1. 組織マネジメント研究所
  2. 第492回 「日本の社員エンゲー..
2024-09-27 18:22

第492回 「日本の社員エンゲージメントが世界最低!?

▼番組への質問はこちら

https://ck-production.com/podcast-contact/?post=pc_inoue

▼今回の概要

Gallup社のエンゲージメント・サーベイ/日本の社員エンゲージメントは世界最低/ネガティブ感情もグローバル平均と比較して同等または低い/怒り、悲しみを感じていないわけではない/穏やかな集団/戦略・戦術に参加させることの重要性/エンゲージメントと目標との関係性

サマリー

日本の社員エンゲージメントは世界で最低水準であり、調査によるとわずか6%とされています。しかし、ストレスや怒り、悲しみの感情は国際平均と比べて低く、無感動な状況が示唆されています。日本の社員エンゲージメントの現状が議論され、感情の乏しさと参加意識の不足が問題視されています。また、目標設定がエンゲージメントに与える影響についても触れられ、戦略的なアプローチの必要性が求められています。

エンゲージメントの現状
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中小企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今日も行きたいと思いますが、井上先生、今日はですね。
はい。
これ人材系では多分結構有名な調査だと思うんですけど、アメリカの調査会社のギャラップ社。
はいはいはい。
ステイト・オブ・ザ・グローバル・ワークプレイスという2024年度版の
情報がつい来ないが、今年に入って出まして、
日本がグローバルに対してエンゲージメントがどうだとか、感情面がどうなのかみたいな調査結果が出たので。
はい。
これはあれだよね。
エンゲージメントを語るときには結構出てくる話ですね。
そうですよね。やっぱりそうですか。
うんうん。
私はあんまりこの辺ちょっとアンテナが折れかけておりまして。
折れてるわけではないけど。はい。
そんなこんなでですね、今日はちょっと数字もご紹介しながらなんですが、
今井野先生ご存知なわけですよね、この調査は。
はい。
でまさにおっしゃってくださった通り、一つの指標でまず大事なのは、
多分日本という国の企業に勤めてる方々、社員さんたちのエンゲージメント。
要はこれは何ですか。日本語で言うと勝手に私愛車精神的なものかなと思ってるんですけど。
そうでしょうね。やっぱり愛車っていう言葉でいいと思うんですが、
やっぱり企業に参加することに対してどれだけ意欲とモチベーションを持ってるか、
その企業に対してどれだけ共感を持って参加意欲があるかみたいな、
そんなところだと思いますよね。
いうことですかね。
うん。だから愛車精神っていう言葉で、日本人だとわかりやすい言葉。
わかりやすい。ただ愛車精神っていうちょっと世代とかもあるかもしれないですね。難しいところですけど。
そんな中でこの従業員エンゲージメントというのがですね、グローバルの平均値が23%という中で、
日本がですね、世界最低クラスの数字を出しておりまして6%だそうですね。
感情面の分析
まあ低いってことですよね。
ただ他の数値もちょっと紹介していくんですが、
日常的にストレスを感じてますかという指標は、世界平均と変わらずですね、世界が41%に対して日本も41%。
だからまあそんなにストレス大国って話じゃないですね。
で今度は感情面で、日常的に怒りを感じてますか?っていうのがあるんですが、
これが世界が21%に対して日本が13%。
これは怒りをそんなに感じてないというふうに振ってるっていうことだと思いますね。
でもう一つの感情、今度は悲しみ。
グローバルの怒りを感じますか?ということに関してはグローバルだと22%に対して、
日本の平均がですね、8%。
だからあんまり怒りとか悲しみっていうネガティブな感情はそんなに高くない。
ストレスも軒並み高いというわけではない。
そんな中だけれども、エンゲージメントはやたら低いという構図が見えるかなという感じなんですけど。
このあたりからちょっと井上先生のね、お考えだったり受け止めとかを聞いていきたいなと思っております。
分かりました。
エンゲージメントの会社に対する共感性とか参加意欲とかみたいなことっていうのは、
もちろん高いほうがいいので、エンゲージメントを高めるということは各社さんの一つの共通の、
ある種人事政策的なテーマだっていうことはわかりますよね。
全世界の平均なので、エンゲージメントのトップクラスの国が、
果たしてその怒りとか悲しみを同じようにどう感じてるかっていう。
それも逆に言うとね、エンゲージメントがすごいトップスリーは、
日本と同じように怒りとか悲しみを低く捉えているのか、
それともエンゲージメントも高いけど、怒りと悲しみも高いよっていうことなのか。
ある種平均だけで語れないものは実はあるだろうなとは思います。
なんだけど、一つの特徴として日本のエンゲージメントが低い、でも怒りも悲しみも低いよっていうこと?
文化的背景とエンゲージメント
っていうところってなんだろうなって。
そうすると無感動な感じにも受け取れる。
そういう人たちもいなくはないだろうと思うんだけど、
エンゲージメントってどうやって高まるのかなって考えると、
私はエンゲージメントのテーマで言うと、
やっぱり参画させることだと思っていたりするんですね、一つの方向として。
つまりある意味の当事者意識が持てるかどうかっていうことが大事で。
欧米とかエンゲージメントの高いような国っていうのは、
やっぱり企業側からアクションが起きて参加させてるというよりも、
ある意味の参加意欲を持って積極的に関わらないと、
マイナスの評価が結構はっきりついちゃうよねっていうことも、片っぽであると思うんですよ。
評価と結びついてるんで、高くならざるを得ない環境?
文化とも言えるかな。要するに積極性が重んじられる。
アメリカなんか結構そういうところあるじゃない。
ガツガツと行くとか、エネルギッシュに前に向くとかっていうのを、
リーダーシップの一つの象徴に思ったりするようなところがあって。
やっぱり自分はすごいエネルギーが高くて、
これだけなんだぞということが良しと。
そういう姿が良しなんだということが前提となっていれば、
若干低くても、エンゲージメントが私にはありますという傾向の個体になると思うんですよ。
バイアスとしてね。
そうそう。そういう風土とか雰囲気があると思うんですね。世の中的なね。
エンゲージメントが高いことが良しとされるという風土があったら、確かに必然的に。
逆に日本人の場合って、愛車精神って、さっき遠藤さんが訳してくれたけど、
愛車精神みたいなことが、昨今で言うとちょっとん?って、
ちょっとそれって社畜じゃない?みたいな方向。
なんか自己犠牲とかいろんなことで紐づいて、ネガティブな印象がありますよね。
今いいこと言いましたね。
自己犠牲っていうところと、ちょっと愛車精神とかっていうのが、
歴史的に文化的に紐づいちゃうところがあって、
逆に言うと、すごくポジティブに会社好きですみたいなムードを出すほうが逆に良くないんじゃないかっていう。
背景はそういう、あるでしょ?文化、雰囲気的な背景っていうのは、違いはあると思うんですよね。
だからかっこつけるわけじゃないけど、ちょっと無関心予想みたいなね。
いや、世代的にもろにその世代なんで、熱量高いのダサいっていうか、
前のめりになるとちょっとなんかさ、っていう雰囲気出る感じがよくわかりますけどね。
っていうのは、背景にあると思いますよ。
23%に対して6%だっけ?っていうあまりの格差はあるので、
これはやっぱり少し解消していかなきゃいけないことではあるんだけど、
なんかことさら大きく取り上げて、大問題だよということで、
会社全体で総係で取り組んでいくべき課題だよねっていうことまで取り上げちゃうと、
ちょっと違うんじゃないかと。
それを表してるのが、怒りとか悲しみは案外低いですよっていうこと。
つまり、不満とか不安っていうものがそれほど強いわけじゃない。
すごくポジティブが良しとされていると、
そのエネルギーを失ったときの怖さとか、
それから逆に言うと、積極的に前向きなエネルギーに対抗するのが出てきたときの恐れとか、
いろんなことをやると、ある意味では怒りとか悲しみが裏に潜んでいる。
もしくはそういうことを感じる場面も、より多くなるっていうこともあるかもしれないですね。
さっき言ったように、怒りとか悲しみっていうのもあんまり感じてないとしたら、
これは無感情なのかっていうと、そうではないと思っていて、
そこは激しく、首になったりするっていうことは日本の場合はそうないので、
激しく会社にいられなきゃだめだみたいなエネルギーってのはあんまり働かないから、
ある意味穏やかな集団なんだと思うんですよ。
そういうことが、ゆるさだって捉える側面もあるけれど、
それがある種安心感みたいなのにつながっている可能性だと思いますね。
感情がないとか、さみ切ってるとか、
ロボットみたいになっちゃって心なくなってるとか、そういう話よりも……
ではない。
たぶん全然違い人ももちろんいるんだけど、
多くの場合、会社にいるということが、
すごく会社の中で競争して勝たなければっていう雰囲気が少ないんだと思うんだよね。
エンゲージメントの高い国と比べると。
社員エンゲージメントの現状
だから、ある種毎日の生活の延長に会社生活があるみたい。
ワーク・ライフ・バランスと言いながら、全然バランスっていうよりも一つみたいなぐらいに捉えてる。
ちょっと言い過ぎかもしれないんだけど、精神上ね。
だから怒りとか悲しみにつながらないことが多いんではないかなという気がしますね。
なるほどね。
これは一つの見方。
そうですよっていう分析論じゃなくて、
一つの見方としてそういうふうに考えることもできるよね。
冒頭あった全部を言うと、
人間として感情の帰国とかがあまりにもなさすぎるんじゃないのって、
淡々としすぎてませんかっていう見方も一つもちろんあるので。
なるほど。
そっちからだけ捉えると、本当の実態とはちょっとずれちゃうかなという私は気がするので、
今言ったようなことを言ってるんですけどね。
ネガティブな感情が低いということは、ある意味では良しとしなきゃいけない。
けれどこれも逆説的に言うと、
悔しいっていう思いが少なければ、ネガティブな感情もあんまり高くならないので。
悔しいって思うことっていうのは、ある意味やっぱり戦って負けるとか、
そういうことなので、戦いの場面は少ないのかもね。
それは戦ってないんじゃないかというのを。
この戦いっていうのは、ライバルと戦うみたいな誰かと競い合うっていう意味ではなくて、
ある課題に向かって一生懸命取り組むみたいな意味で捉えていただく。
自分との戦い的な方ですね。
どっちかというと、戦略的に戦術的な場に自分が自ら入っていくチャンス、機会。
それを勝ち取っていくような、ビジネスとしての勝ち取る場面って言ったらいいのかな。
そういうところに直接的に参加している割合は、もしかすると日本は少ないのかもしれない。
これが私が言う参加させるといいと思っていることですよね。
当事者ってキーワードもそのとき出てたものですね。
つまりこの課題ってどうしたらいいんだろうってことに、
どんどんどんどん社員が巻き込まれてみんなで考えていくようになると、
誰かが決めてる、上が決めてるっていうムードじゃなくなるので、
そうすると、これやったけどちょっと悔しいねって思いもあれば、
やったねってなると、やっぱりその会社組織に帰属してることに対して喜びは増えるからね。
このステイト・オブ・ザ・グローバル・ワークプレイスの批准をしようには悔しさはちょっとない?
ないですよね。
どうなんですかね。確かに気になりますね。
うん。だから悲しさとか怒りっていうのが、ある意味僕がなぜそう言ってるかというと、
悔しさっていうことを表現している人もこの中にいるんじゃないかと思ったから。
そういう意味で言うと、悔しさも低いんじゃないかなという見方をしながら話してくださってるんですね。
なのでやっぱり、たとえばさっき冒頭言ったエネルギー主義に前向きに取り組むことが良しとされているところで言うと、
自ずとそれ私がやりますみたいな当事者意識、主役の場に自分を出すっていうことのエネルギーが強くなるから、
あれだけど、誰かが決めるねとか、その代わり決まったことに関してはちゃんとやりますよ、みたいな。
そういう帰属意識だと、そういう意味で言うとエンゲージメントっていうのは高くならないのかもしれないですね。
目標設定とエンゲージメント
そういうとこですね。
あくまでデータが平均値で出ているものなので、一概にどうこうって話じゃないので、
先生としてこれを一緒にどうやって見ていくかということでやってまいりましたけど、
次回ですね、目標管理の話をですね、ちょっと質問来ているんでしていきたいんですが、
なんとなく次回のためにということで、最後にエンゲージメントと目標ってどんな関係ありそうかっていうのをちょっとちょろっとしゃべって終わりませんかと思ってます。
エンゲージメントと目標っていうことで言うと、
ひとつのキーとなるところは、目標が何のために立てるかっていう。
それが、さっき言った私が言ってる戦略戦術に参加するという意味で立てる目標と、
それと評価のために立てる目標って違うと思うんですよ。
なるほど、確かに。
なので、評価のためだけの目標設定がすごく前面に出すぎると、僕は逆にエンゲージメント下がる傾向もあるんじゃないかと。
そこはちょっと要注意だと思いますね。
なるほどですね。
無茶振りしたかなと思いましたけれども、しっかりと次につなげていただきましてありがとうございます。
ということで、次回は目標管理の話として質問があるのでちょっといきたいんですけれども、
それは評価のためなのか、それとも戦略戦術に参加するためになっているのかどうなのかみたいなところの論点を一つにしながら話していきたいと思います。
楽しみにしていてください。
終わりましょう。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか?
番組では井上健一郎への質問を受け付けております。
ウェブ検索で井上健一郎と入力し、あからクリエイト株式会社のオフィシャルウェブサイトにアクセス。
その中のポッドキャストのバナーから質問フォームにご入力ください。
またオフィシャルウェブサイトでは無料メルマガや無料動画も配信中です。
ぜひ遊びに来てくださいね。
18:22

コメント

スクロール