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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、たくさんのワンちゃんや飼い主さんと関わってきた私が、
日本の犬と飼い主さんのQOLをあげるおテーマに、
時には子育てネタや、留学時代や旅行の思い出などのお話もお届けいたします。
今回は、犬の恐るべき能力その②をお届けいたします。
前回のその①では、犬の恐るべき能力として観察能力をあげましたね。
まだお聞きお呼びでない方は、ぜひ聞いてみてくださいね。
今回はその続きのお話となります。
前回の最後に、愛犬の問題行動は、実は飼い主さん自身の問題を反映していることも少なくありません。
特に心の状況は、犬の行動、時には体調にも大きく影響します、というお話をしました。
今日は、共鳴する能力をテーマにお話しします。
ワンちゃんと暮らしたことのある方なら、一度はこの子は私の気持ちがわかっているみたい、と感じたことはないでしょうか。
前回は、犬が飼い主さんの行動パターンを非常によく観察して、
その結果、自分の行動パターンを決めたり、習慣にするということ、つまり行動にフォーカスしてお話しましたが、
今回は感情にフォーカスをしてみたいと思います。
自分が落ち込んでいる時、悲しんでいる時、悩んでいる時、
愛犬はそっと寄り添い、何も言わずに手をなめてくれた。そんなことはありませんでしたか。
犬が人間の良き伴侶として、2万年も一緒に暮らしてきた、ということの秘密がここにあります。
以前にお話ししたように、犬はあらゆる動物たちの中で最も人と接してきた歴史が古く、
伴侶動物として最も人間と長く一緒に暮らしています。
その中で彼らは、より人と人間社会で生きるように適したように進化してきました。
これは、彼らの祖先とされる狼と犬との行動や習性の際を見れば一目瞭然です。
この、人と共に生きることに適する条件の中には、行動パターンはもちろん、
心の動きも察知する能力が培われたのではないか、ということは、近年の動物行動学の中で常に話題になっているのです。
セラピードッグなどはその些細たるもので、何をするわけではなく、むしろ何もしないことが求められる犬たち。
その最大の目的は癒しの効果。
有名な研究結果として、犬を撫でることで幸せホルモン、オキシトシンが分泌されるというものがあります。
犬を撫でると、脳からオキシトシンという幸せホルモンが分泌されると言われています。
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オキシトシンには、愛情や絆を深めることや、不安や恐怖心を緩和すること、
ストレスの軽減、睡眠の質を上げるなどの効果をもたらすとされているホルモンなんですね。
セラピードッグはまさに、この犬の存在が心に左右するという効果を期待して、各所で活躍しているわけです。
犬を撫でることでリラックス効果をもたらすという効果は、
2017年にアサプ大学の動物心理研究にてオキシトシン分泌についての創刊が研究論文で上がっていますし、
スウェーデン、アメリカ、イギリスでも同様の結果が得られています。
ということは、ストレスがたまったときに、どか食いするより、ネットショッピングをするより、カラオケに行くよりも、
犬を10分間撫で続ける方が、人のストレスを和らげ、緊張をほぐし、リラックスさせ、幸せを感じさせるということになりますね。
そしてそれは、人間の方だけではなく、もちろん犬たちもリラックスをしてくれます。
ドッグマッサージというものは数あり、私もティータッチや霊気、ドッグマッサージなどを学んだことがありますが、
不思議なことに、マッサージをしているときはとても眠くなるんです。
思わず寝落ちしてしまったこともたくさんあります。
逆に、こちらがソワソワしていたり、時間がないからと落ち着かない気持ちでいたりすると、すぐ犬たちに伝わり、
そんなんならいいよ、またね、とスーッとどこかへ行ってしまいます。
ああ、今私は犬たちにマッサージする心理状態じゃないんだな、と犬たちから教えてもらいます。
反対にゆったりした気分だったり、リラックスをしていると、犬たちは気持ちよさそうに身を委ねてくれます。
そして物悲しかったり、落ち込んでいたり、悩んだりしたりと、犬たちはそっと寄り添ってくれます。
どうしたの?大丈夫?ここにいるよ、と言ってくれているようです。
この能力、私は人の心に共鳴する能力と思っています。
実際は彼らがどのように感じているかはわからないので、共感ではなく、人の心に同じように共鳴する能力、
鏡のように時に自分でも意識しない心を彼らは体現してくれます。
なんとなくでもそれは多くの方が感じたことがあると思います。
犬たちは人の感情も観察し、それに対して答えることがあります。
私はテンションの高い子に対してはテンションを低めに、怖がりな子には励ますように穏やかに、
楽しい時、遊ぶ時にはテンションを上げて接しています。
それは私が犬たちの感情に共鳴するという能力を知っているからです。
もちろん人間ですから、常に良い感情のままはいられませんが、
それも踏まえた上で振る舞い、感情表現をするようにしています。
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この犬は人の感情に共鳴する能力があるということを知っていると役立つこともたくさんあります。
犬が落ち着かない、怖がっている、興奮している時、カイミスさんの心はどうでしょうか?
心配事やイライラ、悲しいことを抱えてはいませんでしょうか?
そんな時はまず、カイミスさん自身の感情や心を一度見直してみましょう。
イライラしていたり、不安だったり、何かで落ち着かなかったり、そわそわしていませんか?
例えば、犬の散歩中に犬に対して吠えるというワンちゃんがいます。
この子の散歩を私がしても同じシチュエーションで、吠えない犬もいます。
カイミスさんは不思議に思うということなんですが、犬を見かけた時のカイミスさんは、
どうしよう、うちの子を吠えちゃうかもしれない、大丈夫かな、吠えたらどうしよう、と不安と焦り、心配でいっぱいです。
実はその気持ち、感情は二度伝わって、そして近年では微量な汗の分泌量や状況に応じて発散されるという
人のフェロモンを犬たちは敏感な嗅覚で感じ取っているとも言われます。
私はこの感情そのものが犬たちに伝わることもあるのではないかなと思っています。
だからこそカイミスさんの不安な気持ちが声を誘発してしまうんですね。
そしてこれは一種の犬の特殊能力ではないかなと思っています。
犬たちは驚くほど人の感情に共鳴します。
感情表現にも共鳴します。
カイミスさんの感情や心の状態の変化が一時的なものであればまだ良いのですが、
これが長期にわたり不調をきたすと犬たちも不調をきたします。
ドッグトレーナーという立場上、通頭ですが、そのような犬たちを見てきました。
カイミスさんが悩まれる犬の問題行動は、実はカイミスさんが抱える自身の問題でもあったのです。
一体どんな不調をきたすことがあるのか。
人間の心、感情の不調に共鳴する犬の行動、体、精神的な不調がどのように現れるのか。
一般的なケースと私が実際に関わってきたケースについては、
メンバーシップの特別配信にて詳しくお話ししようと思います。
本日も最後までお聞きいただきありがとうございました。
また次回もよろしくお願いいたします。