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スピーカー 1
はい、というわけで今回は感想編、番外編っていうんですかね、リクルート編についてちょっと話したいなと思いました。
なんか結構、そのとき言わなかったんですけれども、僕のリクルートでやってたサービスのザッピングっていうものがあって、その話とかちょっとチラッとしたいなと思いました。
スピーカー 2
え、ザッピングって、あれ、俺知らない。やば、何それ。
スピーカー 1
これはですね、当時検索エンジンめっちゃ来てるよね、やばいよねっていうのがありつつ、地域検索とかブログ検索というか、いろいろ試した結果、やっぱりリクルートも大変だったんですよ。
スピーカー 2
そうだよね。
スピーカー 1
検索作るって大変なので、どうしよっかなってときに、僕が友達と作ったのがめっちゃシンプルなやつで、ブログパーツを作ろうと。
ブログパーツを作ると、そのサイトにどんな検索ワードで来たかってわかるじゃないですか。
このサイトはハワイ旅行とかで来てるなっていうのをまずデータとして取って、かつ滞在時間を見るんですよ。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
ハワイ旅行で来た人が長く見てるってことは、これ多分いいサイトだよねみたいなのをスコア化して、ハワイ旅行のブログランキングっていうページを作る。
スピーカー 2
あった、あった、あった。
スピーカー 1
っていうのをやったんですよ。で、これ作るの多分1時間半とかで作れて、ページも2枚ぐらいでなんですけど、延々とページが生成されていくので。
スピーカー 2
そうだよね。
スピーカー 1
1ヶ月で多分500万PVとか、そんな規模までいって。
さっきリクルートの話で出たような、要はこのサイトがハワイ旅行のいい記事がありますよっていうランキングサイトを自分たちで持てて。
そうだよね。
みたいなことができるっていうのを作ったっていうのがありましたね。
スピーカー 2
いやー、それさ、もう1回あるかもね。
結局あの当時の構想期であったのが、そういうふうに、いろんなクリエイターの方のページにパーツを埋め込んでいくと、結果的にそのページの作者にいいことがあるから、その情報を貸してくれ。
その情報で僕たちがポータルなりに中心点を作るから、僕らはハブになって、そのハブとしていろいろできるし、あなたたちは自分たちに合ったコンテンツがどんどんどんどんいいユーザーが来るようになりますって。
分散を置くことによってハブを作っていきましょうってモデルあったよな。
よく考えたらめっちゃ生成AIと相性いいじゃねえか。
スピーカー 1
そうですね。ハワイ旅行のランキングサイトに来てる人は上から順に読んでいくので、ブログの人も集客になるし、ブログ側には別にブログパーツといえば全然目立たないんで、サイトも汚さないのでお互いにめっちゃいいよねっていう。
スピーカー 2
そうですね。マニアックな話になるけど、サイトクロスリンクの話とか、第三者クッキーみたいな話もあるけど、それに回避する方法いくらでもあるもんな。なるほど。
スピーカー 1
懐かしいなあ。
そうなんです。これいいのはGoogleが最初にスクリーニングしてくれてるので、スパムサイト全然入ってこないんですよね。
スピーカー 2
そうだよね。
スピーカー 1
上位にこないので。
やってましたね。
スピーカー 2
しかもお客さんの滞在時間とかでフィルタリングできるから、純粋にいいサイトしか集まらないもんね。
スピーカー 1
そうですね。
スピーカー 2
こういうのとかね、リクルートもこういうのできてるっていうのがちょっと面白いなあというふうに思いましたね。
スピーカー 1
リクルート編の中でやっぱり難しいのが、改めてリクルート編語を語らせてもらって、ためになるっていう前提で書くとすごく全部設計されてるような感じに聞こえるようになっちゃうよね。
そうですね。
でも一方でリクルートの良さって、僕とかケンスみたいな普通の会社だと雇ってくれない人間を、しかも割と自由に置いてくれて、なんか面白そうなことやってたら、じゃあこういう形の範囲の中だったらやっていいんじゃないって言って、割と事業のサブサービスとか作らせてもらったりとかしてたもんね。
スピーカー 1
そうですね。やっぱりそういうところの積み重ねも結構ある気がしますね。
スピーカー 2
そうだよね。いい意味の遊びがあるからね。
スピーカー 1
そうですね。あとやっぱちょっと思ったのが、最近工夫カンパニーさんってあるじゃないですか。元クックパッドの社長の秋田さんが。
スピーカー 2
秋田さんがやられてらっしゃる。
スピーカー 1
のサイトめちゃくちゃSEOに引っかかるんで、これ多分ね、結構リクルートキラー的な動きをやれてんじゃないかなと思ってます。
スピーカー 2
それは小腹に調査しろということですね。
了解。
スピーカー 1
工夫カンパニーのサイト見ると、やっぱり旅行とかもリトリップというサイトがメインになっているので、ここも引っかかるし、子どもとお出かけ系は行こうよってサイトがめちゃくちゃSEO強いんですね。
買い物系とかだと特売ニュースっていうのが今めちゃくちゃ引っかかるんですよ。とかで言うと、結構熟練した優秀な人たちがめっちゃやってるので、リクルートっぽいことをすごく上手にやってるけど、あんまり表ではまだ言ってない系なんじゃないかなと思ったので、気になってますね。
スピーカー 2
今見させていただいて、よくわかってんな。結局一番大事なことって、次の世代が何をやりたいかって新しくやりたいことがあって、その次の世代の新しいやり方にはまだコンテンツが比較的少ないわけですよね。
だけど、あともっと大事なことは、新しいことをやるときって新しい言葉が生まれるんですよ。それは、メリーの時代だったら割と形容詞が前髪パッツンだったりとか、裾夫婦だとか、そういうその時代の感性にあった言葉の使い方が始まるんですよね。
で、それをすごいちゃんとわかってんね、この人たち。今、ガーッて見てた。
スピーカー 1
例えば、ダイソーの100均おすすめ人気商品85選とかを2024年4月最新みたいな感じでやっていて、だからやっぱり、どんな新商品が出て何がいいんだみたいなものをバーッと見れるんですよね。
とかのコンテンツの作り方とかもめっちゃ上手ですし、その辺がね、非常に優れているなぁと思って、すげーなと思って気になってます。
スピーカー 2
そうですね。
しかもこことかはあれだな、比較的いくつかは前からあったサイトを買収してきて、そのオペレーションを作り直してみたいな形だから、やっぱ秋田さんの組織を作る力だね。
スピーカー 1
いや、すさまじいですよ。
スピーカー 2
すげーな、秋田さんは。
スピーカー 1
すさまじすぎて、ちょっとびっくりしてます。
スピーカー 2
いやでもやっぱこれがインターネットの良さですよ。
基本的にはSEOのスパムとかじゃなく、本当にお客さんにとっていいコンテンツであれば、それが目立つ場所に行くっていうのは当然のことだし、そうなった時に結局いいコンテンツでもお金に変わらないとメディアとしてプラットフォームとして持続的にならないから、
やっぱり読むことによって行動したくなる態度変容が起こるっていうことを、今の世代の方に合わせて今のメディアの形でやればこうやって伸びていくってことだし、しかもそれをやるスタイルっていうのが、
今パッと見たところだと、もともと割と長くやっててうまく動かなかったところみたいなのを、たぶん秋田さんが買収してテコ入れされてやっていくみたいな形で、どっかで話してもいいんけど、やっぱり執行と経営って違うんだよね。
やっぱり決まったことをやりきる人と、どうやりきれるように環境を作っていくとか、もうちょっと方向こっちの方がいいんだよねっていう、映画でいうプロデューサーとディレクターの役割が経営者と執行者の役割だけど、いい経営者でいい執行が伸びるっていうのを見ると気持ちいいね。
スピーカー 1
本当そうですね。本当にすげえなと思って。しかもさっき言ったように、ユーザーにとって本当に良いものを届けようねっていう圧倒的な正義がちゃんと根底にあるので、小手先じゃないんですよ、工夫カンパニーのサービスって。
スピーカー 2
本当にその通り。ここはもう既定の哲学、徹底的に作ってるんだと思うよ。
スピーカー 1
そうですよね。だから僕もやっぱりリクルートの哲学聞いて、やっぱ工夫カンパニーさんがすごく思い浮かびましたね。
スピーカー 2
そうだね。だからそういうふうに市場って大きいからさ。だから日本のスタートアップのもったいないところって、あそこが一社参入してるからもう諦めるみたいな声を割と聞いたりするんですけど、
じゃあその会社ってトップで何パーセントでしたっけみたいな話で。だから例えばマイクロソフトですらOSにおいては80%シェア取ってますけど、じゃあマイクロソフトってTeamsとかああいうものに関して言えばまだシェア20%しか取ってないし。
ましてやそれって100を5つに分けた20じゃなくて、こういう傾向ないものを選びたい人はこういう傾向を選ぶっていうふうには結局、椅子を買うときにハーマンミラーみたいな高級のフィットする椅子を買う人もいれば、僕みたいに自転車付きで漕ぎながら会議できる椅子が欲しい人もいて、
いろんな方向性あるから、やっぱり原理原則を分かった上で自分の味の出し方でいろんな方向性でまだまだでっかい強豪がいるからって諦めなくてもいいっていうのもあるよね。
スピーカー 1
っていうのがあるなと思っていて、その意味で言うとやっぱりリクルート編とか聞いたときに全然分析自体できてなかったなっていうのは思いました。
はいはいはいはい。
ただこの話をじゃあどこで手に入れたらいいのかも正直あんまり分かんなかったっていうのはありますね。
あー。
スピーカー 2
それはあれかもね。やっぱり質問、いやまあまあもともと僕はやっぱりその仕組みで転がり始める瞬間が好きっていうのと、
じゃあその転がる仕組みってどうやって出会ったのっていうのが好きだから、
人に会うとそういう、みんな大きくなった結果のところを聞くところが多いんだけど、
転がり始めた瞬間ってどんな時に感じました?みたいな質問するんだよね。
スピーカー 1
あーなるほどね。
スピーカー 2
どこで転がったって思いました?
その転がりって転がった瞬間と、この転がりだったらいけんじゃねーの?っていうのを思った時っていつですか?みたいな。
そういうのをずっとやっぱり、創業者の方に質問し続けるんですよね。
なるほどね。確かになんか後から分析すると計算のもとやってそうですけれども、多分大量の探索フェーズがあって、
スピーカー 1
3個試してなんかここハマったなを後から分析するみたいな順番なので、
スピーカー 2
この組み立て方で最初からやろうとしても結構うまくいかないっていうのはあるのかもしれないですね。
あるんでしょ。そうなんでしょ。
だから結果ハマった仕組みっていうのは、やっぱりとはいえ将棋とオセロみたいな話を前回ネットワークエフェクトのところでしたけど、
やっぱり仕組みってパターンがあるから、まあ定石としてパターンは知っておいたほうがいいんだけど、
最初からどの仕組みがハマるかなんていうのは、ハマることもあるけどハマらないことの方が多いので、
じゃあそうなった時にどう試行錯誤していくか。だから割と数少ないんですけど、僕も何社かクライアントを見させていただいていて、
ずっと口すっぱく言うのは、型を見つけて型を磨くフェーズと型に出会うために、どの領域に出会いに行くのか。
じゃあその領域に型に出会いに行くときに、型をどれだけ多様に散らしていくのかっていう。
やっぱ型に出会うためのフェーズと、出会ってから磨くためのフェーズって全然違うんだけど、これを分けて考えてる人少ないんですよ。
スピーカー 1
なるほどね。
スピーカー 2
寮芸庫だからさ、型に出会うっていうのは。ただ筋がいい場所をうろつかないと寮芸庫できないので、どう筋がいい場所で寮芸庫するかっていうのが型の見つけ方なので。
スピーカー 1
なんか破壊的イノベーションの起こし方っていう本が、そこがなんかすごい書かれてましたね。探索フェーズとなんだったかな。
スピーカー 2
探索と、領域の経営における、英語しか出てこない、エクスプロイティングでしょ。
スピーカー 1
そうかもしれない、それなのかな。イノベーションがどう生まれるのかみたいな話とかも書いてあって、そうですね、確かに。
スピーカー 2
そこら辺がやっぱり違うので、特に事業創造するフェーズって、目の前のまんま食べなきゃいけないから、今の型で磨いてお金にしていくっていう、
同時に新しい型、特に非連続な仕組みで成長できるところに至るための型っていうところを両方やらなきゃいけないからね。
深く分ける方の進化ですね。探索と深く分ける方の進化。エクスプロレーションとエクスプロイテーション。
スピーカー 1
リクルート編で言うとリクルートイノベーションの会社みたいな感じで捉えた人も多いと思うんですけれども、社内の人はやっぱりオペレーションの会社みたいな言い方を結構しますよね。
アイディアとか発想がすごいんじゃなくて、その仕組みを磨き上げる自分たちの方がすごいっていうふうに思ってらっしゃるのかなと思うので、そこもちょっと面白いなと思います。
最終的にはやっぱりアイディアって誰でも隠れるから、オペレーションで磨き込んでライバルが諦めるぐらいやっぱり磨き込む。
スピーカー 2
もっと言えば磨き込むってことは、そこにいる人が成長するっていうことなので、同じ優秀な人がいたら磨き込まれるところでやった方が成長するって思えるから優秀な人間も集まるようになるしね。