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2021-01-29 05:59

#191 高倉健さんが愛した言葉「行く道は精進にして 忍びて終わり 悔いなし」

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動画でもやってます
https://youtu.be/Xd3TUp3vdBQ

00:06
僕が若い頃から好きな和歌があります。
万葉集の中の和歌で、こんな歌です。
我への民や、呼ぶ音は漕ぐと思えれば、
沖辺の方に舵の音すなり。
意味はお分かりと思います。
夜の闇の中で一生懸命船を漕いでいるのは自分だけかと思っていると、
どうも沖の方で舵の音が聞こえてくるという、そういう歌ですよね。
自分だけが夜の中を必死になって船を漕いでいるのかと思えば、
他にもそんな人がいたということです。
苦しんでいるのは自分だけじゃないという、そういうことですね。
私、仕事をしている時に、
辛いことっていうのはよく、これまで定年退職、もうすぐ迎えますけれども、
それまで仕事の中でも辛い思いというのは、
リアルな、こんな軟気にしている私でもですね、
リアルな仕事の中での辛い思いというのはものすごくたくさんあったわけですね。
そういう時によくこの歌を思い出していました。
自分だけが今辛いとものすごく思っているけれども、
きっと自分だけじゃなくて、他にも同じように辛い思いをした人がいるんだという。
それってどうなのという感じですね。
自分だけが苦しいんじゃないという、それで今の自分を慰めようというわけですけれども。
これ結構やっぱり効くんですよね。
何か辛い時、もう一人だけ苦しいみたいな感じになると、本当心が折れるんですけれども、
いやいやもう見渡してみると、そういう人いっぱいいるじゃないと思った瞬間、
何かちょっと連帯感が生まれるのか、
何か心の寄せ所が現れるというか、分かってくれる人がいっぱいいるというのか、
随分安心感が出てくるものなんですね。
似た言葉に、明けない夜はないという言葉もあります。
このような言葉というのをいくつか知っているだけで、
辛いなと思う時にそれをやり過ごしていくことというのはできるようになりますよね。
私も随分万葉集の夜舟の歌は何度も唱えましたね。
それをするとスーッとね、気持ちが落ち着くということがありました。
また僕がよく口ずさむ言葉に、次のような言葉があります。
行く道は精進にして、忍びて終わり、悔いなし。
これは高倉健さんの座右の銘だった言葉だそうで、
高倉健さんがお亡くなりになった日の夜のツイート番組で見て知りました。
03:02
すごい言葉ですね。
行く道は精進にして、自分が取り組んでいることというのは全て自分を鍛えるための精進なのだと。
そして、忍びて終わり、一生懸命頑張って頑張って耐えて、
それで終わることがあっても悔いなしという、そういう歌なんですね。
そういう言葉なんですね。
よく、明けない夜はないと言いますけど、
明けなくても悔いがないというわけですね。
これはちょっとすごいと思いますね。
これはね、よく捉えようによっては、諦めの歌にも聞こえると思うんですね。
自分は成果が出なかった、成果が出なくても、
頑張ったことが自分を鍛えることになっているんだからいいやという、
そういう諦めと考えることもできなくはないんですね。
という理想を捉えることがもしかしたら普通なのかもしれません。
でもそうじゃなくて、精進というのは、
単なる自分自身の内なる向上ですよね。
何らかの目標達成というのは、
現世の中で自分の非常に表層的なもの、
何かができるようになったというような、
非常に表層的なものかもしれませんけれども、
その内側で様々な能力が実は育っているわけですね。
それでいいじゃないかというわけですね。
これはもう非常に、何ですかね、
そういうふうなところまで思うことができたら、
怖いものないなという気がすごくするんですね。
何か今一生懸命頑張って、
絶対自分はこれこれこれができるようになるんだと頑張って、
必死になって頑張って、それは自分にとっての精進なんだと、
ダメだったと、それでもいいんだと、
忍びて終わり、悔いなしと。
もう、だから諦めていいというわけじゃなくて、
だから目標達成できなくていいというんじゃなくて、
その最中に進んでいる道自体を苦行でなくて、
精進と思うようにしようよという、
そのように考えることで前に進んでいけるんだなというふうに思っています。
はい、いかがだったでしょうか。
高倉健さんが愛した言葉。
行く道は精進にして、忍びて終わり、悔いなし。
すごい覚悟を持った言葉ですね。
動画でもやっております。
概要欄にリンクを貼っておりますので、そちらからどうぞご参照ください。
それではまた、リュウサイルでした。
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