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2023-05-09 36:23

投資って何ですか、コモンズ投信 伊井さん 前編

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投資って何ですか、○○○さん」の第3回です。


今回は、投資会社 コモンズ投信 代表取締役社長、最高投資責任者 の伊井哲朗さんにお話をお聞きしました。


コモンズ投信さんのWebサイト


前編では


  • 「投資(教育)」と「金融(教育)」の違い
  • これまでで最大の投資
  • 思い出深い投資
  • 投資を通じて得た嬉しいリターン

についてお話をお聞きしました。


来週お届け予定の後編では

「成功した投資、失敗した投資」

「投資判断で最も大事にしている基準」

「投資スタイルに最も大きな影響を受けた存在」

「投資先の探し方、調査」

「投資家とはどんな人か」

「投資家としての目標」


最後に「投資とは何ですか?」へのお答えをいただきました。


前編、後編を通じて「投資とは何か」をご自身でお考えになるヒントになれば嬉しく思います。

投資と金融について
ポッドキャストでお届けしています、投資って何ですか?
こちらの方の3回目で、今回も投資家の方をお迎えしてお話をお伺いしたいと思っております。
今回お話をお伺いするのは、コモンズ投資のEさんです。
Eさんとは、僕自身かなり古いお付き合いではあるんですけれども、実際にこうやってお話しさせていただくのは、10年以上ぶりかもしれないですね。
まずはですね、Eさんの方から簡単に自己紹介をしていただきたいと思います。Eさんよろしくお願いします。
今、レニーさんからお話がありましたが、僕がレニーさんとお会いしたのは、まだメリル・リンチという
外資系の主権外資の方で、渋沢のやっている文教学院の中でのスクールといいますか、
社会人講座みたいな。
あれでご一緒して、詳しい人だなと、それからお付き合いで、ブログはずっと拝見していましたので、あまり久しぶりな感じもしないんですけれども、
私は元々は証券会社で、最初はヤマイチ証券、今は若い人知らない会社なんですけれども、
自社配偶をするまでいて、メリル・リンチのリテール中心に立ち上げのところに少しお手伝いさせていただいて、
メリル・リンチにいて、ちょうどリーマンショックがありました2008年に、コモンズを渋沢ですとか、それからキャピタル・インターナショナル、
キャピタルで日本でずっとトップをしていた、我々よりもだいぶ上の世代なんですけれども、
当時日本を代表する投資家だった吉野さんとか、アナリストでトップのアナリストの経験がある佐藤さんというようなメンバーで、
ちょうどリーマンショックの、本当は3年くらい前からどんな会社で、どんな長期投資のファンであろうかみたいな話を始めて、
実際にできたのが2008年ということで、できた途端にリーマンショックというような。
ファンドの設定は少し、でもまったくなかったですね。
そうですね。2008年の9月にリーマンショックがありまして、会社の届出をしたのが前の月の8月までですね。
いろんなライセンスが取れて、リーマンショック、モロでですね。
ファンドの設定は2009年の1月からということで、その時にコモンズサーティーファンドをスタートしてまして、今年15年目になる。
15年ですか。
当時でいうと、日経平均株価が8000円くらいで、それでも今にしてみたらいいスタートですね、と言われるんですけど、
当時、著名なストラテジストの何人かも、日経平均で5000円割るよと言われていた頃で、
イーサンとか渋沢さんを応援したいんだけど、日本株でしかも長期投資はありえないわ、と結構当時は言われました。
そうだったんですよね。
というような時代のスタートでしたですね。
ちょっとその当時の話でいくと、この間ちょっとこのポドキャスでお話していた、投資家のロクスケさんがですね、
今でもあの当時を振り返ると、こんな会社がPR4倍とか5倍とかっていうような状態で、
あの時に今の知識を持っていればどんなに良かっただろうと言われていたんですけど、
でも当時、著名なストラテジストの方も5000円だとかそういうようなことをおっしゃっていたわけですね。
そうですね。
確かにあの時のことを思い返すと、あまり覚えていないですけど、確かにずっと下がっているなというような相場感でしたもんね。
企業の経営者の人たちもやっぱり大変でしたですね。
そこから15年ということで、その辺の話をお聞きしていきたいと思うんですけれども、
まずちょっと最初に全然ちょっと話がこの投資って何ですかっていうような話と少しずれるのかもしれないですけれども、
他にも前回前々回でも一緒にお話した方にお尋ねしたんですけど、
今その高校の家庭科ですかね、金融教育だとか金融経済教育だとかっていうようなことが言われてますよね。
実際やられていて、僕の息子の次男が高校生なんで、そういうの授業を受けているのかどうかちょっとそういうところで、
ちょっとこの間聞いたらそれらしきものは授業を受けたとは言ってたんですけど、ただ一コマぐらいだったんで、
大して印象にも残ってないのかなとかっていうことではあったんですけれども、
一方で例えば確定拠出年金とかの言葉を取ると、投資教育っていう言葉が使われてたりしてて、
金融教育と投資教育、金融と投資ってよく似た言葉のように、世間的には受け取られがちなのかなと思うんですけれども、
Eさんからご覧に投資と金融ってどんなふうに違うというか、別物なのか、やっぱり似てるよねとかそこら辺ってどんなふうにお考えになってますか。
はい、そのままか当てはまるかどうかちょっとわからないんですけど、投資がそもそも目的で、金融はその目的を達成するための手段っていうような印象なんですよね。
投資教育と金融教育について
実は先般も、今度政府で投資教育の機構ができるとか、
自民党の責任者の方とお会いすることがあって、2時間ぐらいお話したんですけど、最初の話ってやっぱりみんなあんまり金融知らないよねっていう話から入って、
で、例えば長期で積み立てが良くてとかっていう話が普通に出るんですけど、それはその通りではあるんですけど、私の方からはそもそもそれは手段じゃないですかと。
手段としてインデックスとか積み立てとかっていうのがあって、もともとは自分がどういう社会にしたいとか、自分のお金が何に役立つのかっていうことを考えるほどすごく大事じゃないですかっていう話をしてですね。
例えばですけれども、郵便局に貯金をしました。メガバンクに貯金をしました。地銀に貯金をしました。えっと、預金ですね。預金をしました。あるいは新金、新組に預金をしました。金利みんな一緒ですね。
ですからそこに、一般的には近くでとか昔からでという形で預金されてたり貯金されてると思うんですけど、その時に自分が郵便局に預けた貯金は国債に代わって使われていくと。
メガバンクさんですと、日本を代表するような企業に貸し付けに回ると。地銀さんですと地元の大手の大企業に行くと。新金、新組さんだと自分がいつも行ってる商店街とか近くの中小企業とかにお金が回っていくと。
そういうようなことを考えて、じゃあどこに預金をするのかということを考えてみるとか。あるいはインデックスファンドももちろん効率的ですごくいいんですけれども、例えば今一番ポピュラーなオールカントリーに投資をします。
これはもちろんいいんですけど、その時によく考えてみると、例えばオールカントリーなので、例えば県主義国家の企業にも投資されますというようなことが知ってるのか知ってないのかとか、あるいはすごく環境に配慮した事業をやっているところに自分の投資先のお金が行くのか。
ですから自分が投資をした先というのは何かが動いているわけですよね。それは社会のお金が循環しているということなので、なのでその時に自分の価値観としては、さっきの直金とか預金があるし、あるいは投資、あるいは消費もそうですよね。
例えばリサイクルにすごく適しているものを買うのか、すごいゴミになってもしかしたら海洋ゴミになるのか。環境に負荷をかけるようなものを買うのか。
あるいは寄附も一緒で、という自分の投じたお金が何に使われるのかというところを自分の頭の中で価値観を作っていって、そのための手段としてインデックスファンドがいいとか、アクティブファンドがいいとか、あるいは個別銘柄がいいとかという風に持っていかないとですね。
そもそもの目的がなくて、今手段の話で、どのツールがあなた一番安いですよとか、というところにちょっと議論が行き過ぎているかなという印象がすごくあるんですよね。
金融って結局そこに意志というか、さっき井井さんがおっしゃったような、どうしたいとかという意志がなくても客観的にお金の流れそのものが金融だとすると、投資というのはそれだけじゃなくてそこにまさしくさっき貯金預金の引き合いを出されたところとつながると思うんですけれども、
自分はそのお金をどこに持っていきたいのかという意志があるかないかというのが、やっぱり投資と金融では違うのかなと思うんですよね。
そうですね。ですから僕は投資って特に自分の価値観を磨いていくっていう、価値観は多様ですので正解はないんですけれども、じゃあ自分がここに投資するのはこういう理由でいいんだとかという判断をしたということで言うと、自分の中でAじゃなくてBを選んだ。
BじゃなくてCを選んだというところで何がしら自分の価値観が入っているわけですよね。それを自分に問うわけですよね。結果としてそれが自分の思い通りだったりとか予想以上に良かったとか、まったく違ったとかという経験をして、また次そういった投資をするときにまた自分の価値観を問うてみるというようなことで、
コモンズでは子どもたちとワークショップをやるんですけど、そんな話をよくするんですよね。ですからそうしていくと小さいうちから答えはないんですけれども、自分の価値観で何を自分は大事にしているのかということを自分で問い続けるという習慣がついていくと、結果としてその消費とか、
用金とか、キャリアとかにもつながっていきますね。
全部そうですね。
という風になるかなという風に思っていますね。
Eさんの最大の投資と徴訳について
いきなりもう投資って何ですかの答えをお聞きしたいというところがあるんですけど、ちょっとこれはこのお話を通じて最後にお尋ねしたときに何か変わっているというか新しい要素が増えていたらいいなと思ってお話を進めていきたいと思うんですけれども、
今投資に限らず消費であるとかキャリアとかそういうようなこともある種の投資だと僕も思うんですけれども、
Eさんにとってこれまでの投資で最も大きかった投資っていうのはどんなことになりますか。
これはですね、やっぱり起業しましたので、コモンズに投資をしたっていうのがやっぱり自分の今までの人生の中でも一番大きな決断でしたし、ちょっと2番がちょっとない感じですね。
それが最大だというのはおそらくそういうお答えだと思ったんですけど、今たまたまですね、読んでいる本でですね、ひとつばしの板見先生の書かれた本の中で一つ、
要はそういう決断というか投資に限らず決断する際に、そこの決断って徴訳だと言われていてですね、その徴訳を支えるというのは哲学だというふうなこと、本のタイトルにもそういうふうになっているんですけれども、
そういう大きな徴訳を委員さんされたと思うんですけれども、そこでその仮に何かその哲学っていうかですね、こういうさっきの投資とは何ですかに近いような話だと思うんですけれども、どういうその思いがですね、最後その徴訳につながったのかっていうのを聞かせていただけないですか。
はい、ありがとうございます。あんまりそこの話をしたことはないんですけど、僕はマネックスの松本さんほどじゃないんですけど、前職から比べたら何分の一の給料になりますと。起業しますが、ある種当たり前なんですけれども、その時に家族は一応賛成をしてくれたんですけど、やっぱり相当悩むんですよね。
その時に最後なんでやっぱりやろうという気持ちになったのかというと、チャレンジするかしないかというところで、さっきお話したような創業メンバーでですね、このメンバーでやれるってことは多分もうないなと思ってですね、最後はそこでした。
ですから、後でチャレンジしなかったことを後で後悔するんじゃなくて、やってみて後悔するかもしれないですけど、それはやってみたら後悔のほうがいいんじゃないかというところが一番大きかったですね。
その決断された頃って、Eさんっていくつぐらいだったんですかね、出てきて。
48でしたね。
なかなかチャレンジ、僕もこの間50になってばかりなんですけど、なかなか難しいですよね、それは。
そうですね。
悩まれるっていうのもよく分かるんですけど、やっぱりそのメンバー、さっきおっしゃったメンバーとこのチームでやれるとしたらもう今しかないっていうのが一番大きかったんですかね。
そうですね。死ぬときに後悔するんじゃないかぐらい、やらなかったっていう感じがありましたね。
投資歴を振り返る
そうですね。だからこそ最大の投資に踏み切れたっていうことですかね。
そうですね。もう退職金みたいなの全部突き込んでしまいましたね。
でもその後、実際、投資家というか、実際には普通の個人の方のお金を預かってというか託されて、
投資を、会社を選んで株式に投資をされるっていうことをこれまで続けられてきたと思うんですけれども、
それに限らず、井井さんのそこまでのキャリアを含めてでもいいんですけれども、一番思い出深い投資というか、
これはその投資家をやってて、さっき死ぬ前に言って教えましたけれども、これは絶対覚えてるというか、思い出すだろうなとかっていうような投資ってどんなものですか。
そうですね。まず、自分の投資っていうこともあるんですけれども、小物を作るときにですね、
創業メンバーで長期投資が大事だって言ってる経営者に会いに行こうと言ってですね、アポイントをそれぞれ取りまして、
残念ながら昨年亡くなられましたけど、ソニー辞められて数年後の井井さんとか、それから堀場製作所の堀場さんとか、
オムロンの伊達石さんとか、それから当時ローソンの社長でしたけど、新波さんとかにお会いしに行って、
長期投資の30年目線での長期投資のファンドをやりたいと思ってるんだけど、どう思われますかみたいな話をしに行ったんですが、
その結果ですけども、皆さん口を揃えて、それぞれにお会いしに行ったんですけど、
ぜひ頑張ってやりなさいと、本気でやるんだったら応援しますみたいなことが言っていただいて、
それどういうことかというと、井井さんが端的にお話しされてたんですけど、
ソニーでIRももちろん海外に英語も得意だったと思いますので、そうされてましたけども、
海外に行くと長期投資家がいると、長期投資家はやっぱり、短期投資家がダメっていう話は全くないんですけれども、
長期投資家は経営者からしたらすごくいい壁打ちの相手だっていうような表現をされたんですね。
それは長期投資家が全てってことじゃないんですけれども、経営者は私もそうですけども、だんだん裸の王様になっていくことはみんなわかってるわけですけど、
投資家って別にそこは損なく何もありませんので、社内の人間と違いますから、そこはバシッと言ってくれると。
やっぱり世界中行くとそういった投資家がいて、すごく経営にも参考になっていると。
ところが日本にはいないと、それぞれ皆さんそうおっしゃっててですね。
いでいさんがやっぱり先見性があるなと思ったのが、今にして思えばですけども、
ソニーの株主で海外の長期投資家が株主に上位にいるっていうのは、それはそれでいいんだけども、
我々グローバルでビジネスしている中では、やっぱりマザーマーケットにちゃんとした長期投資家がいて、
その人たちに株主になってもらうっていうことがすごい大事なんだって言っててですね。
昨今の経済安全保障みたいな話ですとか、あるいは海外からのアクティビストですとか、
ということを考えると、日本の投資家がその通り経営の良いことを聞くとかじゃないんですけれども、
日本のいろんな事情も分かった上で、ちゃんと向き合ってくれるという意味では、
やっぱり日本で本当に長期投資家がいるんだっていう話をしてくれてですね。
IRの変遷
それはやっぱりすごく創業の時に、我々がやっぱりやりたいと思う理由にもなりまして、
その後ですけども、いろんな経営者とお会いするんですけれども、いまだにあまり変わってないんですよね。
ということで言うと、長期投資家がいいとかっていうことだけじゃないんですけれども、
少なくてもそういった投資家がやっぱり増えることが大事で、
我々が個人の方々の長期の積み立てをというところで始めたというのは、
残念ながらプロの投資家では本当に長期でという投資家がですね、なかなかやっぱり当時いませんでしたので、
しかも銀行証券会社で当時ですけれども、投資認証をお願いすると、
いきなりバーンと売るんだけれども、残高が減っていく感じになるので。
最初からシリーズ部分でやっていくような感じになるので。
これはもう直後半で講じるというところから始まりにして、
そういった意味では本当にそういった日本を代表するような経営者の方々に、
もう本当に向き合ってそういったことを言っていただくだけであって、
今もそこはすごく支えになっていますし、
最初に投資したのが30社のうちの最初11社に、最初投資したんですけれども、
その中身にしては英材という英材さんがあるんですけれども、
ずっとまだ投資を続けていますので、15年目ぐらいあるわけですけれども、
2009年の1月にファンドを立ち上げて、3月に英材さんに声をかけて、
コモンズのお客様向けにセミナーに出てほしいというお話をしたんですね。
当時まだ残高が多分2億とかですね、3億ぐらいあって、
英材さんの保有比率もそういった意味で言うと、
個人投資家の何千カウントあまりかからないレベルなんですけれども、
その時にやっぱり英材さんの当時のIR担当のジョームさんから含めて、
IRの部署の方が全員出てきているんですね。
セミナーに参加してくれて、最初のコモンズ30塾に出てもらったんですね。
それがすごくやっぱり我々としては意義深いところで、
本当に投資家としてはちっちゃな投資家だったんですけれども、
長期で投資をするということと、それからやっぱり我々とのミーティングの中で、
ぜひそれだったら出て、我々も出たいというふうに言っていただけたというのは、
これからやっていけるというすごく自信につながったというところもやっぱりありますね。
それが15年ぐらい前、10数年前ってことですよね。
今ちょっとそのIRのお話をされたんですけれども、
企業のIRっていうのは当時と比べて、今変わった部分と変わってない部分があると思うんですけれども、
株主質へのこだわり
最近いろいろPBR一倍割れの問題とか、あるいは人的資本の開示が云々とかって、
IRが少し変わるのかなとかって個人的に思ったりするんですけれども、
ファンドを立ち上げられて企業と対話されていく中で、
変わってきたなと思われている点と、あんまり変わってないなという点があったら教えていただきたいんですけれども。
ありがとうございます。
先ほどのソニーの遺伝遺産を含めた経営者の方々が、何でそういう話をしたのかというと、
株主の質にすごくこだわっていたというところがあるわけですよね。
自分たちがビジネスとしてグローバルにも、あるいは国内だけでもいいんですけれども、展開する中では、
こういう株主の人たちに支えてもらいたいという理想があって、
そのためには国内の長期投資家が一定程度是非欲しい、というようなことをおっしゃっていたんですよね。
そういう株主の質にこだわる経営者とか、企業IRが増えているのかというと、
ものすごく増えたという感じやから、あんまりないなということですね。
ただ、増えたというか、増えつつあるというような肩感覚というのはお持ちなんですか?
増えつつあるというのは間違いなくありますね。
企業側がという点もありますけれども、
もう一方でやっぱりそれまでの投資家なりが、やっぱり企業側から見ると、
物足りないとか、あるいは、なんでそんな話を社長に聞いてくるの?みたいな。
それだったらIRにだけ聞いといてよ、みたいなことも多分あったんだと思うんですけど。
ですから、どっちがいいとか悪いんじゃないんですけど、
そういう意味では、こないだ日立の、今、会長の東原さんが、
企業と投資家との関係
株主がすごい大事だという話をされて、
株主との関係はトラストとトランスフェアレンシーだという話をしていてですね、
株主との信頼関係がすごく大事で、
そのためには企業側もしっかり開示もするし、
ちゃんと投資家側は建設的な対応をしてほしいと。
最近のエンゲージメントということなんですけども、
それによって実は経営のスピードが上がるっていう風にやっぱり出るんですよね。
そこまで言われる経営者の方が、やっぱりまだ全体としては少ないんですけども、
でもだんだん増えてきてるし、
それから、例えば我々、
ザ・トゥエンティ・トゥエンティビジョンで投資をしているマネーフォワードさんとか、
あるいはラクスルさんとかというのは、
IPOの時からずっと投資をしているんですけれども、
ですから上場まだそんなに年数が経っていない会社ですけれども、
彼らも最初からっていうか、海外投資家の比率も結構株主としては多くて、
彼ら経営者と話をしていると、
やっぱり独立系で長期投資をやる運用会社がもっと日本に増えなきゃいけないというようなことを、
海外の長期投資家と話をしていて、すごく感じるっていう話をやっぱりするんですよね。
ですから、大きな会社だからIRが充実していて、会議も充実していて、
会話、ミーティングもすごくしっかりしているのかというと、
そういう会社もあるし、そうじゃない会社もあるし、
一方で、まだ上場して数年しか経っていないんだけれども、
最初からそういう意識の高い会社もあるというのは、
そういう意味では増えてきていることは間違いないかなと思いますけれども。
長期投資家の増加
なるほどね。そういう意味では、何て言うんでしょう。
上場して間もない会社の方々も、海外のそういう長期の目線の投資家と話をされているというか、
対話をしていると、やはり事業経営に対して新しい資産なり、
そういうようなことを得られるというようなことが実際に肌感覚としてあるということなんですかね。
そういう意味では、さっきマザーマーケットとおっしゃっていましたけど、
日本でほぼ同じ文化的なバックグラウンドを持っている人が、
そういうようなことができれば、そういう投資家が増えてくれば、
なおのこと彼らにとっては、そういう株主がいてくれるとありがたいというような面があるということなんですかね。
そうですね。
なるほど。今ちょっとそういう思い出深いという話でお聞きしたんですけれども、
それに近いお話なのかもしれないですけれども、この投資をずっと続けられてきて、
これは投資やってきてよかったなと思われたような、うれしいというかですね、
そういうような、あるいは思いがけず、まさかこういうリターンがあるのかというふうな、
思いがけないようなリターンみたいなものがあれば教えていただきたいんですけれども。
はい。我々はかなり長期投資をするというスタンスでずっとやってますので、
我々運用部、会社の中でも言っているんですけれども、決して大きな運用会社じゃないんですから、
例えば上位株主として10番に入るかというと、10番にはなかなか入らないんですね。
それでも30番くらいに入るとかはあって、それは順序で言うとトップぐらいじゃないかもしれないけど、
企業側が困ったときに最初に相談をしてもらえるというような会社になりたいというふうにずっと言っててですね。
やっぱり近年そういった相談が増えてるんですよね。
例えば、味の素の社長からですね、新しく統合報告書ができたんだけども、
コモンズからは是非フィードバックを教えて、僕が行くからといって、
そのミーティングがセットされるとかですね、というような機会が実はすごく増えていたりですとか、
それから最近アクティビストが結構活発化しているので、アクティビストが入っているような企業からも、
どういうふうに対応したらいいのかとか、というようなことで、
アクティビストじゃない株主としてどういうふうに見えているのかというのを、
是非相談に乗ってほしいというようなことでですね、
投資家の役割と責任
という相談があるときはすごく嬉しいですよね。
ですから、王冠主じゃないんだけども、すごく信頼されているかなという感じがあって。
それはやっぱりあれですかね、長い統制期間というか、
お付き合いされている期間が長いからこそ生まれてきたところがあるということなんですかね。
そうですね。
例えば、インデックスファンドでも、逆に言うと、
売らないというよりは全部は売れないですよね。日々の場合もありますけど。
ですからインデックスファンドに組み入れられているということで言うと、
インデックスファンドのほうがもしかしたら、
アクティブファンドの場合は、そこをずっと対話を続けるというところがすごく大事だと思っていまして、
その時にいろんな対応をする中で、ちょっとやっぱりコモンズには相談してみようかというようなことを言っていただいているというのは、
やっぱりすごく、運用者側からしてもすごくやっている、何ていうんですかね、
良い理由を感じるんですよね。
今、引き合いでインデックスファンドを出されましたけれども、
インデックスファンドはそこに組み入れられている限り、全部売ることはないんですけれども、
一方で彼らには売るという選択肢がないわけじゃないですか。完全に売ってしまうという。
それに対してアクティブファンドの場合は、もう売っちゃいますよというような選択肢があると思うんですけれども、
そういう意味で、Eさんの過去の年先との付き合いの中で、かなり厳しいことをですね、
今、年先に対して苦言といいますか、そういうようなことを言われる機会というのはあったりするんですか。
そうですね。かなり厳しいことを言いに行くのは、2年に1回ぐらいあります。
日本を代表する会社があったんですけれども、今も日本を代表する会社ですけれども、
社長が任期途中だったんですけど、退任をされて、新しい社長になりました。
その新しい社長が改革をするとおっしゃっていたんですけれども、前の社長が事実上後継社長を指名していて、
その前の社長が取締役会のメンバーに入っているんですね。
それは我々からすると、改革が進まないように見えるので、それでも改革が進められやすいという不尽になっているということであれば、
それをきっちり説明してほしい。そうじゃなかったら、申し訳ないですけど、外してくださいというようなことを言いに行ったこともありますし、
それからやっぱり日本を代表するような会社ですけれども、ボードメンバーの女性が一人もいない会社がありまして、
ぜひ入れてほしいと。今の時代ね。形式的みたいな話であって、どう考えたって必要なボードメンバーとして女性が入るべきじゃないですかという話をしたら、
いや、兄さん、うちの会社なのでよくご存知でしょう。うちは数だけ合わせるというようなことはしない会社で、
男女雇用均等法が始まってからの女性社員が、あと3年ぐらいでその年次になるので、それだけ待ってくださいという話なんですね。
いや、そういう話じゃないと思うんです。その年次が来たらという話じゃなくて、思い切って抜擢するでもいいし、
そこはもっと踏み込んで考えてやってほしいというような話をしに行ったりですとか、ということはあります。
女性ボードメンバーを求めて
結構やっぱり人の問題っていうのはなかなか外の人じゃないと言えないところっていうのはありますよね。
はい、ありますね。
なるほどな。
なかなか日本を代表するような会社で、経営者を変えてくださいと言いに行くって、お前が何を言いに来るんだみたいな感じはあると思いますけど。
逆に言うとでもあれですよね。そういうことを言えるのもあるでしょう。長期の投資家だから言えるというか、
それこそ短期で売り返していて株価しか見ていないような人が、その投資家がそんなことを言いに来るというのはないじゃないですか。
だからこそアクティビストとかがやってくるんだという側面はあると思うんですけれども、そういう観点から言っても、
海外の投資家だけじゃなくて、日本でもそういう投資家がたくさんというか、そんなにめちゃくちゃたくさん増えるというのはなかなか難しいのかもしれないですけれども、
ある程度いた方が緊張感のあるという状態は作れるんじゃないですかね。
そうですね。
ありがとうございます。
じゃあちょっと第1部はこの辺りで、続きは第2部の方に行きたいと思います。
飯さん、ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
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