1. ホンヤスキーラジオ
  2. #S2-5 美味しそうな文字の世界
2022-08-26 21:30

#S2-5 美味しそうな文字の世界

今回は、デザイナーのみかさんを迎えて「美味しそうな文字の世界」を覗いていきます


エディトリアルデザインの分野でも活躍している、みかさんが感じる、美味しいそうな文字の世界とは?


前回に引き続き、デザイナーのつぼたくんとともに、お送りいたします。


お便りはこちらから↓


https://onl.la/L3TiSmb



サマリー

今回のエピソードでは、ライターとしての経験を持つゲストと共に、美しい文字のデザインについて探求しています。文字の形や書体の特徴が、視覚的に食欲を刺激する要素となることを考察しています。また、文字のデザインと牛乳のイメージを関連付け、視覚的な美しさが食感や味わいに与える影響についても探求しています。特に、料理本やエッセイにおける言葉の表現が、読者に与える印象について考察しています。

雑誌の紹介
つぼたくん、あれ買いました?
あれ?
雑誌。
買いましたよ。
買いました?
はい。2冊買いましたよ。
2冊買ったんすか?
はい。
まじっすか?
えびたさんは?
買いました。
買いました?
買いました。
今、買いますよね?
はい。
ねえ、マーチンさん。みんな買ってますよ。
みんな買ってくれてるね。
ちょっと、説明してくださいよ。
あの、キッシーのご紹介でね、ライターさん紹介していただいて、
ストーリーっていう女性誌に、私が乗りました。
すげえ。
すごい。
すごい。はじめて?
はじめて、紙媒体に乗りまして、
パラレルキャリア、複数仕事をしてる人とか、キャリアの考え方とかの事例みたいなのを、一般の方から募集というか、取材して、
その中の一人、10人いるのかな?その中の一人として、紹介されたんですよ。
はじめて。
いやー、おもしろい。なんかもう、いろんな、ちょっと見ましたけど、いろんな方いらっしゃって、
でも、けっこう、一番こう、なんつうか、自由人な雰囲気だったよね。
自由人ってまたちょっと違うな。なんだろうね。
あの、おもしろいね。
うん。
そこがよかったっていう話でね、選ばれたっていう話もあったもんね。
そうだよね。そうなんですよ。
で、ちょっと一個エピソードがあるんだけど、職場の同僚の方が、お子さんがいて、教えたの。雑誌になったよって。
で、その同僚の方のお子さんと、私遊んだことがあって、で、私のこと知ってたから、雑誌をね、その子に見せたら、知ってるみたいになって、今その子、雑誌が愛読書になってて、学童とかに持ってってるらしい。
すごい。
かわいい。
ずっと読んでるんだって、呼吸って。
かわいい。
40代向けの雑誌を、幼子が愛読書にして。
パラレルキャリアのところ。
もうパラレルキャリア確定だよ。
パラレルキャリア、そうなんですよ。
というわけで、前回に引き続き、つぼたくんとみかちゃんにお越しいただいて、今回もお届けしていければと思います。
おいしそうな文字とは
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
せーの。
ほんやすきラジオ。
はい、こんにちは。マーチンです。
キッシーです。
ほんやすきラジオ始まりました。
この配信は、東京公園寺にある銭湯、小杉岩拠点に、本と本屋の魅力をゆるりと話していくトーク番組です。
というわけで、今回つぼたくんとみかさんでお送りしていきますのは、この企画。
おいしそうな文字の世界を覗いてみたい。
というわけでですね、本屋が好きな本屋好きな皆様は文字を見ない日っていうのはないと思うんですけれども、
今回はですね、デザイナーとして活躍されているみかさんとおいしそうな文字の世界を覗いてみたいなというふうに思います。
はい、お願いします。
おいしそうな文字って何?
何だろうっていう。
なんか私もこのお話もらってすごい考えちゃった。
おいしそうとは?
どこから出てきたんですか?おいしそうな文字。
なんか私的には、地図目とか文字の大きさとかバランスが整っているで、心地いいとおいしそうって思うんですよ。
なるほど。
ずっと味わっていたいっていうか。
でもなんかすごい感覚的だから、今回すごい考えて何だろうと思って。
まずおいしいって何だろうから考えて。
大事。
おいしいってまず味だけじゃなくて、食材の色とか食感とか匂いとか誰と食べるかとか、空間も全部含めて五感が満たされておいしいかなって思って。
文字でおいしいって何だろう?
哲学的な雰囲気にしつつ。
思ったときに、本の本文組だと、本の中の、よく本を読むときの縦組の文字だと、民調体っていうのがすごいよく一般的に使われるんですけど、
すごい抑揚があるんですよね。ひらがなとかだと特に筆使いの強弱があったりとかする。
そういうところがなんかおいしそうに見えてくるんですよね。
筆使いの違いでちょっと味があるみたいなイメージ。
あれですね、ゴシックだと文字の太さが全部統一されてて、今台本が手元にあるんですけど、これゴシックで書いてあって、それが文字幅が均一なやつがゴシックで、民調が文字幅が?
横幅が、横角が細くて、縦角がちょっと太め。
で、筆の入りとかにちょっと止まりのところに三角形がくっついてたりとかっていうのが民調体。
なるほど、なるほど。おいしそうなんだね。
おいしそうなんですよね。
今ゴシックと民調ってざっくり分けたんですけど、民調でも本によって使ってる民調体っていうのが違くて、それぞれ味があるっていうか特徴が違うんですよね。
っていうので今回ちょっとわかりやすいものがいいかなと思って、果てしない物語を2冊用意しました。
本屋すきラジオ
1冊はハードカバーの岩波書店さんのスリーブがくっついてるような布張りの大きい本。
これは中が茶色とモスグリーンの2色ずりになっていて、本自体もとても綺麗なんですけど、これが1冊。
わー、きれいな本。
で、もう1個比較用に用意したのは岩波少年文庫、文庫本の果てしない物語。
で、こっちは普通に炭一色のスリーで用意しました。
用意しました。
ちょっと回して見比べてもらいたい。
こっちすごいおいしそう。
でしょ?でしょ?
こっちって言ってると音声で聞いてる人に大きく伝わらないから、大きいハードカバーの方ですね。
口頭点がすごく大きい。
そう言われるとそうかもしれない。
たぶん皆さん物語は文章として読んでいるから、文字の形ってそんなに気にしないと思うんですけど、
いざ文字の形を見てみると意外とこんな形だったっけ?みたいなところがちょっと面白いかなって思うんですけど、どうでしょう?
うん、すごい違う。
全然違う。
内容をとにかく知りたいのが文庫版の話で、内容プラス情緒的なところも知りたいときに、
ハードカバーの本みたいなイメージがある。
まさしくそうなんです。
文庫版に使われている書体がもとやみんちょっていう、もとやみんちょのもとやほんとさんのホームページの方から書体の解説を引っ張ってくると、
文用の文字の黒みやつぶれを防ぐため、懐をバランスよく広くしすっきりとした印象の書体にデザインしています。って書かれているんですね。
懐っていうのはひらがなのあとかおとか丸々ところのその丸い空間の中、円の大きさを懐っていうんですけど、
懐が大きいと明るい文字って言って、え、なんて説明すればいいんだろう、難しい。
白い部分が多いから明るく見えるみたいな。
線同士が少し離れてる。
空間が広く作られていて、遠目でも視認しやすいとかで看板とかにもよく使われるんですけど、そういうところを配慮して作られている書体。
文字のデザインと感覚
で、一方の果てしない物語のハードカバーの方に使われているのは成功者書体っていう書体なんですけれども、この書体が結構面白くって、
成功者さんのホームページからまた引用させてもらうと、
成功者の書体の特徴はひらがなにあります。
やや細めかつ小ぶりでシャープな線質と独特のカーブを持ち、美しさがありますっていう風に紹介されています。
2倍って言っちゃったあれだな、デザイン性より高いみたいな。
そうですね。
えっと、この成功者っていうのが面白い書体で、
本とってライセンスを売ったりとかして、デザイナーが使えるようにやってるんですよね。
ライセンス契約したり、3品で売ったりして、デザイナーが自由に使えるようになってるんですけど、
この成功者書体っていうのは、成功者っていう印刷会社ですらないと使えない書体。
そういうのもあるんだ。
面白い。
なんかクラフトビールみたい。
そこでしか作ってないビールみたいな。
マーティンさんがさっき、文庫の方は情報として入れたいような文字。
で、ハンドカバーの方は情緒があるって言ってくれたのは、本当にそういうところで、
えっと、成功者書体さんの方は、ひらがなのカーブが本当に独特で、
一文字一文字見てると、「ん?」って引っかかることが多いんですよね。
もとか見てても、普通のもではない。
直線がすごい美しい。
ひらがなのフとか和音のウとか見ると、すごく他の書体と違う個性を持った形をしていて。
そうだね。
すごい個性的な形を。
文字の形がプロポーションって言うんですけど、横幅とか大きさが揃っていなくて、
漢字が大きくて、ひらがなが小さくて、みたいなガタつきがある方が、
実は日本語ってリズムよく読めるって言われています。
なので、そういう文字を追っていくのがすごく好き。
うまそー!みたいなのってどういう、
さっき語感を刺激するっていうお話をしてたけど、
どの辺、ひも付けとかってできそうですか?
さっき明るい書体っていうのと、抑揚なる書体ってあったと思うんですけど、
文字自体が持つ空間の大きさ、
プラス、文字を配置する感覚、文字感の空間のバランスが、
食事を楽しむときの語感でおいしいっていう感覚と、
私は似てるのかなって感じています。
伝わるかな?
プロのデザイナーの方だと、僕ら普通に文字を打ったらそのままだけど、
プロの方は一個一個調整されるっていうのは聞いたことがあるので、
相田君なんかもその感覚ってどうですか?今聞いてて。
おいしい文字っていう感覚で言うと、
おいしさの基準、文字をおいしいと感じる基準が違うと思うので、
僕の場合はおいしい文字って聞くと、
美味しそうな文字のイメージ
おいしい牛乳に使われている日本語で遊ぶフォントをすごく想像するんです。
ちょっとぽってりしてて、食べれそうな感じっていうのをイメージするので、
多分少し違うのかなと。
なるほど。おいしいものっていうのをイメージさせてくれる文字が。
そうですね。
面白い。
ぽってり。
ぽってり。
わかります。
よかったです。
何料理系ですか?
何料理。
でもやっぱおいしい牛乳とかだと、
短いものをバクって食べるから、
ぽってりしてたりちょっとインパクトがある文字の方がおいしそうになるんですけど、
本の文字って長くずっと楽しめなきゃいけないので、
割とこれに感じる私のおいしいは、
飴玉とか、コーンポタージュスープとか、
ずっと口の中に入れていたいな、
継続するおいしさかなって思います。
中華料理とかいうのが出てくるのかなと思った。
どっちかっていうとね、飴。
飴だったね。
飴か。
後味の良さとかはありそうですね。
なんか余韻っていうのかな。
口の広がる感じ。
なるほどね。
なんか読んだ本を味でたとえるって面白そうですね。
すごい。
おいしい。
よく考えると、本とかも物語を味わうとかっていう表現ってありますよね。
そう考えると、すごい表現として的確なのかなって。
確かに。
でもこの本、何味だったっていう話はしないよね。
しないよね。
味わうっていう話はするけど。
何味だった。
これちょっと苦かったわーみたいな。
後味悪いわーとかってある。
でもなんか芋たれするとかは言うかな。
確かに。
それは読語感がちょっとしんどいとかそういうので。
最近読んだ本で飴玉めっちゃ転がしたわっていう本ある?
飴玉めっちゃ転がしたわ。
料理と本の世界
ちょっと違う。
飴玉転がしたわってあんま言わんなって思って。
味わえたやつね。
味わえた。
最近じゃないんですけど、お料理の本で隠し味は旅を少々っていう、
枝本直美さんっていう料理家さんの食の旅エッセイみたいな本があって、
それが良かったですね。
文章も美味しいことしか書いてないんですけど、
訪ねた街の空気の匂いとか、そういうのがすごい書体とマッチして、
飴玉転がしましたね。
なんかそういう感じですね。
いいですね。
ちょっと坪田くんにも聞いてみようと思うんですけど。
読む本は結構デザイン書が多いので、飴玉転がしたわみたいなのは、
でも美しい椅子っていう本はすごい味わいながら読んでます。
有名ないろんな椅子が出てくる。
いろんな椅子が出てきます。
いいですね。
またマニアックな。
美しい椅子を飴玉転がしましたってすごいね。
椅子はいいですから、椅子は楽しいですよ。
そうなんだ。
岸井も椅子好きなんですか?
椅子好きなんですよ。
昔、大学生の頃に椅子の本とか買ったりはしてたので、
ただめっちゃ高いんですよね、いい椅子って。
買えねえなって思いながらずっと見てて。
1個だけリプロダクトじゃなくて、買ったりはしたことは?
何を?
アントチェアってあるんですよ。
あれも北欧の?
アルネヤコブセンがデザインした椅子です。
リプロダクト品。形だけ真似て作ったみたいな。
ですけど、それは家にある。
すごい。
多分マジ座ったことある。
座ったことある?
あるかも。
遊びに来てくれたときに。
東京時代ですね。
ああ、なるほど。
ちゃんとした椅子だった。
ちゃんとはしてないけど、
でもなんかそういう、
1個本とか漫画とかでもそういう椅子で出てくるので、
なんか椅子なしになっちゃってますけど、
そういう椅子知ってると結構面白いですよ。
へえ、そうなんだね。面白い。
椅子を味わう。
椅子おいしいですよ。
椅子はおいしい。
はい、というわけでお二人といろいろお話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
以上、おいしそうな文字の世界を覗いてみたい、のコーナーでした。
ほんやすきラジオ。
はい、というわけでエンディングになります。
坪田くん、みかちゃんいかがでしたでしょうか。
文字のおいしさっていうところは予想外のところだったので、
すごく面白かったです。
何も考えたことない。
考えたことない。文字の美しさとかは気にはするんですけど、
おいしさっていう観点は新しい基準だな、発見がありました。
みかちゃんはどうでした。
そうですね、楽しかったです。
料理の提供者。
文字に注目して本読んでもらえたら嬉しいです。
キシュはどうでした。
そうですね、ほんと面白くて、
坪田くんが美しいは考えたことがあるけどって話があったんですけど、
美しいだとちょっと幅が極端なイメージ、美しいか美しくないか。
おいしいだといろんなおいしいがあるから、
いろいろ味わえそうでいいなっていう表現だなと思って、
ハードカバーとかまた見直してみようかなっていうふうに思いましたね。
まーちんはどうでした。
私はですね、料理に例えたところがすごい楽しくて、
アメ玉転がすように本を味わいたいなって思った。
ぜひ転がしてほしい。
転がして。
それではお二人から何かお知らせがあるというふうに伺ったんですけども、
そちらもちょっと差し込んでいいでしょうか。
編集長お願いします。
はい。実はまーちんさんと一緒にやっているふむふむしゃからフリーペーパーが送還されます。
今日からダウンロードできるのでぜひご覧ください。
はい。ふむふむしゃって何とか、そもそも送還号で何書いてあるのとか、
そういったのが気になると思うんですけど、ぜひそれはダウンロードしていただいて、
本屋スキーラジオのツイッターアカウントにもそちらのリンク貼っておきますので、
ご覧いただけると嬉しいです。
コンビニで印刷できるようにしてあるので、そちらをご覧いただければなって思います。
はい。それでは本屋スキーラジオ、お相手はキッシーと、
つぼたと、まーちんと、みかでした。
あー美味しい文字読みたい!
21:30

コメント

スクロール