はい、こんばんは、石田衣良です。
こんばんは、武井宏奈です。
こんばんは、早川洋平です。
さーて今回は、まあでも大好評だったんだよね。
そうなんですよ。
この辺、小説家になるには小説家になろうというのをちょっとやったんですけど、
なんか、ちょっと生々しい話ですけどね、あの、もちろん視聴回数とか時間もすごく良かったんですけど、シンプルに、あの、有料版、そこで一気に見ていただいた方が、まあ今までちょっとありえないほど増えたので、
なんか僕らとしてもすごく、ね、あの、期待に応えられるんじゃないかなと思ってやりましたけど、本当に、まあ井田さんがね、前回の見てない方は冒頭見ていただければと思いますけど、やっぱりそのニーズというか、
うん。
いやでもさ、正直さ、全然考えてなかったよね。
考えてなかった。
いや、考えてみれば、まあ、小説書いてるから、そういう話はできるし、プロの現場のノウハウみたいなことはいろいろ言えるんだけど、
考えてなかったですね。
でも、そうそう、あまりにもね、自分たちにとって身近だったので、
東大元暮らし的な感じ。
そんなに、みんなに興味を持ってくれるとはっていうね。
うん。
あの、文学賞のね、あの、応募傾向とか、デビューの仕方はこういう形がいいみたいなので、
いや、もう中にいる人間にとってはもう分かってるんだよね。
見れかしてるから。
うん。
でも確かに外見たら分からないかも。
うん。
なので、今回はあれを見てくれた人からいろんな機嫌デビューが来てるんで、その話をするんですけど、
うん。
実際に書いて、これからデビューしたいっていう人は、その前回のやつをちょっと見てみてください。
あ、まずベースですよね。
はい。
出版社のどの賞が狙い目かとか、
うん。
賞金の話とか、デビューの仕方、ネット小説、ね、例えばナロー系とか、デブリスタみたいなデビューの仕方と、
もっと出版社のデビューの仕方っていう、その2つについて細かくちゃんと話をしているんで、
うん。
そこをチェックしてほしいかな。
うん。
これ、でもなんかこう、詳しいことはね、もちろん本編なんですけど、今ふと聞いてて思ったんですけど、
やっぱりこのすごくニーズがあったっていうのもそうですけど、なんていうんでしょうね。
やっぱその、小説家になるにはっていうことが、
今も昔も昔からやっぱ憧れる人たくさんいると思うんですけど、
うん。
その一方で、確かに小説家の書き方講座だったり、
うん。
イラさん以外の作家の方でも、たぶん小説家になるにはみたいな本、ちょっと書いてる方もいると思うんですけど、
でもそれでもあまりにやっぱりその需要に比べて、そういう意味での供給というか、その慣れるっていう意味の供給じゃなくて、
なんか本質的に担当してる情報というか、そういうものがやっぱ少ないんですかね。
そうだね。
だから大体は、その小説の書き方をどうこう、
うん。
っていうことが多いんですよ。
あー、なるほどなるほど。
文章の書き方。
多いですよね。
書き方っていうんだけど、でも究極のことを言うと、そこは教えられないと思う。
あー。
あー。
確かに。
それよりは、自分の質に合っている章を選んで、コツコツ書いていくっていうことが大事なんで、
うん。
まあどちらかっていうと、書き方はHowではなく、方法の方を教えた方がいいと思うね。
うん。
どこを狙おう、何年間か頑張ってみるんだったら、どういうやり方があるかみたいなことの方が大事だと思うんだよね。
もっと、さかのぼって考えてみようか。今から1万年とか1万5千年前、日本で最終生活をして暮らしている。山で木の実を拾い、きのこを拾い、海に行って、魚はなかなかとれないから貝を拾い、食べて生きている。
はい。
でも、はっきり言ってさ、最終生活って、季節のいいときは、ちょっと働けば、飯なんて食えちゃうのよ。
うん。
貝を拾うの楽だから。
うんうん。
木の実はたくさんあるし。
はい。
で、たまにいる人ってね。
そう言って、夜さ、焚き火を囲んで、みんなで、まあ、ぼんやりするわけですよ。
うん。
めっちゃめちゃ退屈じゃない?
はい。
想像すると、そうですね。
そう。
火をひたすら見る。
スマホないしね。
ない。
ネットフリックスないし。
ない。結局のところ、その中で一番簡単にできるのって、歌か踊りか、おしゃべりしかないの。
うんうんうん。そうですね。
うん。絵を描くにしたって道具がいるし。
うん。
ね、歌やおしゃべりだったらいけるんで。だとしたら、なぜ人は歌があるんですか?歌って何ですか?とかさ、小説とか。
うん。
小説とかお話って何ですか?っていうのと一緒で、ともかく退屈を紛らわしたい生き物なんですよ、人間って。
うんうんうん。
暇だし退屈だから。
うん。
この世界ってそんな面白くないんで。
うん。
なので、僕はなんか小説ってそれだと思います。
うん。
で、ところがそうやって面白いだけでいいやって思ったのに、それに例えば一族の神話だったり、それぞれのね、社会の大きさだったり、人間関係、恋愛だったり、親と子の絆だったりっていうのが、
どんどんどんどん入り込んで複雑に成長してきたものが小説なので、
今となってはないことは考えられないし、はっきり言って、一生小説を一冊も読まないで死ぬって不可能だからね。
うん。
まあ、もちろんそれをやってもいいけど、とんでもなくちょっと身近な人になってしまうので、そう考えるとなんかすごいよね。
うん。
一つのなんか大きな川の流れの中にいる。
いや、本当ですよね。
うん。
でも今、今の話なんかすごい想像膨らむというか、やっぱり思いを馳せますよね。
うん。
こう、世界最古の長編小説っていうとね、源氏物語とかって言われてますけど、まあ短いものであればもっと昔から当然あるわけですよね。
もう山のようにあるし、その頃、ほら文字がない民族もいるので、語りだけで残っている神話とかもたくさんあるから。
ああ。
そうすると、その小説のこう生まれ方、あり方の根源みたいなものは今お話しされましたけど、
イラさんが考えるプラスアルファ、変遷も含めて、今の時代に小説がこの世界に必要な価値、意義とかっていうのは、
うん。
今の時代というと何かありますか?別に。
やっぱり一番のその存在理由は、変わらばん的なことだと思うんだよね。
もう。
うん。だから江戸時代だったら、例えば八百屋の娘が恋をして、その恋に敗れて街に火をつけてしまった。
そういう実際の事件があったっていうのを小説の形にしてみんなにばらまいたりするじゃない。
うん。
今だったら、例えば警察の内部での不正があった刑事同士の戦いがある殺人犯も出てくるみたいな形にもなるじゃない。
うん。
なので、小説の機能として今一番大きいのは、社会がこんな風に変わっているんだってことをちゃんと知らせることだと思う。
うん。
で、今、日本の小説の力がなくなっているのは、そこが弱いだと思う。
あー。
いやー。
面白いですね。だから、変わらばん的なっていうと、ある意味、ノンフィクション的なことをフィクションで伝えるっていう。
例えば、松本清張とかさ、誰も彼もがおおーって言って手を出していた。
うん。
例えば、小松左京のあの日本沈没。
はいはい。
あれもなんか、日本人の運命論みたいなことを作ってるわけだね。
うん。
ああいうような世界との、なんかくっつき方がないよなーって思う、最近。
あー。
うん。
癒される話はいっぱいあるけど、
うん。
確かに。
その社会の新しい変化を救ってるってことがあんまないかなーっていう気がするなー。
まあ、いい意味でも、まあ悪い意味でも言ったら、まあそうですね、なんかライトな感じなものはあるけど。
うん。
なんかその結びつきっていうのは確かにそうかもしれない。
そうだねー。で、純文学っていうとその人間存在の深いところにおりすぎるんで、正直言って人間なんてさ、そんな深いところにおりちゃったって大していい、ろくなもんなんてないんだよ。
降りれば降りるほどそうか、意外とそうか。
そう。うん。別に普通のものが出てくるだけだから死にたくないとか、ね、幸せになりたいみたいなことが出てくるだけなんで、ある種の病気とかね。
うん。
なので、なんかもうちょっと、なんかなー、なんかないかなっていう気がするんで。
うーん、なるほどなー。
いや、でも今の人はどういう答えを期待してたのかなー。
どうなんでしょうねー。
まあ、でもシンプルにもらってたんであれですけど、でもー、どうなんでしょうね、まあ井田さんも以前からおっしゃってるような気がしますね。
やっぱなんかこういう時代こそというか、まあよくあるね、ビジネス書とかハウツーなんかよりもよっぽどこう小説の、今すぐ役に立たなそうなことの方が実はすごく、まああえて言うと役に立つというか。
だから。
うん。
そこがやっぱり一段深くなるよね。
うーん。
もちろんね、今こうやってコロナで流行っている時代だから、ウイルスの疫学的な勉強とかね、まあ分子生物学とか今面白いんでいいんだけど、やっぱりあの神のペストだったりさ、デフォーのまあペストもあるし、そういう古い病気のことを描いた小説とか面白いもんね。
うーん。
なるほどなー。
面白いですよね。
なんかそのさっきの河原版っていうのは、そのまま事実を事実として伝えるよりもちょっと。
伝えるよりもちょっとフィクションというか小説、物語にした方が人々には残り語り継がれる。
そうだね。やっぱりそこにはキャラクターとストーリーっていうすごい力があるから。
うーん。
誰もが肩入れしたくなる、そのヤオヤオシティでも何でもいいんだけど、そういうヒロインを作り、そこに悲劇を絡ませてさ、でその火事のせいで何十万人っていう江戸の市民が死んだなんてことになったらさ、一読忘れられないすごい話になるじゃない。
うーん。
もう一つぐらい質問。
じゃあヒロインさんも今度選んでもらっていいですか。
はい。
面白い話とつまらない話の違いは何ですか。