2種類目は「お金がなくてもある程度、快適に暮らせるビレッジ(場所)を作る事」。タンザニアのビレッジの下水道と食料、マサイ族の話
サマリー
このエピソードでは、近藤ナオが新たに始めた「快適に暮らせるビレッジ」の具体策として、水洗トイレと下水システムの設計および運用について詳しく説明しています。また、海沿いの食料供給の方法や地元の食材の利用に関しても触れ、持続可能な生活のアイデアを探っています。マサイ族の生活様式や所有の概念について深い考察が展開され、特に物を所有することへの感覚の違いが印象的です。子どもたちの無垢な行動からは、多様な価値観を学ぶ機会が得られます。
快適なビレッジの設計
こんにちは、近藤ナオです。今日は近藤ナオという生き物の第41回の話をさせてもらえたらなと思っています。
第36回から新しい新章になって、僕も含めて世界中の人達が釈然として生きていける世の中をつくるために始めた100種類の事と題して、
今、2個目の話ですね。お金がなくてもある程度快適に暮らせるビレッジを、場所とか避難所とかシェルターみたいな場所をつくるみたいなことについて話をしていました。
今、電気、ガス、水道まで話を説明して、次は下水ですね。下水中心に、キッチンとかでは料理するときとかもほとんど水は使わないし、
残飯みたいなものとか、そういうものは僕ら犬も飼ってたし、卵を欲しくて鳥も飼っているので、残ったものとかはほとんどその人たちが全部食べてくれちゃうので、
そういうキッチンとかから出るお水みたいなものはほぼないというような状況でした。なので、水洗トイレをワークさせたかったので、そこで出るおしっこは結構、女性とかも含めて外でしてる人も結構いたかなみたいなのもあるんですけど、
特にうんこの部分に関して、外でできる人は別に人があんまり入らないような場所でノグソしてくれれば、本当に数日であったかいので微生物たちが分解してくれて、後方もなく消えてっちゃうんで、それでも別になので、穴に掘って別に埋めなくても全然平気かなっていうのは本当はあるんですけど、
ちょっとそれだとハードルが高すぎて、ちょっとトイレが綺麗じゃないと行きたくないっていう人とかがいると僕は嫌だなと思ってたので、トイレは水洗トイレを作りました。
それで前回話したようにミャンマーだったりとか、すごい1年中あったかい地域で、バナナが1年中枯れずに育つような地域ではもうワークしてる水洗トイレのやり方で、バナナってご存知かわかんないですけど、1本のバナナが1日に30リットルも水を吸うんですね。
なので水洗トイレ1回流すと、前回だったら15リッターぐらいとかがいっちゃうかなぐらい流れちゃうんですけど、そんなにまだその時暮らしてた人数も多くなかったし、そのトイレを頻繁に使う人たちもそんなにいなかったので、なので確かバナナを5本からスタートしましたね。
なので簡単に言うと水洗トイレを作って、その下に配管をして、角度がついてないとうんこうとおしっことか水が流れていかないので少し傾斜をつけて、ちょっとイメージついてきてほしいんですけど、トイレの傾斜つけた20メートルぐらい先のところにバナナを5本植えて、その配管に穴をいっぱい開けて、そこから水がまずはあふれ出るみたいな状況にしてます。
そうするとバナナがその水たちをどんどん吸ってくれて、乾燥したうんこだけが残っていくみたいな状況になるんですけど、それで水分をどんどん吸っていってくれると、うんこが落ちるあたりの下の方には海で海洋ゴミというかプラスチックのペットボトルみたいなのとかもいっぱい流れてくるので、
そういうペットボトルをいっぱい拾ってきて、ペットボトルにもいっぱい穴を開けまくって、それを微生物さんたちの住処を作るために空間を作るんですけど、それを配管の下にいっぱい埋めておくと、水分はバナナが吸い取って、その下に落ちていったうんちたちは微生物さんたちが分解してくれるというような仕組みでやってました。
実際それで、かつあと匂いがすごい出ないのとか言われるんですけど、ちょっとこれもまたビジュアルがないと説明しづらいんですけど、うんちが溜まるあたりに1個煙突みたいなのを刺して、便器に座る部分のところより高い煙突を建てると、匂いって高い方の方から抜けていくらしく、便器の方に匂いが戻ってくるってことはないっていうことが、
物理的にできるので、そんなような形で匂い対策はしていたので、全然トイレはめちゃめちゃ快適な状況でした。
海からの食料確保
あとは、電気、ガス水道、下水、あとは次は食料か。食料に関しては、海沿いっていうのもあるので、一番簡単に手に入るのが大人2人、大人じゃなくてもいいんですけど、
でもなるべく背の高い人2人が長い網を持って、高さ2メートルぐらいで横幅が30メートル40メートルぐらいある網を持って、2人で海の中をずっと溺れるギリギリぐらいまで歩いて、海の中をぐるーって回ると、
環潮時に潮の満ち引きみたいなのが1日の中で2回起こるので、その潮が引き切ったときに行くんですね。そうするとかなり奥の方まで海の中に入っていけるので、
なんて言いますか、満潮時の方に陸側の方に魚たちがいっぱい来てるのがどんどん引いていくと、まだ奥まで戻ってない魚たちとか、カニとかエビとかタコとかもいたりするんですけど、そういうものたちがなるべく奥の方まで行って溺れるギリギリの感じで、
僕とか身長が2メートル近いんで、結構その量とかは僕がやるとかなり遠くまで行けるので、収穫量が多かったなっていう感じなんですけど、それでぐるーっと歩いてくると、だいたい何か入っているっていう感じですね。
それが一番本当に海のおかげで、僕らが手をかけなくても育ててくれていて、すごいありがたいなと思っていて、あとは少しずつ野菜を育てたりとか果樹を育てたりとかしていったんですけど、
自然にその辺に生えてるもので食べれるもの、明らかにおいしく食べれるものっていうのはそんなにいっぱいなかったんですけど、1個だけ海沿いに生える、石垣島とかにも生えてたりするらしいんですけど、そういうメンバーがこれ食べれるよっていうのを教えてくれて、でも地元のタンゼニア人もそんなめっちゃおいしくないので食べないって言われてるんですけど、
僕的には火を通すとちょうど柔らかい食感として、それのスープみたいなものとかも結構おいしかったので、本当に何も食料とかがないときとかはそれを取ったスープみたいなのを飲んで終わりみたいな日もありました。
あとはニワトリを飼っているので、ニワトリさんが毎日のように卵を産んでくれたりもするけど、そんなに1日に10何個もとかはまだ産めるほどじゃなかったですけど最初は。
でも何匹もニワトリもなかなか難しいのが増えていくんですけど、夜とか鳥小屋とかに中に夜だけは入ってもらうんですけど、それでも鳥小屋が僕らが手作りっていうか敷地に生えている木とか葉っぱとかだけで壁とか屋根とかを作ってるので、
どうしても隙間ができちゃって、その隙間から蛇が入ったりとか、なんていうんだっけあれ、キツネみたいなのというかちょっと違うんだけど、そういうものが入ったりとか、夜急にギャーって叫び出したりとかして、頑張って誰か近い人が鳥小屋に行くんですけど、その時には一羽とかが食われちゃったりとかして、
だんだん数が減っていくみたいなこととかっていうふうになっちゃったりとかするんで、なかなか卵も安定はしなかったんですけど。
あと、米も作ってみたんですけど、見たっていうか、1年中、これ何回か前にタンザニアでやってる授業のときにもビジネスのときの話にもしたかもしれないですけど、水があって、1年中温ければ米って何回でも作れるんですけど、
あとは水があることなんで、水が大量に手に入るところだったら1年中いつでも作れるんですが、僕らの地域はそういう状態ではないので、雨季を利用して米を育てるっていう形で、雨季が始まるのがだいたい11月、12月ぐらいなので、
そのギリギリぐらいで田植えっていうか、米から直接やるって感じですね。
それでも温かいので、全然育つので、米を直接田んぼに巻いて、田んぼを通すエリアに巻いて、そのあとは雨季のおかげで水がそこに溜まり続ける状況を作って育てていくっていう感じでやってたんですけど、
米だけじゃないですけど、他の果樹とかもなかなか難しいのが、近くにマサイ族っていう、日本だとめちゃくちゃジャンプ力があって、すごい遠くまで見えるみたいな感じのイメージでテレビに出てたこともあると思うんですけど、
マサイ族ってタンザニアとケニアの2つの国にまたがって、どこにでも何人かで暮らしてるっていう感じで、国中に散らばってるっていう感じなんですけど、
実際、ジャンプしたりとかしてくれたりは全然しないので、そういうのをビジネス、観光ビジネスにしてる人たちがケニアにはいるので、そういうのを商業マサイとか言ったりするらしいんですけど、そういう人たちは一部だけいるんですが、
それよりもマサイ族は暮らしの中で牛をめちゃめちゃいっぱい飼っていて、牛からミルクも取ったりもするんですけど、牛、血を飲むんですよね。確かに母乳とかもそうですけど、あれってちょっと白いですが、母乳って血液なんですよね。乳腺を通って出てくるから、あれも血液で。
マサイ族の生活
だから、白い方が僕ら見た目的には慣れてますけど、マサイ族の男の人とか、水筒とかに見ると牛の血が入ってて、ももとか薄く切るとそこから血が出てきて、それを溜めて飲むみたいな。
そうするとまた牛が、体が、皮膚が復活して血が増えるのでまた飲むみたいな。確かに乳腺を通ってなくても成分は一緒なのかなみたいな感じで、それで大量に牛を飼ってたりするんですけど、でも彼らは別にお金をほとんど稼いでなかったりもするので、役割分担なんで結構若い子たち、子供たちとか、
6歳、7歳くらいの子でも50頭くらいの牛を一人で引き連れたりとかなぜかできちゃって、どうやってやってるんだろうって感じなんですけど、それを引き連れて、寒期だったとしても水が1年中溜まってるエリアみたいなのとかがあったりするんで、
そういうところまで牛を昼間片道3時間4時間かけて連れて行って、水を飲ませてとか、途中で生えてる草を食べさせて、それで戻ってくるみたいな。それだったらお金全然かからないので、
そういう形でマサイ族から何が言いたいかというと、僕らが飼った土地は、ギリギリまで土地の隅っこあたりでマサイ族が何人かで暮らしてた土地でもあるみたいで、だからそのエリアを散歩というか通り道になってて、
一応メンバーのタンザニア人が敷地の中は通らないでほしいって何度も何度も言うんですけど、マサイ族の人たちにいい意味ですけど、所有という概念みたいなものとかがなかったりする人たちも多いので、だから多分概念としてはわかんないんでしょうね。
このエリアだけは食料作ってるから、このエリアだけは頼むって約束しててもそのエリアに入ってっちゃったりとかして、それで結局初年度に作った米は実はマサイ族の牛たちに途中である程度成長したのに全部食べられて全滅して米作れなくなって、その年は収穫ができませんでした。
その時にメンバーのタンザニア人のラマがそれはせっかく育てたのにどうしてもすっごいムカついてしまったみたいで、それでマサイ族のその人たちの本部っていうか20人ぐらいで暮らしてるところまで行って苦情をめっちゃ言ったんですけど、ボスのお母さんみたいなのがそこはボスで、
お母さんにめっちゃ言ってたら長男がいきなり殴りかかってきてすごい特組合の喧嘩になっちゃったみたいで、それで棒で耳とかバーンって殴られて耳結構切って一針二針ぬるみたいなぐらいにもなっちゃったんですけど、
でもやっぱりさっき話した所有っていう概念を持ってないっていうのはすごいなと思ってて、うちのビレッジに昼間マサイ族の子どもたちも本当毎日のように遊びに来ては、うちらのところにある見たことないようなものとかがいろいろあったりするので、
その中でも電動工具もそうですけど、Bluetoothのスピーカーとかも結構珍しがられて、何にもつながってないのにその箱の中から音楽が流れてくるっていう状況っていうのは子どもたちは見たことないんだろうなと思って、
それを兄弟二人が一回取り合いみたいになるんですよね、誰かが使って、もっとそれを自由に使って遊びたくなって、日本だとそれを本当取り合いになって、途中で親とかが入って順番子にしなさいとか勝手なルール決めたりとか、
どっちかお兄ちゃんのほうとか年上のほうのほうがなぜか怒るみたいなことをしちゃったりすることが多いかもしれないですけど、それをときは僕らが本当に何も言わなくても、それで一回争いになったんですけど、
二人してせーのでBluetoothのスピーカーを触るのをやめたんですよね。結構すごいなと思って、所有の概念もないし物を所有することによって争うぐらいだったらやめようっていう感覚が、何歳だろう5歳6歳とかそういう年齢の子たちが普通に持ってて、結構すごい感覚を持ってて感動したなっていうのを覚えてます。
日常生活と価値観
食料はそんな感じで、最初のうちは本当にピンチになってお金の価値とかがなくなるまではそこまで無理して暮らさなくてもいいかなと思って、足りないものたち、将来その土地で作れるけど今は作れてないっていうものたちは買うようにしてました。
一番は油とかゴマとかも育ててたんですけど、すごい大量に育ててないと油が取れなかったりするし、あとその野菜たちでまだまだ作れてないトマトだったりとか、一年中夏なんで夏野菜みたいなものは色々あるって感じだったんですけど、
そういうものを歩いて1時間半ぐらいのところに、数百人は住んでいる町があったので、そこまで歩くことも多かったですけど、7キロかな片道で1時間半ぐらい。
そこを往復する癖が僕も含めてメンバーがついてきちゃったんで、日本に来ても片道5キロとか3キロとかやっても、歩けるね余裕でみたいな感覚にはなってっちゃうんですけど、結構長くなっちゃったんで、この話もうちょっと喋りたいんで、またこの話の続きは次回に。
17:55
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