菅沼 名津季
どうぞよろしくお願いします。
高木先生、ありがとうございます。
続きまして、京都大学山川先生、よろしくお願いいたします。
山川 義徳
はい、京大山川でございます。
私自身は脳科学が専門でずっとやってきました。
よく、例えば腸の先生に申し上げるのは、
脳って皆さんすごい関心があるんですけれども、
正直脳を治すのはすごい難しいですと。
残念ながら脳科学者でも多分できないと思うので、
よく言うのは、腸を治す方が多分まだまだできるので、
腸を治していただいて脳を良くする、
そんなことができればと日々研究をしているので、
今日もこういう場に呼ばせていただいて、
大変楽しみにしておりますので、
菅沼 名津季
よろしくお願いいたします。
お願いします。山川先生、ありがとうございます。
では最後に、発酵食堂鴨鹿代表取締役の関先生、お願いいたします。
関 恵
はい、初めまして。発酵食堂鴨鹿の関恵美と言います。
私、10年前に京都の佐賀嵐山で、
この発酵の食堂を始めました。
12席の小さな食堂なんですけれども、
発酵というものをもっと広げていこうということで、
創業いたしました。
私たちの特徴は、発酵食を食べて終わるだけじゃなくて、
発酵食を作るということをやってもらいたいと思っています。
発酵食品の製造だったり、ワークショップだったり、
そんなことをやっております。よろしくお願いします。
菅沼 名津季
関先生、ありがとうございます。
では早速ですね、先生方の研究についてお伺いしていきたいなと思うんですけど、
まず高木先生にお伺いするのに、皆さん聴覚って聞いたことある方?
あ、すごい割合ですね。
聴覚してますよって方。
あら、だいぶ減って1割ぐらいですかね。
じゃあ実際に何で聴覚っていうキーワードが流行ってるのかとか、
何で聴覚が大事なのかっていうところを、
高木先生にお伺いできたらなと思います。
高木先生が行われている研究についてお伺いしたいんですが、
ご説明いただいてもよろしいでしょうか。
髙木 智久
はい、ありがとうございます。
先ほど申し上げましたように、我々町の研究として、
その柱の一つとして町内細菌についても研究をしています。
今日はですね、その中でもメディアで最近取り上げられることの多い2つのトピックス、
研究成果をご紹介したいと思います。
1つはですね、京都府というのは縦長の地形をしているんですけれども、
ご存知の方は多いかもしれませんが、
この北に行けば行くほど高齢化が進んでくるんですね。
高齢化が進む地域というのはたくさんあるんですが、
この京単語地域というのは、
100住者、100歳を超える方が、
日本の平均、京都府の平均の3倍おられるんですね。
世界最高齢の男性の寿命を誇った方も、
京単語史がなんとかい出しています。
そんないわゆる長寿の地域で、
まさしく今日のテーマの健康長寿を実践している地域なんですが、
この地域に目をつけて、
日本が多くの研究者がこの地域でフィールドにして研究をしています。
今日お見せするのはその1つになりますが、
まずこの地域の人たちと都市部ですね、都会の人たちが悪いわけではないんですが、
どういった町内最近層の違いがあるかというのを見てみると、
まず多様性が高いんですね、この健康長寿の地域の人たちは。
多様性が高くて、もう一点がここにあるスライドの通りなんですが、
落産を産生する菌。
なんか1個の菌に絞れたらよかったんですけども、なかなかそれは難しくて、
ただ落産という食物繊維を分解して栄養素に変える菌がたくさんいるということがわかっています。
これがまず1つ目のトピックスになります。
菅沼 名津季
はい、先生ありがとうございます。
今お伺いした中だと、健康寿命が長い、健康で長生きする方だと落産産生菌と多様性が高いということなんですが、
落産ってどういうことがあるんですかね。
髙木 智久
ありがとうございます。
少し先ほど言い漏れたんですが、この地域の食文化というのも調査をしておりまして、
この落産産生菌がたくさんできるというのは、その背景に野菜、果物、豆、
それから発酵食品、今日もテーマにありますね。
こういったものの消費量が多い地域に育まれた菌ということになります。
この落産というのは、人間が自分で落産を作ることはできません。
腸内細菌に作ってもらわないとできないんですが、この落産というのは体の中で様々な作用をしているというふうに説明させていただいています。
菅沼 名津季
なるほど、ありがとうございます。
先生、そういった健康な方々を5タイプに分類されたというふうにお伺いしているんですけど。
髙木 智久
こちらの方がもっとメディアで取り上げられることが多いんですが、この腸内細菌層というのは皆さん血液型があってですね、
A型、B型、O型、AB型とあると思うんですが、それ修正変わらないと思うんですね。
同じように腸内細菌層もいくつかのタイプにパターンに分けられるんじゃないかということで世界が取り組んでいます。
世界では4タイプというのが標準になっていますが、日本ではどうもそれではうまくいかない。
それはそうです。民族によっても文化によっても食文化によっても変わってきますので、我々がそれをやると5タイプがちょうど良さそうだということになります。
この5タイプなんですが、割と健康なタイプとそうでないタイプ、詳細は今日は割愛しますが、そういうタイプに分かれてきます。
ただですね、1つ分かっているのは血液型と違ってタイプは変えることができます。
じゃあどうやって変えるか。これが食事です。
これは野菜、それから発酵食品、後で話があると思いますが、こういったものがキーワードになるということで健康なタイプに変えていくことができる、そんな風に考えています。
菅沼 名津季
ありがとうございます。今キーワードが出ましたね。野菜と発酵食。
発酵食によって私たちの腸内環境が良くなってタイプが変わるということなんですけれども、発酵食の良さについてぜひお伺いしたいんですが、関さんいかがでしょう。
関 恵
発酵食の良さ。
菅沼 名津季
そうですね。発酵食、やっていらっしゃる事業と、何故発酵食に着目されたのかというところをお伺いできればと思います。
関 恵
そうですね。発酵しているというのは結局変化しているという変化の象徴だと思っています。
発酵食の良さというのは、一つには発酵する過程でもちろん栄養価が上がっていく。栄養価が上がると同時に分解されているから消化吸収が良くなるという体への負担が非常に少なく栄養が取れるというところが発酵食の一つメリットなんですけれども、
私たち日本人が昔から食べていたもの、ご飯、味噌汁、漬物、その根底にあるのは結構発酵だと思っています。
お味噌だったり、漬物だったり、そういうのが私たちの文化の一番根底にあるということに、私は結構感銘を受けて、これをもっとやっていきたいなと思って、ここに出ているような実際発酵食を食べてもらう。
食べるとこれも発酵、あれも発酵というのが、こんなに発酵食があったのかということに気づいてもらえる。
もう一つ大事なのは、発酵食って結局生きているものなんですよ。生きているものは今のマーケットで止めなきゃいけない。発酵を止めて流通させるのがみんなの共通のルールです。
これはもったいない。もったいないので、生きたものを生きたまま食べるためにはどうするかというと、皆さんが作るのが一番早いと思っている。
そしたらどうやったら作らせられるかということを考えて、いろんな商品を作ったり、販売したりしているというようなことをしています。
菅沼 名津季
はい、ありがとうございます。鴨鹿食堂さんなんですけど、実際に京都にあるので、ぜひまだ行ったことないよって方はこの後とか行かれてみてください。
いろんなの売ってたりとか、実際にワークショップとかもできたりして、面白いと思います。
次にテーマを変えて、最近、農長相関という農の専門家にもいらっしゃっているので、農長相関という言葉が出てきているんですが、農長相関聞かれたことある方。
意外と浸透率2割ぐらいですかね。じゃあ今日は農長相関を皆さんに覚えて帰っていただきたいなと思うんですが、高木先生、農長相関って何でしょう。
髙木 智久
日本人のことわざに腹が立つとか、腹に据えかねるとか、お腹がいっぱいになるとか、要するにお腹を用いたエモーショナルなことわざというか表現ってたくさんあると思うんですよね。
昔から、あるいは皆さん生活の中で、お腹と気持ち、脳の部分が関連しているんじゃないかなというのは実体験していると思うんですよ。
ただ、最近になって科学がようやく追いついてきて、先ほど山川先生もおっしゃられましたけども、やっと頭のいろんな病気は腸のコンディションを整えることで解決するんじゃないか、そんな風になってきています。
ということで、脳と腸は密接に関連している。さっき山川先生おっしゃられたように、脳を治すのはなかなか難しいかもしれない。でも腸のコンディションを整えるのはみんな今日からでもできます。そういうような話ですね。
菅沼 名津季
ありがとうございます。なると、もしかしたら今イライラするなとか、なんかあるときに腸を整えるとそれが良くなったりするんですかね。
髙木 智久
そうですね。今日の健康長寿の話でいくと、例えばパーキンソン病とかアルツハイマーとか聞いたことがあるかもしれませんけども、こういった病気の原因の一つは腸にトラブルがあるということが分かっています。
なので、腸のコンディションを整えると皆さん、健康寿命を全うできるという可能性がグンと上がるので、そういった風に考えてもらったらいいかなと思います。
菅沼 名津季
ありがとうございます。そうですね。いろんな病気になりたくないので、ぜひ腸から整えていただくのって大事だと思うんですが、実際に脳の研究をされている山川先生に事業のこともお伺いしたいんですが、お願いしてもよろしいですか。
山川 義徳
ありがとうございます。少しだけ自己紹介も兼ねて、私がやってきたことをご紹介させていただくと、私自身はずっとカルカルで脳を30年ぐらい研究しています。
でも逆に言うと、今日実は嬉しいのは、腸のことは全く分からないので、ぜひ先生方とこれを話せばいいですけども、その手前で脳で何をしてきたかというと、
実は私自身は病気の研究ではなくて、私たちの脳がどうやってある種、年老いていくかというのをやっています。
多分皆さん、脳で年老いていくというと、認知症みたいな話しか出てこないと思うんですけども、そうするとその話でだいたい70歳、80歳ぐらいからしか興味ないと思うんですけども、
実は私たち、脳の健康状態を測るBHQというブレインヘルスケアに関するIQライクなものなのでBHQなんですけども、
というふうに、脳をMRIという画像で撮ったときに、皆さんの脳がどれぐらい縮んでいるかどうかというのを平均値100、プラスマイナス15の間にお返しするという、
わかりやすく言えばIQですよね。あなたの脳、どうも90ぐらいだよって言われれば悪いんだなってわかると思いますし、120だよって言えばいいのがわかりますよね。
山川 義徳
という感じで、私たちは新しい単位をちょうど10年ぐらい前に作りました。
おかげさまで国際表示にもなったんですけども、そのときに皆さんは先ほど申し上げたように、認知症になって初めて脳って悪くなっているんだろうなと思うと思いますけども、
実は20歳ぐらいから皆さんの脳は着々と縮んでいっています。
ですので、別に70になってから気にするんじゃなくて、たぶんこの中でも20歳以降の人しかいらっしゃらないと思うので、
まずそれぐらいから脳も肌年齢とか骨の年齢等に下がっていくというのを理解いただいて気にしてくださいと。
ただ、先ほどちょうど田井先生も言っていたように、腸も変わるように脳も変わります。
それが何かというと、20歳からどんどん悪くなるんですけども、脳もしっかりと良くなるというのはもうわかっていますので、
私も実は仕事がすごく忙しいと脳が縮んでいます。でものんびりした生活をすると良くなります。
ですので、実はその中でもう1つ、私たちはBHQを上げるための行動シーンとして7カテゴリー18個の項目を用意しています。
その中で、運動がいいんですとか勉強するといいんですってありますけども、
実は食事も非常に大きな要因で、しっかりと食事を良くしてあげるとしっかりと脳も上がるということもあるので、
ぜひとも皆さんも勉強するのは正直大変だと思うので、
美味しいものを食べて脳を良くするというのを今日機会に考えていただくと嬉しいなと、そんなように思っています。
菅沼 名津季
山川先生ありがとうございます。
私、脳が縮んだりする、しかも戻るというのを知らなかったので、一方的にどんどん縮んでいくのかなと思ったら、そうではないんですね。
山川 義徳
ありがとうございます。脳科学者でも明らかにしたのはまだまだ20年そこそこです。
しかもこのMRIという大型の装置で測って、ちゃんと取れるようになったのは本当この5年10年の話なので、非常に新しい知見ですけれども、
今までは単に下がるだけだったと思ったんですけども、戻りそうだというのが、それこそ昔ネズミで分かってきて、
いよいよ私たちの脳でもその戻っていく様子が測れるということでもあるので、
今日実はセクハラで一個だけ加えさせていただくと、ちょうどちょっとここに左に書いてますけれども、
皆さんの表情から脳の健康状態がどれぐらいかというのを予測する装置も作ったので、
後で京都府さんのデモンストレーションさせていただきますけれども、そうするとそこで自分の脳も分かるし、
どんなことをしたら脳が良くなるのかというデモンストレーションもやれるかと思うので、
そういう意味でもいよいよ体重計のように体重が測れると同じで脳も測れる時代がいよいよ来たと思っていただけると嬉しいです。
菅沼 名津季
ありがとうございます。ちなみにどれぐらい頑張れば脳は変化するのでしょうか。
山川 義徳
ありがとうございます。正直だいぶ頑張ってはいかなきゃいけないのは事実です。
ただ今日多分いつもより若い方が多いので、若い方はすごい戻りやすいです。
年齢いくとどうしても戻りづらいです。
山川 義徳
これほぼ脳みそ筋肉というと何となく悪い印象ですけど、本当脳みそって筋肉と一緒で鍛えれば戻ります。
この鍛えるのも年齢いくと鍛えるのは大変ですけど、若いうちは戻りやすいのでなるべく若い時から気にしていただくといいのかなと思っています。
菅沼 名津季
ありがとうございます。皆さん今から始めるのがいいということですね。
高木先生も腸内細菌は変化するということだったんですが、どれくらいの期間腸にいいことをすれば腸内細菌は変化していくのでしょうか。
髙木 智久
ありがとうございます。今わかっているのは大体2ヶ月というのがわかっています。
2ヶ月くらいそういう食事を心がけたら変わる。もしかしたらもっと早く、例えば2週間くらいでも変わるかもしれないんですが、今のところ検証されている中で一番最短なのは2ヶ月です。
なので逆に言うと皆さんの腸内細菌というのは生まれてから3歳くらいで大体固まってきます。
その後年齢はずっと変わらずに少しずつ年齢とともに変化していきますけれども、それを2ヶ月で変化させることができるというふうに考えてもらってもいいので、
2ヶ月というのが長いように感じるかもしれませんが、意外と短くて変えることができるというふうに思います。
菅沼 名津季
ありがとうございます。2ヶ月頑張ると腸は変化してもしかしたら脳も変化していくのかもしれないですね。
ここで発酵食品とかが大事になってくると思うんですけど、関先生、なかなか調滑続けられないという方も多いと思うんですが、
手軽にとか簡単に2ヶ月何とか続けられる方法があれば教えていただけないでしょうか。
関 恵
まず一番根本はやっぱり味噌汁だと思うんですよ。
しかも朝にちゃんと味噌汁を飲むということを2ヶ月多分やると、今の先生の話で腸は変わっていく。
そうすると多分脳も変わっていくという意味では、味噌汁を毎日いっぱいちゃんと飲むということ。
もう一つは、じゃあどんな味噌でもいいのかという話になってくるんですよ。
大事なのは多分塩の質だったり、その味噌自体がちゃんとした古来の方法で作られている味噌かということ。
その2つのちゃんとした味噌をちゃんと摂るということがまず一つの提案です。
あとはもうとにかく腸内環境で多分、毎日毎日ちょこちょこやっていくということが大事なので、
毎日私たちがあんまり無理なく摂れるものっていうのは、味噌汁だったりご飯の添え物なんですよ。
ご飯の添え物って結局漬物やと思うんですよ。
で、漬物ってなった時にぬか漬けをちょっとやってみるっていうのは提案したくて、
さっきの落参酸性菌って、落参菌っていうのはこの床の中にも結構いるんですね。
空気が触れないところに落参菌っていうのは乳酸菌と一緒に増えていくので、
関 恵
ぬか床っていうのが一つの生態系になるので、
ぬか床っていうものをまず生活で2ヶ月だけやってみるっていうのもいいかと思います。
あともう一個だけ一番もっと大事なことっていうのは、
自分で自分の食事をめちゃくちゃシンプルでもいいから作ってみるっていうこと。
今回のテーマは健康寿命。健康であるということは、健康なものを食べるだけじゃないんですよ。
自分自身がそれで回復していかなきゃいけない。
回復するっていうのはおそらく、物を作る過程で起きると私は思っているので、
味噌汁を作る。それはフリーズドライでお湯を注ぐんじゃなくて、味噌汁を作るっていうことをやってみる。
ぬか床から野菜を出すということをやってみる。
多分そのことが腸内環境を私変えていくのかなと思うんですけども。
菅沼 名津季
ありがとうございます。
なんかお味噌ってすごい種類ありますよね。
はい。
選び方とかってありますか?
関 恵
選び方あります。
まず生きてる味噌を買う。
さっきから流通の過程で発酵は止められるんですよ。
止めなきゃ私たちメーカー側は行けないと言われるけれど、生きた味噌も売ってます。
小さな穴が開いてることがある。空気を逃すために。
そういう味噌をまず買うことが一つと、
いい塩。塩はめちゃくちゃ大事です。
ミネラル含んだちゃんとした塩を買うっていうこと。
それで作られた味噌を取るということ。
言い出したらキリがないけど、大豆は日本の大豆をちゃんと取ろうっていうこと。
その3つでものを選んだら、カタカナがいっぱい入ったものは買ってはいけないっていうことになる。
菅沼 名津季
ありがとうございます。
実は私も発酵食大好きで、家に数十種類の味噌置いてるんですけど、
研究もやってて置いてるんですけど、味全然違うんですよ。
お家の味噌を食べ比べてみると、原料で全く違うんだなっていうのも分かると思います。
手が込んだ味噌ってちょっと美味しいから、後で出汁足さなくても美味しかったりするので、
ぜひ味の面でも味噌を見分けるっていうのをしていただけたらなと思います。
せっかくなので、皆さんこの3人のメンバーがなかなか揃うことないので、
ディスカッションの方に移っていきたいなと思うんですが、
一番最初に発酵食で健康にいいよって言われてるんですけど、
なんで健康にいいか言える方いらっしゃいます?
健康にいいっていうイメージはある方?
そうなんです。これが現実で、何か健康にいいだけで、何で健康にいいのか分かってないんですね。
それをビジネスにしていくってすごい難しいなっていうのと、
あと海外の方に発酵食の良さを伝えるときに、
やっぱり海外の方ってそれってデータあるの?って聞いてくる方が多いんですよ。
それを伝えるのが難しい。
なぜなら皆さん、なぜ健康にいいのかよく分からないから、
何か健康にいいんだよねってなってしまってるんですが、
どんなふうにしたら、今分かっている発酵食の健康の良さとかっていうのが、
ここにいる皆さんに伝えられると思いますかね。
山川先生からご意見お伺いしていいですか。
山川 義徳
ありがとうございます。
たぶん皆さんも先生方も私の答えを期待していると思いますけど、
それを食べて脳が良くなりましたっていう事実があれば、
まずはいいんだなっていうのが分かりますし、
たぶん健康っていったときも、
実は本来健康っていったら脳だけじゃなくて体も全部含めて健康なんですけれども、
なんとなく、私はちょっと嬉しいことでもあるんですけども、脳科学者としては、
皆さんなんとなく健康で一番大事なのは脳って思ってくださっているので、
たぶん最後の出口を脳にするといいんじゃないかなっていうのが
手前味噌でもありますけども、皆さんの期待でもあるのかな。
一方でそのベースの体のほう、特に腸をどうしたらいいかは、
ぜひ先生方にって感じですよね。
菅沼 名津季
ありがとうございます。
ちなみに脳と発酵食っていう研究とかってされてるんですかね。
山川 義徳
実は今日ここに来させていただいたので、事前にちょっと調べたんですけども、
発酵食はまずなかったです。
ただし一個面白い論文は見つけて、それをさっき高木先生にいただいた、
腸内細菌層が多様な人のほうが脳は縮んでないっていうのはあったので、
おそらく腸内細菌層があんまり多様性がない方で脳が縮んでる方に対して、
発酵食を食べていただければ、いよいよBHQも復活するんじゃないかなって期待を持ちながら、
今日来ました。
めちゃくちゃ面白いですね。
菅沼 名津季
ぜひちょっと研究やってみたいところなんですが、
実際に超研究されてる高木先生から見て発酵食の良さとかっていうのはありますか。
髙木 智久
ありがとうございます。
皆さんが感じられている以上に、食品の研究ってめちゃくちゃ難しいんです。
っていうのは、何か一つの食品の良さを人間の体で証明しようと思ったら、
それしか食べない。
1日3食、例えば1ヶ月間、なんていう研究はできないので、
なかなかその食材を証明するのは実は難しいんですね。
とはいえ、いろんな方法があって、
発酵食品で腸内細菌における影響で一番大きな影響というのは、
やっぱり多様性が高くなりやすい。
多様性が高くなるというのは、我々腸内細菌を研究する人間としては、
どの腸内細菌がいるかということ以上に重要視しています。
人間の社会も、
何か一つの偏った意見が持っているような集団っていうのはやっぱり危ない。
危険ですよね。
ですけど、人間の社会もいろんな意見があって、
集団を形成している方がやっぱり健全なんですね。
腸内環境も同じで、いい菌ばかりいる必要もなくて、
なんせ多様な社会が腸内環境の中に、腸内細菌の中で構築できればいい。
発酵食品は間違いなくそういった部分には貢献できます。
菅沼 名津季
ありがとうございます。
人間の社会も今、ダイバーシティが大事と言われているけど、
腸内細菌もダイバーシティが大事ということですよね。
髙木 智久
腸内細菌を研究していると、
人間の社会と同じ現象がたくさんあるので面白いですよね。
菅沼 名津季
ちなみに、なんで発酵食を食べると多様性って増えるんでしょう?
そこって分かっているんですか?
髙木 智久
一応、理屈では発酵させる菌がいていると、
それが体の中に入ることによって、
あるいはその時に発酵されている食材もあるわけですね。
多くの場合は、味噌は大豆ですし、
そういった食材が一緒に入ることによって、
一つはお腹の中で、さっきお話ししたような落参を含めた炭素脂肪酸というのが、
菅沼 名津季
次のトピックに移っていきます。
高木先生も山川先生も先ほどみたいに、
町内検査をしてその結果をレポートで出してくださったりとか、
あとは脳を測定してその結果をレポートで出してくださったりしてるんですが、
ちなみに町内細菌検査を受けたことあるよという方。
脳の検査を受けたことあるよという方。
ブースで測れますので後でぜひ行ってください。
実際にこんだけ研究で成果が出ていて、
さらに測定するところまであるのになかなか皆さんに届いてない。
研究成果が社会実装されてないということなのかなと思うんですが、
例えば今日京都府の方も来られているので、
どういうサポートがあったら届くのか、
またはどうしたら社会実装していけるのか、
なんか壁があると思うんですけど、
その壁を取っ払うためには何があったらいいのかっていうのを
ぜひ教えていただければなと思います。
高木先生お願いします。
髙木 智久
町内細菌の検査ツールを社会実装するという意味ですかね。
我々のごタイプの判断をするようなものは、
実は社会実装も終わってまして、
これ自身は社会実装されています。
検診機関で採用されて利用されているんですけども、
皆さんが利用できるかというと、なかなか利用しづらいということで、
そこのハードルというのは、
実はこの町内細菌の解析をしたときに、
僕らレポートを出すんですけども、
そのレポートが一人歩きしてですね、
この町内細菌じゃないと、タイプじゃないと悪いとかいいとかっていうのを
うまく説明する、いわゆるそういう説明する立場の人と
つながっておいてほしいんですね。
でないとですね、気をつけていただきたいのは、
よく町内細菌を解析するサービス、
世の中にいっぱいあふれていると思うんですけども、
その解析の結果こうだったから、
このサプリメントがいいよ、
あるいはこういったうちの食品を食べてくださいとかっていうやつは、
基本的には避けたほうがいいです。
ただ単に解析をされて、
それに対してのアセスメントで、
食生活を変えていったらどうでしょうかという提案があるものを
皆さん受け入れてください。
そうすると見たら必ず皆さん共通しててですね、
まずは野菜と果物と発酵食品です。
この3点セットで町内環境は整えられることになっているので、
そのあたりが僕らが考える社会実装の中で危ない側面と、
皆さんに貢献できる側面かなというふうに思います。
菅沼 名津季
フラットに見ていただけるっていうのが一番いいところですね。
そうですね。
髙木 智久
あんまりその後にですね、
うちのこんなもんありまして、
これ食べてくださいっていうやつはちょっと
気をつけてもらったほうがいいかなと思います。
菅沼 名津季
ありがとうございます。
山川先生いかがでしょうか。
山川 義徳
ありがとうございます。
今のにそいつちょっと違う。
まず脳の話で申し上げますと、
おかげさまでBHQも彼は10年前に作ってて、
おかげさまで国際標準も取っているんですけれども、
残念ながら皆さん多分一人もほぼ知らなかったと思います。
先生方にもお伝えできていないのはあれなんですけれども、
一番やっぱりこの脳の状態が測れるっていう話の
面白さと科学的なブレイクスルーとは別に、
やっぱり世の中に出すためには、
やっぱりあなたの脳悪いですよとか、
あなたいいですよって言うだけじゃ間違いなく
誰も測りたくなくて、そうじゃなくて、
じゃあ自分がもし悪かったときには、
高西先生は気をつけながらっていうのはもうその通りなんですけども、
気をつけながらでも何しろ良くなる方法が絶対セットじゃないとダメなので、
私はこのBHQでいろんな取り組みさせていただいてますけれども、
そのときにいつも一緒にやらせていただく方にお願いするのは、
脳以外で良くする方法、今回であれば発酵食品を
ぜひ一緒に世の中に出していくときにさせてくださいと、
ご一緒にさせてくださいとこう言っているので、
多分それが一緒にできるといいなというふうに思っている次第でございます。
菅沼 名津季
確かになんか悪いですよって言われて、
じゃあどうしようってなりますもんね。
ソリューションとセットっていうのは本当に大事なのかなっていうふうに思います。
そこで言うと、なかなか脳を良くするためにとか、
発酵食品を取ろうみたいな結びつきができていないのかなと思うんですけど、
関さん、こういうことがあればきちんとセットで提案できるとかであったりしますか?
関 恵
そうですね、まず先ほど先生がおっしゃったように、
やっぱりどういう状態かっていうのがもっと分かると、
それはそれで一つのモチベーションになると思うんですね。
それは一つあるんですけど、もう一つはやっぱり、
食べることを健康のために食べようって思った瞬間に
食べる気が失せるっていうのも本能であると思うんですよ。
うまいから食べるっていうことに立ち戻るっていうことをやらないといけなくて、
そうすると何かね、たぶんすごくシンプルだけど本当においしいものってしみじみおいしい、
この感覚を具体的に体感するっていうことが必要で、
それをできれば例えば小学校、中学校で強制的にちょっと差し込んであげて
体で覚えさせる、あるいはものすごく簡単にとりあえずちょっと作ってみるって
大人になってからやってみる、めちゃくちゃうまいやんってなる。
そうするとちょっと自分の何かが変わるっていう、
たぶん少しもしかしたら分けたほうがいいかもしれないなと思っている。
食べることはもっと本能的で、もっと喜びであっていいっていうことを
割と大事にしながらこっちにつなげていくっていう風にしてもいいのかなと思ったりもします。
菅沼 名津季
なるほど、ありがとうございます。
なると先ほどの小学校の給食に入れていくとかだと、やっぱりどうしても
自治体の協力が必要になるってことですかね。
関 恵
そうですね、小学校とかあるいは職域ですね、
職場でちゃんとしたものが食べれるような仕組みを強制的に
行政がとってくれたりしたら何かが変わると思います。
菅沼 名津季
そうですね、最近だと会社の食堂とかも健康増進っていうので
健康経営っていう面から変えたりされている職場とかもあると思うので、
まさに小学校の給食から変えていって
職域するってのもすごい大事かなというふうに思います。
ちなみに山川先生、何かそういった国ができる施策として
こういうことがあったらというのはありますか。
ありがとうございます。
山川 義徳
ちょうどタイトルにも書いてくれましたけれども、
私は脳を図ることはおかげさまでいろいろできます。
でもそれを良くするところの出会う先って、
実は日々の生活側なので、去年は関さんみたいな
そういう仕事をしている方なので、そことの出会いの場を
すでに徐々に京都さん始めてくれてありますけど、
そういう場を用意していただけると、私たちもようやく
科学の物差しを提供する場があって、それを逆に実際に
そういうビジネスしている方が使っていただく、
こんな場がどんどんできると新しいことができるのかなというふうに
期待しているところでございます。