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2023-02-11 1:42:14

S3E36 本当に反出生主義には反論できないのか【ゲスト:井上真花さん】

エピソード34で取り上げた「反出生主義」の話題を振っていただいた井上真花さんをゲストに迎えて、反出生主義について対談をしました。

 


#反出生主義, #ゲスト

() - ゲストを迎えて反出生主義を考える

() - 参考図書『ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語』

() - Lady (feat Kid Randie & Myster Sandman) / LE_J_JAMES

() - 人類はいない方が良い?

() - 善悪と道徳と存在意義

() - 人類は必要か?

() - 出産を特別視しすぎ

() - 神と自由意志

() - 「幸せとは旅であり、目的地ではない」

() - エンディング


 

 

ウェブサイト
https://podcasting.jp/mycupoftea/podcast/s3/ep36/

 

リンク
https://linktr.ee/potaufeu

 

文字起こし
https://listen.style/p/mycupoftea

デビッド・ベネターの反出生主義
ポトフ
はい、どうも。My cup of tea、シーズン3のエピソード36となります。
どうもポトフです。 前々回のエピソード34でですね、
反出生主義というのを話しました。人々が子供を持つことは不謹慎だという信念ですね。
これはですね、井上真花さんという方からですね、 どう思いますかということを振られてですね。
で、改めてちょっと調べながら、自分の考えをまとめつつ話したんですけども、今日はその井上真花さんとこの反出生主義について
ディスカッションというか、意見を話し合うというか、対談みたいな形になっております。
そんなのをお届けしたいと思います。
My cup of tea、この番組は気になることや興味のあることを考えて話すことで情報に向かい合い、
理解を深めていくことを目的としたスローポッドキャストです。 スローポッドキャストとは、食を見直すスローフードのように、
情報を手軽に扱うのではなく、自分で考え、自分の声で話し、リスナーと共有することで受け取る情報や自ら発信する情報について
じっくりと向かい合い、自分の生活をより豊かなものにしていこうというポッドキャストです。
はい、どうも改めましてポトフです。 今日は反出生主義の続編みたいな感じになりますね。
エピソード34で一人でですね、まず自分の考えをまとめて話しました。 その上でそれを聞いていただいてですね、井上真花さんとちょっとこの件について話していくんですけども、
その前に井上真花さんですね、シーズン2のエピソード10でもですね、ゲストで出ていただいております。 その時はですね、インタビュアーとしての
井上真花さんのお仕事にちょっとスポットを当て、インタビューについて聞いたりしていますが、井上真花さんはですね、編集プロデクションでもある有限会社
マイカの代表取締役であり、そこでは編集者でありインタビュアーでもあるんですけども、その他にですね、PDA博物館の初代館長っていうですね、
肩書や日本冒険サッカークラブ会員、そして哲学カフェアット神保町の世話役ということをやってるんですけども、その他にですね、
名古屋哲学カフェのオンラインカフェの世話人みたいなこともしているというですね、まあいろんな顔を持ちなんですけども、特にあの哲学カフェなんかにもですね
関わっておられて、そのあたりで話題になっているということで、反出書主義どう思いますか?っていうことを振られましたね。
で、その他にね、バンワークということをしてですね、なんで井上真花さんは東京にお住まいなんですけども、この1,2年だったかな、特にあの最近ですね
バンワークという形で、ハイエースですね、ハイエースを改造して、そこで寝泊まりできるようにしつつ、仕事もできるようにして、全国あちこちいろんなところ行きながら仕事をね、バンの中でしつつ、
そういうね、働き方をしていると。で、名古屋の方を通ると、目的地はもっと向こう西なんですけど、名古屋を通るということで、じゃあせっかくなんでこの話、
実際に対面でしませんか?ということで実現しました。はい、で、一緒に話しております。で、まあ発端としてはデビッド・ベネターという方ですね、南アフリカのケープタウン大学の哲学の教授ですね、その方が書いた本、
もともとは2006年かな?に書いている、生まれてこない方が良かった、存在してしまうことの概約というね、本を書かれて反出生主義を唱えていると。
で、生まれてくることは常に概約であり、もう幸せとか不幸せとか関係なく生まれてくること自体、常に概約であり、人類は絶滅すべきであると主張しているんですね。
で、このベネター氏の生まれてくることの概約論によれば、どんな人にとってもこの世に生まれてくることは生まれてこないよりも必ず悪いということを言っています。
で、ミカさんも私もこのベネターさんの主張に対してどちらかというと懐疑的、二人ともそういう立場なので、まあちょっと議論としては偏っている部分はあるかもしれませんが、
小説『正しい人類滅亡計画』について
ポトフ
自分自身でまずね、意見を固めて一人喋りでですね、一人喋りした時に自分自身の考えをまとめた上で、今回二人で話し合って、もう一度自分の考えを振り返るとちょっとより理解が深まって自分の考えも固まった感じがあります。
で、真花さんも私もですね、このデビッド・ベネターさんの本は実は読めてないんですけども、その代わりなんですけども、共通でね、この本読みましたっていうのが一つね、一冊共通のものがありまして、
それが品田裕さんという方が書かれている、正しい人類滅亡計画、反出生主義をめぐる物語っていうですね、小説仕立てで反出生主義のことを取り上げた話です。
この品田裕さんっていうのは、知ってますかね、オモコロっていうウェブメディア知ってますか、そのオモコロというサイトではダビンチ恐山っていうですね、ペンネームで記事を書いている方です。
なのでですね、結構あんまり肩苦しくなく反出生主義を述べているんですけども、小説仕立てにしてですね、そこに全知全能の魔王が現れてですね、
その魔王は人類を滅亡させるために現れた、誕生したと。ただ、そういう使命のままに滅亡させるのは簡単だけど、何か言いなりになって滅亡させるのが嫌だということを話してあげて、
召使いは、いやそれは人類のためにも滅亡させた方がいいんだっていうことですね。それを聞いた魔王がですね、
10人の人間を集めて、人類を滅ぼすべきか否かというのを議論させると。その議論の結果を聞いて、納得できたら滅亡させるし、
もし滅亡させたくないっていうのに納得的だったら、人類を滅亡させるのはやめようっていう話。なので人間自身が10人で話し合えみたいな形をね、取ったっていう話なんです。
で、ミカさんも私もそれだけは読んで話し合いました。ちなみにこのですね、二人の対談の中でですね、色の名前が出てきます。ブルーとかブラックとかですね。
その色の名前がですね、この正しい人類滅亡計画の登場人物でして、ちょっとその登場人物の紹介のところだけ、
その本に最初に書かれていた部分なんですけども、紹介したいと思います。まず一つブルーっていうのがですね、悲観主義者。
生きてても嫌なことばかりだっていう意見の人ですね。次にイエロー、これが楽観主義者。 生きていればいいこともあるさっていう主張ですね。
次がレッド、これが共同体主義者。 すべての人間は共同体に属しているという意見で、共同体コミュニティの価値を重んじる
誠実層の方ですね。次がパープル、これが会議主義者。 まだ結論を出すのは早いようだぞという形でですね、
10種の立場
ポトフ
次がオレンジ、オレンジが自由史上主義者。 誰だって自分の人生を生きる自由があるっていう自由を重んじる主義ですね。
次がグレー、これはですね、はてなはてな主義者って書いてあったんですけども、これは本当に存在するのはこの僕だけさみたいな意見でですね。
次がシルバー、これが相対主義者。 どちらの言い分もある意味で正しいねみたいな意見で、哲学でいうと人間の認識や評価はすべて相対的であるから絶対的なものは認めないよっていう立場の人です。
次がゴールド、これが利己主義者。 とにかくオレ様が良ければそれでいいっていう人がゴールド。 でホワイト、これが経典現実主義者。つまり宗教の経典ですね。
で経典に従うべき教えが記されているということで、経典に従いましょうっていうようなね意見です。 で最後ブラック、これが反出生主義者で人間は生まれるべきではないっていう主張。
この10人がですね、色ってね分けられてますが、10人が話し合っていくというね話ですね。 それをベースに話し合いました。
ということで聞いていただこうと思うんですけども、まずその前に1曲ですね。 今日は1曲だけ曲流したいと思います。
LE_J_JAMESでLady
So let's get down
Stay with me when you can move it, baby
When I get my feet back and back on the ground
I feel so much peace of mind
I need someone now
Could you let my heels fade?
Did you hear that on my line?
On the dance floor
I'm ready to take off
Get wet
Let's get down
On the dance floor
フランスのアーティストですね。ルッジェ・ジェームスというアーティストでLadyという曲でした。
昔々ですね、もう昔になっちゃいますが、井上真花さん、AOR奥様というポッドキャスト番組をしてたんですよ。
AORという音楽のジャンルについてAOR好きのお二人で話してたんですけども、
ちょっとこの曲AORっぽいなというところでかけてみましたということで、それでは真花さんとの対談に入っていきたいと思いますが、
まあなんでしょうね、お互い立場がちょっと似てるところでの話なので、聞く人によってはちょっと偏ったように聞こえるかもしれませんが、
個人的にはすごく有意義な話し合いだったんですけども、聞いていただきましょう。ではどうぞ。
本当に反出生主義には反論できないのか
井上真花
反出生主義の話をすると、
ポトフ
はい。
井上真花
えっと、大体2つぐらいあって反応が。
ポトフ
反応が。
井上真花
そうだよね。
ポトフ
あーそうだよね。
井上真花
人間って地球に害だよね、みたいなことを言う、なんて言うんですか、ちょっと情緒的にそっちに。
ポトフ
はい。
まず、内容知らなくても共感する人と、またそういうバカみたいなことを言う人。
井上真花
あの、全然くだらないんじゃない?みたいな。
あの、たぶん反応しちゃう感じで、どっちもね。
ポトフ
うんうんうん。
井上真花
っていう2つがあって、どっちに対しても私は何か言いたいなと思う。
ポトフ
あ、どっちに対してもなんですか。
井上真花
そうそうそうそう。
ポトフ
ほうほうほうほう。どっちから行きましょう。
井上真花
うーんと、そうね。
ポトフ
共感する方。
井上真花
人間はいない方がいいわよね、っていう方。
ポトフ
はい。
井上真花
はい。
ポトフ
それは、最初さらっと聞いたときは私もそうは思うんですけどね。
井上真花
あの、ポトフさんたちは基本的に地球には人間がいない方がいい。
いない、うーん。
人類は滅びるべき。
ポトフ
私が、最初だからDMで聞いてもらったときは、もうちょっとそこまで考えてなかったんですけども、
これは自分で話すためにいろいろ見たりした感じで言っても、結局、いた方がいい、いない方がいいっていうのがわからないんですよね。
井上真花
今わからない感じ。
ポトフ
わからない、まあ、だから、いなくてもいいけど、いてもいい。
井上真花
どっちでもいい。
ポトフ
どっちでもいい。
で、人類はいなかったら、地球としてはいいかもしれないけども、けど宇宙からしたら別にそんな誤差だなと思ってるんで。
井上真花
えっと、その、地球、地球という生命体から見て、人間は、この間のポッドキャストだとちょっとがん細胞的な、がん細胞がいるかいないかは、やっぱ気になるけど、宇宙規模で見るとどうでもいい。
ポトフ
適室、もちろんできたらしてもいいんだけど、できるのっていうのもあるし、えっと、けどがんってもう、割合、確率的に出てきちゃうからしょうがないから、出てきちゃうものを、いた方がいい、いない方がいいって論じるのがちょっとよくわからないというか。
井上真花
発生している現象であると。
だからもうその発生するんだよ、ある程度の確率で発生するんだよっていうのももうあることだから、で、なんでその人間がそれ自体をいた方がいい、いない方がいいと論じるのかがわからないというか、なんか。
ポトフ
あー、はいはいはい。
っていうのが正直なところです。
ポトフ
それはつまり、人間が、にがん、がん細胞があるとします。がん細胞が、俺たちここにいていいの?って考えてる問題が、変でない?っていう。
井上真花
地球からしたらいない方がいいと思っていても、なんで自分たちでそれを言ってるのかなっていうのが。
なので、結構どっちでもないと言えばないんですよね。
ポトフ
一応言いたいことはどっちもの言いたいこともわかるっちゃわかるんですけど。
井上真花
ラポトフさんはがん細胞的立場として。
ポトフ
そうです。
井上真花
別に自分がそんなことを言う立場でもなかろうと。
なるほど。
ポトフ
ですかね。
井上真花
そもそも。
ポトフ
そもそもそもそも。
井上真花
真花さんは今はどっちなんですか。
出生主義に賛成か反対かっていうことで言うと、
ポトフ
申し訳ないんだけど、私もどっちでもないと言う。
そんな気はしてました。
言い方が違うんですけど、誰見せんよってずっと言ってて、
井上真花
私ごとき、人間ごときってちょっとツイッターで言ったのはそういうことなんですけど、
私ごときがどうこう言う問題ではなかろう、人間ごときがどうこうする問題ではなかろうって、
そんなに人間って素晴らしいものじゃなかろうみたいなところ。
ポトフ
なんで、その本、人類滅亡計画の本、ちょっと事前に。
動物愛護と与えられた意識
ポトフ
そこだけは共通点はあるじゃないですか。
あの中でも、人間は感情があるから犬や猫と違うんだよって言ってるのが、
何が違うのっていう。
井上真花
わかんないんですよ。
あなたは犬か猫になったことがあるの?
あるいは、無機物でさえ何か意識はあるやもしれぬと。
そこがはっきりしていない時点で、それは論じられるの?って思いました。
ポトフ
だから、石が割れてしまったのを悲しいって言ってるように見えます。
人間が苦しいのが悪だって言ってるのは、
じゃあ石が割れてるのはかわいそうだから悪なのかって言ってるように見えて。
井上真花
なるほど。視点を変えるとそうなる。
だから、人間ごときっていうのは確かにわかります。
ポトフ
その上で、共感する人、人間はいないほうがいいんじゃないか。
それはなぜそう思うのかって言うと、反出生主義に共感するってことですよね。
井上真花
そうですね。まずその前にたぶんバックグラウンドがあって、
人間って良くない生き物だよね。
ポトフ
なんて言ってたかな。アースリンクの話を昨日聞いたのかな。
井上真花
動物をやたらと食べるみたいな。人間の存在が悪だよねって考える人って一定推理じゃないですか。
ポトフ
そういう人とすごく相性がいい考え方ですよね。そういう意味ですね。
井上真花
たぶんね、それと反出生主義は関係ないんだけど。
ポトフ
そうですね。直接は関係ないですよね。
井上真花
ないんだけど、これね、ベネターさんに聞かなきゃわかんないんですけど。
反出生主義の背景
井上真花
確かに、ベネターさんの言ってることはベネターさんに聞かないとわかんない。
最初からそこを狙ってそこを仕掛けましたかっていうあざとさを若干感じる部分はある。
ポトフ
論理的に人間はいないほうがいいと言い切ってるんですけど、ゴールありきの論理には見えます。
井上真花
そうですよね。
ポトフ
その辺が確かにベネターさんどういう思いで言ってるんだろうっていうのは気になりますけどね。
井上真花
そこに、そのゴールだけに共鳴する人はたくさんいる。
ポトフ
ゴールだけにですよね。その仮定はとりあえず関係なく。
それは反出生主義とは直接ではないですもんね。
なんかゴールは似てるけどもイコールじゃないんですよね。
井上真花
非常に私の先入観を持って言うと、心美しい方々のほうが心奪われやすい。
ポトフ
ああ、そうなんだ。罪の意識的なものもあるんですか。
井上真花
そうですね。
なるほど。それを言っちゃうとな。
クリスチャンの方が出てきてたじゃないですか。
ポトフ
本の中で。
井上真花
あの方は神の意思だとか言って納得されていたんだけど、
やっぱ現在とかって言うじゃないですか。
ポトフ
現在ですね。
井上真花
人間が生まれてきて。
もともとそういうものであるっていう、
ポトフ
頭で考えてる人とも実は相性いいのかなっていう気もしなくもないんですが。
確かに。けどさっき言った人間ごときっていうのを考えると、
井上真花
結構あの本の中で一番共感できたのはあの人だったんですよ。神のクリスチャンというか。
ポトフ
つまり、人間の意思でどうじゃなくて神が決めたものだからっていうのに一番近いなとは思ったんですけど。
けど、あそこまで盲目に神の教えに行ってなると、
善悪の存在と食物連鎖
ポトフ
なんか裏表で急に変わっちゃうこともありますよね。
井上真花
魔王教になっちゃうと急に。
ポトフ
逆にね。
だからその辺もあるけど。
けど、命を奪うっていう意味では肉食獣ももちろんそうですし。
ただ人間はその食事という生命維持以外の目的でも他の命を奪うこともあるとか、
なんかそういうことがあるとは思うんですけど。
井上真花
だからっていうのもあるね。
そこまで行くと今度は善悪とは何かという話なんですけど、
善悪ってただの判断であり、
それは人によって違うことであり、そんなに大事かなっていうこと。
ポトフ
絶対的なものじゃないですよね。
井上真花
その時の社会通念的なところがあるんで、変わることはありますよね。
ポトフ
だから善悪が存在意義に結びつけるのはちょっとなんか強引な気はするんです。
井上真花
なんか悪の存在だから消えた方がいいっていうと、どのぐらい消えるんでしょうかね。
人間以外にもいっぱいあるだろうし、それを決めるのは誰なんでしょうかね。
100%善100%悪っていうのはありえないと思うんで、
ポトフ
なんか悪い悪の部分があるから無味するっていうのは、
分かりやすいけど、分かりやすいのが注目される理由でもあるかと思うんですけどね。
井上真花
そうですね。分かりやすく見えるんでしょうね。
ポトフ
分かりやすく見える。
井上真花
なんか中身を見ると結構いろいろねじれみたいになったりして複雑なんだけど、
あと人間は動物を食べるっていうことをおっしゃる菜食主義者の方。
は、さっきポトフさんが言ってた、草には意識はないのかっていうところに私はすぐ行ってしまって、
結局命を奪うものなんじゃないっていう。
ポトフ
そうですね。
あの、昔なんか全然話変わるんですけど、何教かな。
なんか宗教の勧誘みたいなのが家に来て。
勧誘みたいなやつが家に来て、まだ中学ぐらいだったのかな。
このパンフレットを見せられて、肉食獣も草食獣もみんな仲良く暮らしてる世界、素晴らしいですよねって見せられたんですよ。
斬新。
何言ってんだろうと子供ながらに思い入れ。
肉食獣が他の動物を食べないっていう世界が本当に良い世界なのかっていうのが。
井上真花
ここでも良いが出てきたんですね。良くないみたいな。
ポトフ
結局、弱肉強食で食物連鎖があって成り立ってる世界だから、それが起きないっていうのはもう破綻するんじゃないかという気もしていて。
それにも通ずる。善悪。他の命を奪うものっていうのがもうそういうものだから、それに善悪いってもっていう感じも。
井上真花
基本OSに仕込まれてるものに対して、そのコマンドは違うだろうみたいなことを言ったらOSが動かないみたいな。
ポトフ
そう言われてもなっていう気がしますね。
井上真花
そうなんですよね。でもそこにすごく相性が良い感じはする。
ポトフ
で、共感するっていう人がいてすいると。
井上真花
そういう人に対して、なかなかどう言えばいいかわかんないんですよね。
ポトフ
そうですね。結局さっき言ってたように、ゴールは似てるけども、そこに至る考えが違うかもしれませんもんね。
井上真花
そうですね。
そういうものだっていうのがそのまま通じるとは思えないんで。
存在と責任感
井上真花
だから基本的に、とてもこうであってほしいっていうものが、
草食恐竜と肉食恐竜が仲良く暮らす世界であってほしいという思いを持っている方、とても優しい方だと思う。
ポトフ
だけど、それって成り立たないよねっていうしかない。
成り立たないと思うんだよな。
それで、人口のみならず世界中の生物が増え続けたらどうやって。
井上真花
あ、そうか。殺す人はいないから。
食料がなくなりますよねっていう話になりますよね。
ポトフ
今でさえもう食料なんというかいっぱいいっぱいなのにっていう気はしますけどね。
私たちは人間じゃないですか。私たちは今食べられないじゃないですか。誰かから。
井上真花
でもアニメで、人間が食べられるんじゃないだっけ。
ポトフ
巨人とかが出てきてですか。
井上真花
あの世界だったら人間は生きててもいいのかな。
ポトフ
つまり食べられる側にもなれるんだったら食べてもいいのかな。
食べられない。
だから今は人間が、ある意味地球上の最強の生物で最高の知能を持っているという前提でみんな話されると思うんですけど。
その場合、自分たちは罪じゃないか。いらない存在じゃないか。
井上真花
贅沢な悩みですけどね。
無存な悩み。
ポトフ
ある意味、そうですね。
じゃあそれで超えるのがいたら、逆に言うと食べられる存在だとそんなこと考えてる余裕がないのかもしれないですけどね。
井上真花
だから食べられる存在だったら罪の意識も感じずに済むのかしら。
ポトフ
私たちがそうじゃないから罪の意識を感じなきゃいけないのかしら。
その部分はあるかもしれないですね。
井上真花
なるほど。
ポトフ
変に責任感があるんですかね、その変な話。
この地球というものを成り立たせるために実情を持たせて、成り立たせるために自分たちの存在がっていう。
けどそれだとまた違う存在が出てくる可能性がありますよね。
井上真花
で、その存在がまた悩むわけですね。
俺たちはこんな人間みたいな可愛い生物を悲しませていいのか。
これはなんかキリがないですね。
キリがないですね。
ポトフ
それ極論いくと、宇宙なんて発生しなければよかったんじゃないかっていうところに行き着くと思うんですけど。
井上真花
そうですよね。
ポトフ
そのベネタさんが言ってた、地球と火星、火星の方が幸せというか良い星だっていうのにも通ずると思うんですけど。
井上真花
人間がいないからね、火星に。
ポトフ
幸せだと思う人がいないのに幸せだっていうのが意味があるのかどうか。
井上真花
それは今生きているベネタさん目線でそう感じる。
それはベネタさんという比較する受け皿がいるから成り立つ比較であって。
でも人類が滅亡した後はベネタさんもいないわけだから、比較する人がいない状態なわけですよね。
それに対して良い悪いって誰が言うのかな。
これは一つ私は不思議に思ったところです。
けど良いと言い切ってたんですよね。
ポトフ
そうやって思う人がいないのに良いっていうのはおかしいという反論に対しては、
井上真花
そこは実際にいる、いないじゃなくて、いたらっていう文章的な問題であって。
ポトフ
本当はいるかもしれなかったのが、もしいたら苦しみの方が多いから、それがいないということはいいことだと。
井上真花
ありましたよね。言葉で考えるからそうなるんですよね。
でも言葉って人間が獲得した歴史の中の割と最近の話であって、
それをあの本でいうところのもともとあった真実として語られてたじゃないですか。
発見されたものである。
でも言葉がない以前はそういうことも比較できないわけだから、やっぱりおかしい。
ポトフ
存在を否定するということは多分その発明された言葉も否定するというか、なると思うんで。
井上真花
ああそうか、人間いないからね。
全く意味がない議論になっちゃうなと思うんですけど。
どん詰まりになっちゃいますね。
それに対してどう思うかですよね、その共感する人たちが。
そうですね。
ポトフ
人間が地球にいない方がいいっていう考えは別にいいんですよ。それはね単独ではいいんですよ。
井上真花
だけどその不出生主義の考えに基づいてって言うとやっぱりいっぱい穴があるので。
ポトフ
穴はありますね、確かに。
そういう方に関しては別の方法でって言うんですかね。
だからそうなんですよ、アノロンディがおかしいとは思うんですけど。
反出生主義の論理
井上真花
どこがおかしいかが言えなくて反論できないわけですよね。
ポトフ
いや、反論できないのかな。
井上真花
っていう話だったので。
ポトフ
はいはいはい。
いや反論。
井上真花
できます?
ポトフ
いや、どの部分で反論できないのかは。
井上真花
いっぱいある?逆に、反論できるポイントは。
ポトフ
反論できるポイント、そもそものところはもちろんあるんですけど、
いるいないでいい悪い、悪いと悪くないっていうその比較自体もちょっとおかしいですし、
実際はいるはずがいないから、反事実的なみたいな説明も、
片方だけに適応して、片方には適応しないみたいなことがあったので。
井上真花
あれですよね、生まれてくる前の子供には命がないので、
その子に与えられる喜びは考えなくていいんだけど、
その子が生まれなかったことによる苦しみがなくなったことに関しては評価されるわけですよね。
ポトフ
そうですそうですそうです。
そこは不思議ですよね。
片方だけにそれを言うっていうのが、例えば子供は生まない方がいい、
本当は生まれてくるはずの子供を生まない方がいいと言っていて、
じゃあその子が感じる苦しみがないからいいよねだけど、
その子が感じる喜びも奪ってることになっているにもかかわらず、
それに対してはいや生まれてきてないんだからそんなのはないよねって言ってるように聞こえたんですね。
井上真花
アンフェアな感じしますよね。
苦しみと喜びの評価
ポトフ
ただ違う流れで、喜びはひとときのものだけど、苦しみは長く続くことの方が多いから、
井上真花
そこで釣り合いが取れてないから。
そうですね、評価ではないっていう。
それは主観ではなかろうかと思うんですが、
歯医者さんの治療の例がありましたよね。
すごいおいしいケーキ食べても歯の痛みは止まらない、
苦しみの方が長い、歯を治療するよりないっていう例があったけど、
まあまあその例で言うとそうかもなんですが、
実体験として感じるのは苦しみは結構いっぱい忘れちゃってるけど、
心に残る喜びはわりとずっと長くて、
ちょいちょいベネッタさんと、あなたの人生においてそうなんじゃないの?とちょっと思う。
そこはね、全然わからない。
そうなんですね。そこら辺が結構穴がありそうな気はしてるので、反論できそうな気はしてます。
井上真花
ただ、その反性主義は、一つでも苦しみがあったら、
100個喜びがあっても超消しになるぐらい悪い。
ポトフ
なぜ超消しになるのかが。
そうそうそうそう。
その結局、不幸せっていうのが、善悪でもないし。
井上真花
そうなんです。
ポトフ
我が意を得たり。
善悪と別に直結するわけじゃないし。
井上真花
なんで苦しいとダメなんですかね。
苦しみと喜びのバランスについての議論
ポトフ
だから、苦しいと快楽の真ん中が基準値になってるんですけど、
私は苦しい部分が基準だと思ってるので。
祝白ですね。仏教ですね。
なんで苦しくないっていう状態はかなりいい状態で、
喜びがあるとすごい良い状態だと思ってるんですよ。
なんかポトフさんの人生を薄々と垣間見るような。
だから、ベネターさんって裕福な家なんですよね、確か。
井上真花
あんまり苦しみがなかったんですか。
ポトフ
多分そんな、後から思うとそうなのかな。
よっぽど苦しいことが嫌なことがあったのかなと思ったんですけど、
逆かなっていう気がしてるんですよね。
井上真花
なるほどね。
ポトフ
贅沢な悩みにも見えちゃう。
井上真花
また出てきた贅沢な。
私は苦しみも喜びもどっちもいける口で。
どっちもいける。
ポトフ
ここがね、なかなか理解されないところなんですが、
井上真花
どっちもおもろいやんけって思ってるんですね。
要は経験することは全部面白いっていう立場なんで。
ポトフ
けどそれはわかります、わかります。
井上真花
何にもないほうがしんどいなって。
ポトフ
わかります、わかります。
井上真花
嫌なことを経験した後に割と自分が変わることが多いんで、
それを楽しむっていう観点から見ると、
ポトフ
苦しみがない世界なんかは嫌なんですよね。
まあ経験、だから苦しみと喜びが別にポイント性に見えるじゃなくて、
死ぬ時にどう思うかだとは思って。
その死ぬ時にどう思うかも面白いんですけど、ちょっと聞いていいですか。
井上真花
ずっとしんどい人生で、最後に少しいいことがあったら勝ちですか。
ポトフ
最後にいいことなくても、ずっと苦しくて最後にいいことなくても、
井上真花
けど死ぬ時に、ああ、けどなんだかんだいろいろあったからよかったなと思ったら勝ちです。
ポトフ
別にたいしていいことなかったけど、けど好きなこともしたし、
いい人生だったなって思えたら勝ちかなと思っていて。
井上真花
なんか全然別の話になっちゃうんですけど、
私、すっごい楽しい人生の人の方が死ぬ時つらいと思うんですよね。
ポトフ
ああ、わかる気がする。
すっごい苦しい人は最後にすごい幸せになるんじゃないかなって思うんで、
井上真花
そういう意味では苦しい人生の方が勝ちだなって思う。
まあそれもなかなか極端な話ですけど、まあけど言わんとしてることはわかる。
不出生主義に対する反論についての批判
井上真花
手放しがたいじゃないですか。
ポトフ
手放しがたいですよね。
井上真花
手放しがたい執着がしんどいわけですよ。
そういう意味ではベネッタさんはすごくいろんなものに執着されてるのかもしれない。
ポトフ
そうですね、自殺とかは進めてないですし、
結局今生まれてきちゃったものは命を絶つのは苦しいから、別にわざわざ苦しみたくない。
だから自殺とかは進めないみたいな感じだったりするので、幸せなのかもしれないですね。
井上真花
あ、そしたらそれを言えばいいんじゃないですかね、人類はいない方がいい説の方に。
不出生主義はそういうんじゃなくて、
すごく幸せな人がちょっと傷つきたくない理論だからやめた方がいいよ、どうだろう。
ポトフ
そうですね、だから自分が、
井上真花
たぶんその不出生主義、反出生主義は、
ポトフ
基本幸せで、生に対する、生きていくことに対する執着が強いのかもしれないですね。
だから生まれない方がいい、不思議な逆説。
生まれてこなければ、その手放すっていう苦しみがないから、
で、みんなを巻き添えにしてるような気がします。
井上真花
一人でおやりください。
ポトフ
いや、みんなもそうでしょ、みんなもそうでしょ、だからみんなを生まないようにしようって言ってるように聞こえますね。
井上真花
寂しいのかな。
なんかそんな感じもしますね。
寂しい説が出た。
なるほどね。
そんな気がする。
それはちょっと納得ですね。
手放しがたいから、辛いから、生まれてこない方が良かったっていう、
その理論はすごく説得力がある。
ポトフ
そうですね、なんか苦しい人ほど言うのかなって思っていたけど、
逆だったのかもしれないですね。
井上真花
なるほど、じゃあブルーは共感しちゃダメですね。
ポトフ
ブルー、人類滅亡計画の中のブルーは、今まで良いことが全然なかった。
だからもう死にたいから賛成ですって言ってた人ですよね。
井上真花
はい、そうです。
ポトフ
確かに。
井上真花
反対だよ。
ポトフ
たぶんあの人は、確かに話の中でも理解してるようには見えなかったですもんね。
井上真花
そうですね。
ポトフ
ゴールは共感してるけど、なんか理解してる感じじゃなかったですね。
井上真花
そうですよね。
ポトフ
ブラックはそういう、ブラックってのは、その反修正主義を唱えてる人。
井上真花
あの人は、そういう自分のあれは出さなかったですね。
ポトフ
ベネターさんも自分の個人的な話はしようとしないんですよね。
井上真花
確かに。
ポトフ
で、一般化してるように見せつつ、結局やっぱり個人的な思いから来てる気がしますけど、
ブラックの人も、客観的なふうに見せていってはいたけど、
やっぱりとこどころは結構おかしかったんですよね。
井上真花
どの辺が。
ポトフ
なんかだけど、上から目線なのが気になったんだよな。
井上真花
なんか、ずいぶんご立派なんだね。
上から目線なのが、そもそも反出生主義の人間を特別視している考え方になんかつながってる感じがしたんですよね。
そうですね。
さっき言ってた、人間より上の立場が出てきた途端に崩れ去る罪悪感ですよね。
ポトフ
その宗教を信じている方には、それを言われたらそこには何も言えないみたいなことで、簡単に逃げる感じがあって。
反出生主義に対する議論の前提
井上真花
簡単に逃げるっていうのはですね、ブラックさんの主張を聞いてる限りは、すごく条件がいっぱいあったなって思ったんですよね。
その条件っていうのが、道徳観とか、不幸より幸福の大きい、みんなの義務は幸せではなく、害を与えないことだとかっていう、条件をいっぱいつけた、そこに宗教もあるんですけど。
ただその、反論できない条件を最初に立てた上で、その上に建物を建ててるので、反論できないねっていうのがあって。
でもその条件を一つずつ外していくと、わりともろく崩れ去るっていう反論はできるよねっていう。
ポトフ
一番道徳感がすごくベースにあったような気がするんですよ。
ブラックさん以外も道徳的にって、結構道徳が出てきて、道徳的に善悪を語っていたような気がするんですけど。
井上真花
そうですね。道徳以外で、わりと善悪って語れないものなのかもしれないですね。
ポトフ
ああ、そうか。
井上真花
善悪って言うとついてきちゃう?
ポトフ
善悪というと道徳感がついてくるんですか?
井上真花
気がします。哲学アプローチの善悪もありますが。
はあはあはあはあ。
ポトフ
道徳ってけど、変わりますよね?
井上真花
うん。ちょっと中にもありましたよね。すごくヨーロッパとかもあったけど、最近に限って言えること。
そもそもそれ以前は、個人すら意識に昇っていなかった。
個人っていうものを際立たせて、個人の自由を保護するための道徳みたいなのがついてくるわけだから、
地域のごく限られた期間にのみ適用されるもの。
ポトフ
道徳って、私の考えだと、人間が社会生活を行うために、その秩序を守るためにあるものだと思ってるんですよね。
井上真花
ですよですよ。
ポトフ
だから、一番矛盾を感じたのは、道徳っていうものが人間の存在があってこそのものじゃないのかなと。
井上真花
そうなんですよ。社会を成り立たせるために必要なルールですよね。
ポトフ
ですよね。そこで善悪によって存在価値があるかないか。ないってなったらもう道徳も必要ないわけだから。
井上真花
社会がなくなるので道徳も一緒に消える運命なんですよ。
ポトフ
すると善悪の概念もなくなりますよね。
井上真花
なくなるんです。それはさっきの人類の生きるべきか死ぬべきかも同じで、
人類がそれを考えてなくなるべきだって思ってなくなった瞬間にその問い自体が消える。
ポトフ
問いがなくなりますよね。
井上真花
全部そういう成り立ちをしてるわけですね。
ポトフ
なのに道徳が大前提で議論をしていて、人類が必要か不必要かを語ってるっていうのが。
井上真花
善悪で考えてるからなんだけど。
ポトフ
だからやっぱり善悪が存在価値に結びつくってことはおかしいんじゃないですかね。
井上真花
なんかそれでいい気もしますけど。
ポトフ
魔王が理を求めたじゃないですか。
井上真花
理由ですね。
その理に対して善悪であるっていうふうに解釈したところはちょっと想定でしたよね。
ポトフ
最初のですね。
井上真花
そういう理を求めてるかどうかもわかんないってグレーが言ってたんだけど、それはそうだよねって思いました。
ポトフ
けどあの結末を見るとやっぱり前提がおかしかったのかなっていう気はしますよね。
井上真花
そうですね。魔王の間違い。
ポトフ
結局最終的にリセットするような形になったんで。
井上真花
そうそうそうそう。魔王自体が自分の存在に自己矛盾を感じていたから、それを知るための実験をさせたって感じで。
ポトフ
そうですね。だからこの議論自体が意味がなかったと。
井上真花
それを書いてらっしゃるのかしら。もしかしたらあの本で。
ポトフ
そう見えますけどね。
井上真花
なるほど。そうかもしれない。
じゃあその不出生主義の方に対して、私が何か言うとしたら、今の話をまとめると。
ポトフ
主義の議論の前提がおかしい。
井上真花
おかしい。入れ子になってるぞみたいな。
生まれた世界と生まれない世界の比較
ポトフ
善悪の判断の基準がそもそも成り立たない。
井上真花
成り立たないし、その是非をとって結果を出した途端に、その前提も一緒に消えれなくなるから、よくわかんない。
ポトフ
数字ゼロで割るみたいな感じになる。
井上真花
それで納得するかな。
ポトフ
何でしょう。それが納得するかどうかって、
その本の中でも宗教家の方が話を聞く耳を持つかどうかにも通ずるような気がしているので。
こっちの聞く耳を持ってくれたら納得するかもしれないですけど、もう堅くなりに変えるつもりがない人は納得しないでしょうね。
井上真花
反論できないの中にもいろいろ前提がありますよね。
反論しても聞いてくれなさそうか、本当に反論する趣旨が見つからないのか。
ポトフ
結局議論って相手の言うこともちゃんと聞く前提じゃないと成り立たないですからね。
そこを聞いていただけるんであれば。
井上真花
やります?
やれますかね。
なるほどね。私もう一つあったんだな。
ポトフ
それで納得のいくなんかことを聞いたらこっちも別に聞きますけどね。
はい。もう一つこれが私は今日思いついたこと。
井上真花
生まれた世界と生まれない世界を比較する場合に、生まれない世界を知らない限りこの2つは比較できないと。
生まれなかった世界にもっと苦痛があるかもしれないと。
ポトフ
生まれなかった世界にもっと苦痛がある。
井上真花
で、その可能性を排除できない限り、そもそも成り立たないと思いません?
ポトフ
これもあれですけど、その苦痛って誰が感じる?
井上真花
生まれなかった世界で?
生まれなかった世界のことは私も知らないので、生まれなかった世界。
ポトフ
いや、けどこれ生まれた時の苦痛はその生まれた人ですよね、苦痛を感じるのは。
生まれなかった世界の苦痛はその生まれなかった人の苦痛ですよね。
井上真花
生まれなかった世界には無しかないっていう前提があるんです、それはきっと。
ポトフ
何もない前提で話している。
だけどこの考えを考えるとしたら、生まれた世界が生まれた人の感じる苦痛なので、
生まれなかった世界も生まれなかった人の苦痛ということになりますよね。
井上真花
生まれなかった人の苦痛が、もしかしたらもっとひどい苦痛かもしれないということですよね。
ポトフ
生まれないイコール存在しないとは限らないじゃないですか。
存在しないとしても、その存在しないことが苦痛かもしれないですもんね。
井上真花
そう、それもありますし、存在しない世界で私たちが想像も及ばない苦しみがあるとした時に、
苦しみを取り除くために生まれないほうがいいっていうこと自体は覆されちゃうので、
あなたは生まれない世界を見てきましたかって言えばいいんじゃないかなと。
ポトフ
それを言いますそうなんですけどね。
反出生主義の議論の問題点
ポトフ
これは自殺する人の話なんですけど、苦しいから死ぬって言って、
死んだ後がもっと苦しかったらどうするみたいな。
わかりやすいところでいくと、地獄っていうのがあってみたいなところかもしれないですよね。
井上真花
それを知らないのに逃げて大丈夫みたいな。
っていうことも含めて、知らないことも含めて知った気になって話してる感じはちょっとする。
全体が。
ポトフ
そこを考えると気にならないからあれだけど、言わんとしてることはわかりません。
そういう意味で議論の全体としては、そこを絶対的な基準にしてるのは危ういとは思いますけど、
存在しない時に苦痛があるとは思えないけど。
井上真花
それはなんで思えないですか。
ポトフ
苦痛は必ず個体に感じるもの。
物理が好きだからとしか言いようがないですね。
井上真花
物理は私嫌いでした。
ポトフ
そうでしょうね。物理からするとよくわかんない話で。
井上真花
なるほどね。存在、実存って言ってましたよね。
ポトフ
実存と言ってましたね、確か。
井上真花
実存の悩みだと苦しみだと言っていた。
ポトフ
実存主義とかもあるんでしたっけ。
井上真花
ありますね。
ポトフ
そうですよね。詳しくはないけど、まあまあ。
けど、我を思うゆえに我ありみたいなものですよね。
井上真花
それも哲学の世界では、そうじゃない。
ポトフ
説もありますよね、たぶん。
井上真花
そうじゃない派があって、デカルトに行っちゃったから今科学はこうなったみたいな話なんですけど、
分けるわけじゃないですか、世界と自分を。
ポトフ
東洋哲学ってそれを分けないんですよ。
井上真花
自分もその中の一つであるっていう考え方なので、
デカルト的自分の存在の証明みたいなのが、
そもそも受け入れなかった場合に、
その実存、自分はいるみたいなことも、もうすでに疑問なわけですね。
ポトフ
それの逆みたいな感じですね、反思生主義の。
井上真花
いなかった時が苦痛がない方が幸せだっていうのも、自分が。
ポトフ
だからデカルトが絶対じゃないよっていうのも、結局は後から分かったことじゃないですか。
井上真花
そうですね。
ポトフ
これも一見絶対のように見えるけど、
反出生主義の考え方の危うさ
ポトフ
やっぱり後からちゃんと考えたらおかしいんじゃないかっていう気がするんですけど。
井上真花
本当に気をつけなきゃいけないのは、
完全な正しいことって多分なくって、
これも一つの説なんですよ。
ポトフ
そうですね。
井上真花
ただの。
ポトフ
で、ただそれが説で終わってればいいんですよ。
結構ベネタさんは本当に本気で、
みんな出産はやめようって言ってるところが危ういなって。
どこまで本気かわかんないですけどね。
井上真花
ベネタさんはそう思っててもいいんですよ。
思っててもいいんだけど、そういうふうにならないじゃないですか。
ポトフ
個人として思ってたらいいんですけど、
自分が産まないって決断するなら、それはそれでいいと思うんですけど、
井上真花
周りにもそれを広めようとしてるところが。
ポトフさんはどこに危うさを感じている?
ベネタさんがそれを言うことによって。
ポトフ
いや、人に強要するものじゃないなというか。
今言ったように、この説が正しいとは思っていないと。
それを自分は正しいんだ。
絶対的に、論理的に考えて人類は不要なんだということを言って、
井上真花
情報を発信し、みんなにそれを進めるっていうのが、
なんだろう、傲慢だなというか。
ポトフ
傲慢な人がいるなーで終わらずに、それはよく危ういとか思っちゃう。
人生経験の少ない若い子たちがそれを聞いて、そうなんだと思い込んで、
本当はもっと考えれば幸せなこともあるのに、
要は自分の生まれてきたのが無意味な、生まれてこなければよかったっていうのにも通ずるので、
その若い子たちが、自分は生まれてこないほうがよかったんだって思ってしまうのが、
かわいそうだなっていうか不幸だなと思う。
井上真花
単純にね、すぐ信じ込んじゃうから若者は。
親心ですね。
ポトフ
だからそれが、50、60の人間が感化して、そうだって言ってる分には、まあ月に思えばいいんですけど。
反出生主義に対する対応策
井上真花
もう産んじゃってんじゃん、お前みたいにね。
ポトフ
だからね、若い子とかがそれに感化されて、そうか人間は生まれてくるべきじゃないのかって思って生きてく人生と、
いや生まれてきてよかったんだと思って生きてく人生は違うなと思って。
井上真花
それは、社会にあんまり良い影響がないなっていう心配をされている。
ポトフ
そうですね、そうですね。
井上真花
立派、立派な。
あんまりそこまで私は考えてなかったんで。
なるほど。
でも、これもなんか流行りみたいなもんで。
ポトフ
いや確かに、一定数、昔からある話ですよね。
古代技術者の話とかもあったような気がしますけど。
井上真花
ポトフさんが前のポッドキャストでおっしゃっていた、いや増えないんですよと人間は。
ポトフ
それはその通りなので、だからといって、ベネタさん望むように全員産まなくなることはありえないし、
井上真花
ちょっと人口減少が加速一瞬するかもしれないけど、
あっという間に忘れ去られてまた元どおりにはなると思うんですけどね。
ポトフ
まあまあ確かに。
ありに人間は増えすぎてはいるとは思うので、
そのアンチテーゼなのかもしれない。
自己抑制というか。
井上真花
そうですね。
まあ、これを言っちゃおしまいよっていうことでもあるんですけど、
起きることは起きるので、
あ、そういうことに今なってるのねっていう目で見るぐらいでもいいのかなと私は思う。
ポトフ
まあ最終的にはそうはなっちゃうとは思います。
井上真花
いやポトフさん暑いんですよ。
ポトフ
暑くはないけど。
いやだからそれは危ういなと思っても、
じゃあベネタさんを説得にいくかって言うと別にそこまでするわけじゃないし、
違う論を声高らかに発信していくってことを別にするわけでもないんで。
井上真花
ないけど、一応ポッドキャストでは流すという。
ポトフ
流します、まあだけどそれはなんだろう、
人に話すことで自分の中で理解するというか、
ポトフ
モヤモヤってしてるのが嫌だから。
井上真花
そうですね。
ポトフ
話すことで自分の考えもまとまるんで、
自分が納得する、最終的には自分が納得するかどうかだとは思うんで。
井上真花
ポトフさん的には一応納得は今してるんですか。
ポトフ
納得はしてます。
なので、
井上真花
どの路線で。
存在と非存在に関する議論
ポトフ
なんで議論の前提がおかしいなっていうところで、
まあ勝手に言ってるんだなみたいなところ。
井上真花
なるほどなるほど。
だからその情報入力の戯言だなに近いかもしれないです。
ポトフ
逆に私最初に聞いたときそう思ったんですよ。
井上真花
取るに足らない話なのかなって思ったんですけど、
あの本を読んでちょっと面白いなって思っちゃった部分も確かにあって、
あの何でしたっけ、非存在と存在?
ポトフ
存在と非存在、はい。
井上真花
そのマトリックスみたいなのが。
ポトフ
ああはい、マトリックスありましたね。
井上真花
こんな考え方もあるんだなってのは思わなかったんですよ。
さっき言ってた、それはちょっと比較できないよねって話の矛盾でもあるんだけど、
そもそもそんな考えをしないので面白いなとはちょっと思った。
ポトフ
あれも人類はいない方がいいという結論を出すために何か持ってきたような感じで。
わざわざ。
論理的にって言うんであれば、
一から論を論じていって答えを導き出すんであれば納得するんですけど、
井上真花
答えがあってそこに結びつくように論じてるので、論理的とは思えないなと。
探偵小説としてはダメですね。
子供を生むことに対する価値観に関する議論
井上真花
ダメですね。
犯人ありきで推理するみたいな。
ポトフ
まあそういう小説もありますけどね、最初に犯人。
井上真花
ありますけどね、なるほど、はい。
ポトフ
そういう意味で娯楽としてちょっと穴があるなって。
井上真花
穴があった。
ポトフ
ただ、共感できる部分っていうのは人間が必要な存在かっていうと別に必要とも思わないんで。
井上真花
でもそれはそうですよね、あの木が必要かって言われて、必要かどうかわかんないけどもう生えているぜって。
それについていいことも悪いこともあるだろう、でももう生えているぜっていう。
ポトフ
まあ亡くなった方が確かに見晴らしもいいし、邪魔にならないし、いいのかもしれないけど、
生えてるし、ないときの話をしてもしょうがないか。
井上真花
しょうがないかなっていう感じなんですね、はいはいはい。
あの現象であるっていう言い方はやっぱり私はとてもよくわかる。
もう人間は生まれるし、そういうものです、起きてるだけです。
そこに何か選択してるように見えるじゃないですか。
別に選択してるわけでもないんですと。
ポトフ
そうですね、選択して生まれてきたわけじゃないし。
井上真花
そうなんですよ、別に言っていいかわかんないですけど、別に親が何かをしたから確実に生まれました。
だからその親は生むことを選択したのです。
無理があるじゃないですか。
ポトフ
だって不妊治療してる人もいるわけだから。
井上真花
やっぱそこには陣地を呼ばんものがちょっと何かしている感じっていうか、
そこまで言うといいすぎかな、でも偶然とかそういうものであって選択していないと思いますけどね。
ポトフ
それは共感します。
井上真花
選んで私も生んでますけど、子供。
もちろんそれは欲しいとは思っていましたが、必ずこれで生まれるという確証はありませんでした。
だから、子供が生まれるってことに対して不確定要素が多分にあるんで、
それを自分の意思で生まないと決めつける。
生まないはまだいいけど、人に対して生ませないっていうふうに思うのは、やっぱり気持ち悪いなぁ。
反出生主義に関する議論
井上真花
ですね。
あの、不出生主義の、どっちだっけ?反出生主義だっけ?
井上真花
反出生主義です。
ポトフ
実は真花さんずっと間違えてるんですけど。
井上真花
そう、間違えてる。最初になんかふんほで覚えたんですよね。
その時に、子供をただ可愛いから、欲しいからっていう、親のわがままで産むことによってっていう話を聞いたことがあって、
それは親のわがままなんだって思った時にすごく違和感を。
ポトフ
子供を産むことが、親のエゴであり、虐待であるって話もありますよね。
井上真花
ありますよね。
ポトフ
ベレタさんはそこはあんまり言ってないんですよね。
井上真花
それは後からついてきた。
ポトフ
いや、たぶんベレタさんは以前の人が言ってた感じがあります。
井上真花
ベレタさんはそれとは別に論理的に産まない方がいいよって言ってる感じで、たぶんその前からあった話ではあると思うんですけど。
ポトフ
確かに、親のエゴであり虐待であるっていうのも、反出生主義はあるんですけど、
井上真花
それはそれでまた、ベレタさんとは別の意味で違和感を感じるなって思うんですけどね。
なんかその、罪悪感を持って何かを説得すること自体には割と違和感は元々はあるんですけど。
ポトフ
それがあれですよ、道徳をベースにしてるっていうところにも通じますよね。
それは分かります。
井上真花
そうか、あれは関係ないんですね、ベレタさんとは。
ポトフ
なんか見てるとなんか違う気がします。
でも、そのベレタさんの考えをずっと広げてる人って、割とその辺全部混ぜていたんですよね。
だから、ベレタさんとさっきの人類滅亡計画を書いた人で、なんか微妙に違うなって感じている部分もあって、
古代からいろんな人が生まれてこなければよかったとか言ってる人たちも、やっぱ微妙に違うなっていう感じはして、
井上真花
多分反種性主義って言ってる人は、全部ひっくるめてる人もいれば一部も言ってる人もいるんだろうなと思うんですけど。
ポトフ
だからその反論できるかどうかって結構個々にあるなと思って。
井上真花
いいとこ取りして、全部それを使えるってこと?
全部を否定する必要があるかどうかもわかんないですけど。
ポトフ
なんで、反論できるかどうかって言われても、その人は何を言うのっていうのもちょっとあるんですよね。
井上真花
だからどっから来るのみたいな。
ポトフ
どの部分を反論したらいいのっていうのはちょっとあるんですけど。
とりあえずベレタさんの言ってる、論議的に人類は生まれてこなければよかったっていうのはさっきみたいな話で、議論がおかしいなっていうのはあります。
井上真花
子供が産むことがエゴであると、虐待であるっていう話も聞いたことあるんですけども。
ポトフ
それはまた別の話かなと思ってはいるんですけど、それもそれで、
なんだろう、中には個人的に産んでくれなければよかったのにって人ももちろんいるとは思うんですけど。
井上真花
子供側から?
ポトフ
子供側から。
けど、自分のために産んだのか、それもそうとも限らない、そういう人もいるとは思うんですけど。
出産についての意識
ポトフ
全体的に、人間はやっぱり増殖したい、発展したいっていうところがあると思うので、子孫を産むっていうことが、生まれ持ってのプログラムされてるものだと思うので。
もちろん、産みたくないっていう人がその中にいる、20%、30%ぐらいいるけども、
過半数は産みたいっていうか、産む方向にいるんだろうな、だから100%全員が産んだほうがいいんだとは全然思わない。
井上真花
そうですね、選択の自由はある。
ポトフ
だからそのうちの20%、30%とか産みたくないっていう人がいて、ただ全体としては増えていくんだろうなっていうのがあるので、
そこに自分の意思で産むことは全員がエゴだ、罪だっていうのが強引に思いますね。
井上真花
ちょっとね、感情が乗りすぎてる感じもするし、言われた側も感情で反応しちゃうじゃないですか。
産んだ身としては、私虐待してませんけどプンスカーってなるじゃないですか。
ポトフ
自分が否定されてるような感じになりますからね。
だからそれは良くない仕掛けですよね。
それは思いますね。
井上真花
生まれてきて良かったって思う人もいれば良くなかったって思う人ももちろんいると思うんで。
なんかそういうふうにあんま思ったことないんだけど、
生まれてきたこと自体云々って考えるときって、あの本ではちょっとした安らぎっていうところがあって、
そこもちょっと分かんないポイントだったんですが、何を安らげるんですかね。
ポトフ
生まれてこなかった世界を思うときに。
私も別に安らげないんであれなんですけどね。安らぎでしたっけ?
慰め?
ブルーみたいな人が、生まれてこなければ良かったって言ったときに、ちょっと良いみたいな。
井上真花
そこ何も思わなかったな。
思わなかったんですよ。
井上真花
で、それって、こっから先は私の勝手な考えですけど、
ポトフ
それって自分が幸せにならなきゃいけないっていう価値観さえ捨てれば、別に感じなくて済むことなんじゃないかなって思うんですよね。
そうですね。
あの本でいくと道徳で善悪のペースがあって、人は幸せにならなきゃいけないんだっていうような、
井上真花
なんか共通認識があったんですけど、そこは確かに私は共感できないなと思ったんですよね。
そこを手放せば、別に生きててもいいし、生きてなくてもいいし。
井上真花
ブルーは幸せじゃない自分にコンプレックスを感じていたわけですよね。
ポトフ
でも幸せじゃなくてもいいもんって思えば、全然ブルーは平気だったんじゃないかなと。
井上真花
私も思いました。幸せにならなきゃいけないのかどうかっていうのはちょっと思いましたね、確かに。
ポトフ
なんか勝ち組とか一時あったじゃないですか。
ありましたね。
井上真花
今は言わないみたいですけどね。なんか勝たなきゃいけないんですかね、みたいな。
ポトフ
勝ってるのかな、勝ってるかどうかもちょっとわかんないんだけど。
井上真花
勝負なのか、そもそも。
ポトフ
金銭的に。
井上真花
小さく、声が小さく。
ポトフ
自分がどう思うかだから、社会的に成功しなくても自分が別に良ければいいし、
周りからの判断でもないかなとは思うんですけど。
井上真花
お風呂に入れて、美味しいもの食べて、寝れたらそれで十分じゃないかと。
渋丸子のおばあちゃんが言っていた?とかなんとかいう話を聞いたんですけど。
割とそこまでハードル下げれば全然別にいいんじゃないかなみたいな。
ポトフ
そういうことで言うと、結婚式とかでも言うかもしれないけど、
井上真花
生んでくれてありがとうっていうのも違和感があるんですよ。
ポトフ
私もあります。
生命が誕生するっていうのは多分すごいことなので、
そういう意味では生まれてきただけですごいなとは思うんですけど、
親に返してありがとうっていうのはあんまりないんですよね。
井上真花
そんなこと言っていいんですか。
いいんじゃないですか。
いいんですか、私もあんまりないんですけど。
生まれてくることの意義
井上真花
ポトフさんが前に言っていた現象っていうのがぴったりで、
自然の流れで生まれてきたんだよね。
ポトフ
いろんな偶然があり流れで生まれてきたわけで、
別に感謝するのもなあというのもあります。
だから現象っていうのが本当に思っているところではあるんですけど、
この生命活動、宇宙全体の生命活動の一つだなとは思っているので。
井上真花
花が風吹いて種飛ばされて、その種が地面に落ちてまた芽が出ると、
お母さんありがとうじゃないですよね。
ポトフ
飛ばした花は別に。
井上真花
風ありがとうぐらいはあるかもしれないけど。
ポトフ
なので、生んでくれてありがとうがないんで、
生んでくれたことが虐待だっていうのも。
井上真花
そういうことですよね。
ポトフ
そうなんですよ。
井上真花
同じ理由で、なんかよくわからないなっていう。
そのせいじゃないよねって感じですよね。
ポトフ
まあ偶然で生まれてきたので、別に親がどうのこうのじゃないよっていう気は。
井上真花
お父さんのお子さんに対してもそういう感じ?
ポトフ
そうですね。
私は子供から学んでる部分の方が大きいと思うんで、
自分たちが産んで、産んでやったっていう気持ちは全然ないんで。
ないですよね。
逆に生まれてきてくれてありがとうっていう思いも別にないですけど、
たまたま家族としているんで、自分で学ぶところが多いし、
そういう意味ではありがとうはありますけど、
井上真花
産んだこととかに対してどうこうはないですね。
ポトフ
ご縁があったなって感じ。
たまたまそうなったなっていう。
井上真花
なるほどね。
そのくらいの方が私はわかるっていうかフィットしますね。
そういう意味で全体的に減少っていったのは多分そういうとこだと思います。
親としての意識
井上真花
だから私にはその減少がぴったりきたんだと思うんですね。
ポトフ
そのぐらいの温度感で私はあります。
井上真花
親に対しても自分の子に対してもありますね確かに。
ポトフ
ただね、経済的に守ってあげるとかもちろんそういうのはありますけど、
ただそれも100%の義務とも別に思ってないし。
井上真花
彼らは彼らの人生ですよね。
ポトフ
その人生を生きるために伝えれるものは伝えるけども、
井上真花
あとはどうするかは自分たちで頑張れよっていう。
っていうかうちも彼らのほうがいろいろ知ってます。
私よりほーみたいなことが多いので。
ポトフ
うちも娘が一番常識人なんで。
井上真花
私も守ってもらってるみたいな時があるので、
ごめんよって思いますけどね。
子供を産むことと神について
ポトフ
その辺の意味で子供を産むことが罪であるとか、
エゴであるとかいうのはちょっと私は納得できないですね。
納得できないですね、確かにね。
それは逆に問い伏せて欲しい。どうしてって。
井上真花
分かった分かった。分かりました。
どっちも価値をつけすぎなんですよ。
ポトフ
価値をつけすぎなんですね。
井上真花
ベネターさんも子供を産むことは虐待だという人も、
どっちも言葉を選ばずに言うと大げさなんです、どっちも。
ポトフ
出産というものに特別しすぎてる。
井上真花
そんな気がしますね。
ポトフ
自分でコントロールできるものだと思いすぎてる。
井上真花
そんなわけないのにね。
ポトフ
そんなわけないですね。
井上真花
やっぱそこは人間を多く見積もりすぎてるんじゃないでしょうか。
ポトフ
それは確かに感じますね。
人間は他の生物とはちょっと違うんだっていう意識が見えるんですよね。
井上真花
そうですよね。なんでそう思っちゃうのか。
ポトフ
それこそ人間を食べてくれる巨人がいないっていうのもあるのかもしれないですね。
井上真花
最強の生物とか思っちゃってるから。
なるほどね。宇宙人とか来ると変わるかもしれないですね。
ポトフ
変わるかもしれないですね。
井上真花
神が本当に実存して現れたら変わるのかもしれないですね。
神は絶対者じゃないですか。
ポトフ
絶対者なんですか?
絶対者のこと神っていう定義があるとして、ベルダー的に条件をつけます。
井上真花
その時に私たちがいるっていうのは、相対者がいるという意味で絶対者になり得ないらしいです。
ポトフ
昔からギリシャ神話とかが好きなんですよ。
失敗ばっかしてるじゃないですか。
井上真花
すごい人間らしい神。
ポトフ
全然絶対者と思えないんですけど、一番リアリティがあるなと思っていて。
一神教の絶対神の方が勝手に人間が作り上げたものであって、
きっと存在しないんだろうなって思っちゃう。
井上真花
でもポトフさんが前のポッドキャストで、
何か超越した存在みたいなものはって言ってたのは神じゃない?
ポトフ
神と呼ぶ人もいるかもしれない。
今一神教の人はこういう絶対的なものを想像して作り上げて、
神みたいな神格化してそれに支配されてるって思っているみたいなところがあると思うんですけど、
同じように個体がいろいろ生活している中で、
やっぱりその秩序を守るためにこうあるべきだみたいな、
そうした意識っていうのがなんとなく共通認識をしてできて、
それが常識みたいな形であって、それに従わなきゃいけないみたいな、
それを神と呼ぶかどうかわかんないけど、
常識が神。
常識というか、生活者、人々が、
作り上げてこれに従わなきゃいけないっていうような思い込みみたいなのがある。
作り上げてしまうんじゃないかなと思ってて、
それをわかりやすくしたのが神かなと思って。
井上真花
人工的神みたいな感じ。
ポトフさんが思うのは人工物としての神ではない何か。
ポトフ
神という人もいるかもしれないけど、
そういう概念みたいなものに支配はされるっていう部分はあるのかなと思うけど。
井上真花
概念がある。
秩序みたいな?
ポトフ
そうですね。これ何だったっけかな。
いや、なんか、
個体がいろいろ生活していくとみんな無秩序だったらたぶんおかしくなるような気がしていて、
個体があるとなんとなくそれを安定させるために概念を生み出してしまうんじゃないかなと思っていて、
そっから影響される部分があるのかなと思っていて、
自分たちで勝手に作ったんだけどそれに影響される。
概念としての神と宗教
ポトフ
ホモサピエンス。
井上真花
ハラリさん。
その幻想をちゃんと作れる人たち。
ポトフ
それは意識的じゃなくて無意識に作ってしまって、それに影響される部分ってきっとあるんだろうなと思っていて、
それを神と呼ぶ人もいれば、
いや、ただの概念だというか。
無意識の集合体みたいな。
って昔考えたことがありました。
井上真花
それは人間がだいたい何かがつながって、
同世代的な概念を作るような、何かネットワークを持っているみたいな考えと近い。
ポトフ
近いです近いです。だから例えばSNSとかでも、
SNSごとになんとなく文化があるじゃないですか。
結局集まってきた人の思考によって、
なんとなくの雰囲気とかルールができちゃうなみたいなところ。
井上真花
できますよね。
ポトフ
それが神なのかなって。
井上真花
神らしくない感じはするけど。
ポトフ
それを厳密化したのが神で、
それを神として、それを神格化することで、
経典みたいなのを作って無理矢理ルール化にしたのが宗教かなっていう。
井上真花
そうするとそれ自体には力はない。
ポトフ
本来なかったんだけど、あれは力があるんだってみんなが思い込んだ力を持つじゃないですか。
無意識論者と神
井上真花
じゃあ別にそれはポートフさんを支配はしていない。
ポトフ
影響は受けてるけど支配はしてないです。
井上真花
ぐらいの感じ。
なるほどなるほど。
ポトフ
なんで無心論者ですけど、
自分の意識を超えた大いの存在はあるなと思っています。
井上真花
自分の意識を超えた大いの存在っていう言葉自体が、
概念じゃないものを思い起こさせるんだけど、
ポトフ
なるほど、そういう意味だったんですね。
きっと無意識に影響を与えられてるなと思ってる。
それを神だと言われればそうかもしれない。
無心論者だけど神かもしれないっていう。
井上真花
ポートフさんの中にポートフさんのオリジナルみたいなものがあって、
それが思考してるというよりはその影響を受けて考えてる感じ?
ポトフ
オリジナルで思考をしつつ、
影響を受けて思考がやっぱり変わるかもしれない。
ミックスされている感じ。
やっぱり人が複数に集まったら影響し合わないはずがないので、
自分以外に誰も存在しないんであればそういうものもできないけど、
井上真花
一人だけだったら神はいない。
ポトフ
複数いるのでなんとなくのものができてしまう。
できたものに対してはきっと影響を受けるんだろうなぐらいな感じです。
SNS、ツイッターの中でなんらかツイッターのルールとか、
おさほみたいなのがあって、
それは俺は関係ない無視していいんだって思っていても、
やっぱり影響を受けるし従わざられない部分はあるなっていうぐらいのものが神だと思ってる。
そんたくもそうですね。
自由意志についての考察
ポトフ
別に名文化したわけじゃないけど、なんとなく考えてしまう。
それもそうだと思います。
井上真花
そのぐらいの感じだったんですね。もっとすごいことを想像していた。
それぐらいの感じです。
それこそ存在を生み出したものがあるみたいな。
井上真花
そんなわけないじゃないですか。
なんでないんですか?
ポトフ
わかんないけど。
そもそも神を信じていないので。
なんかよくわかんないですね。そういう系の神は信じていない。
人間を誰かが作ったとか、万物を創造したとか、そういうのは信じていない。
井上真花
これベネタさんの話にも関係あることなんですけど、
ポトフ
たびたび哲学カフェで話題になる自由意志があるかっていう。
井上真花
自由意志がない派っていうのもいるんですよ。
それはビッグバーンの時にもう全て決まっていたっていう人もいるし。
ポトフ
運命がね。
井上真花
いろんなのがあるんですけど、それはどうなんですか?
ポトフ
それもなんか考えても仕方がない部分はいいんですけど。
そういう可能性はあるなと思いますよ。
井上真花
自由意志がない。
ポトフ
全部決まっている。
一個ボンとやったら結果が全部アカシックレコードに刻まれていてとか。
井上真花
物理が好きな人は結構そっち派の方が。
そうなんですね。その可能性はあるなと思ってます。
ポトフ
ただ個人個人として自由意志がないって思うのはきっと嫌だろうなとは思うんですけど、
そう思うことさえもプログラムされてるかもしれないなと思います。
けどこれ証明のしようがないので、考えても仕方がないし、
自由意志じゃないにしても自分では自由だと思って行動しなきゃいけないなと思っています。
そういうプログラムだったとしても気づかずに。
それが自由意志がないんだから考えてもしょうがないなって思ったとしたら、
それさえもプログラムされてると思うんですけど、
自由意志がないにしても自由だと思って行動するものだと思ってます。
井上真花
それもベネタさんの話とまた関係あるんですけど、
自由意志がないっていう考えの中に平和があるんですよ。
ポトフ
平和があるんですか?
井上真花
安らぎがあるんですよ。
ポトフ
安らぎなんてあるんですか?
井上真花
ブルーさんが生まれてこなければよかったっていう安らぎはそれと似てるのかなとちょっと思ったりしました。
ポトフ
安らぎがあるんですか?
井上真花
自由意志がないのでこうなったのは僕のせいじゃないと言える。
自由意志がある。
つまり選択の自由があって自分が何かを選んだことによって何かが起きたときに、
ポトフ
その責任を感じるじゃないですか。
井上真花
感じなくていい。
ポトフ
感じなくていいのもおかしいですよね。
井上真花
しょうがないよ。なるようにしかならない。
ポトフ
なるようにしかならないよ、またちょっとね。
それは自分が責任を逃げてるって言い訳ですよね。
井上真花
で、逃げてるって取られがちなんですけど、
ここがね、またいつか別のポッドキャストの話をするかもしれない。
ここも結構面白いんですよ、掘っていくと。
ポトフ
そうですか。
井上真花
自由意志がないっていうか、自分の選択権がすごくあるわけではないって思う世界に平和があるっていう考え方もある。
それは逃げてるわけじゃなくて、受け入れてる、諦めてるって世界なんですけど。
ポトフ
自分が選択する必要がある、自分が選択しなきゃいけないってことも込みで自由意志がないと思ってます。
井上真花
そうそうそうそう。
ポトフ
なので、選択するってことはするので、それで失敗したら責任感じてもいいと思ってます。
自由意志はなくても責任感じてもいいんじゃないか。
井上真花
責任を感じるということが決まってたんです。
哲学の話と複雑系
ポトフ
そうそうそうそう。なんで、それ突き詰めていくと、考えても仕方がないってなっちゃうんですけど。
大概哲学のテーマは考えても仕方がないことになっちゃう。
けど哲学はね、考えることが目的ですからね。
井上真花
そういうことをずっとやってきている私から見ても、
反出生主義はあんまり考えなくてもいいなっていう気もします。
その中でも。
ポトフ
証明できないことを考えるのが多分あんま好きじゃないんですね。
井上真花
物理だから?
ポトフ
物理だからですっていう、物理でも複雑系ってあるじゃないですか。
井上真花
どういうのですか?
ポトフ
こうなったらこうなるっていうのの、
どうしてこうなったのかっていう解き明かすのが物理ではあったんですけど、
けどどうしても分かんないことは、どうしてか分かんないけどこうなるってことにすると。
もう複雑だからここはあまり考えない。
そんなのもある?
こうなったら、なんか分かんないけどこうなる。
前提に考えていっても理論は成り立つみたいな感じで、
この複雑な部分は考えないですよっていうのが複雑系だと思う。
人生の意味について
ポトフ
私も専門家じゃないからなんですけど。
井上真花
実験を繰り返して何回やってもそうなるから、それはそういうものであるみたいな。
ポトフ
証明はできないけどこうなるからこうなることで考えよっていうのが、
井上真花
そっちの方が好きなんですよ。
そっちの方が好き。
考えてもしょうがないことはあんまり考えるの得意じゃないです。
ポトフ
それでいくと自由意志かどうか考えてもしょうがないんで、
生きていく上で自分が幸せと思う、行動して自分、
結局誰かに作られた人生かもしれないけど、
自分が幸せかどうか納得するのは自分で行動しなきゃ納得しないんで行動した方がいいかなっていう。
納得が大事なんですね。
納得しないとなんか、
納得できないって言ったらぐるぐる回ってるけど。
井上真花
納得しないとそれがずっと残っていく感じ。
ポトフ
結局なんだろう、自分の人生は決められてるから、
じゃあ何もしなくていいやだと面白くないですよね。
井上真花
面白くないとやだ。
ポトフ
面白くないと、どうせなら。
どうせ生まれてもどうせ死ぬ人生だし、
それをただただ死ぬのを待つのもやだなって。
で、別に失敗するかわかんないけど、
好きなことすればいいかなって。
井上真花
で、最後は笑って、よかったな、好きなことはやれたな。
ポトフ
なんだかんだ言ってやったなっていう。
なるほどね。
今死んでも別に後悔はしないし。
井上真花
ずっと好きなことね、ポッドキャスト19年も。
ポトフ
やってますね、はい。
井上真花
なるほどね。
目的と幸福についての議論
ポトフ
ある意味たっかんしちゃってる部分はあるんですけど、
反論してもなんとか言うのも思っちゃうけど。
逆に自分が考えなかったことを言ってくれるんだったら、
井上真花
議論したいなって思いますけどね。
反出張主義の話?
ポトフ
反出張主義でも自由意志の話でも。
井上真花
なんかいろんな意見は聞いてみたい。
ということですね。
それで納得できなかったら納得できるまで聞く。
ポトフ
納得できなければ納得できないで終わらせるかもしれないですけど。
井上真花
気持ち悪いですよね、そうすると。
ポトフ
いや、そういうものかなっていう。
結局納得できないんだって分かればいいです。
井上真花
納得できないものもいっぱいありますか?
ポトフ
あるのかな?あるんじゃないですか?
今思いつかないけど。
知識欲はあるので知りたいとは思うんですけど、
別に分からないことまで知りたくないっていうのはあります。
井上真花
分からないことまで知りたくない?
もしかしたら分かるかもしれないけれど、ちょっと考えると。
分かったらそれは幸せですけど。
好奇心が強い?
ポトフ
好奇心は強いと思います。
で、知りたい?解き明かしたい?みたいなのは欲求としてはあると思いますけど、
議論が並行して噛み合わないっていうのはあるじゃないですか。
井上真花
ありますね。
ポトフ
そこを絶対に噛み合うまで理解したいとは思わないです。
井上真花
ある程度したら諦める?
ポトフ
無理かなと思ったら諦めます。
かといって、自分は一応考えるための基準としてこれはこういうもんだって一応設定はするんですけど、
納得させられたら簡単に覆います、自分。
井上真花
じゃないと学べませんもんね。
それは、なんでそういう意味で覆してくれるんだったら聞きたいなっていうのはありますけど。
幸福についての一節
井上真花
それが納得できない話だった上、まあまあそうか、違ったなっていう。
別は当たるかみたいな。
ポトフ
なるほどね。
はい、ということで聞いていただきました。
井上真花さんと反出張主義。
どう思うっていうことと、
反出張主義の人に反論をするんであったらどうすればいいだろうみたいな感じで、
ちょっと脱線もしながら話しました。
結局はですね、2人ともなんですけども、
幸せになることが目的か人生のみたいなところだったりですね、
不幸せだから絶滅しなきゃいけない、
あと善悪で悪だから絶滅しなきゃいけないってのはどういうことだろうみたいなことであったり、
それは人間ごときが決めていいものだろうかみたいなね。
皆さんはどう思いますですかね、どう考えられましたでしょうか。
よろしければ教えていただきたいと思うんですが、実はこの収録の後ですね、
正しい人類滅亡計画ですね、これをもう一度ね、読んでというかオーディオブックなんで聞いてたんですけども、
もう一度聞いてると、ああなるほど、この話はここがおかしいなとか、
やっぱりちょっとおかしいなっていうのがね、よりね、ちょっとね、
理解するのに解像度が上がりましたね。
すごくもう一度聞き返したら、なんか自分の考え、あと、
どう反論というかどう思うかっていうことがね、すごく分かりやすくてよかったんですけども、
同時にですね、ふとですね、こんな言葉が目に留まりまして、
これなるほど、やっぱこうやって言ってる人もいるんだみたいな形でね、
思った言葉がありまして、それを最後に紹介したいと思いますね。
アルフレッド・D・スーザというですね、アメリカの牧師であり詩人の方なんですよ。
その詩の一節をですね、目に留まりまして、
それはですね、幸せとは旅であり目的地ではないっていうですね、言葉だったんですよ。
幸せは旅であって目的地ではない。
これがね、ちょうど話してた時の幸せっていうのが人生の目的かっていうところにちょっと通じて、
やっぱり幸せっていうのはその目的地ではなくて、その旅、つまり幸せ、
旅自体が幸せなんだっていう言葉がね、いいなと思って。
目的地にこだわるのではなく、人生の旅に感謝するよう読者に呼びかけているっていうですね、詩なんですね。
これはもうちょっと長い詩の一節だったんですよ。
詩自体はですね、Happiness is a journey, not a destinationっていう英語でですね、
幸せとは旅であり目的地であり。
この長いバージョンとかなんかちょっとあったんですけど、ちょっと見つけてきまして、
これを私なりに翻訳したので最後にそれを紹介したいと思います。
英語の前文はサイトの方に載せておきますので、英語の方気になる方は見ていただければなと思います。
ではアルフレッド・D・スーザさんの詩です。
長い間、私にとって人生はまさに始まろうとしていると感じました。
本物の人生です。
しかし常に障害物がありました。
すぐに取り掛からねばならないこと。
いくつかの終わらない仕事。
果たさなければならない時間。
返さなければならない借金。
そこから人生が始まるのだと。
そしてついにその障害物こそが私の人生であることに気づいたのです。
このような観点から私は幸福への道はないのだと考えるようになりました。
幸せこそが道です。
だから今あるすべての瞬間を大切にしなさい。
あなたが持っているすべての瞬間を大切にしてください。
そして特別な人と分かち合うことをもっと大切にしてください。
特別な時間を過ごすために。
時間は誰も待ってくれないことを忘れないでください。
だから待つのをやめてください。
学校が終わるの。
学校に戻るの。
10ポンド減るの。
10ポンド戻るの。
子供ができるの。
子供が離れるの。
仕事を始めるの。
仕事をやめるの。
結婚するの。
離婚するの。
金曜の夜になるの。
日曜の朝になるの。
新しい車か家を手に入れるの。
家か車の支払いを終えるの。
春になるの。
人生の幸福についての詩
ポトフ
夏になるの。
秋になるの。
冬になるの。
福祉の対象外になるの。
10日か15日になるの。
抱き合えるようになるの。
酒を飲めるようになるの。
冷静になるの。
死ぬの。
今幸せになるよりも、
良いと思って生まれ変わろうとすることを。
幸せは目的地ではなく、旅路なのです。
次のように日々を過ごしなさい。
働きなさい。
お金が必要ないかのように。
踊りなさい。
誰も見ていないかのように。
愛しなさい。
一度も傷ついたことのないかのように。
歌いなさい。
誰も聞いていないかのように。
生きなさい。
この地球が天国かのように。
はい、というような詩だったんですけども、
つまり人生の目的は、
幸せになることではなくて、
旅路そのものが幸せだからですね。
その幸せである人生を、
悔いが残らないように、
生きなさいということです。
何かを待っているんじゃなくて、
生きなさいというような詩ですね。
私も話の中で、
幸福と不幸の中間、
何もないところが基準ではなくて、
不幸なのが基準で、
何もなければいいことで、
幸せなことがあったら、
めちゃくちゃいいことだというようなことで話しましたけども、
たぶんこれはニーチェかな、
永遠回帰っていう、
ニーチェの中の考え方があってですね、
同じことが永遠に繰り返される苦しみ、
人生ではそういうものだというような話をしていて、
死んでもまた生まれ変わって苦しみの人生を送るっていう、
ずっと苦しんでるっていうのがね、
ニーチェの考えにあるんですよ。
それにちょっと影響を受けてるのかな、
改めて思いましたけども。
はい、ということで、
前々回に引き続き、
反出生主義。
反出生主義について
ポトフ
個人的にはですね、すごくだいぶ理解が済んだなと思いますけども、
ただ、同じ意見のもので、
ちょっと話したので偏っているかなどなので、
実際にね、反出生主義を唱えている方と話すと、
またちょっと違ってくるのかなと思いながらですね、
ちょっとそういう機会があれば、
また話してみたいかなと思います。
ということでいかがでしたでしょうか。
ご意見、ご感想などは、
サイトの方にメールフォームが置いてあります。
サイトのですね、メールフォームは実は音声と、
コメントも残せるんですけども、
その他にですね、
最近調子が悪いですが、
ツイッターの方で、ハッシュタグポトフさん、
調子がいい時にツイッターの方で、
ハッシュタグポトフさんでいただければなと、
いうことが思いますね。
あとね、最近ね、ノストルっていう、
また別の分散型のSNSをね、
ちょっと試してます。
そっちもハッシュタグ書けるけど、
検索はどうかな、そっちも若干、
まあ全部探せるわけじゃないんですけど、
ただある程度、
マストドンよりはいけるのかなとかいうね、
なんかそういう話もね、
また機会があればしようかなと思います。
ということで、
エピソード36、
反出張主義について、
ミカさんと話しました。
ということでポトフでした。
じゃあね。
01:42:14

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