マミは誰にも女の子の愚痴とかすら言わなかったのが偉いなって思った。
確かに、それはすごいよね。
かけると結婚したいって思ってたから、
にしても、私だったら他の友達とかに絶対愚痴ったりするから。
お姉ちゃんとかね。
その描写がないから、マミはすごい。
だから、それがゆえ、本当にいい子なんだよね。
そういうところ。
マミはそういう子なんだよね。
でもなんか、私は辻村美月作品が今までずっと読んできて、
すごい好きだからこそ、この本が辻村美月っぽくないなって、
最初の感想として思って。
なんか、辻村美月ってマミみたいな、
優しくていい子だけど、あんまり人に言ったりできないけど、
自分は何かを思ったりしてる子の味方?
みたいな話が結構多かった気がするのね。
わかる、それは。
だから、この物語は味方ではあるんだけど、
なんだろう、この物語ってそういう、
いろんなことを肯定してきた辻村美月が、
初めてこうすべきだっていうのを提示した本だったのかなって思って。
なんだろう、ブルーロックの話にまた乗るんだけど、
ブルーロックで男の子が親友の男の子と敗北して、
別のチームになっちゃうシーンで、
男の子はもうダメだみたいな感じで、
めっちゃネガティブになって下を見るんだけど、
その負けた同じチームの男の子が、下を見るなみたいな。
あの背中をちゃんと見とけみたいな。
ちゃんと悔しがって、ちゃんと現実を見れない奴は前に進めないみたいな感じで、
めっちゃ首根っこをガッてやって、その背中を見せるシーンがあるんだけど、
それによって、後々またその子と同じチームになれるんだけど、
なんか辻村美月が迷える女の子の首根っこをガッて掴んで、
現実を見せた本なのかなってちょっと思った。
なるほどね。
辻村美月自身が多分ご結婚されてて子供を持って、
自分の生き方が幸せだったなって多分思ってるがゆえ、
それ以外の経験は辻村美月自身はしてないわけで、
自分がこれをして幸せだったよっていうのを、
自分が味方したい女の子とか悩んでる女の子に言いたいみたいな本だったのかなって思った。
すごいわ。もう大ファンすぎて。
そう。
大ファンすぎるのと、なんか辻村美月、最初読んだ時に、
あれいつも辻村美月の漢字ちょっと違うぞって思って、
なんでなんだろうって思った時にそう思った。
なるほどね。
それで言うと、分かる。
いつも寄り添ってくれてる辻村美月っていう漢字ではあったから、
でもやっぱりさすがだなって思ったところは、
いつもの辻村美月だなって思ったのは、
自分の中で胸がキュッてなるような感情とか、
それが人に言えない感情だったり、
この気持ちって持ったらダメだよなっていう感情の時もあると思うんだけど、
そういう感情のキビをすごい鋭く、鮮密に書いてくれてて、
さらに辻村美月ってそのキャラを悪者にはいつもしないじゃん。
だから、自分もこれで良かったんだ、こういう感情になるのもしょうがないのかなって思って、
自分を受け入れる努力をくれるのが辻村美月だから、
その辻村美月がこの婚活っていうのに焦点当ててくるっていうのが、
なんか意外だけど、やっぱすごい辻村美月だわって思って、
その中のさらにすごいって思ったのが、
ゴーマンと善良っていうタイトル。
ゴーマンと善良って、相反する悪と善っていう言葉に思えるんだけど、
その中で、ゴーマンっていうのは言葉として、
すごい悪い言葉っていうイメージもあるから、なんかわかりやすいんだけど、
その善良っていうのが、善良っていい言葉に思えるじゃん。
でも、この物語の中で善良であるマミが、親の言う通りに物事を運んだり、
いい子が故に世間知らずだったり無知で、今まで自分の選択をしてこなくって、
でも婚活っていう中で、じゃあ自分が誰かを選ぶってなった時に、
ゴーマンになるっていう風な視点に立った。
そこを描いたのがやっぱりすごいなって思って、
それが、ゆかちゃんが言う首根っこ掴むじゃないけど、
善良すぎる人物にも勝ち入れるみたいな。
うんうんうん。なんか、そうだね。
なんかその善良からなマミっていうのが、多分前半のかけるが描いてた。
かける目線の視点で、多分マミは本当に善良ではあったんだけど、
善良とゴーマンを、善良はマミ、ゴーマンは誰誰っていう他の人物に描くんじゃなくて、
どんどん後半になるにつれてマミが自分の意思表示をするようになって、
善良をベースとしたゴーマンに変化していくみたいな。
そうだね。
ところが、すごいよね。
すごい。
さすが辻村美月ってなったし、それがやっぱり、何だろう、いつもっぽくないんだけど、
そこにつなげてって、なんか最終的には後押しするじゃないけど。
うん。
だから。
そうだね。
うん。
結婚相談所の小野寺さん、小野里さんが言ってた言葉とかもさ、
なんかこの本読んだのが、美月ちゃんに借りたのが1年前くらいで確か。
で、この話自体を、このラジオやろうって言った時にまた読み返す前忘れてて全部。
でもなんかその小野里さんの言葉だけがめっちゃ、何だろう、覚えてて、
なんかそれが真意なのかな。
真意すぎたから自分が覚えたのかなって思ったんだけど。
支える言葉めっちゃあったよね。
テイトルにつながる言葉の中で引用するね。
うんうん。
皆さん謙虚だし、自己評価が低い一方で、自己愛の方はとても強いんです。
傷つきたくない、変わりたくない。
たかなぞみするわけじゃなくて、ただささやかな幸せがつかみたいだけなのになぜ、
と親に言われるがまま婚活したのであっても、恋愛の好みだけは従順になれない。
マミさんもそうだったのではないかしら。
その言葉は何だろう、自分の中に善良、マミの中にも善良な部分と、
その婚活において人を選ぶ時の傲慢な部分もあるみたいなところが、
何だろう、タイトルにもかかってるのかなと思った。
そうだね。
あともう一個ね、ユガちゃんも言ってて、私も読売屋してた箇所があって、
ピンとこないの正体はその人が自分につけている値段です。
つまりこれは結婚相手、婚活の中でピンとこないなピンとこないなって、
会う人会う人に思う感情。
それは、それを言っている人が自分につけている値段ですよって言った言葉。
で、ごめん続きも読むね。
値段という言い方が悪ければ点数と言い換えてもいいかもしれません。
その人が無意識に自分はいくら何点とつけた点数に見合う相手が来なければ、
人はピンとこないと言います。
私の価値はこんなに低くない。
もっと高い相手でなければ私の値段とは釣り合わない。
かけるは言葉もなく己を見ていた。
だからみんな自己愛や自尊心が高い。
つまりこれって何だろう、いいことだと思うんだけど。
全然悪いことだと思うんだけど。
がゆえ相対的な自分の評価を高く見積もっていて、
みんながそれをしているから、
多分相対的には釣り合うぞって旗から見たら。
そう思う2人でもどっちももっと上を行ける、もっと上を行けるっていう感じになってるっていうのが
婚活市場におけるマッチングしないみたいなことで、
確かにって、それも現実を辻村美月が見せてる。
そうだね。
そばであったよね。
すごいと思った。
鼻毛出てますよって言うか言わないかみたいな話、よくあるじゃん。
ある。
だと、みたいな感じなのかなって思って、
で、なんか私はなんだろう、初めて会った異性の人に対して、
鼻毛が出てますよっていうことって善良じゃないんじゃないかなって思ってて、
みきちゃんとか仲良い友達とかだったら、鼻毛とか出てたら、
次電車とか乗ったり、次の予定とかがあったりしたら、指摘してあげた方がいいから、
鼻毛出てるよとか言って押し込めたりとかしたと思うんだけど、
初めて会った異性の人だったら、その人が次トイレ行った時に、
あ、出てたみたいな、出てるって思われたかなって思えばいいし、
自分だったらそれが、なんだろう、
自分に指摘されて恥ずかしくなったりすることの方が、
その人にとってマイナスだと思うから、多分言わないなって思って、
この人全然善良ではなくない?って思っちゃった。
なるほどね、確かに。
私はこの話でめっちゃ思い出した人物がいて、
それが前職の先輩のMさんなんだけど、
ゆかちゃんも一緒の会社で働いてたからわかると思うんだけど、
その人は私が入社した時からずっと私の面倒を見てくれてる先輩で、
めっちゃ優しくはあるんだけど、
二次元オタクで、本当に女子とかにも興味がなかったのね、その当時は。
で、私のことも女としても扱わないし、別に女とか男とか関係ない、
ただの人間としてすごいいつも、本当にフラットな視点で指導してくれてた人なんだけど、
大好きなんだけど、
その会社を辞めて、先輩はまだそこの会社にいて、
辞めて1年後ぐらいに久しぶりにみんなで集まりましょうみたいな、
その間の飲み会があって、
居酒屋で待ち合わせで、最初その先輩はもうついてて、
私がガラッって扉、
その時私は会社辞めて刃の矯正してたんです。
だから多分顔もちょっとこけて痩せたりとか、もしかしたらしてたのかもしれないんだけど、
その久々に会ってガラッってドア開けたら、その先輩がいて、
第一声に顔伸びたって言われたのね。
言い方、顔伸びたって言い方も言い方なんだけど、
それが私的にめっちゃ衝撃だったんだけど、笑いが止まらなかった。
で、それはすごい先輩だから面白いっていうか、笑い止まらないし、
想像ができる。顔伸びたって言われるのと、その先輩の。
悪気が絶対ないの。
確かに。
私を傷つけようとも多分してないの。
ただ思ったんだよね。
だから善良なのここで言うと。
なるほど。ピュアってことだよね。
本当に向く。
子供が子供に対して、本当に相手を恥ずかしめようとか思わずに、
顔伸びたとか言うのと同じってことだよね。
そう。
なるほどね、確かに。そう思うと善良だわ、その視点から見ると。
でももし、ゆかちゃん的には初対面の人にってさっき言ったじゃん。
だから、もしかしたらその先輩がこういう婚活の場において初めて出会った人に、
さすがにそのワードは言わないと思うんだけど。
格好してるよね、だって。
それはどう、あれ国産だよとか言っちゃいそうだって思って。
確かに言いそう。
言いそうなの?すごい。
でもそれはそういう風にな場で言っちゃったら、確かに善良でなくなっちゃう可能性もあるのかもしれない。