実際俺もいろんな国見てきたときに、地元で捕った魚が全部にまわされちゃって、
捕った魚自分たち食えないぐらいの場所もあるし、
けがわのためにどこか自分たちの牧場が砂漠になってて、
肉とかけがわが輸出されるみたいな国もあったりするじゃない。
そんなふうに。
知らない間に、昔よりもちょっとずつ、
昔は自分たちが捕った魚を食えたのに食えなくなったなとか、
知らない間になんとなく資源が奪われていくとかね。
そういった国はいっぱいあるなと思ってはいるんだよね。
一方で、どちらかというと、昔は俺が見たときに日本側が奪ってる側だったから、むしろ。
大きい資本主義という話でいうと、
日本側がさっきの富裕層で、多くの国から奪ってるっていう見方もあるわけじゃない。
たとえば日本人がね。
もちろんその中でもさらに1%ぐらいの人間がもっと持ってるっていうのはあるかもしれないけど、
日本の中でそれほどアメリカほどの格差もない。
日本って見方でいうと、世界的なものでいうと、どちらかというと富裕層全体的に。
仮に2,300万の人でも富裕層のほうに当たるかもしれない、もしかしたらみたいなのもあるじゃない、全体的に。
一方で気候変動って世界規模の話じゃない。
そんなふうに思ったときに、自分から見たときに、
日本自体がもっとこうなっていくべきなんだろうか。
世界的な視点的に、マルクスが今こそ読むべきだって話なのが、
そのへんどうなるかなと思ってた。
結構そこは入り組みますよね。
日本が世界で見れば圧倒的に豊かな国に、少なくとも現状では入っていると。
これからその地位が脅かされるんじゃないかって、不安に思う気持ちもわからないではない。
ただ、この間ずっといろんなアベノミクスだとかいろいろやったけど、やっぱり成長しないし。
なかなか少子化とかを考えると、そんな経済がこれからも大きくなり続けるっていうのは、そう容易ではない中で、
日本は単にGDPとか経済成長だけを求め続けるような社会から転換していく必要がある。
成長してないってすごい悪いイメージで捉えがちですけど、
他の国も先進国は成長しにくくなってきているし、
気候変動なんかを考えると、やっぱりこれから成長し続けていいのかっていうことにも、
若い世代なんかで、ブレタ・トゥンベリさんとか含めて反対の声を上げ始めているとすれば、
今日本が直面している問題で、これから世界全体の問題を考えていく上でも、
新しい解決策を整理できる可能性が実はあるかもしれないと考えていて、
この成長をあんまりしなくなった状況をうまく乗り越える方法みたいなものをちょっとみんなで考える。
今はみんなどうやってもう一回成長させようかっていうことを必死に考えているんですけど、
この成長しなくなった状態をどう何着陸させていくかっていう、
ちょっと別のミッションにみんなが思考を切り替えた方がいい答えが出て、
それが日本がまた世界から注目されるきっかけになるかもしれないんじゃないかと。
そんなことですかね。
なるほど。じゃあ日本の中…
僕結構日本好きなんですよ。
じゃあ日本でみんな成長してないけど、そんな落ち込むことじゃないよ、悪くもないよってことなの。
でも今のままだとシステムは基本的には成長前提に設計されてるじゃないですか、日本だって。
多くのものは高度経済成長の時代に作られたわけで、法律にしたって道路にしたってインフラにしたって。
そういう中で、さすがにそこがやっぱり今かけ離れちゃってると思うんだよね。
成長前提とした制度とインフラがあるのに、現状は成長してないっていう問題があるのかね。
私はもう一回、現状の方を成長する方に合わせて元に戻そうとしてるけど、
実はこっちの制度やインフラの側を成長しない現状に合わせるっていう道があり得るんじゃないか。
それは他の国もこれから少子高齢化とか経済成長の停滞とかいろんな問題に直面する中で、
学ぶべきヒントとして日本が誇れるものになるかもしれない。
なんていうふうに考えてる?
でも今の状態って、成長成長って言ってるけど半分しないよね、みんな自治体のところさ。
亀本会長は日本の資本主義の未来をどう考えてる?
これから日本で成長しないよねぐらいな感じですか。
日本の中で、成長というのは先進国全体的な話としたら、ある程度違いというか、
さっきもあるんだろうけど、どうしても全体的な流れとしたらそんな無茶な成長成長にはなりにくい。
だからそれこそ若い世代がいろんな意味で、
例えば炭素出してるところに税金かけてこうとかね、
あんまり環境に良くないところとか、
あんまり不平等な会社には投資するなとか圧力かかるとかが出てくるのは、なんとなく流れとして思うんだよね。
それ自体が、企業たちもそっちのほうが会社としてかっこいい、指示を受けるとかってなれば、
やっぱりどうしてもその方向に行くし、成長も考えるけど成長と一方でコストがかかっても何らかの対応をしていこうみたいな話は出てくるかなと思ってるんだね。
さっきの話じゃなくて、個人であろうが会社であろうが、
昔の時代に比べると、みんなからいいねもらいたいっていう方向にはなってる気がしてて。
だから俺なんかも、他に100万円よりも100万いいねのほうがうれしかったりするわけよ。
本当ですか?
いやーでも俺だけじゃないと思うよ。
ある程度金持ったやつなんて、知れてるのに使い道なんてそんなにうまいもんなって10倍払ったって10倍うまいわけないからね。
せいで1万2万円しか思わないねんからさ。
そんなことやってて、みんながじゃあベストなプライベートジェットだって言ってるやつもいるんだけど、実際みんな寂しいんだと思うんだよね。
寂しがり屋おじさんたちがね。
金あるけどさ、誰も寄ってこないと寂しいからって言って飲み合いってお金ばかまいったりして、キャッキャ言われたりとか、
大きい別荘帰ってみんな遊びにおいでよとかって言うのだから。
でもそれって一方で、これなんだかんだ言って金で集まってるんだなと思うとやっぱり虚しかったりすると思う。
だとしたら本当のイメージで、いいことしてて尊敬されたいとか愛されたいとか言うのは、
多分金持ちほど思ってるんじゃない?って思うんだよね。
うまく誘導してあげれば、もっといいことにお金を積極的に使ってくれる可能性がある。
逆に言ってそこを諦めちゃったりするやつがこじらしてるんだと思うね。
どうせ俺なんて誰も見向きしないから、じゃあもう金でーとか言う。
むしろこじらしてるから、いやいやお前こじらせないで、もうちょっとモテるようにしろよみたいな。
開き直るんじゃないよみたいな。
開き直っても諦めてる人がいるって。
開き直ったらすぐデコラしちゃうけどね。
向こうから寄ってきてほしいときはセグハラしないじゃない?頑張って。
本当はしたくてもしないで我慢するじゃない。
でも寄ってこないとわかってるからもうセグハラしてやるよみたいな。
とりあえず金で寄らせようとかになっちゃうんで、
なんかもうちょっとさ、未来、希望を持たせたら意外とさ、
あ、こんなことしたら評判良くなって尊敬されましたって言ったら、なんかなってるんじゃない?それ。
亀山さんはそういう事業をさっきもちょろっとおっしゃられてましたけど、やられてるんですか?
俺もちょっと評判良くしようとか思ってるわけよ。
それが具体的にどんな活動なんですか?
金にならなくても社会的に良さそうなことをちょこちょこそういう、
プログラムの無料学校とかね。
要はヤンキーとかも構成させるようなものをやったりとかね。
たまにそんなのやるけど、でも正直言ってそれなんて人気取りになる。
人気者になりたいだけなのよ、正直。
ただまあ人気者になったほうが、俺にとってもハッピーだし、会社にとってもいいなと思ってるわけよ。
会社のイメージも上がりますよね。
だからそれってすぐ戻ってこないんだけど、5年後10年後かもっと先かもしれないけど、
そういうのって言うのでも、なんかあるんじゃないの?ぐらいの。
それって、未来への自分自身と会社の成長を考えた上で結果そうなんだよね。
だから、成長とは違って、俺は成長の中で基本成長なんだよね。
精神的なものか、なんかわかんないけど、ブランディングかもしれない。
そういう点の成長は僕も全然大賛成っていうか、私が言う成長って要するにお金だけを考えて、
まずは利益、まあやっぱり上場とかしたりするとね、とにかく配当だ、なんだってなってきて、
特に株主が強くなってくると、そういう視点からとにかく雇われサラリーマン、雇われ社長みたいな人たちが
それに温度されて長期的な変革とかできない状況が結構あるじゃないですか。
そういう中でむしろ、もっと社会のためとか環境のためとか、
それが仮に最初は自分の人気取りみたいな感じのかもしれないけど、
いい方向につながって、会社も社会もみんな成長していくみたいなものであれば、
ある種だって成長的なのかなあなんていうふうに言って思いました。
資本家たちってあんまり表出ないで裏側でお金を出してることが多いから、
それで贅沢したいのもあるんだろうけど、たぶんほとんどはみんな愛が欲しいんじゃねえかな、って言いながら。
そうなんですか?資本家たちがお金よりも愛が欲しいって。
本当はそうなんだけど、こじらしてるからそうなっちゃう。
プレゼント買ってあげたほうが。
本当は元気よくスタッフが孫が寄ってきてくれるのに、お菓子に移ろうとかするじゃない、孫。
本当はそっちなんだけど、でもそのためには働いて孫に物を買ってあげようとか。
そういうロールモデルが大事だと思う。
亀山さんにいい資本家のロールモデルになっていただきたい。
最近だと、鈴木治虫さんってテレビの脚本とかやられてる彼が引退するみたいなニュースになりましたけど、
あれも結構脱成長的だなあなんて私は思ってて、
これからまだまだどんどん働くぜみたいなのから、ちょっと収入が落ちても、
やっぱりこれからもっと社会のこととか、人材の育成とかを考えたら、
ここでちょっと自分の時間を違うことに使おうかなみたいな。
あれがなんかでも結構かっこいいみたいになってくるっていうのが僕はすごいいいと思って。
やっぱりそういう新しいロールモデルが、まさにお金持っていつまでもそれにしがみついてるのがダサいよっていうふうになったら、
じゃあそんなしがみついてないで事前事業みたいなのやらなきゃってなるのと同じで。
この間の流れっていうのはちょっと私が考える脱成長的なものと、親和性があるかなあなんて感じたんですよ。
だから結局、やっぱり最初にやるべきは金持ちの再教育。
要はあんたらやっててかっこ悪いよ、みたいな。
今だと労働者にさ、「いや、なんでこんなこと不満に思わないの?」っていうのもあると思うんだけど。
ああ、なるほどね。
革命だ!みたいな。
アプローチをね。そっちじゃなくてね。
仕事倒せ!亀山倒せ!みたいな。
よりも、「いやいやいや、亀山さんダサいよ。」とか。
亀山さん達に直接言っていった方がいいってことですね。
なんかその辺の再教育じゃないけど、ちょっと今からそんなんじゃ持てませんで?みたいな。
それで、なんか大したらおいしくないでしょ?とか高い飯とか。
もっとこんな風にしょうがないでしょ?っていう風なので、そうかな?みたいな。
で、自分の本を買った人達をさ、そういった人達。
やってない人は非なんじゃなくて、やってる人達をいい例にお立ててあげるっていう。
豚もお立ててあげる。金持ちもお立ててあげる。
金ばらまくよ、みたいな話があるじゃん。
資本家たちは批判していくっていうよりは、資本家たちに全然新しいアイディアをね、「ダサいんだ、新しいこっちはかっこいいですよ、トレンドですよ。」みたいな感じでね、やっていくっていうのはニューネックスの力を借りてね。
やったらいいかも。
意外とそういうほうが、柔らかい革命になることもあるかもしれないね。
俺なんかね、ガツガツと昔のマルクス・レイ・ユッシュ・イギリスみたいな感じは行きすぎちゃうような気もしてさ、なんとなく。
結局その革命が終わった後に一番、斉藤さんが、「いや、俺の言ってた通りになったけど、これもちょっとこれで違うかも。」って思うような気もするんだよね。
なるほど、なるほど。
それが優しい革命みたいな感じでいいかもしれないですね。
日本は優しい革命が合うような気もするんだよね、なんていうか。
それはありますね。ちょっとヨーロッパとかアメリカとかは違いますからね、歴史も。島国だし。
じゃあまず私もドワンゴの川上さんあたりから巻き込んで。
あの辺ちょっといい話ですね。あの辺ちょっと話に乗っかってきそう。
カレーとかは乗っかってきそうだね。
あと誰があるかな。
メモ帳に川上亀山って書いてるから。
緩やかな革命がここから。
いわゆる資本家みたいな人と出会う機会があんまりない。ビジネス系の集まる人は呼ばれないんで。
今日こうやってお話ができてよかったですけど。またいい人いたら紹介してください。
じゃあちょっと面白い、その辺乗っかりそうなやつから紹介するから。
だから斉藤と成田雄介あたり、ステレオで両方からバイバイ言ってたらちょっとずつ変わるかもしれない。
こっちからは老害だとか言って、こっちからは主要主義だと主要主義だって言ってたら、なんとなくそんな気になってくるかもしれない。
なってくるかもしれない。すごい話。
でも言われないと川木学さんたちは変わらないですからね。みんなそうやって議論するとだんだん価値観って変わってくるんじゃないかなと思うんで。
それなりに多分青臭いとこは持ってると思うんだよね、みんな。
なんとなくでも責任感あるから、株主責任とか社員の声を守るとか、そういうときに自分ってどうしても追求しなきゃいけないとこあるからさ。
ただ、できれば俺も本当はしてるんだよみたいな。でも株主がねえとか、あったら社員の給料あげろって言われるしねとかって、いろいろ葛藤もあると思うんだよね、そこはね。
だから多分思ってる以上に、みんなそれなりに経営側とかそういったみんなが思ってるやつもね、意外と苦悩してんじゃねえかなって思ってる。
俺もいろんな奴と話するけど、結構みんな青臭いとこ持ってるよ、何かと。
その苦悩に働きかけていく戦略ないんじゃないかと。
チャンスかもしれないですね。
若者ばっかりじゃなくて、おっちゃんあたりもたまに話聞いてあげてよ。
いやいや、いつでも。また話をいろいろ聞かせてもらえれば。
俺は実行者だし、自分が表現したかもしれないと思うけど、その辺って結局うまく混じり合っていいふうになっていくのが一番いいわけじゃない。
どうせ絵に描いた文字じゃなくて、やっぱり実現するにはどうしたらいいかななんて。
じゃあたまにはちょっと喧嘩したり酒飲んだりということだと。
今日はどうもありがとうございました。
はい、ありがとうございました。