アニメ「プルート」の魅力
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育について、ゆるっと配信しています。
今日のテーマは、アニメのプルートを鑑賞して、またまた大号泣したというお話をしたいと思います。
私は、この浦沢直樹さんのプルートという漫画は、すでに3回ぐらい読んでまして、とても読み応えのある漫画なので、何回か繰り返して読んで、自分ながら考察したりしていました。
最近、アニメになっているというのを知りまして、ネットフィリックスに課金してみたんですけど、そもそも何でアニメになっているのを知ったのかというと、
AI時代を生きるという単元をいつかやりたいなと思っていて、いろんな教科書教材に絡めてできないかなと思いながら過ごしているうちに、
導入として、ロボットとAIとか、未来社会とか、そんなことを考えていくような単元になると思うので、何かアニメなのかなと思っていたところ、プルートがアニメ化されたということを知ったわけです。
何か教材に使えないかなということで見始めたんですけど、そんなことはぶっ飛ぶような、もう本当に作品世界に没入して楽しんだアニメでした。
あらすじは、リンクを貼っておきますけど、省略します。
その中でも、大号泣してしまったのは、エピソード1のノース2号というロボットが出てくるところなんですよね。
このノース2号は、第39次戦争という戦争がアニメの中であるんですけど、その戦争に駆り出されて何万体のロボットを殺しちゃうんですね。
平和維持軍として参加して、その戦争を起こした国に対して平和維持のために戦いをするという、そういう担当で駆り出された戦闘用ロボットがノース2号なんですね。
その何万体ものロボットを殺しちゃうということで、そういう過去に非常に苦悩して、自責の念に駆られて苦しんでいるのがノース2号です。
姿形は、マント、ケープ型のマントをまとっていて、全身を隠しているんです。
だけど、その全身は昆虫みたいな手があって、全部が兵器なんですよ。
何個?6個ぐらい兵器があるのかな?
両手にね、3個ずつ両手があって6個ぐらい兵器があったと思うんですけれど、もう戦闘特化型のロボットですね。
このプルートに出てくるロボットは、人間の形とそっくりの、本当に自然、人間と間違えるぐらいのロボットもいれば、このノース2号のように、本当にロボット全都しているロボットもいるわけなんですけど、
このノース2号はもう戦闘特化型の、一目見てロボット、口ぐらいしか人間っぽいところがないわけですね。
そういうロボット、最もロボットらしい姿形で、しかも戦闘型で、人間からしたら戦いをするために作られたっていうロボットなんです。
このノース2号が、その役目は終わって、ある目が見えない老人の音楽家の執事として雇われるわけですね。
この目の見えない老人は、非常に目が見えないから不自由な生活をしているから、何でもちゃんとやってくれるようなロボットが必要だったということで、ノース2号を雇ったわけです。
だけどこのおじいさん、頑固で自尊心が高くて、悪態ばかりつくんですね。
ノース2号にも嫌味や悪口や暴力まで振るったりして、辛く当たるわけです。
でもノース2号は、役目をしっかり認識しているから、全く無表情で、その目の見えない音楽家の老人の言うことに、
すみませんでしたとわかりましたとか、承知しましたとか言って、任務に忠実なわけですよ。
この老人はピアニストで、音楽がどんどんAI作曲に取られていっちゃって、自分が魂を込めた、心血を注いだ音楽っていうのが認められないという悲しい状況にもあります。
だからノース2号っていうロボットを憎んじゃってるっていうところもあるわけですよね。
この老人は過去に貧困でお母さんがいたんだけど、お母さんは彼の視力を治すために見売りをします。
寄宿舎の学校にも入れてあげて、お勉強もさせてあげて、音楽も勉強させてあげるんだけど、
お母さんはそのお金を年出するために、非常に美しいお母さんだったんで、お金持ちの男性に見売りをしてお金を年出することになるわけですね。
彼はそれを捨てられた、お母さんに捨てられたと思うわけです。
けどお母さんは彼の目のために、彼が生きるために自分を犠牲にしちゃった。
そしてその母に捨てられたと思い込んだ老人の彼は、一生懸命勉強して音楽家になるんだけれども、
彼は今でもお母さんとふるさとの歌を歌った楽しい思い出を胸に曲を作り続け、そして思い出の曲はなかなか完成しないと、こういうふうな中で苦しんでいたわけです。
ところが、ノース2号はその老人の苦悩を知って、ロボットなのにね、老人の感情を読めるんでしょうかね。
その苦悩を知って、ノース2号の協力で曲が少しずつ完成していくわけです。
ノース2号も私もピアノを弾きたいということで、ピアノを老人に教えてもらってだんだん上手になり、2人は穏やかで平和で幸せな暮らしをしていたわけですね。
ところが、プルートっていうロボットが迫る気配をノース2号を感じ取ります。
そしてノース2号はこの音楽家の老人を守るために、世界を守るために出陣していき、すべてをかけて戦い、そしてプルートに敗れるっていうね。
そういうお話なわけですけれども、このノース2号の声を担当したのが、かの有名な山寺光一さん。
声優の素晴らしさ
7色の声って言われて、アラジンではジーニーをやったりとかね、アンパンマンのチーズとかいろんな声をやったりとか、
最近のアニメはよく知らないんだけど、数々の有名なキャラクターを演じた方でございます。
それから、老人の音楽家をやったのは狭間美長さんっていうベテラン中のベテランで、私も本当に知ってます。
このプロ意識の高い二人のやりとりが、このストーリーを心震えるものにしているわけですよね。
特に私がもう、しゃべり始めてからもう、心がすごく震えたノース2号の声を担当した山寺光一さんの演技。
ノース2号はロボットだから無機質で、欲要のない声で、緩急もない、本当に単調な声なんですよ。
ロボットが喋っているような声なんです。
でも、それなのに悲しみとか苦悩とかやるせない気持ちが伝わってくるっていう、もうとんでもないテクニックなんですよね。
抑制しているからこそ、その抑制された中にノース2号の悲しみとか優しさとかが、
もう3倍にも4倍にもなって伝わってくるような、そういった演技でしたね。
もう誰も到達できないような境地というか、完成度というか、そういうレベルの演技だったんですよね。
でも私はもう、ノース2号が喋り始めて、もういくつかの場面で、もう涙がじわじわ出てきてしまいには大号泣してしまいましてね。
ノース2号の苦しみとか悲しみとか、それゆえの優しさとか、もうそういうものに心かきむしられまして大号泣してしまったっていう、そういうふうなエピソード1のノース2号の回でした。
山寺さんはね、もうどれほどの積み上げがあるかということで、持っている才能ももちろんなんですけど、努力とか精進も半端ないだろうし、もうプロ中のプロです。
そして声優というのはどうも聞いたところによるとオーディションで決まるっていうところも多いわけで、やっぱり常に自分の技とかを磨いて、そのオーディションのために自分の努力を惜しまないわけですよね。
しかも最近声優志望の方多いじゃないですか。だから何千人何万人の中の頂点に立つわけですよね。
まあそれだからこそあんなに感動するんだなぁと思って、本当にね、普段のクソ忙しい学校勤務では味わえないような深い感動を味わいました。
ということで、私とか普通の平凡な人とかはね、山寺浩一さんみたいな境地には到底到達することはできないわけですけれども、あれほどの才能を持っている人でもとんでもない努力をしながら、あれほどの素晴らしい演技をして私たちにいろんな感動を与えてくれるわけですから、
私もできることならば平々凡々な努力をしながら少しでも生徒に感動を与えられるような授業ができたらいいなと、感動させたいなと思ったらやっぱりね、ある程度の積み上げと努力っていうのをしないといけないなっていう風に、またまたこれはまた授業堂に振り返ってくるようなそういう感傷でした。
ということで、まあね、努力はするんだけど、やっぱり働き方改革も大事なんで、上手にほどほどを取りながら楽しんで努力していきたいと思います。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。