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2021-05-18 14:02

「暇と退屈の倫理学」最終回:自身の失恋を2時間語る人

日常をドラマチックに。神戸の街を彩る裸の銅像。

みき(@miki_apreciar
のぞみ(@CobeAssocie

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書籍紹介(Amazonより)

「わたしたちはパンだけでなく、バラも求めよう。生きることはバラで飾られねばならない」 明るく潑剌と、人生の冒険に乗りだすための勇気を!新版に寄せた渾身の論考「傷と運命」(13,000字)を付す。

  • 序章 「好きなこと」とは何か?
  • 第一章 暇と退屈の原理論──ウサギ狩りに行く人は本当は何が欲しいのか?
  • 第二章 暇と退屈の系譜学──人間はいつから退屈しているのか?
  • 第三章 暇と退屈の経済史──なぜ“ひまじん"が尊敬されてきたのか?
  • 第四章 暇と退屈の疎外論──贅沢とは何か?
  • 第五章 暇と退屈の哲学──そもそも退屈とは何か?
  • 第六章 暇と退屈の人間学──トカゲの世界をのぞくことは可能か?
  • 第七章 暇と退屈の倫理学──決断することは人間の証しか?
  • 付録 傷と運命──『暇と退屈の倫理学』新版によせて

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00:11
最後の方で面白かったのが、この本でも、私たちの観測できるものって消費が多いですね、みたいなことを言ったと思うんですけど、
最後の本でも、多くの人があんま贅沢できてません、みたいなことを書いてあったかなと思ってて、
そういう浪費をちゃんとするためには、自然にはできないから、訓練をしないとダメ、大切ですよ、みたいなことが書いてあったと思うんですよね。
で、私その贅沢を楽しむための訓練として、フィクション、映画でも小説でもいいんですけど、
本当は役に立つものだよなって思ってます。
それはどういう?
いろんな人の感情を知れる、やっぱ商品社会に生きてる人ってあんまり自分の気持ちとかに気づきづらいっていうのが私なんですけどもあると思ってて、
そういう時に感情を再現させてくれるっていうか、呼び起こしてくれる装置っていうのがフィクションなのかなっていうのはすごい思ってます。
けど、そんなことないかな。
これは個人的な話なんですけど、
私がやっぱり最近気づいたこととして、
私は多分自分の人生の主人公力みたいなのがすごい低いなっていうか、
何でもどんなこともドラマチックに語れる人と語れない人がいるなって思ったんですよね。
例えば、この前友達と喋ってる時に、
私からしたら単純に前から仲良くしてて素敵だなって思ってる人から自由に手伝ってよって言われて、
でも今結構アンケートも忙しいから、すごい興味あるしやりたいって思ってるんだけどどうしようかなって思ってるんだよねみたいなことを30分くらいかけて、
この人のことすごい素敵だしやりたいんだけど、
私これもしやったらすごい命削っちゃうんじゃないかって思って、
本当に命削ってまでやるべきことなのかっていうのをすごい迷っちゃってっていう風に喋っていて。
すっごいドラマチックに語るなって思ったんですよ、その時に。
自分のことを?
その出来事を。
って思った時に、私が今まで好きだった人とか恋に落ちてた人とか全員、
ドラマチックに語ってるだけだったかもって思ったんですよ。
振り返るな振り返るな。
私はドラマチックに語る力がないなって思った時に、
なんかそれってすごい贅沢なことだなって思ったんですよ。
で、私に足りないのはそれだったかもっていうか、
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何事も退屈しない秘訣は、
そのドラマチックに語る力っていうか、
ドラマチックに見る力なんじゃない?って思ったんです。
何でも。
ドラマチックに見るか。
話はふと変わるんですけど、
今日ちょうどこの本を読み返した時にふって思い出したんですけど、
私高校生の時に、
リンリンの授業みたいな形の代わりに、
聖書っていう授業があったんですよ。
国語算数、理科、歴史みたいなので、
聖書っていうのが週に2回あって、
それがリンリンの授業みたいな感じだったんですよね。
聖書も読んだりとかもするんですけど、
高校1年生の時の聖書の先生が、
すごい若い20歳の女の先生で、
あんまり聖書の話とかしなくて、
ずっと自分の自然の話してたんですよ。
2時間くらい。毎回。
その時に、
私はなんで授業料をもらって、
授業っていう形式をとって、
この人はこんな個人的な話をずっとしてるんだ、みたいな。
分かんなくて、
なってない先生だなとか思って、
まっすぐ寝てたんですけど、
寝ちゃってたからあんな詳細とか知らないんですけど、
今思うと、
あの先生超ドラマチック力高かったし、
伝えたかったらそういうことだったんじゃないかって思うし。
今思うとね。
そういう個人の実存とひも付けで何かを言ってたような気もしたから、
自分のことをちゃんと自分の主人公として、
感情豊かに捉えることの大切さとかもしかしたら言いたかったんじゃないかって、
寝てたから分かんないけど、
13年くらい経って、
そういうことだったのかな、ふっと思い出しました。
多分ですけど勝手に消化したかっただけじゃねえかっていう。
勝手に消化したかった。
ドラマチック力か。
私にとっては一つのキーワード。
ドラマチック力は退屈とは結構縁が遠そうだなって思いましたね。
なるほど、なるほどな。
違うかもしれないんですけど、
こんな面白いことがあってさっていうことを話す人いるじゃないですか。
なんとなっていることがあってなっていうのを言うのはドラマチック力なのかな。
エピソードトーク力強いとドラマチック力はちょっと違うかなと思ってて、
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そのサンプルは2ですけど、その2人の話ぶりを思うに、
本当に自分の人生にとって決定的なことが起きてるみたいな感じで話せるんですよね。
はたか見たら面白い話かどうかとかじゃなくて。
だからその熱意にこっちも引き込まれて聞いちゃうって感じ。
なるほど、なるほど。
村上春樹の私はあの瞬間から変わってしまったみたいな、
そういう経験をすごく持ってきてる。
そういうことかも。
でもなんか私はそんな力ほんとない。
むしろもうちょっと面白く話せんだろうみたいなこともじりじりと力強してしまうみたいなところちょっとあるから、
課題かもって思ったんですよね、ほんと最近。
エピソードトーク力でもしかしたら、
私は多分エピソードトークを自分で考えるのが好きなんですけど、
それは私の退屈しなさとは強く結びついてる気が今してきました。
一日振り返った時に、
今日こんなことがあってさっていうのを話すじゃないですか。
話したり形にしたりすると、
すげえ退屈そうなことでも退屈してないように話せるみたいなのがあって。
でもそれってまさに訓練ですよね。
その贅沢をするためには日常生活とかを豊かなトライアンスのためには訓練が必要だって。
だからそのエピソードトークしてることで、考えてることで訓練になってたのかも。
それはね多分すごいそうで、
例えば私今いる神戸市の市役所があるんですけど、
神戸の中央区にある三宮っていうのが一番大きいターミナル駅みたいなところから
ずっとまっすぐ大通りを行くと市役所があるんですよね。
市役所の真ん前に銅像みたいなのが建ってるんですよ。
いろんな人が作ったスタチューですよね。
タイトルは老人っていうタイトルで、
おじいさんが全裸でただすくっと立ってるみたいな映像なんですよ。
出てんだなそれ。
全裸全裸。
これポッドキャスターの映像を送れないのがあれなんですけど、
この冬オフィスに行くために歩いてるときに、
この老人っていう全裸のオッサンの首にマフラー巻いてあげてる人がいて、
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首なんだ赤くするところ。
そっちみたいな。
そこにはいろんなストーリーがあって、
神戸って街に植えられてるガイロジュがだいたい白い花をつけるらしいんですよ。
震災から復興するときに、
有名な建築家の人が、
この街には白い花が生えるかなみたいな。
桜とかそういうの植えるんじゃなくて、
白い花を何かにしようみたいなことを言ってたりとか、
新しく子供のための図書館みたいなのが興味にできるんですけど、
それも安藤忠雄の建築なんですよね。
市役所の真ん前にあるスタチューが、
1943年作の全裸の老人っていう。
全然。
どうしたみたいな話があるわけですよ。
もっとケアするとかあるんじゃないか、白い花にする代わりにみたいなことを考えたり話したりするときに、
これっていろんな訓練があって、
三宮には全裸の老人の銅像がありましたねっていう話し方をする話し方っぽい話もあれば、
安藤忠雄の芸術系のエピソードを知っているかどうかとか、
知ろうとしているかみたいなところで、
結構いろんな訓練の、
今のエピソードが面白かったかどうかは別にして、
このエピソードを成り立たせるためには結構な訓練が必要だなと思った。
確かに。
ってことは、老人っていうスタチューを、
「え、裸やんけ!」だけなのか、
それとも、それだけやっといて裸の銅像、
しかも、1943年戦争中に作られたものそこないやろ、みたいななつって、
私の方が贅沢に楽しんでる気がしますよね。
確かに確かに。
これは訓練。
日常を切り取る力高いですね。
でも、見たら絶対言うと思うんですよ。
裸はないやろって言うと、
素通りしてる人が多いので、
楽しいと思うんだけどな。
あとなんか、この話聞いたら、
神戸市出身の人って、
兵庫出身でしてないと神戸出身って言うみたいなのあるじゃないですか。
皆様、裸の銅像ないち、
素通りしてらっしゃる方ですね。
って私も思えるっていう。
あの裸の銅像についてどう思ってらっしゃいますか?
みたいな。
神戸の長田って、ちょっと西の方に行くと、
鉄人28号のすげーでかいのがバーンと立ったりするんですけど。
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大きいものがお好きなんですかね。
そうなんですよ。
長田は鉄人28号で、
むしろど真ん中の中国は老人ですからね。
大ハイウォーズですよね。
みたいなことを考えていると、
ミツアの言うこの贅沢、ドラマチック力っていうのは、
多分それの最多のものなのかもしれないですよね。
自分自身っていうものの覚悟を何かこう、
こっから掘り起こして、
自分の中に何かを作っていけるっていうのは。
大きなことを自分の根幹を揺るがすべきことだって思える力ってすごい大事だな。
ミツアのドラマチック力ってすごくいいキーワードなのかもしれないですね。
私にとってはすごくいいキーワードですし、
もしかしたら私みたいな人にはいいかもしれない。
現代における訓練は確かに、
エピソードトーク力みたいなのを鍛えるだけでも、
確かにいいのかもしれないですね。
それだから意味に転換したらいいなんですよね。
バズりたいとか受けたいとかじゃなくて、できたらね。
自分が頭の中で人間を癒すっていう。
っていうことのためだけにやれたら豊かってことですね。
そういう人間増えたら国としてはダメになりそうやな。
ダメな国になりそうやな。でも最高やな、そういう国。
私ももうちょっとやっていこうと思いました。
散歩とかよくしてるんで、絶対何かあるはず。
裸の銅像を探してください。
あとで裸の老人送っておきます。
わかりました。お待ちしております。
そんな感じ。またお願いします。
ありがとうございました。
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