00:07
横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、あなたとワンちゃんの10年をより良く変えるおもとに、犬と生きる10数年をもっと本気で楽しみたいあなたに、幅広い分野から犬に関するお話をメインにお届けしています。
時には、大好きな旅の話、子育て話もお伝えしています。
飼い主さんが変われば、犬が変わる。飼い主さんの幸せなくして、犬の幸せなし。犬のことをもっと知って、あなたも犬育てのプロになりませんか?
ということで、冒頭の挨拶がなかなか定まらないんですが、しばらくはちょっとこれで言ってみようかなと思っています。もし感想があれば教えてください。
さて、今週の火曜日の旬分の日、私は数年ぶりに会う中高時代の友人とその子供たちと一緒に広い公園でお花見をしていました。
桜は散歩先で、お天気は残念ながらあまり良くなかったんですが、温かくてたくさんの子供連れや犬連れがお散歩やお花見を楽しんでいました。
お花見を楽しんでいる時、息子が見えるところにあるトイレに入ったんですが、なかなか帰ってこなかったんですね。
私は娘と一緒にそのトイレの近くまで見に行ったんですが、息子はそのトイレのそばにあるあずま屋のベンチに座っているおばあさんと話をしていたんです。
どうやらおばあさんが連れているワンちゃんと遊んでいたようなんですね。
息子は私の姿を見つけると、「母さん、このワンちゃんすごく人懐っこいんだよ。すごい舐めてくるんだよ。」と嬉しそうに顔を上げて言いました。
そのワンちゃんを連れているおばあさんは私に、「あら、お母さん。この子いい子だね。うちの犬も気に入っちゃったみたいだよ。」とニコニコ話しかけてくれました。
ワンちゃんは見たところ少し年齢が上の小型犬さんでした。
たぶんプードルさんだと思いますけど、私と娘の姿を見ると尻尾を振ってこちらを見てきました。
私は息子の後ろにしゃがんで、「すみません。息子がありがとうございます。」と飼い主さんにまずご挨拶をしました。
私はワンちゃんを連れている方に対して必ず飼い主さんに先に話しかけるようにご挨拶をします。
飼い主さんと顔を合わせて和やかに話をすることで犬の警戒心が和らぎ、初対面の人に直視されるという犬の緊張感も少しほぐれるからなんですね。
するとワンちゃんはすぐに私の匂いを嗅ぎに来てくれたので、私はちょっとだけ指先を動かして首元を撫でました。
03:02
それを見ていた娘が私の後ろに立ってたんですが、私の前にぐいっと出てきて、「こんにちは。」と大きい声で挨拶しました。
私は娘にしゃがむように伝えました。
するとおばさんは、「ああ、大丈夫大丈夫。うちの子は犬も人も小さい子も好きだから。」と言ってくれたんですね。
とまあここまではとても良い雰囲気で進んだかなと思います。
そして問題はここから起きました。
この時のシチュエーションとしては、ベンチに座っているおばさん、リードにつながれた小型犬と一緒です。
一番左に息子、息子の少し後ろに私、私の右隣に娘、私たち3人はしゃがんでいる状態です。
ここでワンちゃんの様子を注意してみると、ワンちゃんは息子や私には愛想よく舐めたり、積極的に体をこすりつけて撫でてという仕草をしてきましたが、
なぜか娘には少し匂いを嗅いだだけで息子の方に戻っていってしまいました。
少し私は観察していたんですが、ワンちゃんは確かに息子にはシンパシーを感じていたようです。
ですが娘にはなぜかあまり積極的ではありませんでした。
そして少しおばさんと会話をしていると、ワンちゃんが座っているおばさんの足、膝に前足をかけて立ち上がるような仕草をし始めたんですね。
それを見て私はもう失礼しようか、ありがとうございましたと言ってその場を去ろうとしたのですが、娘はまだワンちゃんに触りたい、あまり触っていないと棚をこねます。
おばさんはニコニコしながら、平気よう、うちの子は子供大好きだからと言いますが、私は明らかにワンちゃんがもう嫌がっているなと感じたので、子供を連れてその場を離れました。
さて、私がもう嫌がっているなと感じたのはワンちゃんの態度です。
ワンちゃんが座っている飼い主さんの足に前足をかける仕草を始めた時、
これはもうこのシチュエーションは嫌だよ、どうにかしてよ、抱っこしてよとワンちゃんが言っているという感じを受けたからなんですね。
飼い主さんはあまり気にされてはいらっしゃらないようでしたが、こういうシチュエーションは非常によくありがちだと思います。
この時犬は明らかに飼い主さんにSOSを出しています。
この時に飼い主さんが犬のSOSを正しく読み取っていかないと子供に対してのイメージも悪くなりますし、飼い主さんに対する犬の信頼度も下がります。
もう少し早く私もこの場を立ち去ることをすればよかったなと反省したのですが、息子には積極性を見せていたので様子を見てしまったんですね。
06:00
息子には積極性を見せていたワンちゃんはなぜ娘には消極的だったのか。
なぜだろうと考えたところ、そのヒントがいくつかありました。
直視してくる、ワンちゃんが近づいてくる前に手を出してくる、背中を触る、動きが多い、声が高いということが要因として挙げられるなと思いました。
私と息子はほとんどそういう態度をとっていませんでした。
息子はおしゃべりも好きなので、おばあさんとの会話も楽しんでいましたし、それがワンちゃんにとって安心する材料でもあったのでしょう。
また小さい頃からワンちゃんと接するときはこういうようにしようねということを幼少期から叩き込んでありますので、私の態度を真似してくれていたんだなと思います。
反対に娘なんですが、4歳の娘はお兄ちゃんとママに懐いている小型犬だから自分も大丈夫だろうという安心感から、そのワンちゃんのペースを上回るペースでコンタクトを取ろうとしてしまったんでしょう。
その結果ワンちゃんがちょっとこの子は遠慮を願いたいなという雰囲気にさせてしまったんだと思います。
私は娘には私の後ろにいるように極力動かないようにワンちゃんの方から近寄ってくるまで待つように伝えていたんですが、それがなかなかできなかったおかげでそのワンちゃんには好かれなかったようです。
リードがついている状態では犬は自分から逃げることができません。
この子にとっては日常的に飼い主さんの抱っこが避難場所、一番安心できる場所だったんだと思います。
その危険対比場所に踏み込んでいくことは私は犬へのマナーとして行うべきではないと考えています。
こういったシチュエーションは実はよくあるものではないでしょうか。
あなたが犬を連れているシチュエーションでも、あなたが子供や他人と一緒に犬や他の動物と触れ合うシチュエーションでも、動物と接する時には相手がどこまで、どんなペースでこちらのコンタクトやコミュニケーションを図ることを許してくれるのか。
それは慎重に考慮するようにしてみてください。
あなたの存在を許してくれても、同行者の方の存在はその動物さんにとってストレスの原因になるかもしれません。
私の場合は、今回は娘でしたね。
今回のシチュエーションは公園で知らない犬とのコミュニケーションでしたが、同じようなシチュエーションになりやすいのは孫と犬だと思います。
おじいさんおばあさんの家で暮らしている犬、例えば娘さんや息子さんには家族としての認識があったとしても、後から家族に加わった孫という存在は安心できる家族に含まれない場合が残念ながらあります。
09:01
自分や息子、娘、夫婦には懐いているから大丈夫ということは、孫にはイコールで当てはまらない場合があるんですね。
事実として犬が遊びに来た孫に噛みついたという事例はたくさんあるんです。
それは犬のSOSを飼い主さんや周囲の大人が見逃して大丈夫と過信していることからこそ起きる不幸な事故です。
きちんとサインを見る、距離をとる、危険対比場所に入った時にはそっとしておいてあげる、相手のペースを尊重するということを教えてあげることができるのは飼い主さんと周囲の人の気遣いです。
また、SOSの出し方は犬によって違います。
これは先月のオンラインセミナー、犬のボディランゲージを知ろうというテーマで詳しくお話をさせていただいたんですが、
特にご自身の愛犬さんがどういう時、どういうSOSを出すのか、これは知っておくと色んなところで役に立つと思いますよ。
もしかしたら意外なところで、あなたのワンちゃんはあなたにSOSを出しているかもしれません。
もし発見したり、これがそうかもしれないなと思ったらそっと教えてくださいね。
さて最後になりましたが、あなたとワンちゃんの10年を変える、犬育てのプロになるオンラインセミナーのご案内をさせていただきます。
犬と生きる10数年を本気で楽しみたいあなたへ。
今年の1月から始まった私のオンラインセミナーでは、飼い主さんが飼われば犬が飼わるということで、
犬のことを幅広く一緒に学んでいくオンラインセミナーを月に1回開催しています。
3月は今日なんですけれども、3月24日金曜日の夜8時から21時30分。
テーマは犬の個性を理解し伸ばすには愛犬の個性分析をしてみよう。
そして来月は4月23日日曜日朝9時から10時半まで。
テーマはこれでいいの?私とうちの子の関係性。主従関係の嘘本当というテーマで開催をいたします。
メンバーシップの皆様にはとりあえず4月までは無料でご参加していただけます。
一般ご参加ご希望の方は1000円でご参加していただけます。
こちらまだ空きがありますので、詳しくはまた後日4月の方は発表したいと思うんですけれども、
興味のある方、レターやDMでお知らせくださいね。
一緒に犬育てのプロ目指していきましょう。
ということで最後まで聞いていただきありがとうございました。