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2023-08-15 11:02

《705》心身症とは何か⁉️改めて考えます。

心身症は誤解が多いのです…

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内科医たけおの 心身健康ラジオ 皆さん、おはようございます。
たけお内科クリニック からだと心の診療所 院長、内科医たけおと申します。
この放送では、医療に関するちょっと役に立つ小話を毎朝5時50分、20分程度で配信しています。
また、毎朝5時半からライブをやっていて、公開のまま収録や皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アプタートークも人気です。ぜひご参加ください。
ということで今日はですね、先日行われました総会でドクターピー2に発表してもらったんですけれども、その中で、
やっぱりね、まあ、心療内科と精神科の違いとかですね、ここら辺誤解されてるからっていうのとともにですね、
心身症ってね、1枚のスライドで心身症の定義を出していただいて、そこでも解説していただいたんですけれども、
今回は、また改めてですね、ちょっと心身症とは何かっていうことと、やっぱりね、誤解がね、まだまだすごい多いんですね。
これ、医療者でもね、誤解してる方がね、すごい多いんで、なので、ちょっと原点回帰じゃないですけれども、
心身症とは何かっていうことを、
改めて考えてみたいと思います。
まあ、私のね、放送を聞いていただいている方はね、かなり復習的な内容になるかもしれませんけれども、
非常に超重要事項ですので、テストに出るところですからね、
ぜひ最後までお聞きいただけたらと思います。
はい、で、まあ、心身症、まあ、そもそもその、心療内科の説明の仕方っていろいろあるんですよね。
まあ、私自身は、まあ、心療内科は内科ですっていうのをですね、とある方に言ってもらって、なんていうか、目が覚めたっていう、ああ、そうなんだって言って、
っていうふうに思ったんですけれども、まあ、それ以外にも、まあ、今回の総会でね、ドクターピー2が出してくれていたように、えーと、いろんな説明の仕方があります。
まあ、例えば、心身相関ですね、心と体のつながり、これを、まあ、重視した診療をする診療課だよとかですね、
あとは、まあ、そもそも心療内科の語源は心理療法内科なんで、必ず、その診察の中で心理療法をですね、
何らかの心理療法を用いていくっていうので、まあ、心療内科っていうような説明の仕方もありますし、
あとは全人的ですね、そのBPSモデルって、あの、今回のドクターピー2が言ってましたけれども、バイオサイコソーシャルモデルっていう、生物心理社会モデル、
っていう、そういうモデルに基づいて、えー、全人的な医療で、まあ、患者さんにアプローチするとかですね、まあ、そういった説明はあるんですけれども、
まあ、でも、まあ、どういう病気を見てますかっていうふうに言われたら、心身症を見てますって、まあ、一言で答えるんですよね。
答えるんですけども、じゃあ、心身症って何ですかっていうふうに、またそこで質問が来るわけなんですね。
で、そこで、えーと、まあ、我々が、まあ、日頃考えてる心身症の定義っていうのがあって、まあ、考えてるというか、
まあ、これ、学会が出してるやつなんですけれども、えーと、1991年ですね、まあ、だから、もう、今から32年前かな、はい、の定義っていうのがあって、
まあ、いまだにこれをね、使っていますし、なんならこれ、えーと、YouTubeの、あの、総会のチャット欄にも入れましたけれども、
専門医試験で必ず問われる事象をですね、はい、ということで、ちょっとこれをね、呼び上げていきたいと思いますけれども、
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えーと、心身症とは、身体疾患の中で、その発症や経過にしない、
心理社会的因子が密接に関与し、えー、機質的、ないし、機能的障害が認められる病態を言うと、
ただし、えー、神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外するっていうような、そんな定義になってるんですね。
定義としてはね、だいぶ長いんですけれども、でも、まあ、これがね、こう、必要十分条件で、まあ、今のところ、
心身症をうまく言い荒らしてるかな、ということで、今、あの、使われてる定義になります。
で、まあ、これはですね、まあ、ポイントいくつかあるんですけれども、
まず一つ目はね、あの、一番初めに出てくる、この、身体疾患の中でっていうところが、すごいポイントで、
これね、もう、本当によくあるんですけど、これ、医療者でもね、誤解してる方が多いんですけど、
心身症をね、精神疾患とね、あの、メンタル疾患ですね、これとね、誤解してる方がね、ものすごい多いですね。
てか、まあ、世の中の大半はそう思ってるんじゃないかなというふうに思いますね。
まあ、要は、えっと、心身症っていうのは、例えば、うつ病とかですね、適応症とかですね、
脳外とか、あとは、なんですか、まあ、統合失調症とかですね、相うつ病、まあ、いわ、双極症ってなりましたけれども、
それと、同列なものと思ってる方はね、すごい多いんですけれども、そうではないっていう、
必ず、身体の病気なんだっていうことですね。
で、あとは、まあ、まあ、ちょっとこれ、後から言いますかね。はい。
で、二つ目はですね、まあ、心理社会的な因子が密接に関与しっていう、ここもね、ちょっとわかりにくいんですけれども、
これはね、まあ、患者さんのところには、まあ、要は、ストレスが何らか関与してるって言ったら、
まあ、まあ、わかります。
わかっていただけるかなというふうに思います。
まあ、もちろん、あの、以前の放送で、ちょっと前の放送で取り上げた、このストレスをね、感じていないとかっていう方とかもいらっしゃるので、
まあ、こちらからね、その、ストレスが原因ですよとかっていうふうに言うことはないかもしれないですけど、
でも、まあ、なんらか、こう、心理社会的な因子が関与してるっていうのが、あの、定義の二つ目として出てきます。
はい。で、三つ目ですね。
三つ目が、この、機質的ないし、機能的な障害が認められるっていう部分で、
まあね、結構誤解してる方が多いんですけれども、
あの、まあ、私の放送で、いつも聞いていただいてる方は、
そもそもね、機質的と機能的っていうのの違いはね、あの、よくわかっていただいてるかと思うんですけれども、
まあ、非常に簡単に言うと、まあ、機質的っていうのは、まあ、一般的に行われる検査で異常があるものですね。
まあ、例えば、えーと、何でもいいですけど、カメラで、えー、Eカメラで見たら、異界葉があるとかですね。
こういうのは、明らかに機質的な病気ですよね。
はい。
こういうのを、えーと、機質的というふうに言いますけれども、
機能的障害っていうのは、例えば、えーと、過敏性腸症候群っていって、まあ、ストレスがかかった状況でお腹痛くなって下痢したり便秘したりするっていう、
こういうのを機能的な障害っていうふうに言うんですけれども、
これは、あの、大腸カメラとかですね、まあ、もちろんレントゲンとか採血とか、いろんな検査をやっても異常がないっていうことが、
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逆に、えー、過敏性腸症候群らしさを増すっていうことになるので、まあ、こういうのは機能的な病気。
まあ、その、動きとか働きの問題ですね。
こういうので、えー、異常が出てくるのは機能的障害、機能性の疾患というふうに言うんですけれども、
まあ、それが、あの、どちらでもいいんですね。
で、これ、結構ね、機能的障害だけをね、こう、心身症というふうに思っている方もいるんですけれども、
全然ね、機質的な疾患も、あの、病気ですね、も心身症に含まれます。
あの、一例が、まあ、先ほど例に挙げた、あ、胃潰瘍、十二指腸潰瘍ですね。
まあ、ストレスが原因で起こることもあるので、こういうのはストレスが原因の機質的な心身症ですよね。
はい、いうのですし、あとは、まあ、最近のね、まあ、あの、心理ウライト領域では非常にトピックになっている、
この、糖尿病とかですね、内分泌とか、まああと肥満とかですね、こういうものも、
明らかに機質的なものですよね。
えー、ストレスが関与したりとか、その経過に関与するっていうことでは、まあ、機質的な心身症というふうに言えますね。
はい。だから、結構ね、機能的な障害があるんですけれども、
障害だけをね、こう、心身症というふうに思っている方もね、まあ、あの、中にはいるんですけれども、
全然ね、機質的なものも心身症に含まれるっていうことですね。はい。
っていうのと、あとはね、最後はね、これややこしいんですけれども、
この、病態を言うっていうところですね。
この、病態を言うっていうところはね、ややこしくって、心身症ってね、まああの、病気ですというふうに言ってしまってるんですけど、
実はね、病気じゃないんですよね。
なんでそうやっていう感じですけども。
あの、よくね、我々、患者さんのやり取りで、診療情報提供所、まあ、いわゆる紹介所っていうのをやり取りをするんですけれども、
その中で、病名のところにですね、でーんと、こう、心身症っていうのをね、書いてこられる先生がいるんですけれども、
これはね、間違いなんですね、実は。はい。
で、えっと、というか、まあ、私自身もですね、医者人生で、まあ、その診療内科に転校するまでね、ちゃんと心身症のことを認識していなかったですし、ちゃんと診療情報提供所、その紹介所に、
書けていなかったと思うんですけれども、まあ、正しくはですね、えっと、心身症っていう病名を書くんではなくて、まあ、例えばさっき挙げたような、過敏性腸症候群に、
後ろに括弧して心身症っていうふうに書くのが、正しい病名の付け方っていうことになるんですね。
だから、心身症っていう病名ででんっていうのを、例えば糖尿病とかですね、えー、なんでもいいですけど、胃がんみたいなのと同列に扱うんではなくって、えーと、糖尿病に心理社会的異常性、
あの、糖尿病に心理社会的因子が関与しているものであれば、糖尿病、例えば新型糖尿病括弧心身症っていうふうに病名を付けるっていうのが正しい病名の付け方で、まあ、これはね、
ほとんどね、正しい病名で紹介状を送ってくれる方はね、もうほぼ皆無ですね。はい。っていう感じなんですけれども、ただ、心身症はね、本当に病、それそのものではね、病気ではなくって、えーと、他の病名が、その心身症的な要素が大きいかどうかっていうのを、
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を表すために括弧して、その病名の後に付けるというのが正しい病名の付け方になってますので、まあ、これ、ちょっとね、医療者でもね、ほとんどの方知らないと思うんで、まあ、改めて、あの、知っておいていただけたらなというふうに思います。
はい。っていう感じですがね。で、えーと、2分目がですね、この他の精神障害に伴う身体症状を除外するっていうところで、まあ、これがね、ちょっとややこしい部分で、まあ、確かにこう、まあ、神経症ってね、ちょっと今もうあんまり使わない病名ですけど、まあ、鬱病ですね。
でね、結構、その、体の症状が出ることが多いんですよね。まあ、特に、あの、食事関連ですね。食欲が減ったりとか、まあ、逆に過食になる場合もありますけれども、それで体重が増えたり減ったりとかっていうことって結構あるんですよね。
なので、まあ、あの、こういう、あの、精神疾患に伴う、精神障害に伴う体の病気は除外するんですけれども、ただ、心身症にこの精神障害を合併してくるっていうこともあったりするので、まあ、まさに今回のね、
総会議の質問にも出てましたけれども、例えば、うーん、どうなんでもいいですけど、過敏性腸症候群、かっこ心身症、プラス鬱病とか適応障害みたいなことも全然起こり得ます。はい。ただ、それはね、全然独立したものなんで、あの、それを病名独立して書くというのが、まあ、正しい表記の仕方っていう、そんな感じになりますね。
はい。という感じで、まあ、ちょっと心身症についてね、語るとね、まあ、この定義をね、見直すべきかどうかっていうところもね、学会でね、毎回、毎回でもないかな、まあ、でも結構ね、議論になったりする感じなんで、まあ、この議論をね、まあ、どうしていくか問題もね、まあ、我々業界の中ではあるんですけれども、でも、今、現状としてはね、これを定義に基づいて、まあ、心身症っていうのを診断、治療してますよっていうことを知っていただきたいなというふうに思いまして、今回取り上げさせていただきました。
はい。
ありがとうございます。では、今日も幸せな一日でありますように。お相手は内科医の竹井でした。興味、心身。
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