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2016-11-17 18:08

第82回『質問:経営と現場が真逆のマネジメント!?~園長を含めた古株社員と、若い保育士の保育のやり方が真逆で悩んでいます~』

第82回『質問:経営と現場が真逆のマネジメント!?~園長を含めた古株社員と、若い保育士の保育のやり方が真逆で悩んでいます~』 井上健一郎が、組織・人に関わるあらゆる問題をわかりやすく解説する番組です。
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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中小企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、
井上さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、質問が来ております。
あ、そうですか。
ご紹介してよろしいでしょうか。
はい。
では、参ります。
ちょっと長いのでお付き合いください。
はい。
井上先生の言葉にとても支えられていますよ。
ありがとうございます。
現在、保育士、主任をしています。
園長を含め古株の社員は、子どもに寄り添う保育をしようと努めているのですが、
若い保育士は、人が増えないとできない、環境が悪いと不満ばかりで、
私たちが考える保育と真逆の保育をしており、
どうしたら自分たちの思いが伝わるのか、行動を変えることができるのか教えていただきたいです。
補足させていただきますと、保育園の規模は70名程度、職員は20名ぐらいです。
できれば追加で質問をさせていただきたいのですが、
会議や打ち合わせの中で、どのようにしたら本質を探ることができるのか、
ぜひ教えていただきたいです。
会議や打ち合わせの中身も、今現在は報告だけで終わることが多く、
意見を述べることがあっても積極的な感じではなく、
若者も含めてどんどん意見が出てくるような活気のある会議、
打ち合わせをしたいと思っているのですが、
どのようにしていけばよいのか教えていただきたいです。
その中で、私たちの思いと他の若い職員と連れがある場合、
どのようにしていけば理解してもらえるのかも教えていただきたいのですが、
どうしてそうするのかと思うことばかりで、悩むことが多いです。
子どもたちを怒ってばかりの若い職員を変えていきたいのですが、
なかなかうまくいきません。どうぞよろしくお願いいたします。
質問3つぐらいあるね。
保育士の方ですね。
幼稚園なのかな?保育園なのかな?
保育士?
保育園です。
保育園の規模って書いてありますね。
保育園と幼稚園と若干テーマが違ったりしますね。
保育園の方はゼロ歳児からもいたりするし、
どちらかというと教育の場というよりは、
ある種母親の家庭の延長が保育園の場合は必要なところもあるので、
その辺は大変なことが多いでしょう。
私も時々こういう保育園の先生たちとお話しすることがありますけれども、
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怒っちゃう先生とかって結構いるんですよね。職員の方でね。
この質問の中でいくつかが見える、いくつかのポイントが感じられるので、
一回で終わるのかな?みたいな感じもありますけれども、
一面からちょっとわかる、若い保育士さんたちの状態、
人が増えないこと、環境が悪い、とか子供たちが怒っちゃうということで言うと、
若干人のせいにするというかね。
なんかそういう部分があるんじゃないかな。
若い保育士さんたちがね、
人が増えないからできないんですよとか、環境が悪いんですよとか、
子供たちがちょっと怒っちゃったり。
自分は悪くないんだけどっていうね、人のせいっていうの。
っていうふうに他に目が向けてるというか、
方向先を向けてるというか、っていうところがあるので、
こういう人たちってどちらかというと、
ある意味の精神的な自立みたいなのが弱かったりするんですね。
確立されてないから、自分がしっかり持てていない分だけ不安も大きいので、
人のせいにしちゃう。
自分のせいとして取り合いきれない。
っていう弱さがあったりすることがあるので、
その辺の部分から考えた場合は、
じゃあ精神的自立とか、
自己確立みたいなのが弱い若い人たちをどうしなきゃいけないかっていうと、
一番最初にやってやれるといいのは、
やっぱり自己承認っていうのかな。
自分は自己肯定って言うんだけど、
自分のここはいいことなんだとか、
自分はこれができるんだとか、
そういうことができる方がいいので、
テーマは自己承認、自己を自分で認めることね。
自己肯定感を掲げるとか。
なんかそんなような感じ。
社員の方って当然経営者とは違って、
やっぱりそもそも組織に依存してしまったり傾向が強いので、
自立しきれない方ってどこも多いですよね。
それで言ってまさにおっしゃる通りで、
自己承認ができないとか、
自己肯定感が低くて、
結果的に他人だったり、組織だったり、
いろんなものに寄りかかりすぎるとか、
依存するって多いと思うんですけど、
その自己肯定感を高める必要がある、
社員を抱えてる上の方々って、
世の中ほとんどみんなそれで悩んでるぐらいに、
ここ苦しんでると思うんですけど。
なので、保育士さんで、
ちっちゃな子供たちを相手にしているから、
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余計そういう言葉が出ないんだろうと思うんだけど、
実は大切なのは保育士さん側の成長なんだよね。
子供たちの成長の場面にいるから、
自分たちの成長だっていうテーマ設定って、
なかなか言葉として出てこないんだろうけど、
自己肯定する、自分を認めていくっていうのは、
何のためかというと、
自分が成長するために、
どこかでここまでできるようになったかどうかを
確認する、その時にできるようになった、
が自己肯定になるので、
成長っていうテーマがないといけないと思う。
どういうふうにやって自分は成長していくのか。
だからこの時に大切なのは、
あなたはどうなりたいのかっていうことが
すごく重要だと。
ちゃんと保育士としての成長っていうことに、
焦点を合わせた対話がもっとなされるべきで、
どんなふうになりたいの?とか、
そうなりたいんだけど、
ちょっと人が少ないんで今できないんです、
っていう話であれば、
いや、じゃあ人が少ないんだけど、
こういう保育士さんになりたいんだったら、
それって今できることなんだろうね、
っていう会話に変えられると思う。
目標が上に来るので。
だからやっぱりどんなになりたいか、
やっぱり正しく子どもを指導できたいとか、
子どもが健やかに育つためのお手伝いがしたいとか、
とにかく私が何か言ったらピッて言うことを聞くような、
そんなクラスにしたいですとか、
何でもいいんだけど、
そういう何でもいいから自分の目標を出させ、
その時に自分たちには思いがあると語ってらっしゃるので、
寄り添うということがテーマじゃないと思うんだよね、
本当は。
園長を含め古川の職員は子どもに寄り添う保育を
しようと努めてるんだけど、
子どもに寄り添うっていうのはやり方であって、
その保育をすることでどうしたいかがある。
寄り添うことを通してどうしたいかっていうところですね。
その話と若い保育士さんたちがどうなりたいかっていう話、
その次元で話していかないと。
例えば子どもに寄り添うことでどういうことなのって言ったら、
母親から離れて保育園に来てるんだから、
この場では全部自分をさらけ出すって、
なおかつ僕は若い子たちなので、
エネルギー豊かに意欲的に物事に取り組めるような
子どもを育てたいんだっていうのがテーマだったら、
意欲的な子どもを育てようっていう園の指導があるとしたら、
そしたらどうしたい?
意欲的な子を叱ることはないよねって話になってくるんだと思う。
なんで叱ったの?
だって全然やろうとしないんですよ。
そうか、意欲的じゃないって感じたのねっていう会話で、
でも叱ったって子どもって変わんないよねっていう話だと思うんでね。
なるほど。
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会社というか保育園としては寄り添えてるのかとか、
それってちゃんと寄り添えてないじゃんみたいな話はしちゃってるのかもしれないですけど、
そこはある意味がないってことですか?
意味がないっていうよりも寄り添うことの目的。
それと寄り添うって何?っていう具体的。
寄り添うは課題だと思うよね。
保育のテーマ。寄り添うんだ。
なるほど。
何のためですか?
寄り添うんだ。
え、具体的にはこの2つがセットなはずなのね。
そこの寄り添うことの目的というかその先と、
じゃあ何をするのかを示さないと寄り添えと言われても、
確かに寄り添い方っていろいろあるでしょ。
だってずっと、例えば自分のクラスに、
保育園だと2人くらいの先生体制だと思うんだけど、
例えばだけど2歳児くらいの子が5、6人いて、
一人一人をちゃんと見ることですよって言われたって、
だって手に負えないですよ一人では。
ちょっと足りないですよそこまでやるにはって、
思ったら人は足りないって言っちゃうんで。
なるほど。
でも寄り添うということは何かというと、
その子の気持ちになることなんだと思う。
その子の気持ちでもっと気持ちが前向きになるような、
こうに向けてあげたいねとかせっかくなんだから、
いろんな子たちがいるんで協調性みたいなのを
育ててあげたいというのが園の方針であれば、
協調性のためだったらどこまで、
今物理的に全員をずっと見れないにしても、
どこには注意しなきゃいけないかっていうことを、
具体的なテーマにおりる。
協調性を大事にする上での寄り添い方は何かって考えられるんですね。
そうそう。
テーマが投げらっかけられてないんだと思うんでね。
若いお子さんたちに対して。
なるほど。
暗黙の了解で園長と、
ここで書いてある古株の職員の方たちは、
暗黙の了解でこんな雰囲気だなって思ってると思う。
でも若い人たちは言葉にしないとわからないので、
具体的に。こういうことです。
だから怒ってばかりの若い職員、
なぜ怒っているのか。
で、怒っちゃいけないというよりも、
怒ることがどういう影響があるのか、
っていう話をすればいいと思います。
その怒り方だと、
例えば協調性が失われるのであればNCだし、
逆に協調性が高まる叱りであれば、
それはOKなわけです。
例えば協調性を阻害する行動を取ったので、
叱りました。
これが縁の方針に従ってますよ。
そこの上位概念というか、
方向性をしっかりと示す話はまず示さないといけないと。
それと具体的に何をするか。
行動レベルの話を両方知らなきゃいけないのかなと。
そうすると今回は質問が他にもあったんですが、
会議や打ち合わせの中でどのようにしたら
本質を探ることができるのか教えてくださいと。
だからさっきのテーマちゃんとした、
どこに向かうのか私たちはっていうのはあれば、
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そのためにどうっていう話になると思うので。
あと、報告だけで終わっちゃうっていうのはあるんだけど。
ありますね。
現在は報告だけで終わることが多い。
意見を述べることがあっても積極的な感じがしない。
今日は何々ちゃんがちょっと熱が出て、
途中で吐いちゃいましたとかね。
休ませました。
結構でした。
なるほどそうだったんだっていうね。
よくある報告だけっていうのは、
起こった事実情報を報告して終わるっていうのは多いんだけど、
特にこういう子どもたちを扱っているような世界では、
その事実の背景に何があったかっていうのが大切だと思う。
例えば熱出しちゃいました。
熱出ちゃって朝から熱があったの?
いや昼から出ちゃったんです。
昼から出たってどうしたんだろうね。
朝体調どうだった?
機嫌悪そうだった?
そういう状況をぐっと段々確認していくような感じで、
もしかしたら来た時から具合悪かったのかもね。
もしくは来て何かあったって言ったら、
いや誰々ちゃんと実は喧嘩しちゃったんです。
その後だったんです。
もしかしたらその時に気持ち的に強いストレスかかったのかもね。
どんな顔してた?
こんな顔してました。
そういう見えない世界に目を向けるような質問とか話をしていくと、
そのだけで会話量は会議の中でも増えるはず。
一旦小難しい話はなく、
その質問がどこに向かっていけばいいかとかいうのを置いといて。
だから背景背景。
こんなことがありました。
今日は何人お休みでした。
昨日は何人でした。
誰々ちゃんは、
お母さん今日は早く来れたので早く帰りました。
そう。
で終わるんではなくて、
お母さん早く来れたんだ。
どうだった?お母さん来た時いつもと何々ちゃんの表情は。
みたいなことを聞いて。
そこが子供の世界に質問を向けていけば、
寄り添う保育にもなるし。
だってお母さんいつもより早く来てくれれば嬉しいでしょう。
どうだった?
それは嬉しそうでしたね。
そういうのをちゃんと見といてあげた方がいいよ。
なんていうかよ。
なるほどですね。
それはもうぜひすぐできそう。
できると思う。
だからその報告で終わらせちゃいけない。
報告の裏にあるものとか、
その時の状況とか、
もしかしたら子供たちがいるので、
子供たちの感情はどんな動きをしていたかとか。
そういうのに思い巡らせるような質問をしている。
この方、最後のお時間が来ているんですが、
会議や打ち合わせの中で本質を探ることができる。
どうやったらできるかってありますけど。
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本質ね。
そもそも本質を探れた会議の打ち合わせってものがわからない限り、
何もしようがないと思うんですけど、
この辺りに関しては何かありますか?
多分、何のためにっていうところが本質なので。
以前の前回の会議でいうと、
共通と差異の共通の部分とか。
そこに寄りどころがないと本質にならないと思うんでね。
寄りどころがない。
つまり保育の本質って何とか、
子供たちと向き合うとは何か、寄り添うとは何かってさっきの話の
そこが本質だから。
寄り添ってないと思うんだけどなっていう。
いやでもそんなことないです。私頑張ってます。
これ本質じゃないよねって話でしょ。
そうじゃなくて、さっきで言うと、
うちでは必ず協調性ってことを子供たちにちゃんと定着させたいんだよ。
方針として。
ただどうなのっていう。
その観点から見て現場どうだったのか。
どんな感じだったのか。
寄り添うことも含めて定義に流れるのは、
感じ取るということだと思うのね。
特にちっちゃい子供はね。
保育士さんがやってほしいことは、子供を見て感じ取ってほしいのね。
この子は今どんな状況かとか。
だから感じ取るということについて、たくさん会話をしてほしい。
どうだったじゃなくて、どうだった、どんな感じだった。
それを見てどう感じたかを見てですか。
どんな雰囲気だったのとか。
どんなふうに思ったとか。
感じているものを表に出させるっていうのをたくさんいろんな場面でやると、
自然に聞かれるから感度が少しずつ高まっていくと、
寄り添うという意味が分かってくる。
つまり子供に目を向けるっていう意味だから。
だと思う。
なるほど。
なんかそんな気がするんだけどね。
非常に参考になるお話で、少し抽象的なところもあります。
今日の質問は多分そういう回答になると思うので、
今のお話を聞いて、
今度この方、井上先生のご勉強会にもいらっしゃるんじゃないかなと思いますので、
ぜひぜひいろいろお話をしたいですね。
楽しみにしてますが、
またその中で実際にやってみて、
トライアンドエラーして失敗したりしたら、
またご質問いただけたら嬉しいですね。
本日もありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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