00:05
おはようございます。コウブンです。
栃木県の片田川にある蓮城院というお寺で、福住職をしております。
本日もお悩み相談会をお送りしたいと思います。
このお悩み相談会というのは、
ハスノハという坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイトに寄せられたお悩み相談を
私、コウブンが答える、そういったものでございます。
ではですね、早速お悩み相談の方に行きたいと思います。
10代の男性の方よりですね、
題名がゲーム内の行為です。
私はオンラインゲームが好きなのですが、
その中にPKと呼ばれるプレイヤーを倒す行為があります。
そして倒した後に相手の持っているアイテムを奪えるのですが、
相手にとっては、せっかく取ったレアなアイテムも倒されれば取られて終わりです。
嫌な思いはすると思いますが、これはいじめに入りますか?
みんなその上でゲームを楽しんでいるので、いいのですかね?
初心者を連続で倒したり、粘着して倒すのをいじめというのはわかります。
このようなゲームをやめるという選択肢はあると思いますが、
自分の一つの楽しみなのでどうしようか迷っています。
最低限ならやってもいいんですかね?
それと相手を倒すゲームで相手を倒すのはいいのか?とか変な思想になっています。
まとめると、オンラインゲームでPKをしてアイテムを奪うのはいいのか?
格ゲーとかで相手を倒すのはいいのか?
自分は過去にいじめをしないと仏様に誓ったので、この誓いを破りたくはないです。
回答をお願いします。といったお悩み相談でございます。
オンラインゲーム、楽しいですよね。
私もだいぶ前ですけども、一時期はまったことはあります。そういう経験もありますね。
そのゲームは確かプレイヤー同士は攻撃を当てる行為はあったと思うんですけども、
03:10
アイテムを奪うみたいなのはなかったように記憶をしております。
なので、そのゲームの種類によっては、アイテムを奪うということも可能なものもあるということなんでしょう。
私なりに答えていきたいと思います。
まず、いじめについて。いじめということに関してですね。
どういったことがいじめに該当するのかという部分。
そこをまずは整理してみたいなと思います。
いじめというのは、一定の人間関係にある人たちの同士で行われることがまず一つ。
そして、心理的または物理的な影響を与える行為であるということ。
そして対象となった人が心身の苦痛を感じているということ。
これがね、いじめの定義のようですね。
なので、この相談者さんが気にしているゲーム内で、アイテムを奪う行為がいじめに該当するのかという部分ですね。
これは関係性。
いつも同じ相手から一方的に奪って、相手は奪われる側は苦痛を感じているというのであれば、いじめが成立するということになりますよね。
いじめの定義からすると。
なので、ゲーム内で定められたルールですから、奪うこと自体はゲームの中ではNGではないということですよね。
それを楽しいと感じているのであれば、OKだと。
自分がじゃないですよ、相手が。
奪って奪われての行為が楽しいんだというふうに感じているということであれば、いじめではない。
また、一定の関係性ということですから、
必要に同じ相手からいつもいつもアイテムを狙うとか、そういうことでなければいじめにはならないというところであります。
ゲーム内の行為としまして、過度に相手が嫌がるような思いをするような形でなければいじめには該当しない。
ということで、そのルールに則って楽しんでいただければいいのかなというふうに思います。
それでもう話が終わってしまうと、今日の放送も終わっちゃうので、
06:06
ひとつ私のいじめということ、いじめと感じるかどうかということに対して、ちょっと思い出したことがあったので、それを少しお話をしたいと思います。
どういうことかといいますと、
私が修行中の時の話ですね。
永平寺に行った時の修行の時の話なんですが、
私が永平寺に入った時は秋だったんですね。
10月かな。
一般的には、修行に入る時は2月、3月、4月あたりの春の時期に修行に入るという方が多くて、
ほとんどがそのパターンですね。
秋に修行に入る人というのは少ないんですよ。
なので、同じ年に修行に入ったとしても半年の差が最初からありまして、
つまり一個上の先輩というよりかは同じ学年の方の仲間であるはずなのに、
その仲間の方はもう既に半年間長く修行しているから、
ちょっと先輩なんですよね。半年だけ先輩。
そんなような状況で修行に入りまして、
最初の3ヶ月くらいですかね、同級生にあたるちょっと先輩の人がね、
すごくこと細かに、何をやってもすぐ注意をしてくるんですよ。
本当何でしょうね、タオルを持っていてタオルの置き方一つで注意するとか、
歩き方ですね、定められた場所を歩かなくちゃならないというルールはあるんですが、
そこを少しだけ外れたとしてもすぐ言われたりとかね、
とにかく細かく細かく細かく言ってくる人がいたんですよ。
他の半年先輩の人はそこまで言う人はいなかったんですが、
特にすごく言ってくる人がいて、すごく嫌だなと。
この人はなんかうるさいなって私は当時は思ってたんですよ、入ったばっかりの頃は。
時が経って、だんだんといろんな役割を私もやるようになって、
その中で新しく入ってきた、半年ぐらい経った後に春になってね、
学年で言えば一個下の学年の人たちが入ってくるような感覚ですね、
新入生が入ってくるような感覚の後輩が入ってきたわけです。
後輩に指導をしなくちゃならないんですよね、先輩としては。
09:00
その中でやっぱり後輩からすれば口うるさい先輩って思われるかもしれないけど、
言わなくちゃならないというようなそういう役割があるんですよ。
立場上というか、そういう役なんですね、口うるさく言うという役。
でね、それを自分がやってみて気づいたわけです。
その口うるさく言ってきた半年だけの同級生の仲間はですね、
その役に徹していただけなんですよね。
で、私がそういう嫌だなと思っているにも、それも気づいてます、向こうはね。
気づいてた上で、それでもあえてその役として徹してくれたわけですね。
だからいじめだと私は思ってたんですけども、いじめじゃなくて、
私がお寺に慣れて早く成長するようにその役割というものを全うして指導してくれてただけなんですよね。
だから受け止め方としては、それまで嫌だなと思っていたのが、
逆に今度は感謝の気持ちになったっていう、そんな経験があるんですよ。
何が言いたいのかと言いますと、やっぱり相手のことを思ってやる行為というのはね、
いじめにはならないんじゃないかなというふうに思うんです。
だからこのゲームの中で、あまりよくわかっていない初心者の方とかも楽しむために
そのアイテムを奪うという、楽しむんだというところを、
みんなで楽しい時間を作るんだということをね、全面に出せばいいんじゃないかなと思うんですよね。
おそらくチャットとか、コミュニケーションツールがあると思うんですけども、
その中で奪われるという行為を楽しめるようにね、
そういう空間を作っていけば、きっといいんじゃないかなと思うんですね。
その奪うという行為自体が嫌だなと思うことなく、相手も楽しんでくれるんじゃないかなと思うんです。
なのでこの相談者さんは、楽しい空間を作るんだという、楽しい時間にするんだというのを思いながら、
そして実際に雰囲気作りというのも大事だと思いますので、
そういうのを作りながら、ゲームを存分に楽しんでいただければいいのかなと思います。
今日のお話はこんなところで終わりたいと思います。
このお話を聞いて、ご意見・ご感想等あれば、コメント欄へよろしくお願いいたします。
12:04
また、人生相談・お悩み相談があれば、私の方まで直接メッセージをいただければ、
放送を通じてお答えもできますので、どうぞご検討ください。
では、連常院副住職の幸文でした。ではでは、またね。