-08-16 16:36

006 ICTとの出会いとこれからの未来

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今でこそICT活用は日常になってきましたが、4年前のコロナ禍以前は、ほとんど使われていませんでした。この3年で急速に進んだICT導入。長く教員をしている私の視点から、ICTの過去と未来を語ります。

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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。
このチャンネルでは、国語教育のあれこれ、働く女性の問題、教育のデジタル化についてお届けしています。
今日のタイトルは、ICTとの出会いとこれからの未来ということで、私がどうやってICTと出会ったのか、
そして4年前のコロナ禍の時、どうやってICTをどんどん進めていったのか、
そしてこれからどうなっていくのかについて、ちょっとダラダラとゆるゆるとしゃべりたいと思います。
まず、私が初めてパソコンに出会ったのは、父親が高校生の時に張り切ってパソコンを買って家に置いていた、それを触っていた時だと思います。
父親は会社の仕事を効率的にやろうと思って購入したんですけど、もうこれは何なんだということで、
私は父親が留守の時にそのパソコン立ち上げて、かなりつついたり、今にして思えばすごいなと思ったんですけど、
よくわかんないシューティングゲームみたいなプログラムを身を身真似で打ったりして遊んでました。
ということで、やっぱりパソコンが家にあったってことで、何となく初期的にそのイメージっていうものが私の中にスーッと入ってきて、
抵抗感がなかったんだと思います。
その次は教員になってから、仲良くなった生徒がパソコンオタクで、話してるのがすごく面白そうで耳を傾けているうちに、
面白いなと思って、ついに怠慢をはたいてパソコンを買ったんですね。
その生徒たちに教えてもらって、こんなの買ったらいいよ、あんなの買ったらいいよということでパソコンを購入して、
自分で苦労しながらインストールして、当時は結局文書しか打たなかったんですけど、
なんだかんだ言いながら、エクセルとかワードとか使い始めたのが、私の2番目の大きな慣れ親しんだ事件だったと思います。
それからしばらくして子育てで忙しくなってパソコンから離れてたんですけど、
漫画を自分で書いて、それで授業をするっていうので、ちょっと名前があちこちのところで聞かれるようなことになって、
ある人から、これはSE、システムエンジニアの人なんですけど、
ホームページ作ったらいいんじゃない?って言われて、その人からホームページの作り方を色々教わったんですよ。
教わったって言っても、ホームページビルダーっていうアプリケーションを買ったらいいよっていうことぐらいと、
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だいたいのイメージを教えてもらったんですけど、
このホームページビルダーをパソコンにインストールして続き始めたのが、
私のICTへの扉を一気に開いた事件だったんですね。
当時ホームページを作ってる人っていうのはほとんどいなくて、
ホームページ作りに夢中になりました。
自分の書いた漫画をホームページで公開したり、
それから当時は検索エンジンに載せてもらうのにすごい苦労しないといけなかったんですね。
あちこちリンクを貼りまくって。
それでそういう掲示板でのやり取りとか、そういったことに夢中になりまして、
だいたいそういうウェブとか、そういうものに詳しくなったと思います。
そうこうしているうちにホームページの時代が終わり、
ブログの時代になったんですけど、
当時ブログの初期はムーバブルタイプっていう、
皆さん知らないと思うんですけど、
プログラムをPCにインストールしてそれを動かさないといけなかったんですね。
今にして思えばちょっとしたプログラミングの基礎がないとできない、
そういう感じだったんですけど、
やっぱり掲示板っていうのも当時BBCって言ってたんですけど、
掲示板もCGIのプログラムをどっかからただのやつをダウンロードして、
自分でカスタマイズしてアップロードして動作確認して運営してました。
その漫画教材をどうにかして、やっぱり皆さんに見てもらおうと思うそのモチベーション、
アウトプットのモチベーションが私をパソコン活用へとどんどん推進していってくれたんだと思います。
その掲示板作りっていうのが授業で何か使えないかなって考えて、
やっぱり国語化なので意見交換をさらに活発化してくれるのが、
当時のBBC掲示板ですね、だと思ってて、
それで折り紙もちょうどその頃、情報教室っていうのが勤務校でできた時だったんですね。
当時はセキュリティズブズブだったんで、掲示板私が作ったやつとかをリンク貼って運用できたんですね。
それで当時誰もやってないけど、夏目漱石の心をやった後に意見交換を掲示板でやりました。
その時はもう生徒は珍しいばっかりで、中身より何よりも珍しいっていうことの方が先行して、やっただけに終わったんですけれど、
あれで私はこの授業で活用していくっていうことにものすごい可能性を感じました。
それから次の勤務校の国公立体附属、ここは精神的な研究をよくやるんで、
やっぱり掲示板を活用して生徒の読みを交流し合うということをやりまして、
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この時も生徒はやっぱり協力的だったので活発な意見交換ができたと思います。
そんなこんなで、私自身はやっぱりパソコンに興味関心を持ってずっとやっていたと思います。
で、県立高校に戻ってきたんですけど、県立高校、教室にプロジェクターもない、スクリーンもない、個人の端末もない、
ネット回線も教室にはない、教員用のPCにはウェブカメラもない、ないない尽くし、ないない尽くしのICT環境でした。
ある日、ネット回線の速度を測ってみたんですけど、2.6KBPSっていう、ある人に例えてもらったら、
プールをホースで水を溜めるような、そういう速度だと教えてくれて、唖然とした覚えがあります。
でも私はそれに負けずに、毎時間のようにプロジェクターとスクリーンを担いで、しかも私物のiPad、5万か6万する私物のiPad、
そして自分のスマホのテザリングでネットに繋いで、ICTの授業を一生懸命頑張ってました。
ところがこれがね、持ち運びに重いんですよ。接続に時間かかるし、結局自分のお金を投じてICT環境を整えるわけですから、
金銭的負担も重い。でも精神的にも身体的にも、もう疲れたよ、パトラッシュみたいな感じでですね、
ちょっともうICT活用を一時期断念して、辞めてた時期がありました。それはそれで良かったんですよね。
もう紙でもICTに負けないぜ、そんな感じで、紙媒体でなんとかうまく生徒たちに情報共有、活発な意見交換できないかなっていうので、
飛び道具みたいな感じでいろんな技を身につけられることができました。プリントですぐに意見交換する技だとか、
折本絵本といわれる技、それからKP法、グラフィックファシリテーションというように、いろんな方法で工夫して意見交換ができる。
そういう風な技を身につけた期間はすごく有意義だったと思います。今でも電源が落ちたらこれでできるわっていうような、そういう状態になったんですごく良かったなと思います。
この頃はICT活用を精神的に進めているような学校の先生を羨ましいなって思ってたんですけど、紙媒体でもICTに負けないわっていう風に豪語しながら頑張ってました。
ところが突然やってきたフリータイムでございます。突然コロナがやってきて、突然Googleのアカウントが配布されて、
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Googleワークスペースを活用して授業の代替措置をしなさいと原教委から命令がきまして、当時の平川教育長さんなんかは、個人の端末でもいいから、教員の個人の私物の端末でもいいから、授業をできるだけ頑張ってオンラインでやってください。
まあ嬉しかったですね。やった!やっと自由にできる!嬉しい!でもそこから本当にパソコンに向かいながら試行錯誤の連続ですよ。私自身も勉強したし、教員も一生懸命勉強して校内研修会、そこからいろいろZoomで勉強会も始まりまして、県外の先生方ともいろいろな研修会をしまして、
もうインターネットで先生同士がつながって、本当に問題解決に向けてみんなで頑張ろうっていうような連帯感が生まれ、非常に刺激になったし、自分もスキルアップしたし、もっとこんな授業したいっていうような、そういう授業に対する意欲がものすごく上がりましたね。
ということで、私はこれを講じてですね、Googleワークスペース教育認定者試験のレベル1と、当時は、今は持てないけどレベル2の勉強に入りまして、見事取得しました。これは非常に私にとって勉強にもなりましたね。
そんなこんなでICTの活用に入りまして、本当にいろんなことをやりました。もうすぐなくなるけど、JAMボードとかGoogleフォームで意見をどんどん集めたり、それからGoogleスライドで共同編集して、その小説のインデックス作ったり、それから画面共有をGoogle Meetでやって、
黒板の代わりにするという、版書革命みたいなことをやったり、特に意見共有がすごくできるようになって、生徒の授業に対する主体的な取り組み状況がガラッと変わりました。
食えるように、他の生徒の意見とかを見てますよね。あと、意外とびっくりしたのが、ルーブリックっていうのは簡単に作成できて、ルーブリック評価もしやすくなったなという、そういうふうな思いがあります。
ということで、やっぱりICTっていうのが授業を変えたなと思うわけですよね。ところが、ここで問題が起きたのは、活用する先生と、それから従来型の授業をやってる先生、コロナ禍が終わったら一気に従来型になった先生もいらっしゃるみたいで、やっぱり先生のICT活用格差っていうのができてるなと思いました。
ところが、入ってくる生徒、入学してくる生徒は、もう明らかにスキルアップしてるんですよ。それは生まれながらにしてスマホがある世代ですから、もう確実に年々生徒のスキルアップしていて、あまり説明しなくても生徒の方がさっさとやるようになってきて、ますます先生と生徒の格差が空いてるんじゃないかなと思います。
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そういう中で、これからのICTはどうなっていくのか。もうICTっていうのは、デジタル化っていうのは流れが止めることはできないと思うんですよね。おまけに生成AIっていうのも入ってきて、教育現場はますます時代遅れをどんどん言ってるような気がします。
ところが生徒自身は、もうこの古い学校の体制に非常に興味を失っているような感じがします。
ICTを導入することによって生徒も非常に生き生きしてるし、時代の先を生きていく生徒は、本当に嗅覚でICTの重要性をかぎ分けて非常に熱中するわけなんで、これからやっぱりICTの活用を進めながら、そしてAIの活用を進めながら授業していくのが、未来を生きる生徒にとっては本当に大事なことになると思います。
だから未来の生徒にどういう教育をしようっていう先生なのか、自分たちはもうあと何年かで定年だから、もう工夫しなくても大技からいいわと、従来型だって学力尽くしっていう先生がいいのか、ある種不明を踏まされてるなと私は思ってます。
で、やっぱりこれからを生きる生徒にICT活用するんだけど、やっぱりAIの登場で、こっちもやっぱりある程度ガイドラインと言いますか、どこが良くてどこが悪いのかっていうのをすごい考えながらICT活用しないといけないなと思ってるので、本当にデジタルシティナンシップっていうのが重要になってくると思うんですよね。
なので、これからの未来はAI、それからICTとどう付き合うかっていうことも含めたデジタルシティナンシップ教育っていうのが本当に大事になってくるなと今思っています。
で、最後に締めくくりなんですけど、私はICT活用の時にはいつもこの文句を出すんですけど、ユバルノ・ハラリっていう歴史学者がいらっしゃるんですね。イスラエルの人で、非常に有名な歴史学者で未来予言するって言われてるんだけれど、この人が21世紀レッスンっていう本の中でこんなことを書いています。
教育、教育というのは変化だけが唯一不変になるだろうっておっしゃってるんですね。一部引用しますと、もしあなたが何か安定したアイデンティティや仕事や世界観にしがみつこうとすれば、世の中はゴーオンを立てて飛ぶように過ぎていき、あなたは置き去りにされる危険を犯すことになります。
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おそらく、平均寿命が伸びることを考えれば、その後あなたは途方に暮れて老いぶれとして何十年も過ごす羽目になる。経済的にばかりではなく、とりわけ社会的にも存在価値を持ち続けるには、絶えず学習して自己改造する能力が必要だ。ユバルノ・ハラリ氏の言葉ですね。
教育っていうのは変わらないのは変化するっていうことだけは変わらないだろうと歴史学者はおっしゃっていて、そして絶えず学習して自己改造する能力が存在価値を持つんだっていうふうにおっしゃってるわけですよね。
ということで、私はもう大ベテランで、意外とICT使えないっていうふうに思われがちなんですけど、まだまだ若い者には負けんでっていうような、よく年寄りが言う文句をつぶやきながら、絶えず学習して自己改造する。そういうことを生徒にも示し続ける教員でありたいなと思っています。
今日は16分も喋ってしまいましたけれど、私の熱い思いは伝わったんじゃないかなと思います。それではこの辺で終わりにしたいと思います。ありがとうございました。またお会いしましょう。
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コメント

パソコンの利活用状況については本当に学校ごとに差があるようですね。 自分もプログラミングの授業を2020年2月頃に小学校でやったんですが、パソコン室はあるもののIPアドレスがじかに設定されていて17個目のパソコンを立ち上げると1個目のパソコンの接続が切断されるというお粗末な状態でした。この中で授業が終了してパソコンの授業自体も一旦中断になってしまってむしろよかったななんて思ってしまったぐらいです。 ただ一方EDIXなどの教育総合展を見ると2016年とかそのあたりからIT化を進めている学校なんてのもあったという話は聞きますし、本当に学校ごとに色は違うものだなと思ったものです。 ITはなくても確かに今までレベルの学習能力は身につくのかもしれません。ですが、ITには個人の環境依存ではありますが、学習効率を何倍にもする力があります。 わたしも本職ではありませんが、だからこそそれをうまく使ってくれる生徒さんが出てきてくれるといいなとは思います。

黒瀬直美

コメントありがとうございます。ICTは学習の可能性をどんどんひろげてくれるツールだと思っています。なかなか教育現場で導入されにくかったのですが、コロナ禍で一気に進みました。これからどんどん社会で必要な力になるので、どんどん活用していきます!

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