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2015-10-08 14:23

第10回「退職時の機密事項の持ち出し」

第10回「退職時の機密事項の持ち出し」
弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。
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向井蘭の社長は労働法をこう使え 法律のもとで展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト 社長は労働法をこう使え は、弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って、経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく、
ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説します。
こんにちは、ナビゲーターの遠藤和樹です。 向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
今日はですね、前回に引き続きまして、向井さんの方にテーマを用意していただいたんですけども、教えていただいてよろしいでしょうか。
最近、この1年ですね、多いのが、機密情報の持ち出しと、
退職後の持ち出しかな、退職にかけて、退職後に利用する持ち出し行為と、あとは顧客の引き抜きというか。
営業先全部持てたり。
はい、そうですね。
顧客リストの問題は。
はい、顧客リストの問題もあります。
悪いのもありましたけど、独立とか外に出るっていうのをきっかけに情報だったり、顧客さんを持っていくっていうのも問題ってことですかね。
これは確かに多いですし、正直私もいろいろ経営者の方も付き合い相当ありますけど、ちょこちょこ独立したタイミングでそれを揉められている方多いですけどね。
そうですね、今経営者になっている方も元々は給料もらって働いている方がほとんどですから、独立するタイミングで前の会社のお客様から新しくまた仕事をいただくというのは十分あると思うんですよね。
それで経済が活性化していくわけですから、当然それは予定されていることだと思うんですけども、雇っている経営者からすれば顧客はもちろん財産ですから、それを勝手に持ち逃げ取られたと、そう思うのは普通だと思いますね。
はい、そう思います。
で、よく相談を受けます。顧客名簿を持って、その顧客名簿を使ってどんどん営業していると。止められないかと。
その問い合わせはやっぱり多いんですか?
多いですよ。全体から言ったらそんなに多くないですけど、年々増えている感じですね。
ちなみに引き続き質問なんですけど、逆側の社長とか経営者の方、昔のお世話になった人から、そこやられたら言われてるんだけどどうにかならないんですかねっていうのも、それぞれ悩みを抱えているわけじゃないですか。
それで言うと、もともと事業主があった側からの相談が多い?
私の場合はとてもそうですね。顧客名簿を持ち出して、こういう起業をしようとしてるんですっていう相談はないですね。
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なぜかな?なぜかわかりませんが、ないですね。
そうなると、その勝手にやってる彼らをどうすればいいの?という相談が来るわけですね。
はい、そうですね。
これはよく聞きますけど、実際の解決って聞いたことないかもしれないですね。
大企業の事例とかですね、本当に企業の機密情報を厳重に管理していて、財産的価値も認められる特許情報とかですね、あれを盗んだ場合は、本当に懲役刑を課している場合もあると思いますね。厳しいですね。
本当に技術とか。
そうですね。大手電気メーカーの案件とか、損害に換算したら何千万とか、そういうのはあるんです。
ただ一般に数でいけば多いのは、Excelで管理している顧客名簿をコピーして持って行ったとか、
リアルな話ですね。
そうですね。紙ベースでまとめていたものをコピーして持って行ったとか、顧客管理システムを使って管理していたけれども、パスワードはみんな同じにしていたとか、そのぐらいが正直普通の事例なので、その程度の管理だとなかなか保護されづらいですね。
みんなが見れるように管理しているようなものは秘密としては扱わないと。誰でも見れるんだから。
そうなると、顧客名簿を勝手にコピーして持って行ったとしても、それはなかなか訴えたり止めたりすることは難しいですね。
あ、そうなんですね。機密情報の侵害みたいなことにはなりにくい。
なりにくいですね。
あともう一つは、顧客名簿を持ち出したとしても、それを取引に結び付けられるかは、お客さんと持ち出した側の人の力量によりますよね。
確かに関係性だったり。
全然信用されていない方が持ち出して電話したって相手にされないですよね。相手にされて例えば契約を移すことができるとすれば、それはやっぱり持ち出した側の実力でもあるし、お客さんがあえて信用して契約を変えるわけだから、
自由競争といえば競争ですね。どちらか選ぶか。お客さんが選んでいるわけですから。
なので裁判所は顧客名簿の管理が正直あまり曖昧で誰でも見れるような状態で、でかつ独立した後にお客さんがいくつか写ってるっていう事例は、それはもう相手にしないですね。
助けないです。
言葉としてこれを弁護士の先生の前に言うのも変ですけど、どちらかというと人技的な話でしかなくなっちゃうわけですね。
ただもちろん在職中にですね、代々的に独立後の営業活動をやっているとか、そういう場合は別です。多くの方は在職中は本当にわからないように内密にやっているから、証拠がないんですよね。
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やっているとしても携帯電話で電話するとかそのくらいですよ。それを問いただしたところで、いやお客さんと仲良く電話してたんだと言われれば終わりだし、お客さんももう新しい顧客になっている場合は否定しますね。
いやそんなのないと。辞めた後にAさんは営業に来たんだと言われればおしまいなんで、結局お客さん次第でもうどうにもならないっていうのは現状ですね。
これはなかなかもうどうにもならない話なんですね。
正直多くの事例は相談に来た時点ではどうにもならないですね。
するとこれはしょうがないって話で終わってしまうんですか?
いやいやしょうがないってことはなくて、相談を受けた時点では時間がないので原始的にお客さん周りをする。寝引きをしてしまうと。一斉に取られる前に新しいサービスを付けるとか。
それを素人考えだけどもそのくらいしか限られた時間ではないですと言ってやってもらっています。新しい担当者の方と一緒に行って新しいプラン。
完全に対お客を持ち出したというふうに表現がいいのか分かりませんが、持ち出して営業活動をした人というのは単なる市場上のコンペティターとして勝負しましょうというだけの中で勝負するしかないということですね。
そうですね。
法的にどう行こうというのは?
相談している時間があったらお客さん周るしかないです。
営業しろと。
ひも蓋もない。ただ大幅な割引、あまりやりすぎるのは問題ですが、サービスを付けたりするのは問題ないですから、選んでもらうように努力するしかないということですね。
起きてしまったときはそうですが、起きる前の未然の防止策としてアドバイスはありますか?
法的には先ほど申し上げた通り、名簿を厳重に管理するとかありますが、それだって頭で記憶してしまえばいいわけですから。
パソコンの画面を写真に撮ってもいいし。
自分の書き本を読むとかね。
要は独立して辞めたくないような仕組みを作るかですよね。
完全に社内独立みたいな感じで。
弁護士事務所などはそういうところがありますので、結局弁護士事務所も簡単に、元手がいりませんので、
お客さんと信頼関係があればお客さんと一緒に連れてきますから、
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そうなることを前提に、事務所の中で独立して、独立再三で今までのお客さんを経費負担してもらうとか、
独立するよりは社内にいた方が得だというのは、業種によっては可能です。
それか、大手企業の人材会社のように独立した後の関係をちゃんとできるという仕組みで対応するしかないという形になるんでしょうか。
ある程度不可否なので、それ前提にビジネスを。
絶対ダメだとこれはもう全部うちの会社のものだというのは、それはその通りなんですけど、
現実的に起きちゃう人をやったといえばどういうことですね。
起きることを前提に考える必要がある。
優秀な人材であればあるほどそういうことができそうですしね。
もちろん就業規則を整備して退職後は機密をもらわないとか、在職中はこういうことをしちゃいけないとか、それはそうなんですけど、
実際それで防ぎたり、お客さんを持っていかれた対価を請求できるかというと厳しいんですよね。
結局お客さん決めてますから、裁判所はまず助けないと思いますね。
非常に冷たいです。
職業選択の自由、営業の自由がありまして、憲法上、独立した人に優しいですよ、どっちかというと。
どっちかというと今までの官職ではそっちの方が優しいので、
法律はあまり助けないと思っていただいて、独立すること前提に何か仕組みを作るか、独立しないような制度を作るか、共存、共栄というかですね。
しないといけないかなと。
逆に今の話は明快で、それを前提にどういう仕組みだったり、体制を整えていくかという思考を働かすしか、現状の法規制の中ではできないということですよね。
飲食店とかだったらのれんわけとかね、同じ名前でエリア別にしてとか。
広告関係も結構あったりしますし、多いですよね。
多いです。やっぱりあんまり元手がいらないところは簡単に独立できるので。
SEO会社とかもあったり。
そうですよ。人さえあれば始められる仕事ってたくさんあるので。
そういうことを前提にしないと、あんまり弁護士、僕が言うのもなんですけど、弁護士役に立たないんですよ。
ここの領域においては。
ここの領域においてはですね。
なるほどね。それを弁護士の先生に言っただけで逆に。
言っていいのかなと思ったんですけど、早めに知っていただいた方がいいかなと。
なるほどなるほど。
じゃあその前提にしっかりと。
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そうですね。
あったことも含めてしっかりと体制を作っていくということが一番なんだろうということの回答ですよね。
はい。
分かりました。本日もありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
今回、Podcastの社長は労働法公使えの中ですね、皆様のリスナーの方々にお知らせがあるんですよね。
はい。
いろいろとお客様とかリスナーの方に直接会う機会があって聞かれたことが色々と聞いているんですけど。
そうですね。Podcastで話を聞いているけれども、質問とかもしあった場合はどこに問い合わせをすればいいんでしょうかというお問い合わせをいただきましたので、
いい機会ですので、ちょっと何か特典も含めて企画を考えようかなと思ったところです。
という向井先生のご依頼を受けましたので、こちらの方で質問フォームをご用意させていただきました。
今回は質問をいただいた方の中から、向井先生の方から今回抽選でですかね、3名の方に向井先生の実質のサインをいただいて、3名の方にプレゼントしたいと思っております。
はい。
質問フォームなんですけれども、向井先生のホームページ、検索は向井欄ロームネット、向井欄ロームネットで検索していただくと向井先生のホームページに飛びます。
そちらの方の中央のところがですね、Podcastのバナーがありますので、そちらに質問を送っていただけましたら、
こちら事務局の方から抽選当たった方にのみですね、書籍のプレゼントの抽選が当たりましたという情報をお送りしてプレゼントを差し上げたいというふうに考えております。
どんな質問が欲しいとか特にありますかね。
いや、特にマニアックなものでも全然問題ありませんので。
ぜひ専門家の車道士の先生だったりも全く問題ないというふうに考えているようですので、
マニアックな質問から本当にそんなこと聞いていいのかなみたいな質問まで、ぜひ質問お問い合わせいただけたらと思います。
以上です。
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