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2023-08-25 11:29

第39回 【2023年】最低賃金の引き上げ発表!

【毎週金曜日/朝8時配信】
社会保険労務士の久野勝也が、混迷を極める「労務分野」について、経営者と労働者のどちらの立場にも立ち切り、どちらの立場にも囚われずに、フラットな視点でお届けする番組です。

●番組への質問はこちら
https://ck-production.com/kuno_q/

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こんにちは、エンドガッグです。久野勝也の労務の未来、久野先生よろしくお願いいたします。
お願いします。
ということで、今週も行きたいと思いますが、やっぱり今回は最賃発表じゃないか。
そうですね。毎年10月1日に最低賃金変わってるんですけど、今年は4%ぐらい上げるってことで、大きく上がるなってことじゃないですか。
最低賃金について、改めて年月日上がりますけど、ちょっと話していきたいなと思うんですが。
一応、久野先生的には、今回の値上げというか値上がり、どういう受け止めをされてるんですか。
私は、セミナーなんかでも予測で今年は4%だって言ってたんですけど。
まず当たったぞって。
つまり当たったっていう話をお客さんにはしてて。
本当は多分5%ぐらい上げたかったなと思うんですけど。
今まではどちらかというと、最低賃金って上げると経済団体のほうからいろいろクレームが入るので、
政治的な観点から2%とか3%ぐらいに抑えてたところが、今回は働く人も苦しいだろうってことで、上げざるを得なくなったってことで、今4%で落ち着いたって感じですかね。
大幅に。
っていう中において、今回埼玉、東京、千葉、神奈川あたりが41円。
41円ですね。東京だから1113円ぐらいなんですかね。
ついに1000円台のアルバイトが夢だった時代が全国平均になっちゃった。
そうなんですよね。
もちろん東京とか物価が高いんでよくわかるんですけど。
うちは最低賃金で雇ってないから大丈夫だよってお客さん多いんですけど、
最低賃金って国家全体の給料を引き上げるって言われてまして、
最低賃金に働かせてる会社さんは、もう上げざるを得ないので上げる。
そうすると周りの平均というか、一般的なところで言うと時給がちょこっと他よりも高かったところが少しめびり感が出るので、
そこで次に社員を上げてみたいなことをやっていくと。
1年ぐらいだと日本全体の給与相場が上がってくる。
そういった狙いがあって、最低賃金で政府も大きく上げたいんですけど、
今回はすごくうまくいってるというか、よく4%でまとまったなという感じがしますよね。
あんまり揉めまくって反対してみたいな声が上がるような感じもなく発表されたなっていう感じですよね。
そんなことないんですか?実際現場はどうなんですか?
このタイミングで反対すると、少し自流が良いみたいな感じがするので、
やっぱり経済側、会社側もそうだよねって話になるんですけど、
4%で給与20万円の人がいると、もちろん最低賃金で働いてるわけではないですけど20万円の人は、
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でも4%上がるとすると8,000円ぐらい上げるわけなので、
8,000円全部上げていくみたいなイメージでやっていくと、
それにもちろん15%ぐらい社会保険金もかかってくるわけなので、会社としては大きなコストを払うと。
そうですね。で、かける人数。仮にじゃあ100、200だとすると、
確かに年間1,000万以上のインパクトが単純に出てきちゃうみたいな。
これ毎年やらなきゃいけなくなるんで、
初年度は内部流行からやるにしても、来年以降は値上げしかないといけないので、
なので毎年上げていくんですけど、どっかでノーって食らうとですね、
そこの会社は競争から降りていかないといけなくなるんで、
そうすると人がつまらなくなってみたいなことで、
今回4%ですけど、もしかしたら来年5%しか上がるみたいな感じもあって、
かなり大きなインパクトがあるんじゃないかな。
全体の動きとしては大手企業が、この間何度もくの先生がお話しくださっている、
初任給30万越えみたいなことが大きくある中で、
最賃は4%みたいなとこで値上げしながら、
企業としての給与の扱いの格差が結構顕著ですよね。
本当に稼げる会社じゃないと残れないっていうようなところで、
デフレの時は去年と同じような売上ってことはある意味成長してたってことだと思うんですけど、
これからは本当に売上が毎年上がって、
あらりが増えていくっていう状態にしていかないと、
もちろん社員の給与だけが増やし続ければ会社潰れますので、
本格的に戦いに入ったっていう感じがします。
全体的にね。
そうですね。
戦わなきゃいけないフェーズに入ったのかということなんですかね。
そんな中で最賃ということではありますけど、
最低賃金って2種類実はあるみたいな話をちょっとポロッと聞いて、
恥ずかしながら知らなかったんですけどというところがあるんですが。
地域別の最低賃金と、特定最低賃金、業種別の賃金ってあるんです。
知らなかったです。
そっちも値上がるんですか。
大体この発表されてるときって。
大体そこは10月ぐらいに発表された後に、
12月年末ぐらいとかに変わるって感じですね。
そうなんですね。
何最低、言い方が違うんですか。
特定最低賃金ですね。
業種別最低賃金とかって言います。
で、我々がよくメディアとかで今回41円だ40円だって聞いてるのは。
地域別ですね。
地域別最低賃金か。
それが一般的な最低賃金のことなんですね。
そうですね。岐阜県で働くんだったらこの最低賃金にしてくださいよってところがありまして。
で、もう一つ地域別最低賃金っていうのは。
例えば私、愛知県の会社なんで。
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これネットで調べればすぐ出てくるんですよ。
要は産業が強いところはその最低賃金じゃダメだよってことで。
愛知なんかだとやはり自動車産業中心に製鉄業とか。
あと輸送用機械器具製造業みたいな感じで自動車関連ですね。
例えば製鉄に関しては1018円が最低賃金で。
で、輸送用機具に関しては997円がこれ業種別の最低賃金なんですね。
で、実際の最低賃金ってのは986円なんで。
なるほど。
だから地域別最低賃金よりも業種別最低賃金、特定最低賃金っていうのは高く設定されてる。
あ、そうなんですね。
で、大体その発表10月以降の月末とかに地域別じゃない、業種別のほうが出てくるんですか?
12月くらいですね。10月にやるじゃないですか。
10月にやるとちょっと近づくんですよね、特定最低賃金に。
で、これでいけないと思って。
で、去年だと令和4年の12月16日ってちょっと中途半端なタイミングから変更になりまして。
ほうほうほう。
結構急げさ迷惑なんですよ。
そう、本当ですよね。確かに途中で変わるのか。
最低賃金はそうなんですけど、最低賃金に触ってる会社なんかだと、
20日じめの会社なんかはどっかで給与上げるんだとかですね。
そんなことやったりもしてますけど、そんな感じで2種類あってですね。
そこも実は気をつけなきゃいけなくて、
意外と知らないお客さん多くて、定職してたっていうケースはあったりします。
あ、その業界にいながらも自分たちが対象になってる特別最低賃金に触れてるのに気づかず。
はい。
あ、そうなんですね。
ありますあります。
ちなみにちょっとこれ具体的な実務入りすぎると頭こんがらがるんですけど、
それが発覚した場合って結構遡ってっていう話になるんですか。
最低賃金は労働基準法の中では最も遵守しなきゃいけないというか厳しい法律なので、
絶対遡って払ってもらってます。
あ、じゃあもう不定職者とか全部ってことですね。
全額です。
そりゃそりゃそうか。
そうですね。
なるほど。
そんな中でなんですけど、今リモートワークすごい盛んになってはいるじゃないですか。
当たり前にデフォルトになって。
例えばどこでもいいんですけど、東京の会社でリモートワークしてる方々が、
例えば沖縄、岐阜とか地方ってなった場合って、
各それぞれ働いてくださっている方々の最低賃金を基準とするんですか。
会社の基本的に所在地ですね。
だから東京の所在地の会社は東京の最低賃金ですね。
そうすると東京の、例えば岐阜に住んでる方が東京の会社でリモートワークやってたら、
最低賃金的にはラッキーになることが起きるってことですか。
そうですね。東京の相場で払ってもらえるので。
だから気をつけなきゃいけないのは、地方、
基本的にリモートできる人って別に東京の会社でも岐阜の会社でもいいわけない。
名古屋の会社でも。
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そうですよね。
そうやって考えると明らかに東京の相場が高いので、
なので東京の会社に就職した方がいいんじゃないかっていうことを普通に考えますよね。
リモートだとなおさらそうですよね。
プチオフショーみたいなことが起きるってことですね。
そうですね。だから今業界の中でも起きてるのが、
例えばエンジニアとかコロナが来た時に、リモートでできるよねって話になった時にですね。
都内でエンジニア探してくるの結構大変なんですよ。
地方を見てみると、
少し安く使われてるエンジニアさんとかがいてて、
それを東京の会社とかがガンガンそこにアプローチかけてるんですね。
人材紹介会社とかも含めて。
それは見てますね。
安めの金額でエンジニアが取れたりする。
ただずっとやってくると、地方のエンジニアも金額が上がってくるんですよね。
そんな感じだから、東京のいい会社に地方のエンジニアとかもどんどん取られててですね。
結局地域の産業の本当に伸びてるところもですね、
東京の相場じゃないと取れなくなるんで。
だから東京の最低賃金っていうのが、全国のリモートワーカーの金額を引き上げてるとか、
そういうことを考えたほうがいいかもしれない。
そうか。繋がってるっていうんですね、そうやって。
リモートによって地方の相場も結果的に売り手市場みたいなところの人材は、
全体的に引き上がりが起きてってるってことか。
そうですね。そもそも人がこれから減ってくるので、
毎年労働人口も統計的には50万人近く減ってくるわけじゃないですか。
って考えれば、今日よりも1年後の方が人材難のことは誰しもわかってるわけなんで。
経済学的にはもう受給のバランスでも常に足りないっていう状態なんで。
高く払ってでも取りたい会社っていうのは、今までは本当に地域でしか仕事ができなかったので、
この地域は安い、この地域は高いってことはあったんですけど、
それが極めてなくなっていくし、リモートっていうのは完全にそれを破壊させたという感じですね。
なるほどですね。
ということで、最低賃金というところから結構いろんなところまで裾野が広がっていった話ができたんですけれども、
また最低賃金絡みにちょっともうちょっと聞きたいという質問等がありましたら、ぜひお寄せいただけたらなと思っております。
終わりましょうか。
ありがとうございました。
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