00:00
スピーカー 2
カランコローン、いらっしゃいませ。喫茶クロスロードへようこそ。
この音声配信は、本好きな人たちがフラッと集まり、
みんなが友達になれる喫茶店をコンセプトに、
店員3人組がゆるーく話してまいります。
7月8日、第54回の配信です。
4月にリニューアルした喫茶クロスロードも早3ヶ月。
今回は、兼ねてからやりたかった、そして待ちに待った、
ゲストへのインタビュー回をやりたいと思います。
まあね、店員3人組でのおしゃべりも、
リスナーの皆さんに楽しんでいただいていると思うんですけど、
そろそろ、そろそろね、他の声も聞きたい方もいるんじゃないのかと思っておりまして、
そんな記念すべき第1回のゲスト回は、
喫茶クロスロードの双子番組、「ほどく」で朗読を担当している、
にじちゃんに来ていただきました。
にじちゃん、こんばんは。
スピーカー 1
こんばんはー。にじでーす。
ついに、ついに来ちゃいました。
スピーカー 2
来ちゃいましたよ。
スピーカー 1
来ちゃいましたね。お邪魔します。
喫茶クロスロードめっちゃ嬉しいけど、ちょっと緊張していますが、よろしくお願いします。
スピーカー 2
あれ、にじちゃんだいぶ緊張していますね。
この緊張をなんとか解きほぐしたいので、
なっしーも今日はインタビュアーとして頑張りたいと思います。
そして、今日はいつもと違うぞと驚いているリスナーさんにお伝えしておきます。
今日は本の紹介ではありません。
ただ、本を楽しむ方法はいろいろあると思いますが、
声に出して本を読む、すなわち朗読も楽しみ方の一つだと思います。
なので、今日はそんな朗読の面白さをリスナーさんに伝えられたらと思っています。
まず、にじちゃんとか、ほどくとか、なんだよって思っている人もいると思いますので、
その説明を前段にしたいと思っております。
にじちゃんは、喫茶クロスロード店員3人が出会った、育休コミュニティミライズで、
やはり出会った大事な仲間です。
去年の1年間、きさくろは本に関するおしゃべりとエッセイ朗読の2本立てで、実は配信をしていて、
月曜日がトーク担当、木曜日が朗読担当みたいな感じで、
主に木曜日の朗読番組の方を、にじちゃんを含むその時のメンバーが朗読してくれていたんですよね。
で、このメンバーが今もほどくで、朗読をしてくれています。
そんな前段の説明も終わったところで、にじちゃん自身の自己紹介もお願いします。
スピーカー 1
ありがとうございます。喫茶クロスロードでは初めまして、にじです。
03:03
スピーカー 1
私は、育休中にブログ代わりに音声配信を始めて、
未来図の中で、そらやんがエッセイと朗読募集するよ、みたいな感じで声をかけてもらって、
これを私がやらねば、みたいな。私がやらずして誰がやるねん、みたいな感じで、
絶対やりたいと思って、そこから朗読をやらせてもらっています。
スピーカー 2
そう、にじちゃんの前のめりな感じで、帰ってきてくれた感じがすごく嬉しかったなって、
私も今その時の情景をありありと思い出していたんですけれど、
もともとにじちゃんは声を使った配信をしてたからか、朗読が聞きやすいなっていうのがナッシーの所感としてありまして、
スピーカー 1
そんなにじちゃんは、いったいどんな感じで朗読をしているの?っていうのを聞いてみたいと思います。
ありがとうございます。
私、朗読するときはいつもすごいアナログなんですけど、
必ずプリントアウトして、そこに赤い紙で、どう読むのかなとか、ここは強く読むとか、ゆっくり読むとか、強調するみたいな感じで、
簡単に朗読プランまでいかないけれども、そういう感じで書き込みをして読んでいます。
最初に目で本を読むように何回も読んで、その後に声を出して読むんだけど、
何回も何回も読むと、その人の気持ちをすごいなぞっているような感じになって、
社境しているような、その人の気持ちを社境しているような、そんな感じになってくるんだよね。
読んでいくと、なんでこの人はこの言葉を使って、こういう構成にしたんだろう、みたいなのも、
なんとなく分かってくるというか、読み込んでくると、いつも面白く読ませてもらってます。
スピーカー 2
もちろんエッセイも、私たち未来図で出会った仲間たちに寄稿してもらって、
それをにじちゃんたちに読んでもらっているっていう構成なんですけれど、
そんなことしてたの、にじちゃん、まじかと思って、
朗読者によってスタイルは違うと思うんですけれど、
結構台本に書き込みしていく役者さんみたいな、そんな感じなんだね。
スピーカー 1
そうかも、言われてみるとそうかもしれない。
いつもプリントアウトしてきた紙が、無機質な白い紙に、ただの本当に黒い文字が書いてあるだけなんだけど、
なんかそこに読み込むことで、色がついてきたり、ここってすごい盛り上がってるなとか、
ここがすごい書いた人がいたいな、みたいな感じで、色がついたり、グラデーションというか、山ができたり、谷ができたり、
カラフルになっていくみたいな、そういう作業なんだよね。
スピーカー 2
ちょっと待って、どういうこと?って思っちゃったけど、すごいね、
06:00
スピーカー 2
そういう白黒の文字情報が、カラフルな感じに見えるって、そういうこと?
スピーカー 1
そうそう、本当に最初は、ただの紙と文字なんだけど、そこにはすごいいっぱい思いがあって、
ここがすごい盛り上がってるとか、ここですごい悲しんでるみたいな、一体的になるというか、そんな感じなんだよね。わかるかな?
スピーカー 2
でも、本を読んでて、情景が浮かんでくるみたいな感じと同じように、
寄稿してくれたエッセイを読んでいくと、その人の思いがここに集まってるんだ、みたいなのが感じ取れるようになるとか、そういうことかしら?
スピーカー 1
そういう感じだと思う。情景が浮かんでくるのもあるし、こういう台所なのかな?とか、こういう帰り道だったのかな?とかも見えてきたりするから、本を読んで、情景が浮かんでくるっていうのに、すごい近いと思う。
スピーカー 2
それはすごく寝やそうなんだよね。私、エッセイの朗読を聞いてても、すごい雨の感じ、こんな感じかな?とか、
ここでこの子、こういう動作したんだな、みたいなのとかって、音声の朗読を聞いてて思うことがあるんだけど、それがもうあれなんだね。
にじちゃんはそれを表現する前の文字の段階で、それをちょっとイメージして始めてくれてるっていうことだよね。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
わーお、なんかちょっと鳥肌立ってきちゃったよ。すごいね、すごいそういう努力もあってのにじちゃんなんですけれど、実はにじちゃんがおすすめの演劇もあるんですよね。ちょっとその話もしましょうか。
スピーカー 1
舞台を作っていく工程にもちょっと似てるかなと思って、舞台も何もない箱からどんどん人が動いて、衣装がついてみたいな、セリフがついてみたいな、立体的に色がついていくみたいな感じかなと思うんだけど、舞台もすごく好きで、
たぶんこれが公開される頃には公開されていると思うんだけど、都道府で初めておすすめの本を紹介したエッセイがあって、
コクーンっていう、今日まち子さんの漫画作品なんだけど、それが簡単に言うと沖縄の秘め入り舞台の漫画で、結構残酷なというか、そういうお話なんだけど、なんかその作品の中で、戦火の中で走って逃げていくシーンがあるんだけど、その時に走ってっていう、
亡霊がかかるとみんなバーって走っていくんだけど、戦時中で本当にひどい中で、ご飯も食べてないし、寝てないし、それで命がけで逃げて走るしかなくて、そんな時に体から絞り出す、走ってっていうのはどういう言葉なんだろう、想像したことがあって、それを本を読んで、その声ってどういう声なんだろうって想像したのは初めてで、それがすごく印象的な作品だったんだよね。
09:06
スピーカー 2
確かに声を想像するってあんまりないね。なんか情景はさっき言ったみたいにさ、これこんなシーンかなってあったけど、声に関する描写がすごく書いてある本とか、ホワイロがこんなんだったとかっていうのがあったら、もしかしたらちょっと想像するのかもしれないけど、想像を働かせる何かがあったってことだよね。
スピーカー 1
そうだね、多分その本当に極限状態の中で言う声ってどういう声なんだろうって、なんか思ったのかもね。
スピーカー 2
なんかきっと舞台的にも結構振り絞るような声だもんね。
この作品は舞台化もされてるんだっけ?
スピーカー 1
そうそう、舞台化もされてて、で、私も舞台も見に行って、あとシナリオも読んだんだけど、漫画とは違う生々しさがあって、本当に怖くて、舞台見てる間もなんか、ああ、怖いみたいなのを思いながら見てたんだけど。
カーテンコールの時に、出演者の方がみんな出てきた時に、なんか言っててよかったと思って号泣しちゃったんだけど。
スピーカー 2
出演者の方はね、もしかしたらお亡くなりになられた方もみんな出てくるからね。
スピーカー 1
出てきててよかったと思って、舞台だからまあ、そりゃそうなんだけど、それぐらいなんか入り込んでしまったというか、素晴らしい作品で、すごく怖いんだけどすごく惹かれる作品だなと思って、
エッセイを書いたっていうこともあって、なんか自分の中で何がそんなに引っかかるのかなって思ったら、やっぱり人間の尊厳について書かれてるのかなって思ってて、戦争ってやっぱりそれを一番にずたずたに壊すものだけど、だからこそ、なんか人間って何なんだろうとか、自分らしく生きるって何なんだろうっていうのがすごく問われている作品だなと思って、
今回それを改めてすごく感じたっていう、そういう感じかな。
スピーカー 2
なるほどね。
でもさ、私たちが普段生活しててさ、人間の尊厳を意識する場面って、まあないよねっていうところがさ、
まあ、もちろんそれだけ今私たちがそれを、人間の尊厳を脅かされる状況にないっていうことが、まず幸せなことだっていうことは受け止めた。一方で、舞台とかで、非日常の舞台だからさ、その舞台でその問いを突きつけられて、で、それを考えてみるっていうプロセスがなおちゃんの中にあって、
でももちろん漫画でも読んで、舞台も読んで、舞台も見て、シナリオを読んでって、何通りも作品を味わって、っていうプロセスをなんかすごくなおちゃんはこれに関して繰り返したんだなっていうのが、自分らしく生きるって何っていうことにもつながったのかもしれないし、
なんか、もっとなんだろうな、すごくなおちゃんはなんかそこの部分を、それを考えたい時期だったのかなとか思ったんだけど、そんな感じだったのかな。
12:09
スピーカー 1
なるほどね、そうだね。漫画を読んだのは、子供が生まれる前で、舞台を見たのが子供が生まれた後だったんだけど、そういう意味でもなんか生きるってなんだろうじゃないけど、その人らしさを守られて生きるってなんだろうってすごく考えたい時期だったのかもね。
スピーカー 2
なんか引っかかる時ってさ、多分どっかでさ、何かが引っかかってさ、そこが気になってるっていう状況だから、でもその生きるって何ってことが引っかかるってすごいなって思って、そこまでの究極の問いまで考えを巡らせてたんだなっていうのが。
まあでももちろんこの作品にそれだけの力があったのかもしれないし、そういう気持ちとうまくマッチしたからっていうのもあるかもしれないけど、すごいね。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
やっぱり、舞台とかいいよね。生身の声で感じるからこその、その人の生きたいっていう気持ちとかさ、声の圧力とかさ、そういうのを感じると思ったから、すごいそれを考えてみて、いろんな作品で触れてみてっていうのは、いいプロセスだなって今聞いてて思いました。
スピーカー 1
ありがとう。でも私も今、なしが言ってくれたように、その一つの作品を漫画とか舞台とかシナリオとか、いろんな人がまた解釈してたりとか、違う目で多角的にというか見て、解釈してまた出してるものがあるから、確かに考えるきっかけになったのかなって改めて今ちょっと思った。
スピーカー 2
それだけハマれる作品に合うっていうのもさ、いいなって思ったんだよね。もちろんさ、この原作が好きで、この舞台見に行くとかもさ、あると思うんだけどさ、さらにそのシナリオも読んでとかさ、しかもここで発表してくれてというか、発信してくれてさ、きっとそれにここでまた話すことでさ、またもう一回考えただろうし、どういうことが大事だったのかなっていう、また解釈が加わった発信になってるはずだからさ。
めっちゃこの作品味わってるやんって思って、いいな、見てみたいなこの舞台とかって、なし思っちゃったよ。
スピーカー 1
そうだよね。
いいね。
何回かリバイバルされててね、私もでもまた次公演されることがあったらまた行きたいなと思ってる。
スピーカー 2
では、そんなにじちゃんにとって、この音声配信という表現はどんな位置づけなんですか?そして今後はどんな野望があるのかなっていうことを聞きたいと思います。
最後ちょっとぶっこんだ感じになっちゃったけどね。
スピーカー 1
そうだね。
朗読をしてよかったのは、自分が受け取ったものに対して、それをどう外に出すか、どういうふうにすればそれが伝わるのかっていうのを考える機会があるっていうのがすごくありがたいなと思ってて。
15:09
スピーカー 1
本ではなくて恐縮なんですが、きさくろ本のラジオなのに、本ではなくて恐縮なんですが。
スピーカー 2
まあまあ、気にしない気にしない。
スピーカー 1
ドラマとか演劇とか映画を見てても、役者さんがこれってどういう気持ちで、どう解釈してるからこういう声のトーンなんだろうとか、前はなかった感度というか流度で作品を楽しめてる気がして、それがすごい面白くなったんだよね。
なるほど。
スピーカー 2
すごくいい効果をにじちゃんにもたらしているんだなっていうのが。朗読してくれてありがたいなって思っている一方で、にじちゃんにもすごいいいことがあってよかったなっていうのもすごくなしは思っていて。
あれだね、朗読者として音声配信の朗読を作り上げる側になったからこそ、他の人の作るものの良さに気づいたりすることもあるって、そういう話だよね。
スピーカー 1
そうそう。
スピーカー 2
やってみないとわかんないもんね、それね。
スピーカー 1
そうだね。
スピーカー 2
受け取って楽しんでるだけだったらわからなかった、世界が今見れてるにじちゃんの世界にみたいな、そういうことだよね。
スピーカー 1
そうだね、始める前はそういうふうになりたいと思って始めてはなかったから、なんかね、すごいね、楽しいね、いろんなものを見てても。
スピーカー 2
なんか、朗読も楽しんでいただけているようで、私は嬉しい限りです。
スピーカー 1
こちらこそ。
スピーカー 2
何見せんかよって感じだよね。
でもみんなのね、エッセイもいいんだよね。
スピーカー 1
そうそうそう。
本当にみんなのエッセイが、本当にいつも素晴らしくて、さっきからね、私も言っている通り、結構感動し屋さんなんだけど、結構みんなの作品を読んで、最初に読んで泣いて、その後に声を出しても泣いて、泣かないようになってからも読む、それで読むんだけど、それでも泣いちゃうみたいな時があって。
みんなが一生懸命書いてくれた作品と向き合って、それを自分が声に乗せて読ませてもらうっていうのは、すごく貴重で、やらせてもらってますって思いながら、ワクワクしながらやってるっていう感じです。
スピーカー 2
いいね。ワクワクしながら朗読してる。にじちゃん、いいね。
スピーカー 1
そうだね。そんな気持ちで、私もエッセイ書いたりしてるんだけど、書いて読んだりしてるので、ぜひぜひエッセイ朗読のポッドキャスト、ほどくもよろしくお願いします。
スピーカー 2
最後宣伝になりましたけど、こんな熱い思いで朗読してくれるにじちゃんをはじめ、みんなの思いがこもったエッセイも、きっと木曜日の21時のあなたの心を癒すはずです。
18:14
スピーカー 2
朗読もぜひとも聞いてみてくださいね。
という今回は、朗読朗読者のにじちゃんをインタビューする回でした。
そして次回は、またお便りをいただいております。
どんぐりさんからのお便りをもとに、原田マハについてなっしーが熱く語ろうと思っています。
われこそはマハファン、言えなかった。
われこそはマハファンのみなさま、ぜひお聞き逃しなく。
ということで、ここまででトークテーマは終了ですが、きさくろではいつでもお便りを大募集しています。
トークのご感想や本にまつわるお悩みなどを、ぜひご投稿ください。
ポッドキャストやノートにお便り投稿フォームのリンクをご用意しておりますので、そちらからご投函いただけると嬉しいです。
今後もきっさくロスロードは、毎週月曜日夜21時よりゆるゆる営業していきます。
本日はお越しいただきありがとうございました。