1. 無限塔の秘密
  2. #080 楳図かずお先生追悼:「..
2024-12-05 1:51:42

#080 楳図かずお先生追悼:「わたしは真悟」大解剖【来訪者:ダニキ】

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来訪者ダニキ百姓と、楳図かずお先生の「わたしは真悟」について、とことん語り合いました。

⁠ニュースレターもあわせてご確認ください。

サマリー

このエピソードでは、梅津和夫先生の作品「私はシンゴ」とその影響について語られています。ダニキとアヤコPの対話を通じて、梅津作品の重要性と感動が共有されています。また、二人の漫画に対する思い出や、おすすめ作品についても掘り下げられています。 ポッドキャストでは、楳図かずおの作品「わたしは真悟」が深く分析され、登場人物の近藤悟とロボットたちの関係が描かれています。心理的な要素とホラーの要素が交錯するストーリー展開についても議論が行われています。 このエピソードは、楳図かずおの作品「わたしは真悟」に焦点を当て、物語の深層を探っています。特にキャラクターたちの感情やストーリーの革新性について語り、作品がどのように時代を先取りしていたかを考察しています。 ポッドキャストでは、楳図かずおの代表作『わたしは真悟』の詳細な分析が行われ、その独特の魅力やテーマについて議論されています。特に、東京タワーを舞台にしたシーンや登場人物たちの奇妙な行動が強調され、作品の深いメッセージが探求されています。 本エピソードでは、梅津和夫先生を追悼し、作品『わたしは真悟』についての深い考察が行われています。物語の神話的な要素やキャラクターの複雑さ、梅津先生の独自の描写スタイルについて語られ、新たな解釈の余地が提供されています。 ポッドキャストエピソードでは、楳図かずおの作品「わたしは真悟」について掘り下げられ、キャラクターたちの複雑な感情やストーリーの背景が語られています。シンゴとサトルの関係や、その愛のメッセージが作品全体に寄与している様子も描かれています。 ポッドキャストでは、楳図かずおの作品『私はシンゴ』について深く掘り下げられ、特に作品内のテーマとキャラクターの心理描写について議論が行われています。また、作品が描く知性の衰退や倫理的な問題についても考察がされています。このエピソードでは、楳図かずおの作品「わたしは真悟」についての深い考察が行われ、ファンからの意見や解釈も交えられています。

無限塔の秘密とダニキの紹介
Ayako Izumi
皆さんこんばんは。無限塔の秘密のお時間がやってまいりました。アヤコPでございます。
最近の関東は、お日柄も良く、違うな、お天気がすごく良くてですね、爽やかな諸島を迎えておりますが、
相変わらずね、無限塔の界隈は暗いということで、
今日もね、なんかさっき入口のあたりで、ちょろちょろしてる人がいたんですけど、どちら様でしょうか。
ダニゾー
こんばんは。
Ayako Izumi
こんばんは。どちら様でしょうか。
ダニゾー
あの、ちょっと迷い込んじゃったんですけど。
何しに来たんですか。
Ayako Izumi
え、いや、なんか、あの、漫画の話しろって言われてきて。
もう、誘い方がやばいよね。漫画の話しようって。漫画の話しようぜって。
ダニゾー
ねえ、あの、呼ばれてきたのにどちら様ですかって。
これ恒例だからね。無限塔の。
知ってます。
ダニゾーと申します。
Ayako Izumi
ダニゾーさん。
はい。
ダニゾー
ダニゾーさんとは。
まあ、あの、アヤコピーとはどういう関係かと言いますと。
Ayako Izumi
言っちゃうのそれ。
ダニゾー
え、秘密だった?やばいやばい。
みんな秘密ですよ。
どういう関係かと言うと。ちょっと詳しくは言えないですけどね。
そうですね。詳しくは言えないんですけど。ちょっとセンシティブなんで言えないですけど。
まあ、させてくださいということで。
Ayako Izumi
させてください。
ダニゾーさんことダニキですね。
ダニゾー
はい、あの、何人かの人にはなぜかダニキって呼ばれてます。
Ayako Izumi
いやー、もう私ダニゾーさんって本当にもういく久しく言ってないなって今思い出したんで。
ダニゾーさんっていうのはすごい照れくさいですね。
ダニゾー
ダニキでお願いします。
Ayako Izumi
よろしいですか。
ダニゾー
ええ。
Ayako Izumi
ありがとうございます。
ダニキとは、私たちが共通のファンである、
名番ラジオというYouTube番組がございまして、そこのファン仲間でよろしいんですかね。
ダニゾー
そうですね。
Ayako Izumi
ということでやっております。いいですか、それで。
ダニゾー
ええ。お友達ってことですね、平たく言うと。
最初からそう言えよっていうね。
Ayako Izumi
じゃあダニキのちょっと軽い自己紹介なんかはね、この無限等の熱烈なファンの方にぜひお願いしたいんですけど。
ダニゾー
そうですね。名番ラジオが好きで、あやこぴーとはそういった縁で知り合ったんですけど。
長野県の田舎に、土田に今住んでまして、ちっちゃいお店をちょっとやっております。
そんな感じですね。
Ayako Izumi
すごくおしゃれな感じですね。長野県で小さなお店を開いてる。
ダニゾー
どうなんでしょうかね。おしゃれかどうかはわかんないんですけど、結構泥臭くやってますけど。
Ayako Izumi
もう言葉通り泥臭く。
ダニゾー
泥臭くやっております。
Ayako Izumi
地道にっていう意味ですけど、そういう感じでやってらっしゃるダニキということで。
ダニゾー
そうですね。百姓みたいなもんですよ。
梅津和夫の死と「私はシンゴ」について
Ayako Izumi
百姓なの?百もあるの?職業が。
ダニゾー
そうですね。ある種製造業でもあり、ある種サービス業でもあり、
いろんなことをやってますから、
Ayako Izumi
トラックも運転するし、買い店のカウンターでお土産物を売ったりとか、みたいなこともするし、
ダニゾー
なんならソフトクリームを作ったりとかですね。
Ayako Izumi
食べたい!ソフトクリーム!すっごいおいしそうだね。
ダニゾー
おいしいんですよ、ソフトクリーム。
Ayako Izumi
普通に売ってるソフトクリームじゃなくて、ダニキのお乳があるから作ってる?
そうです。
ミルクソフトクリームってことですよね。
ダニゾー
牛乳で薄めずに、すごいまずそうじゃないですか。
Ayako Izumi
もうね、自分で言っててね。
今日のね、今日はもうほら、恐怖がテーマじゃないですか、一応ね。
そうですね。
だからもうついついね、こっちのちょっとグロテスクな方に行ってしまうっていう。
ダニゾー
恐怖の対象にしないでください、お願いですから。
Ayako Izumi
ギャーって言ってね。ギャーって言う。
ダニゾー
あとね、もうほうれいせんバキバキで、真っ黒いな口の中がもう見える感じで。
目を見開いてね。
Ayako Izumi
ということで、今日はダニキと一緒にお送りしたいんですけれども、
私のね、私、中二病で売ってますが、
ワンロブ中二、アマタール私の中二の原点の一つであるですね、
梅津和夫さんがですね、
2024年11月5日のニュースでお亡くなりになりましたと。
88歳でしたということで、
実際にお亡くなりになったのはもうちょっと前かな、10月の月末のあたりだと思うんですけれども、
10月28日か。
そこで非常に私、
ショックというかね、鳥山明先生に続き、
私のね、自我を形成してくださった作品をたくさんこう作った梅津和夫先生が亡くなったのでですね、
コミュニティーでね、いろいろ何でも話せる
フォーラムがありまして、
その人と漫画フォーラムが、音楽コミュニティーなのに漫画フォーラムがあるっていう感じなんですけど、
そこで梅津和夫先生、悲しいよと、
私はシンゴという作品こそが私の原点であるみたいな大げさなことを書き継がれていたらですね、
ダニキがね、
安々と読んでくれたということで、
今日はね、梅津和夫先生の私はシンゴをテーマに語りたいという回です。
ダニキの漫画の思い出と影響
ダニゾー
はい。
Ayako Izumi
ダニキ読んでくれてありがとうございます。
ダニゾー
いやー、
あのー、すごかったですよ。
Ayako Izumi
すごかったでしょ。
ダニゾー
でもね、
ちょっとね、とりあえずすごかったとしか言いようがなかったですね。
Ayako Izumi
ダニキはあれですよね、漂流教室は読んだことがあったんですよね。
はい。
ダニゾー
20代の頃に、
前回も買って読みました。
Ayako Izumi
20代の頃。
漂流教室はどうですか?私はシンゴと比べて読みやすかったんじゃないですか、割と。
ダニゾー
読みやすかったですね。
少年漫画っていうのもありますけど、
話もわかりやすいし。
そうそう、そうなんですよね。
Ayako Izumi
記号は、漂流していったところでどう生き抜くかみたいなね。
ダニゾー
いろんな事件が起こって、人が集団でいると。
Ayako Izumi
それをひたすら語ってるんだよね、確か。
ダニゾー
そうそう。ネタバレしないように言いますけど、
Ayako Izumi
学校ごと飛ばされてしまって、
ダニゾー
学校にいた主人公たちが力を合わせて、元の世界に戻ろうとする、
言ってみたらサバイバル漫画みたいな感じでしたね。
それがとんでもないスケールで展開していって、
最後は大感動のラストを迎えるんですけど、
あの漂流教室のラストシーンは、
すごい美しいラストシーンだったってのは覚えてますね。
Ayako Izumi
子供たちが空に向かって駆けていくんだよね。
そうなんですよね。
ダニゾー
深く感動しましたね。
本当にね、人生ベスト漫画が10に入るか入らないかぐらいの、
結構心に残ってる作品ですね。
Ayako Izumi
素晴らしい。
ダニゾー
ちなみに私は、私はシンゴがベスト2なんですよ。
ベスト2ですか?
Ayako Izumi
人生を変えたベスト2。
ダニゾー
ちなみにワンは?
Ayako Izumi
ワンはね、移るんですですね。
ダニゾー
そこなんだ。
Ayako Izumi
そこなんですよ。
自分に多大なる影響を与えたって意味だと、移るんです。
ああ、そうなんだ。
ダニゾー
あのシュールさを理解してから変わっちゃったからな、結構私。
Ayako Izumi
もっとまともなやつだけ読んでればよかったんだけど、
あの狂った4コマが死ぬほど面白いって思ってしまってからちょっと変わっちゃった。
いい意味でも悪い意味でも影響を受けたのがね、移るんですなんですよ。
そういう意味だと私はシンゴは2位でございますね。
ダニゾー
なるほどね。
あの、あやこPって、すごい悪強いものをたまに好きになるじゃないですか。
例えば鳥肌みのるとか。
はいはいはい。
野生爆弾のクッキーとか。
Ayako Izumi
はいはいはいはい。クッキー大好き。
ダニゾー
ちょっと一般の人が一口目はうってなるような、
Ayako Izumi
はいはい。
ダニゾー
なんかカマンベールチーズ的なものを好むじゃないですか。
Ayako Izumi
ちょっと臭いって言うね。臭いけど美味しいみたいだね。
ダニゾー
そうそうそう。
Ayako Izumi
ああ、そうかもしれない。
ダニゾー
移るんです。移るんですと、
私はシンゴがトップ2っていうのが、いろいろ思うところありますね。
Ayako Izumi
ちょっと悲しいものがありますよね。
あの頃に戻りたい。
あれを読まない、私の読まない人生もあったんじゃないかっていうね。
ダニゾー
ちなみにあの頃っていうのは、
梅津和夫先生と移るんです。
移るんです、吉田戦車ですよね。
Ayako Izumi
そうです、吉田戦車のね。
ダニゾー
それいつ頃出会ったんですか、その二作品は。
Ayako Izumi
もう決まってるじゃないですか。
もう中二ですよもう。
両方?
両方両方。私基本全部中二でね。
ダニゾー
もう完全に人生狂わせてます。
Ayako Izumi
そうなんだよね。移るんですよね。
友達がいけなかったんだな。
あのとき仲良かった友達がね、そういうのを教え込んできてね。
ダニゾー
私はシンゴは自分から見つけ出してね、探し当てましたね、これは。
ファースト梅津作品は。
Ayako Izumi
私はシンゴです。
ダニゾー
そうなんですか、それは衝撃的ですね。
Ayako Izumi
衝撃的でしょ。
その後ちょいちょいオロチとかっていうのを読んだりとか、
仙霊っていうのを読んだりとか。
ダニゾー
もう本当にホラー系のやつですね。
そうですね、純粋ホラーみたいな感じのやつね。
Ayako Izumi
ダニキはどうですか、ナンバーワン何なんですか。
ダニゾー
ナンバーワンは、これたぶん知ってる人すごく少ないと思うんですけど、
いがらしみきよっていう漫画家知ってます?
Ayako Izumi
いやー知らない。
ダニゾー
ぼのぼのっていう漫画知ってますか?
Ayako Izumi
ぼのぼのは知ってますよ。
ダニゾー
ぼのぼの知ってます?
Ayako Izumi
知ってます。
ダニゾー
あのラッコみたいなのが主人公の。
あれ描いてる人なんですけど、
そのいがらしみきよっていう、ぼのぼの描いてるいがらしみきよ先生の
Ayako Izumi
愛っていう漫画があるんですけど、
ダニゾー
これが人生ベスト1なんですよ。
これがまさしくね、私はシンゴ的な漫画で、
Ayako Izumi
神様って何なんだろうとか、
ダニゾー
生きるとか死ぬって何だろうみたいな宗教とか、
そっちの方面にかなり踏み込んでる。
そっちがテーマの漫画で、
これすっごい気持ち悪い漫画なんですけど、
どうしてもこの漫画だけは売ったり捨てたりできなくて、ずっと持ってる。
常にね、持ち続けている。
僕ね、結構漫画すぐ売っちゃったり、捨てちゃったりして、
小さい本棚1個だけ持ってすっきりさせておきたいんですけど、
ダニゾー
その小さい本棚にずっと残ってますね。
多分一生手放さないと思うんですけど、
Ayako Izumi
なんかもうバイブルみたいな感じ。
読み返したりするんですか、今も。
ダニゾー
しますします、するんですけど、
未だに理解できないんですよ。
何ていうか咀嚼しきれないっていうか。
Ayako Izumi
私はシンゴですね、それはまさに。
でしょ、でしょ。
ダニゾー
全然知らなかったですけど、
Ayako Izumi
ちょっとね、東北の地より生と死の意味を問うって書いてますね。
ダニゾー
これね、アヤコピ読んでほしいなと思って、
多分ね、なんか思うところあるんじゃないかなと思ってる。
Ayako Izumi
これいいですね、Kindleであるので、ちょっと手に取ってみようかな。
全3巻ですしね。一巻一巻が超分厚いんですけど。
これはもう知る人と知るみたいな、たぶん漫画なんだろうね。
いがらしみきお先生は、これが自分の最高傑作だって言ってるんですけど、
ダニゾー
ボノボノじゃなくてこれが最高傑作だって言ってるんですけどね。
Ayako Izumi
読んでみよう。読みます。
ダニゾー
強烈にきますよ、これも。
メインテーマである私はシンゴのことなんですけど。
Ayako Izumi
ちょっと初めにお断りをしておきたいことがありまして。
ダニキにね、進めておきながら。
私もね、この無限島にダニキが来たいって言うから。
ダニゾー
ほのめかしましたね。
Ayako Izumi
ほのめかしたよね。
ダニゾー
ほのめかしました。読んでよっていうのをほのめかしました。
Ayako Izumi
そうそう。なので、私も復習をちゃんとしとかないとということで、復習にチャレンジしたんですけど。
ちょっとね、今日、バクチクの新風が届いたっていうのと。
ダニゾー
はいはいはい。
Ayako Izumi
いろいろありまして。
ダニゾー
スブロさん届きましたか。
Ayako Izumi
スブロさんはね、フライングゲットしちゃったんでね。
ストーリーの導入
Ayako Izumi
ついついね、ちょっとね、そっちも忙しく。
若干、消化不良です、今。
なので、ダニキの読みたてホヤホヤの状態にリードしていただきながら。
ただ、説明たいんですけど。
ただ、一応ね、もういいやと思って、何回か読んだし。
Wikipediaでね、大まかなら筋を頭にインプットをして。
ダニゾー
なるほど、おさらいしてね。
Ayako Izumi
はい、おさらいはしておりますし。
1、2、3巻ぐらいは読んだのと。
あと最後、最終巻もジャジャッと読みましたんで。
ダニゾー
はいはいはい。
Ayako Izumi
だいたい大丈夫かなというところで。
一応そういうお断りをすいません、しておきます。
ごめんね。
ダニゾー
なるほどね、わかりました。
Ayako Izumi
でね、これちょっと名判なじょみたいに全部語るのは無理なんで。
ダニゾー
いやー、そうなんですよ。
で、しかもどういう切り口から言ったらいいか。
めちゃめちゃ。
Ayako Izumi
これ難しいよね。
ダニゾー
これすっごい難しいですね。
Ayako Izumi
難しいんですけど、えっと、どうしようかな。
あらすじだけ簡単にWikipediaを読みますが。
ダニゾー
はい。
Ayako Izumi
まず、近藤悟っていう男のことが出てきます。
で、それの悟るのお父さんが、うちの会社にロボットが入社するんだっていうふうに聞いて、
ロボットって言ってね、初めロボット、アニメに出てくるようなロボットを想像した悟るが工場に連れてってもらったら、産業用ロボットだったんですよね。
ダニゾー
そうそう。
Ayako Izumi
それがちょうど、手で物を作る工場がロボットがやってきちゃったっていうんで、ちょっとお父さんの方にも変化があってね。
ロボットが物を作っちゃうので、今度ロボットを操作しなきゃいけないみたいな感じで。
お父さんがいろいろごちゃごちゃ、そういうの慣れないよって言ってる間に悟るは工場に忍び込んで、ロボットのマニュアルを見ながら、物作りじゃないものをプログラミング。
今でいうとプログラミングをして、徐々に自分の顔も覚えさせたりとかして。
ダニゾー
そうそう。お父さんが筋肉バカなのはいいことにね。
Ayako Izumi
そう、バカだからね。筋肉バカだから。奥さんにもめっちゃバカにされてね。
そうそう。
情けないお父さんなんですよね。
ダニゾー
そうそう。息子に任せて自分は喫茶店でサボってるっていう仕事を。
Ayako Izumi
そうなんですよ。トイレの隣みたいなところに抜き道があって、そこからいつもサボってるっていう情けないお父さんなんだけど。
それでサトルはそれでそれをいいことにね、ロボットにいろいろ覚えさせると。
で、そのロボットには名前が付けられていて、これ何ですか、谷木さん。
ダニゾー
モンローですね。
Ayako Izumi
モンローです。マリリン・モンローの写真が、産業ロボットの何でもないただのアームと本体みたいなやつの上にモンローの写真があって。
愛称モンローと。
そういうロボットを介して、マリンという女の子と出会うんですね。
ダニゾー
そうそう。あれどういう経緯でしたっけ。確か工場見学みたいなのができるって言って、
うちの親父の会社じゃないかって言って、そしたら他の学校も見学に来てて、そしたらマリンとすれ違うんですよね。
Ayako Izumi
すれ違うんです。そこでお互い一目惚れなんだよね。
ダニゾー
そうそう。なんかビビッときて、サトルは適当な言い訳して、一旦学校が帰る、帰りまーすって言ってるのに一旦引き返して、マリンに僕サトルって自分の名前を告げるんですよね。
出会いと恋の始まり
Ayako Izumi
そうなんですよ。あのあたりめちゃくちゃ良くない?なんか。
ダニゾー
めちゃくちゃ良いです。
Ayako Izumi
のっけからだけど。
ダニゾー
そうそう。で、あとで名前はマリンって言うんだ、あの子って。で、自分の名前もサトルって教えたんだけど、それで満足して帰ってきて、後で後悔するっていうね。
学校も何も聞いてないからもう二度と会えないかもしれないって言って後悔するんですよね。
Ayako Izumi
そう。そうなんですよ。で、あの学校は何だったんだ、何ていう学校だったんだみたいなの友達に聞いて、で適当に友達が答えた学校名が多分当たってたのかな。
ダニゾー
そうそう。
Ayako Izumi
そうだよね。
ダニゾー
そうそうそう。
Ayako Izumi
で、行ったけど会えなかった。
ダニゾー
そう、会えなかったんです。
Ayako Izumi
そうだよね。で、会えずにその帰りかなんかにもう一回工場に行ったら、工場にいたんだよね、マリンに。
そうなんです。
ダニゾー
で、マリンもサトルに会いたくて。
Ayako Izumi
そう。
ダニゾー
手がかりを求めて、そのあれ何でしたっけね、豊か工業だっけ、なんかそんな名前でしたよね。
Ayako Izumi
あーそう、豊か工業かな。そうだね。
確かそんな名前。
ダニゾー
そう、豊か工業です。
Ayako Izumi
はい。
そうですそうです。
ダニゾー
その会社に行って、2人はあの再会することができたんですよね。
キャラクターの深層
Ayako Izumi
そう。なんかね、そこのね、出会いの場面がね、結構やっぱ印象に残っててね、私は。
うん。
あーそういう一目惚れあったよなみたいな、小学校の時とかなんかなかった?
ダニゾー
いや、あのありましたよ。
Ayako Izumi
あったよね。
あったよね。
ダニゾー
僕、同じクラスのめぐみさんって人が好きで。
言っちゃったね。
見た目は、はい、見た目はショートカットのマリンちゃんみたいな感じでね、かわいい子でね。
なんか理由とかないんですよね、別に。
Ayako Izumi
いやー、でもまあ見た目じゃないでも、基本は。
まあ見た目。
そうだよね、まあルックスだよね。
ダニゾー
まあ見た目見た目。
まあルックス。
Ayako Izumi
まあルックスだよね。
ダニゾー
やっぱり、はい、あのー、まあご時世ではあるけども、でも美しいものには抗えないっていうのはありますよね。
Ayako Izumi
マリンがすっごいかわいいんだよね。
おー。
かわいくない?いや私マリンほんとかわいいなって、お人形さんみたいだよね。
ダニゾー
ですね。
Ayako Izumi
好きになっちゃうよみたいな。
ダニゾー
だから後々出てきますけど、あのロビンの気持ちもちょっとわかる。
Ayako Izumi
あいつ最悪だよね、ほんと。
もうね、信じられないくらいキモいですよね、あいつ。
あんなにさ、もうちょっとロビンの話しちゃうけど、あんなにさキモい男をよく描けるなっていうね、梅津先生が。
すごいんだよ、あのキモさがさ、どうにいってるっていうか。
ダニゾー
はい。
Ayako Izumi
なんていうのか、ただブサイクとかじゃないじゃん。
うーん。
ほんとに気持ち悪いって、ほんとに近づかないでみたいな。
もう生理的に嫌だみたいなさ。
ね。
絵なのに、絵なのによ。
ダニゾー
絵なのにね。
Ayako Izumi
そう、絵なのにすっごい思った。
だからロビンのページはもうどんどん飛ばしたかった、私もう気持ち悪くて。
ダニゾー
呼びたくないんだもんだって。
いやわかるわかるわかる。
Ayako Izumi
もう画力がすごいよね、梅津先生はとにかく。
ダニゾー
あのロビン、もうロビン話になっちゃうんですけど。
Ayako Izumi
なっちゃうね。
ダニゾー
ロビンが初めてマリンと出会ったときに、極大の大きな音でゴクンって唾を飲み込むんですよ。
もうあのゴクンがもうね、あの瞬間からえ?ひもって、ひもっていうかもうなんか怖いこの人。
Ayako Izumi
確かにそこだね。そこだわ。
ダニゾー
ことあるごとにマリンを見ながらゴクって唾飲むんですよ。怖すぎると思って。
Ayako Izumi
いやでもどうなんですか?私はちょっと男性になったことないんでわかんないんですけど。
やっぱ唾を飲み込むような。
ダニゾー
いや飲み込みませんよ。
Ayako Izumi
飲み込まない?いやめぐみちゃんに初めて出会ったときにゴクンってしたかったの?
ダニゾー
いやあの唾液はね出ませんから別に。
Ayako Izumi
唾液は出ない?
ダニゾー
唾液は出ませんから。
Ayako Izumi
じゃあトゥンク止まり?トゥンク止まりですか?
ダニゾー
トゥンク止まりですよ。
食欲と性欲が混同してしまうところがロビンの恐ろしさっていうかひもさっていうかね。
Ayako Izumi
確かにね。
そういう食欲なんだよねあれ。
ダニゾー
食べたいみたいなそういう気持ち悪さありませんか。
それだ。
なんかもうそういう欲求が。
Ayako Izumi
いけないいけないもうこのままずっとロビン話になっちゃうからちょっと筋を戻しましょう。
ダニゾー
ちょっと待ってもう一個ロビンで言いたいのがさ。
Ayako Izumi
このきもさをさ一旦処理したいの。
ダニゾー
わかるわかるわかる。
Ayako Izumi
本当にロビンの話が控えてるって思ったらさ。
ちょっとさもうきもそぞろなわけですよ。
だから一旦ここでも全部ゴミ処理して。
そうですね。
私がもう一個きもいなとすごい思ったのは初めて出会ったときに。
そのかくごくん。
ダニキが言ってたごくんもそうだし。
唇がさすごいドアっぽいのしてさ書いたじゃん。
ダニゾー
はいはいはいはい。
Ayako Izumi
しかも半開きのさなんかいかにもキス。
童貞がキスしたいみたいな。
半開きの口ちょっとシワがすごい寄ってるなんか。
あれを一コマちょうどアップにしたでしょ。
しましたしました。
ダニゾー
あれが本当に本当にもうダメだった。
Ayako Izumi
すごいもの書くなと思ってね。
ダニゾー
だから私はシンゴってそんなにホラーじゃないじゃないですか。
他のオロチだとかね。
Ayako Izumi
そういうもう正統派ホラーとはちょっと違って。
なのにあのロビンは本当にホラーですよね。
そう。やっぱああいう形で入れてきたなっていうね。
ダニゾー
やっぱり人間が一番怖いんだというね。
Ayako Izumi
それそれ。それです。本当に。
そうなんですよ。
この後もロボットのモンローが意識を持ってしまうんだけど、
そこで女の子のヒグをバリッと燃えたりするじゃん。
ダニゾー
しますします。暴走しちゃってね。
工場の会社の社長の娘かなんかを持ち上げちゃうんですよね。
Ayako Izumi
持ち上げたまま顔をベリって皮剥いちゃう。
ああいう表現はもちろんあるし気持ち悪いんだけど、
あれはなんかホラーではないというか、
あそこじゃないですよね。私はシンゴの中でのホラーは。
本当にロビンそのものなんだよねっていうのがちょっと。
ちょっとロビンに関して何かあります?タニキ。他に。
もうゴミ処理したい。ちょっと一旦。
ダニゾー
さっき気持ち悪いビジュアルじゃない、なんていうんですかね。
いわゆる気持ち悪いビジュアルじゃなくて、
ああいう行動をしなければイギリスの美少年みたいな、
それなりに整ってるじゃないですか。
Ayako Izumi
そうなんですよ。
ダニゾー
いろいろそういう印象を介しては整ってるんですよ、彼は。
みなりもピシッとしてるし、いつもスーツにネクタイで。
そうそう、スーツにネクタイなんだよね。
髪型もちゃんとしてるし。
Ayako Izumi
そうですそうです。目も青いしね、これきっと。
白黒だけど。
ダニゾー
たぶん背も高いですよね。
太ってもないし、ガシッとした体格でちょっと頼りがいがありそうな感じの、
美少年っていう感じなんですけど。
そうだね。金髪青めですよ、今。みんな昔好きだったでしょっていう。
でもマリンと会ったその初日に、いきなりもう好きだ、愛してるって言ってキャンペーンに行くじゃないですか。
そうそう。
Ayako Izumi
これですよね、まさに。
ダニゾー
僕は男ですけど、もう気持ちはマリンですよ、ギャーって。
僕ももうなんか記憶が消し飛びそうになりましたもん、あそこで。
Ayako Izumi
良かった、良かった。同じ意見で、ごくってね。
ダニゾー
その後もね、マリンを地下室に監禁したりとか。地球は滅んだんだ。
Ayako Izumi
核戦争が起こってるから、みたいなね。
ダニゾー
絶対に外に出ちゃいけないとか。
Ayako Izumi
仮にも愛してると言いながら、こんな子供だからいくらでも騙せるみたいな感じで言うじゃないですか。
もう全てがキモいなっていう。
ロビンがいなかったから、私はシンゴもアクセントが足りなかったかもしれないし、そういう意味だと本当に良い悪役っていうかなんて言うんだろうね。
ダニゾー
そうですね。衛星のかけらがロビンを貫いたとき、本当に気持ちよかったですもん。
Ayako Izumi
そうなんだよね。
ダニゾー
まあまあまあ、ちょっとじゃあすいません。元に戻りましょう。どんどん話をしなきゃいけない。
どこまで?
Ayako Izumi
まずじゃあ、サトルとマリンが出会いましたと。
ダニゾー
序盤のクライマックスシーンまだ話してませんもんね。
Ayako Izumi
そうですそうです。大事なところがありますと。
サトルとマリンが出会っていくんだけど、
サトルの家族の変化
Ayako Izumi
そこでね、サトルとマリンがいろいろ一緒になってね、モンローに教えるんですよね。
プログラミングをね、2人でちょっと遊びながらやっている中で仲良くして過ごしていたんですよ。
そうなんだけど、
突如ここでね、サトルのお父さんが失業しますと。
まあクビになりましたと。さっきの豊田工業。
ダニゾー
で、一家は新潟に引っ越すことになります。
Ayako Izumi
で、なんでクビになったかって言ったらやっぱりモンローのせいなんですよ。
モンローがもう全部やっちゃうから、
その指示をするのも、別にこのバカなね筋肉バカなサトルのお父さんじゃなくても、
社長の奥さんができちゃうみたいな感じで、
もう従業員全員クビみたいな鬼畜な感じになってしまったんですよね。
この事件もね、非常に感慨深いっていうか、
今も同じこと言ってるじゃん、AIの導入で人の仕事がなくなる的なさ。
ダニゾー
そうですね。
Ayako Izumi
確かにこの時代もきっとそういうのがあって、実際に失業した人もロボットだったら本当にいるだろうなと思って。
ダニゾー
そうですね。
Ayako Izumi
っていうすごい暗い昭和な感じのね、高度成長なんだけど、
こういうふうに筋肉バカはちょっと仕事がなくなるみたいな。
で、マリンもマリンで、
お父さんがイギリスに不倫になりますと。
ダニゾー
なので2人が会えなくなるから、会えなくなっちゃうと。
Ayako Izumi
で、そんなのはもう嫌だっていうことで、結婚しようみたいなことを言い出すんだよね、2人がね。
ダニゾー
そうそうそう。
Ayako Izumi
合ってる?
合ってます。
ダニゾー
合ってます?
Ayako Izumi
合ってます合ってます。
で、結婚をするためには子供を作ればいいんだみたいなね。
ダニゾー
そう。
Ayako Izumi
そんなロジックになったんですよね、彼女たちは。
ダニゾー
そうです。
Ayako Izumi
そう。
ほんで、でもどうやって?みたいな。
そう。
どうやって子供を作る?みたいなね。
ダニゾー
そうそうそうそう。
Ayako Izumi
それは小学生。
さとるとマリンは小学校何年生だろうな。
ダニゾー
これ何年生なんですかね。
何年生だろうね。
Ayako Izumi
4年とか5年とかかも。
ダニゾー
作中?作中出てこなかったかも。
Ayako Izumi
そうかもね。
ね。
あれ、そうだよね。
ダニゾー
おそらく4年生とか5年生とかきっとその辺だとは思う。
Ayako Izumi
そうだよね。
そうそうそう、その辺り。6年生ではないね、最初の方はね。
えーと、そうだから子供を作ろうって言い出したんですよ。
だからこの辺りどうですか。
ダニゾー
この辺りね。
うん。
それで、もうなんか二人がね、待ち合わせしていつも工場に行くのが周りの人も見てるから、
なんか色ぼけ小学生みたいにみんなに思われて、
そうそう。
親にもね、思われて、もうやめなさいみたいな、青野やめなさいみたいな感じになるんですよね。
Ayako Izumi
そうなの。
隣に住んでる女の子まで嫉妬しちゃってね、なんか。
ダニゾー
そうそうそうそう。
Ayako Izumi
邪魔とかしたりとかしてね。
ダニゾー
で、二人で秘密のプログラミングのノートみたいなのを共有してて、
そういうのも、マリンのお母さんももうこんなのやめなさいみたいな、
あなたもう言ってなかったけど、私たちはもうイギリスに行くのよ、みたいな。
だからもう会うのやめなさいみたいな。
Ayako Izumi
なんか親も真剣すぎるよね、なんか。
二人の秘密の計画
Ayako Izumi
いーちゃん別にと思うんだけどさ。
そうなんですよ。
ダニゾー
そこで二人はもう行ってみたら駆け落ちみたいなことするんですよね。
Ayako Izumi
そうなんだよね。
ダニゾー
で、もう、なんて言ったかな、そこで大雨の中のシーンですよね。
Ayako Izumi
大雨のシーン。
ダニゾー
大雨のシーン。サトルが門廊に、マリンがどこにいるか。
なんだったっけな、マリンが門廊の中に残したのかな、私は。
Ayako Izumi
はいはいはい。
ダニゾー
もし私と結婚したいなら、どこどこにいるから来てくださいみたいなメッセージを残して。
Ayako Izumi
ちょっと言いますよ。
まず結婚しないっていうメッセージを門廊が出すんですよ、マリンの母とともに。
ダニゾー
するならY、しないならNみたいな。
それでYって打ってくんですよ。
Ayako Izumi
これもさ、すっごいドラッグ絵感あるよね、なんかね。
ダニゾー
ありますね。
これ、たしか1982年とかその辺の漫画ですよね。
Ayako Izumi
82年から86年の間に連載されてるやつですね。
ダニゾー
いやこれね、すごすぎるなと思う。
Ayako Izumi
すごすぎるよね。
ダニゾー
昭和57年ですよ。
Ayako Izumi
ね。
ダニゾー
だってこの数年で、書くにはあまりにも先見の銘があるっていうか。
Ayako Izumi
そうでしょ。
ダニゾー
もうなんかインターネット時代まで予見してるじゃないですか。
そう。
後々、門廊がね、どんどんどんどん頭良くなって、最終的にすごいところまで行っちゃいますけど。
あれ完全にそのインターネットの世界を予言してるような気がして。
Ayako Izumi
まずはあれなんですよ。スタンドアローンっていうんだけど、単体でね。
ロボットが単体で、単体のロボットに対してまさに機械学習させてるんだよね。
今のAIの元になってる機械学習っていう。
こうだったらこうみたいな、こうだったらこうっていうのをたくさんパターンを覚え込ませて。
だんだん、門廊も新しいクイズに対して正確に答えるみたいなことを最初のうちにもうやってるんですよ、これ。
だからその時点でもすごくて、それにプラスしてインターネットがさっきだねきが言ったようにくっついてきてる感じなんだよね。
で、より世界中の知能さ、全部学習して事実で動いていくみたいなね。
もうごめん、結末まで言ってるけどまたこれ。
マリンが門廊に残したサトルへのメッセージが、そういう質問なんだよね。
結婚しない?するならY、しないならL。で、Yって押して。
そしたら次に子供を作ろう。するならY、しないならLって出てきて。
そんでYって押したら、ありがとうサトルくん、小川公園にいるわっていうね、メッセージですね。
ここでしょ、さっきの。
ダニゾー
そう。そうですそうですそうです。
Ayako Izumi
それで?
ダニゾー
で、大雨の中小川公園にサトルは行くんですよね。
Ayako Izumi
行くんですよ。
ダニゾー
そしたら、大きな木の根元に穴が開いてて、その中でマリンが待ってるんです。
そうだね。そうなの、一人でね。
Ayako Izumi
このマリン可愛いんだよな。
ダニゾー
この場面、名場面ですよね。
Ayako Izumi
名場面ですね。
ダニゾー
あの土砂降りの中ね。
Ayako Izumi
そう。
ダニゾー
あの迫力ったらないですね。
Ayako Izumi
この木がね、なんかいきなり、なんていうの、別に動いてるわけじゃないんだけど。
ダニゾー
風も強くてね、嵐が来て。
Ayako Izumi
そうなんですよ。
ダニゾー
これちょっと見てほしい、本当に。
なんだろうな、ダリとかゴッホの絵の説明できないのと同じで、
あのシーンちょっとみんな画像を検索してみてほしいんですけど、
雨の感じ、雨が2人に当たってる感じとか、
Ayako Izumi
その上手いとか下手とかじゃなくて、その迫力っていうか、
なんか凄まじいエネルギーを感じるっていうか。
ダニゾー
なんていうんだろう。
Ayako Izumi
ここはね、描写もすごいんだけど、
ダニゾー
だから本当に、嵐の中2人がもうぐちゃぐちゃになりながら寄り添って立って話してるシーン。
Ayako Izumi
マリンが言うじゃないですか。
読み上げていいですか、これ。
ダニゾー
お願いします。
これちょっと一時一句間違いないでほしいぐらいの、すごい大事なセリフだから。
Ayako Izumi
じゃあさ、ダニキから言ってくださいよ。
これちなみに、もう2人が離れ離れです。
で、マリンも空港まで行って逃げてきたんだよね。
この小川公園まで。
ダニゾー
そうそうそう、そうです。
Ayako Izumi
もう行きたくないから。
で、小川公園で無事落ち合った2人の場面と。
ということで、じゃあダニキ、サトルやっていいですよ。
ダニゾー
ちょっと待って。覚えてない。覚えてない。
Ayako Izumi
あれこれ見てないの今。
ダニゾー
見てないですよ、見てないんですよ。
Ayako Izumi
わかった、わかった。じゃあ、私が言いますね。
ダニゾー
すごい嵐の中で、ここーって。
で、木がギフギフ、ザワザワ、ギフギフ。
まるで悪魔の手のようにギフギフ。
ところで2人が抱き合ってで僕んちへ行こうってダメよって言ってるとこですねで空港から逃げてきて
今度捕まったら私たちもう本当の最後よっていうところですね
Ayako Izumi
じゃあいいですかお願いします
今度捕まったら私たちもう本当の最後よ
もう会えないわ大人になるまでもう会えないわ
もう子供の時の私たちには会えないわって言うんですよね
ダニゾー
そう
Ayako Izumi
これがね
ダニゾー
これすごい今見たけどやっぱすごいわ
Ayako Izumi
もう会えないわ大人になるまでもう会えないわっていうね
ダニゾー
もう胸を締め付けられますよねこれ
Ayako Izumi
本当に
もうこれがね
ダニゾー
切なすぎませんかこれ
Ayako Izumi
このもう子供の時の私たちには会えないわっていうのがもう見開きなんだよね
グワーンと見開きでマリンがすごい泣いてて
ダニゾー
サトルはそれを見てるという
Ayako Izumi
その大人になるまでもう会えないわって言うんですよね
ダニゾー
これ言い換えれば大人になったらまた会えるわよでもいいはずなんだけど
物語の感動的な瞬間
ダニゾー
それじゃダメなんですよね
Ayako Izumi
そうだね
ダニゾー
子供の子供の時の私たちが会っていることが大事
Ayako Izumi
そうなんですよ
そこなんだよね
基本それだよねこの物語
ダニゾー
ちょっと僕の語彙力ではこのここがなぜこんなに感動するのかを上手に伝えられないんですけど
あの独元の純愛作品じゃないかなっていうね
子供だから子供だから本当の純粋な愛っていうか
Ayako Izumi
いやもうこれ読んじゃったらさ読んじゃってる自分はもうさ
中学生だったりさ大人だったりするんですけど
これ読んじゃったらもう切なすぎるよね
子供の時の私たちには会えないよね
ダニゾー
会えない
Ayako Izumi
会えないよね
ダニゾー
会えない
Ayako Izumi
会えないなっていうのがさ
なんかその絶望っていうのもあるっていうかね自分に対して
しょうもないけど
なんかさ
ダニゾー
そうだなそうだわ
あの時に
Ayako Izumi
あの時のね
あの時にそうだのよ
ダニゾー
あの時の僕とめぐみちゃんにはもう会えない
Ayako Izumi
そういうことでしょ
大人になって会ったところでさもうそれは違うんですよ
ダニゾー
違います違います
今めぐみさんたまにちょっとフェイスブックでちらっと近況を見たりするんですけど
Ayako Izumi
気になっちゃうからね気になるよねやっぱね
ダニゾー
そうなんだけど頑張ってるなぁと
Ayako Izumi
このシーンはほんとねもう素晴らしいですね
ダニゾー
いくつか超度級の名シーンあるけどここは1,2を争う名シーン
Ayako Izumi
いやほんとそうほんとそう
ダニゾー
まあ序盤にもう一個超度級の名シーンありますけど
Ayako Izumi
あれですよね
ダニゾー
あれですけどあれですけど
まあこのあの切ない2人のシーンがありまして
Ayako Izumi
ありましてその後逃げ回ってホテルとかも行っちゃうんだよね2人が
ダニゾー
そうなんですよ
自分家に帰ったりとかもするんだけど
当然親たちに捕まえられそうになるんで
多分あれラブホテルですよね
Ayako Izumi
ラブホテルだよね
ダニゾー
ラブホテルに泊まっちゃうんですよね
Ayako Izumi
超安いラブホテルじゃないなんかしかも
ダニゾー
なんていうのかな
Ayako Izumi
ちょっとねこういうとこに行ったことないんで全くわかんないですけど
ダニゾー
そうですか
Ayako Izumi
わかんなくなってこの時代にもちろん行ったことないからさ
こんなになんか締めっぽいのかなみたいな
ダニゾー
なんかカビ臭そうですよね
Ayako Izumi
カビ臭いよねこのホテル
ダニゾー
もうカビ臭さが漂ってきますよねこれ
Ayako Izumi
すごい昭和な
そこにもいられなくなっちゃって見つかりそうになってまた逃げてみたいな
やっぱり問路にどうしたらいいか
子供を作るにはどうしたらいいかっていうのを聞きに行くんですよ
そこからもう大アクション
大立ち回りみたいな感じで
ようやくどうにか工場までたどり着いて
そこに追手が来ていて
もちろん親が心配しますから親とか警察とかみんなね
総員で探していて
工場も人が入ってくるっていうのを一生懸命サトルがね止めながら
問路に聞くわけなんですよ
ダニゾー
どうすれば子供が作れるか
作品の魅力とテーマの探求
ダニゾー
っていうのをマリンがインプットして
Ayako Izumi
押しましたら
さあ何と言ってたかという話ですねこれがかの有名な
ダニゾー
かの有名なね
333の
これ333でいいんですか
Ayako Izumi
333ですか
333です
333ですよね
ダニゾー
333の
てっぺんから
飛び移れ
Ayako Izumi
そうなんですよ
これがすべての現況ね本当に
意味のわからないこのね
ダニゾー
はってなりますよね
Ayako Izumi
読んでるこっちも
そうなんですよ
でもとてつもなく魅力的じゃないですかこのメッセージ
これね
どう思ったこれ最初見たとき
めちゃくちゃドクドクしちゃったよこれ
ダニゾー
あの
最初見たときは
やっぱりちょっと怖かったですねなんか
Ayako Izumi
怖いか
ダニゾー
怖かったですね
わけわからなすぎてね
Ayako Izumi
だから333っていうこの数字の並びとかも
すごいなんかこう
パンク感があるっていうかさ
あのなんとも言えないかっこよさが
でもちょっと謎で何を意味してるのか全くわかんなくて
これはこういうメッセージを作る
梅津先生のセンスたるや
ダニゾー
センスですよねこれ
Ayako Izumi
超かっこいいなと思って
ダニゾー
どこから出てくるんだろうって
Ayako Izumi
ね本当
ダニゾー
普通に生きてたらあの
このシナリオ
このワードは思い浮かばないよな
Ayako Izumi
このワードも思い浮かばないしシナリオもね当然思い浮かばないですよね
子供どうやったら作れるかっていう質問に対してね
もうねもう
奇想天外もいいところっていうかさ
じゃあこのね333とは何かっていうのを一生懸命探していくわけなんですけど
わかんなくてね
でなんか電話番号じゃないかとか
なんかその333っていう数字が書いてある看板があるんじゃないかとかね
でも違うよ333って高さのことだみたいな
たとるが気づいて
あれだみたいな
指差した先には東京タワーがね
あるという
この東京タワーのね
東京タワー描くのにもう何ページも費やしてるからねこれ
ダニゾー
東京タワーで3巻の半分くらい
Ayako Izumi
半分くらい言ってるよね
ダニゾー
半分くらい費やしてる
Ayako Izumi
でも私東京タワーすごい好きで実は
ダニゾー
あー
Ayako Izumi
これがあったから好きになったのかもしれないちょっともう順番忘れましたけど
東京タワーのこの描き方とかも大好きだし実際の東京タワーもね
なんか見るたびに私は信号を思い出すし
ものすごいノスタルジーっていうかね
駆られるんですよね
大好きです本当
ダニキは見たことありますか東京タワー
ダニゾー
東京タワーは初めて行ったのは小学校6年生の
修学旅行で行きましたので
Ayako Izumi
天望台地上150mの天望台に行って
ダニゾー
ガラス張りの床のところで腰を抜かすというね
定番の下りをやりましたね
Ayako Izumi
そういう時のこととか思い出しませんでしたか
ダニゾー
いやーこれね
登る前にね下のところで記念撮影とかするんですけど
これ思い出しますよだってすごいこの描写がね
緻密なんですよねめちゃくちゃ
この鉄骨の感じとかすごい緻密に描いてあるから
これ一コマ描くのに何時間かかるのっていうぐらい
Ayako Izumi
緻密といえばこの東京タワーもそうだし
門路に対してさ色々プログラミングをする時に
なんか門路の中がさ掲示場的な表現でさ書かれてるじゃないですか
ダニゾー
書かれてますね
Ayako Izumi
あそこも全部すごいじゃんあれでさ2,3ページぐらい費やして
なんかこうラピュタの心臓部みたいな感じのさ
ダニゾー
はいはいはいはいはい
Ayako Izumi
わかる?
ダニゾー
わかりますわかります
Ayako Izumi
ブロックが行き来したりするシーンだったりするじゃないですかね
ああいうのをいちいち門路の内部ではこういう状態になってるみたいな
あれはもう確実に描写というよりは想像の描写ではあるんだけど
もうあれもしっかりこの東京タワーもしっかりですよね
すごいですよね本当に
ダニゾー
しっかりですね
Ayako Izumi
すごいよねこれさ本当にすごいんだよ
しかもこれ何コマも書いてるじゃんこれ
ダニゾー
はいはい
Ayako Izumi
でえあのてっぺんから飛び移るの?みたいなね
ダニゾー
はい
Ayako Izumi
もうギャーですよまさか
ダニゾー
いやギャーですよ
飛び移れってお話が進んでいくと
飛び移れってこういうことかこうなるんだってなるんですけど
Ayako Izumi
なるんだけどそこに行くまでにさ
飛び移れって何に?って思わない?まず
ダニゾー
これ最後の最後まで何のことだかわかんないですもんね
そう
どこに飛び移れって言うんじゃいっていう
Ayako Izumi
結局何だったんだろうね本当にわかんないし
でこう一生懸命ね外が明るいと怖すぎるから暗くなるまで待って
本当にてっぺんまで行っちゃうんですよね2人が
うん
もう宿泊しながら
はい
でちょうどてっぺんまで来たっていう時に見つかっちゃったんだよね
ダニゾー
そうそうそうそう
Ayako Izumi
あそこにいるぞみたいな
ダニゾー
警察とかね探してた両親たちに
うん
なんか警察の中に
ブショーヒゲ生えた汚いね
なんかブサイクな近代知
ブサイクな近代知みたいなのがいて
探偵みたいなのがいて
Ayako Izumi
本当だ
ダニゾー
でそいつが
Ayako Izumi
見つけちゃうんだよね
ダニゾー
そうそう333って東京タワーのことじゃないかみたいな
なんかこいつ鋭いなみたいな描写がちょっと
Ayako Izumi
なるほどね
そしたらなんかさ実は333じゃないんですよみたいな
大人が言い始めてね
本当は言いたくないんですがみたいな
これは対外的には言いたくありませんが自慢賃貨の影響でみたいな
ダニゾー
言ってましたね
30センチ足りないんだと
Ayako Izumi
そうそれをねお母さんが言うのかなメガホンかなんかで
ダニゾー
そうそうですあのさとるのお母さんがね
そうだよね
あのたてこもり犯にあのメガホンで
東京タワーの描写
ダニゾー
言うみたいに
そう
さすがにあれで東京タワーのてっぺんまで声が届くのかって
ちょっと突っ込みましたけど
Ayako Izumi
突っ込みたくなるねそれは無理だね無理だけど
まあまあここでは言いましたと
ダニゾー
はい
Ayako Izumi
降りなさいてっぺんは30センチ低いのよ知ってるのさとる
さとるーさとるー30センチ低いのよ聞こえたーって言ってね
ダニゾー
このね
Ayako Izumi
ダニゾー
この聞こえたーで第3巻が終わるんです
Ayako Izumi
そうなんだなるほどなるほど
ダニゾー
ここで終わるんですよ
Ayako Izumi
なるほどね
ダニゾー
この聞こえたーでまさにもうてっぺんのあの
一番てっぺんのチカチカしてるところにたどり着く感じですよね
Ayako Izumi
はいそうなんだよね
うん
これ愕然としますね
ダニゾー
愕然としますよ
凄まじい風の中で
Ayako Izumi
そう
ダニゾー
もう上空だから
Ayako Izumi
そう
低いのよーっていう声がねこう届いて
でもめげないさとる君と
うん
ここでね面白いのがどうするかと
30センチ低いそしてどこに飛び移ればいいのかわからないと
ダニゾー
うん
Ayako Izumi
いう時にヘリコプターがね救助のヘリコプターが来ましたと
はい
いうのがさっき言ってた落ちというかそういうことだったんだっていう感じでしたが
でも30センチ低いと
で飛び移れって言われるんだけどヘリコプターのおじさんから
うん
ダメよ飛び移れないわ30センチ足りないのよ
って言うんですねマリンがね
そんなことはどうでもいいっておじさんが言うんですが
このまま飛び移ったら今までのことが全部無駄になるの
私たち2人の子供が欲しいのよっていうね
はい
叫ぶわけでございますマリンが
いやここね
ダニゾー
この東京タワーの下り書き終わったら
あの性も根も突き果ててもうもう二度と漫画書けなくなると思うんですよね
僕だったら僕が梅津先生だったらもうこれっきり
クライマックスの解釈
Ayako Izumi
それぐらいすごいよね本当に
ダニゾー
それくらいエネルギーすさまじいエネルギーですもんねここね
Ayako Izumi
そう本当に
ダニゾー
本当に読んでもらえばわかると思うんですけど
もうこの辺のところもすごいなって思いましたね
Ayako Izumi
とにかく子供が欲しいと
でさんさんさんのてっぺんから飛び移れないとダメなんだと
そしたらねサトルくんがね
なんとランドセルを乗せると30センチになるの
ちょっとこれはねびっくりしたね
ダニゾー
サトルくんね結構頭柔らかいんですよ
Ayako Izumi
確かに確かに
この発想ないよねでもほんとなかなか出てこないっていうか
ダニゾー
ないない結構こういう時ってなんか勝手に自分でルール制限しちゃってたりするんだけど
まあ言ってみたらそのルール上の中でズルではないけど
工夫する力がサトルくんにはあって
Ayako Izumi
そうだねそうだね
ダニゾー
あのたくましいんですよね結構
Ayako Izumi
いや頼れる男じゃん
ダニゾー
こういう抜け道あるじゃんみたいな
Ayako Izumi
なるほどそれをとっさの判断で
まあそういうとこあったよねずっとねサトルくんね
ダニゾー
ありましたありましたもともとなんかちょっと突拍子もないことするやつではあったけど
Ayako Izumi
そうそうなんですよ
でこうランドセルそのてっぺんのところにランドセルを置いて
ランドセルを蹴ってね
123えいって言って
ヘリコプターに乗り移るところもねこの見開きですよね
ダニゾー
はい
Ayako Izumi
これもねもう本当にね
日本の歴史に残るねこの見開き
ダニゾー
ここ本当に漫画史に残る
この私は信号で一番一番有名なシーン
Ayako Izumi
そうだね本当に
なんじゃないですかね
ここはねもうクライマックスといっても過言じゃないからね
ダニゾー
本当に本当に本当に
Ayako Izumi
そうなんですよ
なのでねこんな丁寧に語ってきてるわけなんですけど
その後夜明けが来て
場面はね豊か工場になるわけです豊か工業になるわけですね
でその後夜明けが来て
モンローが映っているんですけどいきなりねモンローが
そのおそらく飛び移ったと思われる瞬間にですね
ビビビーって動き始めてね
なんか火が出たりヒューズが飛んだとかで電流が流れたのか
とにかくモンローが
私はその時意識を持ってしまったのですっていうね
これですよ
ここなんですよね
333のてっぺんから飛び移ったら
モンローに意識が芽生えたと
いうことなんですよ
ダニゾー
あの
Ayako Izumi
この私はシンゴの
ダニゾー
多分
梅津先生がテーマにしているのが
毎回
全部で10巻ありますけど
必ずその最初に奇跡は誰にでも
一度は何でしたっけ
起きる
Ayako Izumi
でも起きたことは誰も気づかないってやつですね
ダニゾー
これこの
分かるようで分からないような
つまり
つまりこの333のてっぺんから飛び移るっていう
意味不明なことをやり遂げた
2人に奇跡が起きたっていう
つまり子供が生まれたってことなんですよね
Ayako Izumi
そうなんです
子供作れたんですよ
いやでもねちょっとやっぱり
やっぱり意味が
分からないっていうかさ
ダニゾー
そうなんですよね
Ayako Izumi
やっぱりさ
ダニゾー
整合性っていう意味では
ちょっと
ぶっ飛びすぎてて
そう
だからこの先もちょっとあらすじ行ってたら
あと4時間5時間ぐらいかかっちゃうんで
あらすじはきっと
あやこPもこのクライマックスのここまで
そうですここまでです
ここまでだと
この先もそうだし
ここまでもそうなんですけど
僕読んでて
なんて言うんだろう
聖書とかね
Ayako Izumi
日本の古事記を読んだときみたいな
ダニゾー
そういう感覚がしたんですよ
Ayako Izumi
それはどういうもっと言うとどういうことなんだろう
ダニゾー
聖書のエピソードとか
古事記のエピソードって
事実は合ってるようで合ってないっていうか
わけ分からないじゃないですか
でも完全に破綻してるわけじゃなくて
Ayako Izumi
こういう風に解釈できるなみたいな
作品の神話的要素
ダニゾー
そういう意味ですごく神話的だなって思いましたね
Ayako Izumi
そういうことね
ダニゾー
だから一つの分かりやすい解釈に囚われてない
もっとスケールが大きなものなのかなと思って
この私は信仰のわけ分からないことって
一つ一つが
これは神話なんだなと思って
Ayako Izumi
面白いですねそれすごい
すごい斬新な見え方だなそれは
確かにね
古代の伝承物とか
わけ分かんないけどなんとなく納得しちゃうっていうかね
ダニゾー
新約聖書の大典とか何たら伝みたいな
ヨハネの目視録とか
ああいうのをちょこちょこと
何かの機会に読んだりすると
事実も合ってるようで合ってないようなことが
Ayako Izumi
つらつら書かれてて
ダニゾー
これこれこうなったからこうなりましたって
前半と後半どうやってつながるんだよみたいな
のとかがあったり
だから信学者はみんないろんな解釈持ってきて
ああでもないこうでもないって
Ayako Izumi
いやこうに違いないとか言って
ダニゾー
言うんだろうなと思って
私は信学もそういう感じで
そういう意味ですごくオープンな
読者に解釈を委ねてる作品なのかなって
いうふうに思いましたね
明確でない物語の構造
Ayako Izumi
すごいね
素晴らしい論考ですねそれは
だにきさん
ダニゾー
いやだってこのわけ分からなさって
後半に行くにしたがって
どんどんわけ分からなくなるじゃないですか
たぶんついていけなくなって
読むのやめる人もいたと思うんですよね
Ayako Izumi
いやそれね鋭いね
いやそうなんですよ
でもね今の聞くと確かに
確かにそうだなと思って
なんかやっぱり私たちは
なんかわかりやすさみたいなものに
すごく中毒になってるっていうかさ
すっきりするとかスカッとするストーリーとかさ
もう戒心の一撃みたいなさ
起承転結がはっきりしていて
正と悪もはっきりしていてみたいな
そういう物語にやっぱり快感を覚えてしまって
こういうやつってさ
本当に逆で
なんでみたいな
今のなんでこうなったみたいなさ
この梅津先生の描写とか
一コマ一コマの丁寧さはものすごいんだけど
全体通したら本当に
なんでみたいな疑問だけが残ったりさ
ロボットに魂が宿るって
どう考えてもおかしいじゃんみたいなさ
っていうもやもやが非常に残るんですよね
ここね
ダニゾー
もやもやしかないです
Ayako Izumi
もやもやしかないんだけど
なんかやっぱり
一話一話とまでいかないけど
ある程度のまとまりだけで見ると
すごくリアルじゃないものすごく
ダニゾー
そうそうそうそう
どこか一つ一つ抽出すると
やたらリアルだったりするんですよ
Ayako Izumi
めっちゃリアルじゃん
サトルの家で
ちょっとなんか家族の関係性が
微妙になってきたなみたいな時に
なんかブーンってさ
ハエが飛んでるみたいな
余計な描写
腐ったものがあるわけでも
死体がそこら辺にあるとか
そういうのでもないのに
入れてくるんだよね
そういう日常によくあるような
理由のない描写っていうのかな
そういうのとか
ものすごいリアリティがあって
モヤモヤするけど
モゾモゾもするっていうかね
友達との関係性とかさ
ダニゾー
はいはいはいはい
友達ね
あれお前こんなにでかかったっけみたいな
ちょっと会わなかったら
Ayako Izumi
そうあるね
ダニゾー
友達がでかくなって
Ayako Izumi
あれは多分おそらく
あの時点でサトルくんが
子供のままでいたいみたいな
願いが反映されちゃったのかな
という気がしますけど
それもわかんないんだけど
全然
まあとにかく
ロビンの気持ち悪さしっかりですよ
ダニゾー
はい
Ayako Izumi
一個一個の描写は
その絵が上手いっていうだけでもなく
すごくね
あの丁寧に
馬鹿丁寧にこう
いつもね
梅津先生は描くから
ダニゾー
はい
Ayako Izumi
でいて
漂流教室のような
わかりやすさはなくて
なんで333のてっぺんから
飛び移ったら
子供ができるみたいな
もうずーっとそれにね
シンゴの旅
Ayako Izumi
私に苛まれてるの
中二から
今の歳まで
いやわかるわかる
ダニゾー
これ
Ayako Izumi
これあの
ダニゾー
繰り返しになりますけど
あの
漂流教室みたいな
あの
ちゃんとわかる
わかりやすい
エンターテイメント作品じゃなくて
あの神話の書だからこれ
そういうことね
Ayako Izumi
一章一章かけて
ダニゾー
読み解かなきゃいけないっていう
なんか
こういう
もう課題をあなたは与えられたんですっていう
ああ
自分の感じがね
Ayako Izumi
ああ
そういうことね
ダニゾー
だから梅津先生の恐ろしいところって
あの
このお話を
なんか神の啓示がなんか
ひらめきでやってんのか
うん
あの計算ずくでやってるのか
うん
半々なのか全然わかんないっていうその
天才なのは間違いないんだけど
どこまで計算ずくでやってるのか
どこからがそのひらめきっていうか
インスピレーションなのか
Ayako Izumi
うん
ダニゾー
本人もわかってるのか
わかってないのか
なんか
どうなんですかねその辺は
僕は梅津初心者なんでわかんないんですけど
Ayako Izumi
どうなんだろうな
ただあの
これ俗信語っていうのが
あったんですよ
前に
ダニゾー
あ、あの例のなんだっけ
あの
Ayako Izumi
あの絵画で
絵画
はいはいはいはい
絵画を何枚も描いて梅津先生がもう
ダニゾー
アヤコピー見に行ったんですよね
Ayako Izumi
そうですそうです
まあこれだけは見逃せないってことで
ダニゾー
ええ
Ayako Izumi
でまあサトルもマリーも出てこないんですけどね
はい
それもね
あの端的に言うと
わけがわからないストーリーだったんですね
ダニゾー
うん
Ayako Izumi
まあこれ私は信語86年でしょ
えっともう実に40年後か
うん
にその続編を書いてもなお
まあごめんなさい
わけがわからないって言うとすごい乱暴だけど
まあ結局
え、何なんだったみたいな
まさに神話みたいなさ
うん
まあ確かにこのストーリーは
あ、はいはい
ここで2人の少年少女が来て
なんか変なお城に入ってみたいななんかさ
うん
お城ってもちろんあるけど
うん
何が言いたかったみたいな
ダニゾー
うん
Ayako Izumi
のでやっぱ終わる
終わってたんでね
だからね
まあわざとでしょうね
と思いますよ
梅津先生は
ダニゾー
おー
Ayako Izumi
やっぱねああいうきてれつなね
言動したりさ
三鷹にねとんでもない
お家作ったりとかして
ダニゾー
まあ服装からしてもそうだし
どう
キャラ的にもね
Ayako Izumi
ほんと類真似なる奇才であり天才だと思いますよ
うん
わけもわからずやってないと思う
ダニゾー
そうですね
うん
わけもわからずはやってないですよね
Ayako Izumi
ってどう思うけどな
うーん
まあという感じで
意識を持った門郎はその後
旅をしていくわけですよ
ダニゾー
うん
Ayako Izumi
何旅するかつったら
東京タワーから飛び移って
でも結局子供なんてできなかったじゃん
って風になりましてですね
二人は
うん
ダニゾー
気づいてないわけですよね
そう気づいてないです
Ayako Izumi
二人はね
ダニゾー
奇跡が起きたことに気づいてないんですかね
Ayako Izumi
そういうことなんですよ
ダニゾー
えー
Ayako Izumi
そうなんですよ
でも子供でいられないんだわみたいな
まあそんな感じでですね
お互いも引っ越しちゃうんですよね
うん
結局それで門郎はですね
めっちゃ飛ばしますけど
意識を持った門郎は
シンゴと名乗りますと
うん
サトルとマリン
それぞれ一文字ととってですね
マリンのマ
真実のシンとサトルは一文字のサトルで
組み合わせでシンゴという風に自分でつけまして
うん
サトルに会いに行くんだけど
行きます
ダニゾー
ずるずると
Ayako Izumi
行きます
でも会えず
えーその後
シンゴはサトルのね
サトルのね
届かなかった
マリンに対する愛の告白を
マリンに伝えるのが
自分の使命であると
いうことを
確信して
うん
ダニゾー
ずーっと
Ayako Izumi
二人を探し続けるんだよね
そっから
ダニゾー
そうですそうです
ひたすら
Ayako Izumi
でその舞台が
えー
イギリスになり
エルサデムになり
うん
ダニゾー
えっと
Ayako Izumi
新潟になり
佐渡になりみたいな
感じで
もうもう
それはそれはスケールの
両親探しが
ずっと続くんですよね
そうです
その間いろいろ
えーとシンゴも
そのロボットのシンゴも
あのボロボロになりながら
うん
傷つけながら
でもなんかいろんな人が助けてもらいながら
うん
途中ですね
えー通信網を通して
世界中のコンピューターとつながり
世界中の意識とつながる意識体
神として覚醒し
えー
機械の幼児
幼子の姿を得るまでに至ります
シンゴはね
ダニゾー
うん
Ayako Izumi
結局
マリンの
子供時代が終わりを告げた
ダニゾー
っていうのはどういうことこれ
これね
これなんだ
分からないんです
結局
Ayako Izumi
何なのか
分かんないよね
ダニゾー
これ
Ayako Izumi
なんか
ダニゾー
カチカチ音がすると
マリンが
あー
なんかカチカチ音がするわって
Ayako Izumi
はいはいはい
あったね
ダニゾー
次元爆弾のカチカチみたいな音が
Ayako Izumi
はいはい
ダニゾー
する
でも
この音どこからするのかしらっていったら
私の中からするんだわ
っていう
気づいて
なぜかマリンは確信するんですよ
この音はもう私が
大人になってしまう音なんだわっていう
何かのメタファーなのかもしれないんだけど
ちょっと
えー
分かんないですけどね
そうだそうだ
Ayako Izumi
もしかしたらなんか
ダニゾー
例えばですけどなんか
署長が来るとか
分かりやすい
そういう大人になったっていう
サインの
あー
Ayako Izumi
それを
ダニゾー
あの
なんか
あの
えー
抽象化して
いってるのかも
知れないんですけど
とにかく
もう子供時代が終わってしまうっていう
のを
描写するために
この
次元爆弾のカチカチの音で
表現してましたね
あー
Ayako Izumi
いやほんとさ
作品の解釈
Ayako Izumi
そういうところ書かないんですよね
うめつ先生ね
ダニゾー
そうそう
それ
でつまりこういうことみたいなのを書かないんですよ
書かないんですよ
書かないから
こちらで解釈するしかないんですよね
Ayako Izumi
ないですね
あー
まあでも分かるでしょって思ってるのかもしれないけどね
いやでもちょっと私
それね
今ダニキの解釈を聞いて
なるほどって思ったぐらいなんで
私全然それ
気づいてなかったわ
何かあったのかな
シンゴの旅
Ayako Izumi
分かったんだけど
署長
あー
ダニゾー
でこの辺で
Ayako Izumi
うん
ダニゾー
この辺でもう一個
あの
ロビンの特大の
気持ち悪いホームプランがあって
なんか爆弾かなんかで傷ついたロビンが
お前のせいだマリンって言って
俺をおぶって
エルサレムまで連れて行けみたいな
Ayako Izumi
あったあった
ダニゾー
確かそんな
で子供のマリンに
大男のロビンが
おんぶしてもらって
でマリンも頑張ってその
ロビンをおぶって一生懸命歩くんですけど
腕が手が傷ついて
手足が使えないはずのロビンが
マリンの胸を触るんですよ
マリン
少し胸が膨らんできたねって言うんですよね
あったあった
これ読んでてもう
もうあれですよもうあの
口の中真っ黒になってあのギャーって言いましたよ
Ayako Izumi
ギャーだよね本当に
ダニゾー
ギャーですよもう
Ayako Izumi
それは男性が読んでもギャーなんですねやっぱり
ダニゾー
ギャーですよ
Ayako Izumi
いやーそれねー
もうキモすぎて
あのー
一回ぐらいしか読んでないですねそこの場面は
本当に
ダニゾー
だから今言われて初めて思い出したけど
記憶
Ayako Izumi
記憶から抹消ですねそれは
本当に
記憶喪失ですよ本当
マリンも記憶喪失なりましたからね
ダニゾー
なりましたなりました
もうキモすぎてね
そう
まあそういう意味でも大人になり始めたっていう描写が
あるなっていう
Ayako Izumi
生々しいっすね
変にね
そうだそうだ
まあそれで
途中省略しますが
サトルもサトルでいろんなところにこう
飛んでいてですね
なんかいろんなものから逃げてるんですけどとにかくサトルは
ダニゾー
なんだったっけサトルは
もう
お父さん飲んだくれちゃって
家賃3ヶ月も滞納してて
お母さんはお母さんで
Ayako Izumi
2人は離婚しちゃって
ダニゾー
お母さんは飲み屋の
スナックで働いてる
お姉ちゃんみたいになってて
Ayako Izumi
まあとにかく家庭はもう完全に崩壊してしまってて
ダニゾー
これをどうにかするにはお金が必要だってことになって
悪い不良に
お金貸金をもらえる仕事があるみたいな
Ayako Izumi
でサドに渡ったんですよね
ダニゾー
それでサドに行ったんですよね
なんか変な闇バイトみたいなことをしに行ったんですよね
Ayako Izumi
すごい闇バイトも予言してるんだね
ダニゾー
本当ですね
Ayako Izumi
すごいね
そこが国防の拠点といって
またこれもぶっ飛んでるんですけど
ソ連が攻め込んできたと思い込んだ住民が殺し合いを始めますと
でサトルは何とか逃げ出して新潟の港に戻ってきますと
でそこでシンゴもね
もはやハサミの手先のアームの一番端っこについてた
先端のハサミ部分だけになって
満身創痍のシンゴもですね
動物たちに新潟まで運ばれてきます
ダニゾー
そうそう
マリンが最初シンゴがマリンに会いに行ったのは
イギリスまで旅をして
そのサトルの今でもあなたを愛していますっていうメッセージを伝えるために
Ayako Izumi
行ったんですよね
マリン僕は今でも君を愛していますですね
暗記してますから
素晴らしい
それが書かれてるねマスキングテープ持ってます私
いつ使うんだみたいな感じですけど
あとでダニキに写真送ります
お願いします
そうですよねそのメッセージ
ダニゾー
結局そのメッセージをマリンに伝えることができなかったんですよね確か
Ayako Izumi
できなかったです
ダニゾー
できなかったんですよ
Ayako Izumi
シンゴはサトル私は私もあなたのことが好きですっていう
マリンっていうねメッセージを
ダニゾー
嘘のメッセージを本当はそんなことマリンから聞いてないんだけど
嘘のメッセージをサトルにその嘘の返信を
サトルに届けるためにまた日本のサトルの元まで戻ってくるんですよね
Ayako Izumi
そうだわ
シンゴが嘘のメッセージとかなんだろうね
代わりに勝手に解釈したんだよね
あれマリンの気持ちをね
ダニゾー
そうそうそう
すごく辛いけどこんな嘘をつくことは辛いけど
このメッセージをサトルに父に届けなければいけない
父に届けなければそうなのよ
その過程で一時は私は地球っていうぐらいまで全てのネットワークと知識を手に入れて
もう私はシンゴどころか私は地球って名乗るぐらいまで
全知全能の神様みたいになるんですよね
全てのネットワークと全ての人間の脳とつながって
Ayako Izumi
そうなんだよね
ダニゾー
それがエルサレムのロビンを倒した時のあれをきっかけにしてどんどん退化していって
最終的にはもう何にも考えられないただただその嘘のメッセージ
サトル私もあなたが好きですっていうメッセージをその文字だけを覚えていて
他はほとんど知能も何もかも能力も全てなくしていくんですよね最終的に
Ayako Izumi
最後最後ですね最後サトルに会うんですけどもうその時にはようやくね
愛のメッセージ
Ayako Izumi
あお父さんお父さんがあんなに会いたかったお父さんが目の前にいるっていうね
あのセリフもありましたよね父だ父がそこにいる父が帰ってきた見える
目もねもう見えなくなっちゃってるからでも見えると
この瞬間を私はどれほど待ったでしょうお父さん
ああでもどうやって私だということを知らせればいいのだろうか
お父さん私です私がここにいます
って言いながらですよ最後にね
力を振り絞ってシンゴが地面に書くわけですね文字を
でもサトルは全然気づかないとシンゴの存在に
なんかもうサトルも嫌な顔になってんだよねもうこのあたりちょっと怒っててね
勇ましいというかもう疲れ果てて
ダニゾー
でシンゴが書いている文字というのが地面にカタカナでアとイなんですよ
Ayako Izumi
で最後イの縦棒のところがもう書ける力がない時に
父のこの足のねで歩いてくるこの地面に渡る振動に合わせて
イっていうこの棒をねとにかく頑張ってググって書いて
そこでシンゴはもう命果てると
でもサトルはそのアとイつまり愛ですよね
愛という文字をもう一別しただけでもう去っていってしまったと
でシンゴはこうして私は終わったと言います終わる瞬間
終わる一瞬私は子供のままで遊ぶ父と母の永遠の姿を見たと言います
そして後に愛だけが残ったっていうね
これですよ
ダニゾー
これもね
Ayako Izumi
すごいよねこれもう最後愛だけが残ったっていうことで終わらせたわけですね
梅田先生は本当に愛っていう言葉だけがもうメモリに残ってて
どうにかしてそれ書いたみたいな感じで終わってしまうと
ダニゾー
結局マリンにもメッセージを伝えられなかったし
サトルにもメッセージを伝えられなかったんだけど
サトルは母にも父にも会うことはできたんですけど
だけど切ないなっていうかこれはね
Ayako Izumi
いやなんかもう生んでくれたわけじゃないですかサトルとマリンがね自分を
やっぱりお父さんお母さんに会うために
そして二人の一緒になれなかった二人のそれぞれの気持ちをね
伝えに行くっていうロボットが
もうちょっとその設定だけでちょっとやばいよね
ダニゾー
いやーこれはね
本当に最後ねサトルに会いに行くために
もうあらゆることを犠牲にして
サトルがね行くんですよね
でなんか知らないけどみんな協力してくれるんですよね
最終的にアリまで協力してくれるんですよね
Ayako Izumi
ダニキが今サトルと言ったのはシンゴですね
ダニゾー
そうそうシンゴシンゴごめんなさい
シンゴがねサトルに会うために
Ayako Izumi
そうもうそうなのよ
あらゆる地球のすべてが見下さしてくれて
そうなんだよね
なんかシンゴっていう存在が結構怖くて
最初から怖かったんですけど
やっぱり見てくれももちろん怖いし
問答の写真も怖いし
ダニゾー
怖いしね
Ayako Izumi
行動すべてが怖いっていうかさもうなんだろうね
アバンギャルドすぎるっていうか
目的のためには手段を選ばずみたいな感じでさ
ダニゾー
ですね
自我を意識を持った後の赤ちゃんも怖いしね
Ayako Izumi
赤ちゃんねはいはいはい
ダニゾー
赤ちゃん子供も怖いしね
Ayako Izumi
あれいいでしょ
ダニゾー
あれ怖い
Ayako Izumi
あれ最高ですよ
ダニゾー
目が四角から三角になって丸になってっていう
Ayako Izumi
あの描写もね
私はシンゴの魅力の一つですけど
だからねもうこれ結構しんどい漫画だと思うんですよ
ダニゾー
ほんと
Ayako Izumi
途中気持ち悪いし
いったい何を読まされてんだみたいな風に
わけわかんなくなるし
なんかやっぱ長いからね
なんかおひれはひれが多いじゃないですか
ダニゾー
そうそうそう
結局あれ何だったのっていうエピソードが
むげーいっぱいあるんですよ
そうなんだよね
病気の子供みたいなのが
女の子あれ何だったんだとか
いっぱいあるんですよ
Ayako Izumi
いっぱいあるよね
ダニゾー
いっぱいあるよくわかんない
日本人の意識みたいなのとか
日本人の意識って何なんだよとか
いろいろあるんですけど
Ayako Izumi
そうなんですよね
ダニゾー
反日集団
イギリスの反日集団とかね
テロリストみたいなやつとか
とにかくいろいろあるんだけど
Ayako Izumi
そうなんですけど
それに目をつぶったとしてもやっぱり
333の部分
そしてボーイミーツガールのなんか
みずみずしさと
あと一番やっぱラストの
ラストそうしたかっていう
もう気づいてないんだね
サトルはっていうね
そこの3点で私はもう本当に
密書をかけてこれは
読み解かなきゃいけない作品であると
いうふうに思っている次第ですよ
ダニゾー
そうですね
もしかすると
これから先生きていく中で
解釈変わっていくかもしれないし
本当に
Ayako Izumi
いや本当そう
かつやっぱ86年
86年までか
の連載で
ちょうどこの頃の
世上みたいなのとかが
色濃く反映されているわけじゃないですか
あれのところにね
歴史書として
ダニゾー
それは感じましたね
感じたでしょ
日本人がエコノミックアニマルとか言われてた
Ayako Izumi
もう見る影もないよ今本当
ダニゾー
もうエチケットはなってないくせに
経済力だけたくましくなって
もうあの
本当にこんなに嫌われてたの
日本人欧米人から
Ayako Izumi
そうだね
本当そうだと思いますよ
そういう意味でもね
この頃子供の世代だったので
リアルタイムよく分かってないから
そういう意味でもね面白いし
本当にそうだったんだなとかね
思いますからね
ダニゾー
あの
アルジャーノンに花束をって
アヤコピー読んだことありますか
Ayako Izumi
ありますあります
『私はシンゴ』のテーマ
ダニゾー
なんかあの
シンゴが
ただの機械だった
モンローだった頃から
どんどんどんどん
意識というか
自我を持って
最終的に全知全能みたいなところまで行って
そこからどんどん衰退していくのが
ちょっとなんか
アルジャーノンに花束をっぽかったな
っていうのもちょっと思いました
Ayako Izumi
そんな話だったっけアルジャーノンって
ダニゾー
アルジャーノン覚えてますなんとなく
Ayako Izumi
いやあのね
あれだよね
えっと二重人格だっけ
ダニゾー
あれは
ちゃうちゃうちゃう
Ayako Izumi
どんなやつだっけ
ダニゾー
アルジャーノンに花束をは
SF小説なんですけど
あの
知的障害を
持った
男性が主人公で
頭が良くなる手術を
しないか
っていう風に言われてんで
手術をして僕は頭が良くなりたいと
そしたら爆発的に
頭が良くなっていって
最終的にその
自分に手術を施した学者よりも
知能
とか
ものすごい
勢いで知識
図書館だとかいろんな研究だとかも
やってて
信じられないくらい知能が
高くなっていったんだけど
あるピークを迎えたところから
今度はどんどんどんどん
知能が衰えていって
最終的に
もともとの知能よりも
知能が低くなってしまうみたいな
それを
本人の
本人が書いている日記
っていう形で書いてある
だから
読んでるとは
最初は何月何日何曜日
僕は
みたいな五字脱字だらけで
何々先生の
ところで
Ayako Izumi
行ってきました
ダニゾー
とても怖かったとかそんな感じで
それがどんどん
頭が良くなっていって
最後は
どっかの学者が書いてるみたいな
感じの
日記になっていくんだけど
そこから今度は徐々に徐々に
自分の頭が悪くなっていくのを
描かれて
なんとか自分の知能が
衰えていくのを
阻止しようとして
いろんな研究だとか実験だとかもするんだけど
それも虚しく
最後は諦めていくっていう
結構すごい
切ない話なんですけど
なんかその主人公が
ちょっと信御っぽいなと思って
Ayako Izumi
なるほどね
アルジャーノンって
ちょっと待ってアルジャーノン
いや読んだんですよ
これめっちゃベストセラーになりましたよね
ベストセラーです
そうですよね
1959年なんだね初版
おお
とっくにもう出てるんだ
1966年に長編小説として
開作されて発表
あれかもしれないですね
ダニゾー
もしかするとね
もしかすると
梅津先生何かインスパイア受けたかもしれないな
いや
Ayako Izumi
ありえますよね
ありますあります
あとねちょっと今思ったのが
結構予言してるじゃないですか
知ってますね
インターネット社会を
知ってますね
ちょっと乱暴だけど
1982年から86年において
インターネットは
なかったですから
確実に
ダニゾー
これ
インターネットっていう
テクノロジーが
この後
いずれ出てきますよ
っていうのはこの時点で
あったんですかね
Ayako Izumi
いや
どうだろうね
おそらく
1対1の通信とか
何かしらの
マシンとマシンが
通信するみたいなのは
技術としてはおそらくあったと思いますよ
ダニゾー
そうですね
コンピューター同士が
連携を取るみたいなのも
Ayako Izumi
あったんでしょうね
あったと思いますよ
概念としては知ってたと思うし
でも
世界中のコンピューターが繋がるとか
そんな設定には
多分なかなか
作り得ないと思う
この時点では
そうですよね
あくまで商業用に
例えば工場のコンピューターと
それこそロボットを
繋げるとか
そういうことは多分
行われていたと思いますけど
ダニゾー
電話的な発想ですもんね
何かと何かを
Ayako Izumi
こうやって
有線でしかももちろん
ダニゾー
ケーブルを通してみたいな
Ayako Izumi
そういう意味でも
これはいろんなところで
言われている話ですけど
ものすごいよねこの予言っぷりは
みたいな
ということを踏まえると
徐々に
知性を持ってしまって
信号というか
旧門路が
徐々に徐々にそれが暴走し
全知全能になり
でも何か
力を失っていくっていうのも
なんかね
ちょっとディストピア的な
予言のような気もしてて
ちょっと怖いね
確かに確かに
ダニゾー
ありえない話じゃないか
Ayako Izumi
そうですね
ダニゾー
もしかして
梅先生はここから50年後100年後も
予見されていらっしゃるのか
まあそうなっても
そうなっても
Ayako Izumi
おかしくない
人間が何かしら
知性の衰退と倫理的問題
Ayako Izumi
間違いを犯したり
そういった技術をね
使う使い方を
間違えれば
よく映画でもありますけど
とにかく
腐敗した地球になるだけ
みたいな戦争が起こって
AI同士が戦ってみたいなさ
AIと人間が戦ってみたいなさ
あるじゃないですか
いろんな映画で
ダニゾー
そう
Ayako Izumi
あるある
いろんな意味で怖いですよ
ダニゾー
この漫画は本当
重犯したりして
私はシンゴはちゃんと
保管
保存しておかないといけないと
思うんですよね
絶版になってる場合じゃない
Ayako Izumi
と思うんですよ
ダニゾー
絶版なの今
Ayako Izumi
調べてはないけど
梅津先生の作品は
のきなみちゃんと
ダニゾー
残してほしい
Ayako Izumi
その他のものも
素晴らしいものばっかり
ダニゾー
ですから
ちなみにアヤコピー的
ベスト5は
梅津作品ベスト5
Ayako Izumi
あるんですか
ダニゾー
梅津作品ベスト5
Ayako Izumi
ベスト3でもいいですけど
ダニゾー
1位は私はシンゴとして
Ayako Izumi
そうですね
私マコトちゃん読んでないんですね
ギャグはそこまで
知らずという
感じでして
短編とかも結構好きなんで
それを含めて
いいのかっていう話は
ダニゾー
いや全然
お気に入りのっていうことで
いいんですけど
Ayako Izumi
難しいけど
私はシンゴと
漂流教室と
ダニゾー
オロチかな
オロチTシャツ着てましたよね
Ayako Izumi
確かね
ダニゾー
オロチTシャツ着てますよ
トルコ旅行か
行った時の写真上げて
オロチTシャツ着てましたよね
Ayako Izumi
当たり前じゃないですか
バンティはなかなか着ないけどね
すごい誰かに突っ込んで
コミュニティの方に突っ込まれましたけど
ダニゾー
しかもトルコで着ないでしょ
Ayako Izumi
確かにね
ダニゾー
逆にトルコだから着れるのか
Ayako Izumi
そうそう
それもある
日本の漫画の
そういうイラストとかは
海外で人気ですから
ダニゾー
国際交流のために
Ayako Izumi
梅津先生に力を借りた感じですけど
オロチはすごい
読みやすいから
結構好きですね
梅津先生の描く美少女がすごい好きなんですよ
綺麗すぎて
すごい美少女ですもんね
マリンもそうだし
オロチもそうだし
そこが魅力の一つなんだよね
梅津作品の
ダニゾー
目とか
拡大しても
めちゃくちゃ繊細に描かれてるじゃないですか
目のキラキラ感とか
Ayako Izumi
キラキラね
他の人は全然
ひどい感じで描かれてるんだけどね
美少女だけはやっぱり
ほんと綺麗
ほんと綺麗ですね
そこに惹かれてるのかもしんないな
ダニゾー
私は
Ayako Izumi
実は
実は
ダニゾー
コクンって
唾飲み込みながら見てるんですか
Ayako Izumi
ほんとそれね
ほんとやめてくれ
なかなか見たことないよね
現実社会でもコクンってね
でもさ
本当にもうおぞましい
この上ないよ
ほんと
今度ちょっとね
コクン芸をぜひ
ダニキにやっていただきたい
次会った時のためにね
ダニゾー
じゃあ
わかりました
じゃあ誰か
女性を見かけるために生唾をコクンって
Ayako Izumi
音をちょっと聞こえるぐらいの感じでさ
うまく空気を混ぜながら
ダニゾー
聞こえる音で
それ結構
Ayako Izumi
いいと思いますよ
職場の忘年会とかでも
やばいよねやったら
まじで
ダニゾー
まずシュールすぎるし
まず嫌われますね
Ayako Izumi
まず嫌われます
ダニゾー
気持ち悪すぎますから
ほんとね
Ayako Izumi
そんな感じで
私はシーンを語ってきましたが
いやー
ダニゾー
思ってる以上に結構
語ってしまいましたね
Ayako Izumi
結構振り返りができて
嬉しかったです
いいですね語ると
ダニゾー
やっぱり
誰かと語るとやっぱり
Ayako Izumi
いいよね
出てきますね
相手の記憶も
相手の考えも借りながら
ダニゾー
みたいな
Ayako Izumi
それがいいな
ダニゾー
なかなかいい
私はシーンを考察
Ayako Izumi
できたかな
途中ぶっ飛ばしたけどね
ダニキといえばね
コミュニティでもいろいろ
読書感想会とかを主催してくれてて
1回目は
鏡の古城をやってくれて
ダニゾー
1回しかやってないです
Ayako Izumi
2回目あったじゃないですか
ダニゾー
2回目
2回目はでも
読書じゃないですけどね
Ayako Izumi
自名詞たちだね
ダニゾー
自名詞たちの感想会
Ayako Izumi
あれもすごい面白いから
すごい上手ですねダニキ
作品の振り返りと
ダニゾー
ファシリテーションが
Ayako Izumi
ありがとうございます
ぜひダニキと一緒に
作品語ると楽しいので
ダニゾー
そうですね
僕も楽しいのでぜひ
これ聞いて
誰か1人でも私はシンゴを
読んでくれたら嬉しいですね
Ayako Izumi
そうですよね
すごいネタバレしてるけどね
ダニゾー
僕らのこのネタバレって
そんなに有害なネタバレじゃなくないですか
Ayako Izumi
読みたくなるネタバレじゃないですか
ダニゾー
なるかな
Ayako Izumi
そうだね
私の変なマリンのセリフをすごい言いましたけど
舌噛みながら
普通に紙面読んでいただきたいんで
ダニゾー
私はシンゴって
筋知ってたからって
魅力が衰えるもんじゃなくて
もっと違うところに魅力があるじゃないですか
Ayako Izumi
確かに
おっしゃる通りです
ダニゾー
最初から最後まで荒筋
知ってる後で
知らされた後でも
全然読めるっていうか
面白く
Ayako Izumi
そうだよね
ダニゾー
むしろ荒筋知ってた方がいいんじゃないか
Ayako Izumi
そうか
ポッドキャストの反響
ダニゾー
そうかもしれない
Ayako Izumi
そうかも
おっしゃる通り
その方がいいね
途中でやめないと思う
そうそう
そうだねぜひ
そしてまた
違う解釈とかありましたら
ダニゾー
ぜひ教えてください
Ayako Izumi
教えてほしいですね
ダニゾー
われこそは
Ayako Izumi
もの申すと
お前ら
アマチュロいこと言ってんじゃねえみたいなね
ダニゾー
お前
読んだばっかりのにわかが偉そうに
Ayako Izumi
って言う
いますからガチ勢が
ダニゾー
絶対にすごいのがね
Ayako Izumi
私はシンゴは本当にすごい
コアなファンがたぶんいっぱいいると思うので
ぜひ
ぜひ教えてください
本当に
わかんないくていろいろ
ああだこうだ言うのが楽しいし
たぶん正解が
これなさそうだと思って
ダニゾー
本当に本当に
Ayako Izumi
私はこう思ったみたいなのがすごい
聞きたいのかな
ってなわけで
今日はだにきさんに来ていただきました
ダニゾー
ありがとうございました
ありがとうございました本当に
Ayako Izumi
面白かったです
無限といつでもね
ドアは開いてますので
ダニゾー
また
Ayako Izumi
また呼んでくださいまた来たいですか
はい
次はお土産でも持ってよろしくお願いします
ダニゾー
わかりました
何か
何がいいかな
Ayako Izumi
濡れせんべいでも持って
三つ着物をねよろしくお願いします
はい
ありがとうございました
ダニゾー
それでは
さようなら
01:51:42

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