才、凡人の非凡な才能を科学する。この番組は、才能という概念を最低限にし、個人、チーム、そして組織にとっての才能の生かし方を楽しく発信していく番組です。
こんにちは、パートナリティを包む、株式会社TALENT代表取締役の高知仁こと佐野隆です。
同じくパートナリティを包む、音声プロデューサーの野村隆文です。
ポートキャスト才、第12回が始まりました。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
前回までは、才能を見つけるテクニカル編ということでお話いただきまして、今回は少し経路を変えて、理論の話ですね。
そうですね。理論のお話を1回したいなと思ってまして、やっぱりこの才能というものがそもそもどういう概念で出来上がっているのかなとか、
どういう学術的な根拠があるのかなといったところをお話ししたいなと思っております。
そもそもお話ししたいのが、弊社株式会社TALENTではDRCというタレントリサーチセンターというものを作ってまして、
これが心理学に基づいて学術的な観点から才能について研究している機関なんですね。
こちらではまだ構成メンバーは3人というふうに少ないんですけれども、実際に専門家たちを集めて、みんなで才能ってそもそも何なんだろうねってことを議論してお話をしている機関です。
実際に健康研究を洗ったりとか、心理学に基づいて研究をしているので、欲求って何だろうね、動機づけって何だろうねっていうところから一つ一つおさらいしながら研究を深めていっています。
今回この番組では、才能っていうのはついついやってしまってやってよかったと思えることというふうに説明しているんですけれども、
以前ご説明したのをもしかしたら皆さんあまり覚えてないかもしれないんですけど、正式な定義はですね、動機づけられた自分が価値があると認めている行動や思考というものなんですね。
なので動機づけって言葉で書いておりまして、僕らはですね、結構その欲求とか動機づけっていったものをちゃんと丁寧に扱うようにしていて、この言葉にしているんですけれども、
ただ研究の定義ってあくまでも今の時点でしかないので、ちょっとブラッシュアップはされていくかもしれません。
今回メインテーマとしてお話をしたいのが、欲求についてお話をしていきたいなというふうに思っています。
欲求ですね。
先に挙げた才能の定義の中に動機づけられたっていう言葉があると思うんですけども、私たちの研究チームはですね、才能はこうしたいとかこうせずにはいられないっていう欲求に動機づけられて動き始める思考や行動であるというふうに考えているんですよ。
やっぱり欲求が全ての大元にあるわけですね。
そうですね。欲求が大元にあります。この欲求って言葉って日常生活でももちろん使われる言葉なんですけど、学術研究の世界ではどういうふうに扱われているのかっていうお話をしていきたいなというふうに思っています。
気になります。どういうふうなんですか。
欲求の研究って結構歴史が深いんですけれども、かなり研究データとか学術的なものがたくさん多くてですね、取り扱いやすいんですけど、そもそも欲求ってのは心理学の世界ではこういうふうに言われてるんですよ。
人は何らかの目標に向かって行動を開始して、目標を達成するためにその行動を続けようとします。この一連の動きが動機づけ、モチベーションというふうに言われています。
動機づけを人の内部から引き起こすものを欲求あるいは動員ドライブというふうに言います。外部から誘発するものを誘引、インセンティブというふうに言います。
はあ、なるほど。
これが一応この最新心理学辞典というものに書かれている内容なんですけども。
そうすると目標を達成するために行動を続けようとすると、その一連の働きがモチベーションですと。
そのモチベーションを内部から引き起こすものと外部から引き起こすものがあって、内部から引き起こすものが欲求、あとはその動員ドライブとも言い換えられると。
外部から引き起こすものはインセンティブ、誘引というふうに言い換えられるということですね。そこが分かれてるわけなんですね。
そうですね。一般的にも結構使われますよね。モチベーション、動機づけがあるとすごい行動できるよねっていうものがあったりしますし、
インセンティブを与えたらみんな頑張ってくれるんじゃないかみたいな感じで。
ありますね。
会社が用意してるものとかってあったりしてるじゃないですか。
はいはい、確かに。
そういうふうな使い分けがあるんですけど、ただこの動機づけと欲求と誘引といったものがあるんですけれども、結構難しいじゃないですか。比較するものとして言葉の定義が。
そうですね。結構似たような概念な感じしますよね。
そうなんですよね。誘引が例として給料といったものを提示します。誘引が給料で、欲求はお金が欲しいという心の動きですね。給料見たらお金欲しいと思うじゃないですか。
はい、思いますね。
で、動機づけというものはお金を手に入れるために働くという行動全体の仕組みのことを言うんですね。
なるほど、そっかそっか。
欲求というのは点なんですよ。ポンと生まれるもので。動機づけというのは行動の一連の動作のことを全体を指すので。
もっとだから広くて長い概念なんですね。そっちのほうが。
そうですそうです。だから動機づけの中に欲求という概念があるという感じですね。誘引というものは引き付けるものですね。
そうですよね。だから外から与えられた給料。これだからお金が欲しいなっていう点の欲求、心の動きだけあってもダメで、それに給料が実際くれるんですねってなると、お金を手に入れるために働くっていう行動が起きるってことですもんね。
そうですそうです。ちょっとわかりづらいかもしれないんですけど、そういった仕組みになっています。欲求はですね、さらに細かく分類すると、生理的欲求と心理的欲求という2つのものに大きく分けられるんですね。
はいはいはい。
生理的欲求というのは、寝たい、食べたいとか、痛み避けたいとかそういったものですね。生まれながら持っているものですよね。
そうですね。
一方で心理的欲求っていうのは、社会の中で人間が生きていく過程で学習されていく欲求のことなので、承認欲求とかですね。
例えば、支配したいとかもそうですし、達成したいとかもそういったものを心理的欲求に含まれます。別名社会的欲求とも呼ばれたりします。
はいはいはい。
要は人が関わる中で生まれる欲求ですね。
確かに。なんかこの区分けはわかるような気がしますね。
それによって、実際こういう欲求があってこういう才能がある人には、こういう条件があると健全に才能発揮されやすいんじゃないかっていうことがわかってくるってことですね。
なるほど。
こういうふうに土台が整っていると、上に乗せるものって結構カスタマイズできたりするので、すごいやりやすいなっていう形で、欲求から僕らは研究をしています。
なるほど、よくわかりました。
ちなみになんですけど、これちょっと興味本位で聞くんですけど、こういう研究、どういう人はどういう傾向になりやすいかみたいな話っていうのは、アンケート調査とか何千というサンプルから導き出していくみたいな、そういう感じで理論化されていくんですかね。
そうですね。基本的には誰かが理論化するためには必ず調査があって、その調査の対象となる指標を決めて、比較するんですよね。
こういう性格という確定した情報に対して、この傾向が実際に出るのかどうかっていうものを比較して検討したりします。
なるほど。
なので、何か一つ確定データがないとか、決まった指標がないと出ないんですけど、そういったものを調べるっていう感じになりますね。
なるほど。じゃあその、完全性欲求が強いと。要は平たく言うと完璧主義っていうのも、ある指標でこの人は完璧主義だなっていうのがわかるわけなんですね。
そうですね。そこは確定してる情報です。その確定してる情報に対して、高い目標を持ちがちなのか、失敗しがちなのかっていう情報をまた当てるっていうものと、
その人が最終的に打つ傾向があったのかどうかとか、もしくは他の病気があったのかとかをどんどん調べていくことによって、
どういうものに対してこの人は完全性欲求だとこういう傾向があるのかっていうのをどんどんデータ化していくっていうものですね。
なるほど。
あとよくあるのが、ストレス度チェックとかで、ストレスを感じやすい人はこうなりやすいとか、そういったものもあったりします。
で、尺度というものをいろんな人が作ってくれてるんですよ。測るための尺度ですね。
なんでこの辺もゼロから作ると大変なので、借りてくるケースが多いですね。
なるほど。だからまあ欲打つ傾向っていうのも一つの尺度ですもんね。
そうですね。欲打つ傾向も一つの尺度ですね。
そういうことですね。なるほど。わかりました。
今回はですね、この才能の出発点ということで、欲求をテーマに、なんで僕たちが欲求を扱うのかっていうことをお話をさせてもらったんですけれども、今回は土台となる考え方をお伝えしたと思うんですけれども、今後はですね、なるべく応用的な研究事例とかも含めてご紹介できていけたらなというふうに思っているので、たまにですね、この才能の中で理論編をお話しさせていただければというふうに思っております。
そうですね。実はこの才で語られていることっていうのは、背景に理論があるっていうことですもんね。
そうですね。すべて理論に基づいて作っています。
はい、わかりました。では今回は理論編だったんですけど、次回は再び実践編に戻って、次回のテーマは才能を使って生きていくというテーマですかね。
そうです。才能を使って生きていくというテーマです。これまで僕がいろんな方を才能を見ながらですね、この人才能あるなと思って一緒に支援させてもらった人たちがたくさんいるんですけれども、そのうちの一つが一番最初にこのラジオを始めるきっかけになったコテンラジオの深井さんだったりとか、そういったことを含めてどうやってこのタレント性のある才能ある人たちをやっていったのかっていう話も含めてお話ししていけたらなというふうに思っています。