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おはようございます。コウブンです。
栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で、副住職をしております。
本日もお悩み相談会をお送りしたいと思います。
このお悩み相談会は、ハスノハというお坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイト、
そちらに寄せられたお悩み相談を、私、コウブンが答えるといったものでございます。
では早速、お悩みに答えていきたいと思います。
60代の女性の方、題名がですね、戒名についてというものでございます。
では本文の方ですが、初めて質問させていただきます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
私は、自分の死後の手続や処理を頼める親族がいないため、
民間サービスに依頼する予定です。
その民間サービスの担当者によると、
時期層で戒名もない、かっこつけていただかない方が多いそうです。
私の場合、母主がいないので、時期層で仕方がないとは思うのですが、
お経もあげていただかず、戒名もいただかないのは、仏教としてはどういう解釈になるのでしょうか。
仏様のお弟子にしていただかなくても、成仏はできるのでしょうか。
いろいろな宗派の僧侶の方から、いろいろなご意見を賜りたく質問させていただきました。
どうぞよろしくお願い申し上げます。といった質問でございます。
戒名についてですね。きっとこれを聞いている方も、
戒名についてしっかりと説明できる方というのは、あまりいらっしゃらないんじゃないかなと思います。
戒名というものがどうやらあるらしい。
なんで戒名ってつけるんだろうとか、そういった質問も疑問もあるかなと思いますので、
今日はその戒名について、いろいろ答えていきたいなと思います。
まず私どもの宗派は、僧頭宗という宗派ですね。
僧頭宗においての考え方ですので、他の宗派の方の考え方ですね。
いろいろな考え方があって、戒名あるいは宝名、そういったものを授けさせていただいておりますので、
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今日お話しするのはあくまでも私の所属する僧頭宗の考え方。
もっと言うとですね、私なりの解釈をした僧頭宗の戒名という意味ということですね。
なので同じ僧頭宗でも、もしかしたらお正さんによってはちょっと違う説明になる可能性も十分あります。
なのでそこをご留意していただいた上で、
今日はそういうものがあるんだというぼんやりとしたイメージで結構ですので聞いていただければと思います。
そもそもですね、戒名って何なのかというところでございますけど、
戒名の戒というのは今しめって書きますよね。
今しめというのは何なのかというと、仏教というのは仏の教えと書きますけども、
これちょっと読み方を変えると仏になるための教えなんですよね。
つまり仏教の最終目標というのは仏になることなんですよね。
なのでこの戒名の戒、今しめというのは仏となるために心得なければならないこと、心得ですよね。
ルールと言っちゃうとちょっと固くなっちゃうし縛りが強くなっちゃうんで、
ルールとまでは言いませんが、この戒に書かれていることを心に保ちながら過ごす。
そうすることで仏の道を歩んで最終的には仏になりますよという、
そういうものでございます。
なので戒名というのは戒を心に保った人のことを言うんですね。
もうちょっとわかりやすく言うと、仏教という教えに入門をする。
入門しなければ仏教で教えているところのいろんなことをきちんと学ぶということはできませんので、
一番最初に入門したときに戒を授かって、そして戒を授かった証として戒名というものをいただくわけですね。
わかりやすく言うと、有名な話で言うとキリスト教のホーリーネームというのがありますよね。
それと同じではないにしても似たような感覚なのかなというところですね。
仏教徒として仏様の弟子になった。
仏様の弟子というか、誰かのお嬢さん、どこかのお嬢さんの弟子になったというところですよね。
弟子になると弟子になった証、入門した証として戒名を授かれるというところなんです。
なのでその戒の中身というのは、嘘をつかないとか、人のものを盗まないとか、
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無闇な摂取をしないとか、そういった内容ですね。
詳しく説明しちゃうと、なかなかそれはそれでボリュームが増えすぎちゃうので、ちょっとそこは今日は省きますが、
そういった仏として生きていくための心得が、それを授かったという証が戒名であるというわけでございます。
これは先ほども言いました通り、宗派によって考え方が違います。
ですのでそれぞれ、いろんな考え方によって戒名、宗派によっては宝名といったりもしますね。
そういったものを授かれるわけです。
皆様におかれましては、なじみのお寺があるのであれば、お嬢さんにこれはどういう意味なのかというのを聞いてみるのもいいですし、
そういったなじみのお寺がないのであれば、座禅会等に行っているのであれば、そういうお寺で聞いてみるのもいいですし、
何かお坊さんと触れ合う機会、お葬式の場合でもいいですし、法事の場合でもいいですし、何かそういう時に聞いてみるというのもいいかもしれません。
ともかく、わからないことをなんとなくのイメージでいると、戒名なんていらないんじゃないかというふうに思いがちですけれども、
仏教のお葬式というものは、亡くなった方、個人様が仏様との御縁を結んでいただいて、そして最終的には仏様になっていただくための式でございますから、
いわば入門するための式ですよね。ですので、どうしても仏教としては戒名というものを授けないと、
これは式としての形がきちんと成立しないという部分があります。
ちなみにですけれども、戒名を授かったからといって、今まで使っていた名前、仏教的には俗名と言うんですけれども、
今まで使っていた名前は失うわけではありません。仏として新しい名前は授かるけれども、古いのを捨てるというわけではありませんので、
そこは勘違いせず、新しい名前を使ったからといって、古い名前を捨てるんだというわけではありませんので、
そこは勘違いせずに、もし大切な人が亡くなってお葬式をあげたいとなったときは、
戒名を授けていただいて、葬式をしっかりとしたものをしていただきたいなと、そのように思うわけでございます。
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では、ちょっとですね、戒名の説明が長くなっちゃいましたけれども、
このお悩み相談の質問者さんの方に答えていきたいと思います。
戒名をいただかないのは仏教としてはどういう解釈になるのかということですよね。
お経もあげない、戒名も授からないということは、
お経もあげない状態で戒名を授けることは、お経をあげた状態で戒名を授けないというのもほとんどではないので、
お経と戒名はセットの部分があるんですね。
お経も戒名もないということは、仏教との縁を結ぶわけではありませんので、
これはちょっと冷たい言い方になるかもしれませんけれども、
どうなるかわからないというのが仏教としての回答になっちゃいますよね。
仏になるかもしれないし、そうじゃないかもしれないし、どういうふうになるのか。
つまり仏教サイドとしては、お寺サイドとしては、
仏様となるための導きというものをしていないわけですから、
案内をしていないわけですから、自由にふらふらと歩いたらどこに行くかわかりませんよね。
目印もないし、そういった案内してくれる人もいない状態だと。
なので仏教としては、仏教としてというと、もしかしたら私は怒られちゃうかもしれませんけれども、
どうなるかわからないというのが答えでしょうかね。
ただ、成仏できるのかできないのかという部分でいうと、
いつかは成仏できるというふうに願ってはおりますけれども、
それは、もしかしたらすごく時間がかかるかもしれないし、
どうなるかわからないというのは、やっぱり同じような答えになってしまうところですよね。
なのでこの方、やっぱりそういう不安があるのであれば、
生前開明というやり方があります。
みんなどこのお寺でもやってくれるわけではありませんけれども、
せっかくこういう場で質問をいただいたわけでございますから、
初の破というウェブサービスで、こういった事情なので、
開明を授けてくれる方を、仏弟子にしてくれる方を探しておりますというような、
立ちを取れば何らかの形でヒントが見つかると思いますので、
そういう形で開明をあらかじめ授かっておけば、
自分が亡くなった後どうなるんだろうかという不安も少しぐらいは軽くなるというふうに思われます。
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どうぞこのご縁を大切にしていただいて、少しでも不安を取り除いて、
自分のこれからの人生を穏やかな時間を多くするようにしてみてください。
今日のところはこんなところで終わりたいと思います。
本日のお話を聞いて、ご意見・ご感想等などあれば、
どうぞコメント欄の方へよろしくお願いいたします。
また、お悩み相談、人生相談などあれば、
私の方まで直接メッセージをいただければ、
今日のような形でお答えすることもできますので、どうぞご検討ください。
はい、では連常院副住職の幸文でした。
ではでは、またね。