哲学シリーズの趣旨
スピーカー 2
カランコロン、いらっしゃいませ。喫茶クロスロードへようこそ。
この音声配信は、本好きな人たちがぐわっと集まり、
みんなが友達になれる喫茶店をコンセプトに、
店員3人組がゆるーく話してまいります。
8月19日、第59回の配信です。
今日も、なっしーとゆうこりんでお送りいたします。
スピーカー 1
お願いします。
スピーカー 2
さて、今日は、哲学シリーズ第3回パート2。
哲学シリーズとは、日常生活であまり考えないようなことを、
本を軸に、このキサクロでちょっとゆっくり考えてみようという回です。
本も紹介するのですが、
その本をベースにちょっと思考を広げてみる、
愛とは何か
スピーカー 2
その対話を楽しんでもらえる時間にしたいと思います。
今回取り上げている本は、柳瀬隆さんの
私が正義について語るなら。
前回の配信会では、
まあいい大人がね、アンパンマントーグで盛大に盛り上がっておりましたけれど、
今回は、いよいよ本題の愛とは何かに入っていきますよ。
じゃあ今日はもう、アンパンマンについてすごく理解を含める、
アンパンマンについて盛大に語っているのが前回で、
今回が本当に本題といいますか、
語りたかった愛の部分になるので、
前回聞いてないよって人も、
すごいアンパンマンについて厚いトークを繰り広げたんだなって思って、
思っておいていただければそれで大丈夫です。
問題なく聞いてください。
ということで、じゃあまず、
そのまずさ、
アンパンマンマーチの中に、
愛と勇気だけが友達さっていうフレーズがあるじゃん。
知ってます?みなさん。
これアンパンマンはさ、愛と勇気しか友達じゃないんかっていうツッコミが、
まあ、あったりなかったりとか、このフレーズにありますように、
アンパンマンはね、愛と勇気を携えて戦うヒーローなんですけれど、
この取り上げている本の中で、
柳瀬さんは、このフレーズに込めた意味っていうのをね、語ってくれてまして、
まあちょっとそこを読み上げたいと思うんですけど、
これは、戦うときは友達を巻き込んじゃいけない。
戦うときは、自分一人だと思わなくちゃいけないんだということなんです。
アンパンマンは時々、自分の悪口を言う相手の人を助けることもあります。
悪口言った僕を助けてくれるの?と聞かれても、
気にしないで、誰にだって失敗はあるんだから、と言う。
それはアンパンマンの愛が大きいからなんですよ、と言ってくれてるんですよね。
そう、で、私ここを読んで、
あ、やっぱ柳瀬さんの考える愛って、
ヒーローが持つべき心としての愛なんだなっていうのを思ったんだよね。
なんだろう、この愛って、そのゆうこりんが最初に言ってくれたみたいに、
いろんな愛があると思うんだけど、
柳瀬さんが考えてた愛は、ヒーローの持つべき心理みたいな、
こういう心を持ってるべきだみたいなのが、
スピーカー 1
愛として書かれてるんだなと思ってて、
スピーカー 2
周りを巻き込まずに、かといって他の人に悪口を言われても、その人は見捨てないような、
そんな心でいなさいよみたいな、っていうふうに解釈したんだけど、
でも自分の現実社会で考えたら、結構しんどいこと言ってると思わない?これ、すごくない?
スピーカー 1
そうなんだよ。ここ聞いてさ、思い出したのが、小学校時代のいじめの現場って、
私の小学校時代も、ごたぶんにもれず、クラスでいじめがあったんだけど、
そこでいじめっ子に、やめようよとか言う、愛と勇気。
いやもう、これを言えるのは、愛と勇気だけが友達だよね。
周りに頼れないというか、周りは巻き込まれるじゃん、一緒にやったら。
スピーカー 1
で、私が仮にやめようよって言ったら、それは私がいじめっ子の取り巻きとかね、
スピーカー 2
いじめっ子投入とかの標的になることは明らかじゃん。
スピーカー 1
でもなんかそこで、愛と勇気を持って、やめようよとか言える人がヒーローなんだなとか、
愛を持った人なんだなって、なんか想像した。
スピーカー 2
そうだよね、なんかそういう場面も思い出して、ちょっとごめん、つらい気持ちになってたら申し訳ないなって思ってたんだけど、
でも、ここで最初に声を上げるときって、もちろん何人かでやめようよっていうこともできるかもしれないけど、
その何人かでやめるにしても、その一言、最初の一言を言えるの、言うのは結局一人じゃん。
どんなにみんなでやろうよって言ってもさ、最初に言い出す人はどうしても一人になるからさ。
そこに対してみんなが、ゼッとしてるものを否と答えられるかというかさ、雰囲気に飲まれずちゃんと行動できるかみたいな場面って、
もちろんそういう過去にもあっただろうし、今でも私たちは戦わなきゃいけないときがあるだろうなって思ってて、
そういうときに、こう、愛と勇気だけを持って一人で言い始められるかみたいな、行動できるかみたいなところに、
柳瀬さんは愛を持ってきたんだろうなって思っているんだよね。
勇気と愛の対比
スピーカー 1
いや、そうだね。
その後に続く文章の中にも、
スピーカー 2
愛には勇ましさが含まれていて、勇気には優しさが含まれているっていうふうに書かれている文章もあります。
柳瀬さんが取り上げた愛っていうのは、ヒーローとしての愛だから、勇ましさが含まれているんだよね。
でも、勇気には優しさも含まれているっていうことで、
この一文はすごい、なんか私妙に好きだなって思って、妙にってところがポイントなんだけど、
愛は優しさ、勇気は勇ましさ、だったらさ、その通りだからさ、
なんかそんな気にならなかったと思うんだけど、
さっきの話で取り上げたように、柳瀬さんが取り上げる愛っていうのはヒーローとしての愛だから、
どんな相手でも一人で戦って救うっていう勇ましさが含まれている愛であるっていうところ。
さらに柳瀬さんは、勇気の話のところでは、川で溺れた子供を助けようとして死んでしまったっていう先生の話を出してくれてるんだけど、
なんかその勇気の方には、なんか誰かを思う優しさみたいなのがあったんじゃないかなって思って、
だから、愛には勇ましさ、勇気には優しさ、みたいなふうに書いてるんだなって思ったんだよね。
スピーカー 1
うーん、その対比が面白いというか、気になるもんね。
愛の方が勇ましいのね。
スピーカー 2
そう、愛の方が勇ましいの。
勇気の方が優しいの。
スピーカー 1
優しいっていうか、優しさが含まれているんじゃないの?
スピーカー 2
愛の中の要素に勇ましさがあって、みたいな、勇気の方には優しさがあるよっていう話かな。
スピーカー 1
うんうんうんうん。なんかちょっと話は飛ぶんだけどさ、ナッシーとも一緒に行ったナオ島ってあるじゃん。
スピーカー 2
あるね。
ね、瀬戸内海のちっちゃい島で、現代アートがね、島の底かしこにあるんだけど、
スピーカー 1
うん、いいとこだった。
ね、草間弥生さんのカボチャが海辺にあるのが有名なところで、私はすごい好きな場所なんだけど、
なんかそのナオ島をプロデュースした福武総一郎さんの話を聞いたことがあって、
スピーカー 2
ほうほう。
スピーカー 1
そのナオ島をアートの島にしようと思ったのは、行き通りを感じたかららしくて、
何に行き通ったのかというと、今から30年前ぐらいなんだけど、
日本がすごい経済成長とか、今以上に追い求めてた時代かなと思うんだけど、
その頃に瀬戸内海の島々に都会を避けて建てられた工場が、排気ガスを猛々と吹き出していて、
島の自然がボロボロになっているっていうのを目の当たりにして、
そこで自分はアートで戦うんだと立ち上がったらしく。
そうか、あの島はベースに、もともと行き通りから始まったんだみたいなのが、
なんか愛のために戦うヒーローっぽいなと思って、
勝手な想像なんだけど、その頃ってさ、なんか経済成長を追い求めるから、
そんな、なんだろう、橋も架かってない島にさ、アートを浮いたところで、
観光の収入が得られるわけではないという想像を、なんだろう、周りの人はしたんじゃないのかなと思って、
多分反対者も多かったんじゃないのかなと勝手に想像したんだけど、
でもなんか、戦うぞみたいな感じで、今ではもうね、
アートの島として名を馳せるような場所になってるわけで、すごいなと思ってる。
スピーカー 2
ね、すごい、私もユコリンと訪れましたけど、とても素敵な島だったなという思いもめぐらしながら、
でもそれもさ、結局さ、さっき言った、なんだろう、
スピーカー 1
最初の一人として声を上げられるかみたいな話にもつながってくるなって思ってて、
まあなんか、行きどおり、行きどおりの中にちょっと、確かにちょっと、行きどおりも勇ましさに含まれるのかなとかさ、
スピーカー 2
まあでも、怒り、怒り、でもなんか、あれなんだよね、俺がやらねば誰がやるみたいな勇ましさは絶対にあったよね、きっと。
スピーカー 1
あ、そんな感じだと思ってる。
スピーカー 2
なんかその気持ちがあって、ギフンに駆られてみたいな話もしてくれたけどさ、
これを何とかしてやりたいみたいな気持ちがあって、勇ましい姿に、まあユコリンは愛を感じるって話だもんね。
やっぱヒーローとしての愛は、でそれってさ、別にさ、福竹さんはさ、島の全員と友達だったわけではないと思うんだよね。
なお島の人全員と。
スピーカー 1
そうだったよね。
スピーカー 2
まあ仲良い人はたくさんいたかもしれないけど、でもそれをやらなきゃって思ってさ、
すごく冒頭にまで、前回の話にまで戻るけどさ、対象者がさ、自分の範囲、自分が届く範囲じゃないけど、もっとたくさんの人への愛になってくんじゃないかなって思って、そういう行動が。
スピーカー 1
うん、いや本当だね。
スピーカー 2
そう、もし俺がここでやらなかったら島はボロボロになっていって、それをまたきっと悲しむ人もいるし、
もちろん住めなくなる人もいるかもしれないっていう気持ちがあったと思うんだよね。
でそのあった気持ちを、じゃあ俺がやってやろうっていうので行動してくれた福竹さんの愛があったから、
スピーカー 1
って言ってしまうとさ、なんかすごいさ、でもなんかそういうことがヒーローとしての愛に含まれてるのかな、要素の一つなんじゃないかなって思ってるって感じだな。
なんかそうだね、視点の高さを感じるなと思った、ナッシーと話してて、なんかね、小物の私はさ、
スピーカー 2
いや、ナッシーも小物ですよ、ナッシーも小物なんですけど。
スピーカー 1
なんか自分の身の回りの、ね、なんか、精一杯だけどさ、
自分が力を持つとさ、その力をどう使うかみたいなときに、そのどの視点から切り込むかみたいな、
ね、その力をうまいこと使うというか、それこそ、なんだろう、優しさをベースにした勇ましさを持って、
スピーカー 2
愛をね、多くの人に伝わるような形で使えるといいんだろうなと思った。
いや、まあさ、ここまでこういう対話を広げてきたんだけどさ、とはいえさ、ヒーローとかさ、そういういろんな行動をしてきた人の話になってしまうとさ、
話は極端というか、私たちの身近なところにはなくなってしまうなっていうところももちろんあるなって思っていて、
でもなんかそう、私、ソラヤン会のその第2回の哲学会とかも聞いて、
やっぱりそのアンパンマンにも通じるところはあるよなっていうのもすごく思ってて、
愛の重要性
スピーカー 2
ヒーローの話って遠いけど、でも身近にもやっぱり受け替えることができるんだよなって、なんかちょっと視点をまたもっと近くに戻してくるとさ、
相手を助けようと思って自己変容をするっていうことが愛であるって話を、たぶんソラヤンはしてくれたと思うんだけど、
アンパンマンもさ、顔を挙げることで自分の一部を差し出しておいて、
この時代にね、ゆう子にも言ってたけど、アンパンマンを挙げることはデバフになってしまうのかもしれないけれど、
なってしまうのかもしれないんだけど、なんかその、やっぱり私たちがやろう、
なんか他の人を助けようと思った時にやることはやっぱりアンパンマンと同じことをしているなって思ったし、
で、そのアンパンマンも困っている人がいなかったらヒーローじゃないじゃん、困っている人を助けるからアンパンマンというヒーローが成り立つわけであって、
だから結局ゆう子に言ってたその存在そのものが愛っていうのも、やっぱりその助ける人がいないと愛っていうのは成立しないんだって思って、
なんかヒーローの話って遠く感じるけど、やっぱり身近に考えてみても、どれも必要ないなんだなって思ったんだよね。
スピーカー 1
近づけられたかな、このアンパンマンの話を身近な話に近づけられたかな、私。
スピーカー 2
いやなんかそう、でもなんか私の中で繋がったんだよね、この本で繋がるみたいな感じがあったね。
スピーカー 1
いやほんとだね、なんかね、三者三様の愛がいろんな角度から語られて、この哲学会シリーズほんと面白かったなと思った一方で、
スピーカー 2
一方で、はい。
スピーカー 1
なんか愛するっていうことは、なんか練習しないといけないというか、磨かないといけない、なんかちょっと難しいなって部分も思ったり、
でも難しいからといって、立ち止まらずね、愛することが上手にできる人になりたいなと思った。
なんか存在そのものへの愛も難しいし、なんかソライアンと話したように、相手の大切なことを大切にするために自己変容するっていうのも時に難しいし、
ナッシーと語ったヒーローの愛もこれまた難しいなと思うんだけど、こうやってさ、話して言語化したおかげで、
なんか愛っていうものを深く考える道筋もらえたなと、愛を考える道筋をもらえたなって思うから、
まあ愛の達人に向けてね、第一歩を踏み出すかなと思ってる。
スピーカー 2
愛の達人を目指すんだね、ゆうこりんは。この哲学会を開いた。
スピーカー 1
そう、練習していかなくて。
スピーカー 2
ゆうこりんとしては。
スピーカー 1
ねえ、でもちっちゃいことをしていけばいいと思ってて、
感謝の気持ちを持ったりとか、相手のことに思い寄せたりとか、優しさをベースにちょっと勇気出してみたりとか、
スピーカー 2
なんかね、ちょっとした心掛けの積み重ねだなと思うから、日々愛の練習、達人へ向けて一歩一歩、はい、歩いていきたいと思っております。
はい、いやまあでも本当に、日常生活だと、そんな愛についてとか考えないからさ、
スピーカー 1
うんうんうん。
スピーカー 2
やっぱりなんかこう、それを立ち止まって考えてみて、あ、これってこういうことだったなって思い出して、その時の行動を修正するとかでもさ、
なんか日々ちょっと、少しずつ私たちは変わっていくのかなって思ってるしさ、
スピーカー 1
うんうんうんうん。
スピーカー 2
なんかそういう、やっぱね、ゆうこりんがまとめてくれたみたいに、そこをやっていけたらなって、私も思ったよっていう感じで。
スピーカー 1
愛の初心者として、私たち。
振り出したね。
スピーカー 2
愛の初心者として、はい。
私この本で、あ、そう、本の話に少し戻るんですけど、
スピーカー 1
あ、戻ろう戻ろう。
スピーカー 2
戻ろう、そう。
その柳瀬さんがすごい、すごいいいなって思ってる言葉が、
誰でも10人くらいは誰かのアンパンマンになれるから、まあそんな人がたくさん増えればいいって書いてくれてるんだよね。
誰かのアンパンマンには確かになれるかもしれないなって思って。
さっき言ったみたいにさ、たくさんの人のアンパンマンにはさ、
うん。
なれる人となれない人とかがいるかもしれないし、場所と時間とかによっても、
もしかしたらできるできないはあるかもしれないけど、
誰かのアンパンマンでありたいなって心を持つことはきっとできるはずだし、
それが目の前の人とかの話にもやっぱりなってくるのかなって思って、
私はそういう心を持つことが、私が考える愛かなって思ったんだよねっていうことを、
最後に結びとして、書いておきたいなって思っておきます。
スピーカー 1
いやー素敵な結びだわ。
新たな出発
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
もうなんかね、本当にこの本は、私はそこにすごく感動したし、
あとそんな思いを、もしね、私みたいに感動してくれる人がいたら、
誰かが10人のアンパンマンになったらさ、それが10人がもうちょっと増えてみたいな話になってくると、
やっぱり広がっていくんだろうなって思って、
いやこの本めっちゃ推すよみたいな、たくさんの人に読んでほしいよって思って、
この哲学会に持ってきたっていうのもあるので、
もしこれが、これしかも最後にね、アンパンマンマーチ書いてあるんですよ文章で。
本当に泣けるから、そこの最後のアンパンマンマーチも、ぜひ読んでみて、聞いてみて、
アンパンマンに浸ってくれたら、私は嬉しい限りですっていう。
はい、哲学会の終わりでした。
スピーカー 1
はい、締めにふさわしい本をありがとうございます。
スピーカー 2
あ、で、なんかゆうこにお知らせがあるんでしょ?
スピーカー 1
あ、そうなんです。
最後に唐突なんですけれども、
この会をもって、きさくろを卒業させてもらうことにしました。
スピーカー 2
えぇー!?
スピーカー 1
まあ一言で言ってしまうと、もう私のキャパを超えてパンクしちゃったっていう理由なんだけど、
ちょっと今はね、ちょっと手放して時間をくださいと思っておりまして、
本当にここまで貴重な時間をありがとうございました。
リスナーさんもありがとうございました。
あ、で、きさくろはまだまだ続きますので、
はい、ちょっと私はお休みをいただきたいと思っております。
スピーカー 2
はい、このうちゲストとして出てくるかもしれないしね。
スピーカー 1
ありがとう。
スピーカー 2
ゆうこに普通に店員さんとして戻ってくるかもしれないしね。
じゃあわかんないですけど、
まあでもゆうこには少しお休みになりますけど、
みなさんこれからもきさくろをよろしくお願いいたします。
ここまででトークテーマは終了ですが、きさくろではいつでもお便りを大募集しています。
トークのご感想や本にまつわるお悩みなどをぜひご投稿ください。
ポッドキャストやノートにお便り同行フォームのリンクをご用意しておりますので、
こちらからご投稿いただけると嬉しいです。
今後も喫茶フロスロードは、毎週月曜日夜21時よりゆるゆる営業していきます。
本日はお越しいただきありがとうございました。
またお待ちしております。
ゆうこにもまたね。
スピーカー 1
ありがとうございました。