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2024-03-17 10:08

吉住さんのネタ

サマリー

吉住さんのネタは、結婚報告をテーマにした活動家の女性を描いたものと、警察の監視器を主人公にしたもので構成されています。内容は風刺的であり、リベラルな視点から笑いを生み出しています。

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皆さん、ご覧になりましたかね。R-1グランプリでね、ピン芸人の日本一を決めようという、フジテレビ系で放送していた番組なんですけれども、
実は僕はR-1はあんまり普段見ている方ではなくて、というかM-1グランプリね、漫才のM-1グランプリには、こう、人形ならぬですね、思いがあるんですけれども、
キング・オブ・コントはそこまででもなく、R-1はもっとそこまででもなくって感じで、見たり見なかったりなんですよね。気が向いた時に見るって感じで、今回はしっかり見させていただきました。
面白かったですね。てか、ピン芸って本当に独特な世界で、色、それこそバーリトゥード的な、何でもありだなっていう、漫才と違って型が決まってないんで、
漫才もね、コント漫才とかあるんで何とも言えませんが、ただそうは言っても、センターマイクの前でこういう掛け合いをするってこと自体は、フォーマットがありますよね。
ピン芸って本当にピンであるってことしかないから、何やってもいいんですよね。だから今回も漫談もあったし、それから歌ネタもありましたしね、
さまざま、かつてはね、チャンピオンがお盆で股間を隠すっていうものすごいオーソドックスな宴会芸で優勝したってこともありましたし、
なんかある種、あんなもんどうやって採点するのか、採点者になったら大変だなっていうふうに思う世界ではありましたけれども、今年向けて思ったのは、むしろ芸術性みたいなのが高まってるなと思いまして、
アーティスティックですよね。どれもちょびっとだけエッセンス変えて、現代美術ですって言われたら全くわかんないなっていう感じに私は思いました。
ともかく、ちょっと話題になったのはご存知ですかね、吉住さんのネタなんですよね。吉住さんは女性芸人で、ザ・Wっていう女性芸人ばっかりが集まるショーレースの方では優勝しているね。
で、脚本とかも書いてるらしいですし、女性版のバカリズムさんっていう感じですよね。バカリズムさんもね、ピンギデスもね。
っていうことで、すごい花話しくテレビにもよく出ている、活躍している芸人さんですが、やっぱりショーレースでも冠を取っておきたいということで出ていた。その意欲はすごいなと思いますけれども。
吉住さんの結婚報告ネタ
次のネタ。1本目。最終決戦にも進んでいるので2本やってるんですけど、1本目なんですけれども、どういうネタかっていうと、女性が結婚報告、結婚を自分の彼氏の両親に結婚する前に挨拶に行くっていう、そういう話なんですけれども。
ただ、吉住さん演じるところの女性、結婚前の女性が活動家なんですよね。今もデモの帰りです、みたいな感じで。そこから貨品が家に投げ込まれたりとか、いろんな展開があるわけなんですけれども。
これが結構SNS、ツイッターXの方では、デモを馬鹿にしてるのかみたいな話があったりしたんですよね。これに対しては反論もあって、いやいやそういうネタだからっていうね。
つまり、デモ隊みたいなものに対して、最初は挨拶に行ったご両親が結婚には反対するみたいなことを言うんですけれども、デモ隊がそこで活動することによって、火炎瓶投げ込んだりすることによって、結婚してもいいみたいな話になるっていう、そのおかしみを描いたものだから。
別にそれってデモ隊を馬鹿にしてるんじゃなくて、デモ隊というものを正確に把握できない社会の方をむしろ笑ってるんじゃないかっていう論であったりしたんですけれども。
なんか私は結構微妙だなと思ってるところがありまして、まずそもそもデモ隊が火炎瓶投げるっていうのがいつの話だろうと思うんですよね。成田空港の逃走とかやったところ、三里塚逃走とか1970年代とかのイメージですよね。
なんとなくですけれども、浅間産総事件が去年、確か浅間産総事件から50年ということでいろんな映像が流れたりしてましたよね。あれの影響なんじゃないかなっていう。吉住さんあんまり今のデモとか知らなくねっていう感じは正直ちょっとしましたよね。
今のデモって何だろうって気もしますけどね。そんなデモとかやってないですもんね。たぶんシールズとかのあの頃以来そんなデカいデモとかないんじゃないですかね。少なくとも火炎瓶ないし、ゲバモンみたいなのあんまり持ってないですからね。
っていうその認識自体がいつの話なんだろうなっていう。これ結構ネタとしてはやばくないかなっていう。やっぱり現代を切り取るっていうところがあるのではないかと思うんですよね。そういうネタ、風刺みたいな感じで言うんだったらね。そこが気になりましたよね。
ただもう一点思うのは、結晶というか最後の2本目のネタは、監視器だ。失礼しました。監視器ね。警察の監視器の話。監視器っていうのは現場に行って指紋取ったりとか足跡を見たりとか、そういう人ですよね。の女性の話なんですよ。
たまたま事件が起きた場所が彼氏の家だったっていう。これも吉住さんらしい面白い舞台設定だなと思いましたけど。それで監視器の女性がすごい最初浮かれてるんですよね。初めて彼氏の家に来たみたいな感じでね。それが事件だったみたいな。
それがだんだん話が変わっていって、要は彼氏の方が双股かけてるっていうのがわかって、それで私は監視器なんだから、ここで別に証拠を捏造してあなたを犯人にすることもできるんだっていうような趣旨のことを言うっていう、そういうコントなんですよね。
これってさっきのデモ隊の話とよく似てるんですよね。だから途中で、この場合は監視器の女性の方が態度を変える。で、向こうは家庭の方が、その場には人物としては映っていない、結婚申し込んだ女性の方の彼氏の両親が、ってことですけど態度を変える。態度を変えるっていうところは一緒で。
ただまあ、吉住さんのネタって多分そういうところをうまくくすぐるっていうのが面白さにつながってるネタだと思うんですよね。
で、こっちに対して監視器はあんなんじゃないって怒る人は別にいないわけじゃないですか。で、あともちろん監視器はあんなんじゃないですよね。
いやわかんないけど、とはいえね、市場を挟んで証拠を捏造するとかあり得なくって、そんなことしたらそれめちゃくちゃ重罪ですからね。そんなリスクは犯さないだろうと思うんですよね。
でもそういう話はSNSには来ないでしょ。だから、要はやっぱ怒ってる人って普段自分がデモに行く人に近い心情の人。
多分ね、自分がデモに行くよって人でもないような気がしてるんですけど、なんかそっちに立場的に近い、私のダチはデモ行くけどみたいな人なのかなと。
で、自分が傷つけられたように感じてしまうっていう感覚だと思うんですよね。
そこから言えるのは、でもそうじゃなくて、ネタっていう意味で吉住さんの態度を評価するんだったら、
2本目のネタを見れば、ああ、そういう構造を作る人なんだなっていうのがわかるっていうのが一つと、もう一つには、だったら監視器の方にもこんな監視器いないよって怒らないの?っていう。
まあ怒んないんですけどそんなの。で、怒る人いないっていうところにですね、警察の監視器って自分のことで怒ってくれる友達いないんだっていうことにはならないですよね。
なぜなら監視器はそんなことしないっていうことが確たる自信としてあるからだと思うんですよ。
風刺的なネタの受け取り方
まあひょっとしたらちょっと中にはね、なんなんだって思う人いるかもしれませんけど。
ていう私、それなりに警察の人とは付き合いある方だと思いますが、踊る大殺戦とかみんな大好きですからね。
あれは彼らから見ても結構リアルなんですって。
だからなんか別にその作品世界だから見ないとか見るとかっていう話でもなくて、
たぶん吉住さんのネタも笑いとして消化するんじゃないのかなーって気がして、何が言いたいかっていうとリベラルってセンシティブよねっていうことなんですよね。
おそらく多くの人がまあまあああいうのもあるよねって笑って許すことが許せない人が結構多いなっていうのは自分で見てても思いますもんね。
会社の中とかにもいますもんね。
いいとか悪いとかじゃなくて、まあそういう傾向が今回も現れたのかなーとは思いましたね。
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