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みなさん、こんにちは。プロジェクトディレクターの石川由加子と、
編集者・ライターの杉田麻里子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない2人が、
都市に関する様々なグッドニュースをザックバランに話す場所です。
都市をテーマに、国内外のプロジェクトやトレンド、本、雑誌、スポットなど、
毎回気になるテーマをひとつ取り上げて、フリースタイルでおしゃべりしていきます。
Good News for Cities
今日はちょっとアプローチを変えて、
色?
そうですね、都市には色があるっていうテーマで、
都市と色について、都市が作り出す色について話していければと思います。
はい、きっかけとなったのが、この前、染色ワークショップに参加してきたんですね。
で、ルシー・ライ・ケニーさんっていう、もともとアルジェンチン出身のアーティストか、染色アーティスト。
自然素材のみを使って染色をしている、あとはプリントとかもやってるよね。
インクを作って。
そうだよね、のプライベートレッスンみたいなのにアムステルダムで2人で参加してきて、
で、楽しくね、布とかを染めていたんだけど、
その中でアムステルダムの色を抽出するしたワークショップというか、色見本みたいなのを見せてくれて、
こういった都市との接続の仕方とかもあるんだっていうので、興味を持ち始めて、
色々そこで学んだこととか、その帰ってきた後に考えたりとか、
学んだこと、調べたこととかをシェアできればいいかなと思いました。
都市から抽出される色って言っても多分色々あると思うんだけど、
このルシアさんの場合はファブリックがテーマで、
ファブリックだったりインクみたいなのがテーマで、
ほんまに民の周りに生えている植物とかから色を採集しているんだけど、
もちろんこの建物とかね、レンガとかもそうだけども、
その土地の土だったり、素材を作ってもちろん今まで作っていたと。
ただまあね、産業革命以降だったり今、
それが必ずしも地産地消というか、その土地で取れてその土地で素材となって、
その土地で使われるっていうわけではなくなっているっていうところに、
まあ問題があったりするっていうところもあって、
なんかその都市から作られる色をきっかけに色んなことを考えてみました。
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そうだね。で、ルシアさんのワークショップの話から先にすると結構面白くて、
場所も面白かったよね。
廃坑を利用したアガーラボだっけ?
クリエイターシェアスタジオみたいになっていて、
大きな印刷シェア工房みたいなのがあったりとか、
その中で彼女は90歳のバイオロジストのおばあちゃんと共同でスタジオを運営していて、
で、共有ガーデンみたいなところで、
染料がある植物を実験的に植えて、
それで自分たちはそこから採取して、そこから作るみたいなことをやってたりとか。
で、今回私たちは2つの違う植物だったり素材から色を抽出したんですけど、
1個がマダーっていう植物。
もう1個が玉ねぎの皮から色を抽出しました。
で、マダーっていうのは結構オランダでポピュラーな植物らしくて、
その植物の根っこが煮出すとピンク色になって、
煮出すとピンク色になるような植物で、
これも結構育てるのに3年くらいかかるっていうので、
量産するのは難しいんだけど、
ガーデンでも育てて使ったり実験したりしてるっていうのを使いました。
多分マダーってダッチペインティング、オランダ絵画とか見てたら、
多分ピンクとか赤とか大抵マダーなんじゃないかなと思った。
当時は自然素材で線量を取るしかなかったから、
ダッチペインティングあたりはまだ大活躍なんじゃないかなと思って。
面白かったね。
あとファブリックについて学んで。
いろいろなファブリックを見せてくれたんだよね。
その違いとかをね。
基本的には自然から採取した線量は、
自然のファブリック、動物性と植物性があるんだけど、
自然のファブリックにしかくっつかない。
ポリエステルとかプラスチック化学石油由来のものには、
色が融合しないみたいな話をしてたよね。面白かった。
あと本当にアサだったり、フェルトだったりとか、
素材によって同じ植物でも全然色が違うっていうのも、
これだけバリエーションが出るんだって結構シンプルに驚きだった。
面白かったね。
オニオンスキンが結構ビビッとな黄色でびっくりしたっていうのと、
まさかドスジャイロが黄色になるとかみたいな。
ドスジャイロが出てきたとき、何この汚いゴミ。
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今日これかーみたいな。
すごい綺麗な黄色だよね。
そうだよね。
アムステルラムの色を採取した1日のワークショップをやったんだみたいな、
色のサンプルを見せてくれた時は驚いて、
自然の色って茶色とか黄色、ちょっと薄汚れた黄色みたいなイメージが、
多くの人はあるみたいなんだけれども、
結構その紫とかちょっと青っぽい色とか、
なんか目が覚めるような黄緑色とか結構あって、
それは例えば黒とかも鉄を水に入れてしばらく置いておいた水を入れたら、
ちょっと化学反応で色が変わったりとかして、
それでちょっと黒っぽい色を出したりとか、
びっくりするぐらいバリエーションがあって、
例えばベスタパークって大きな公園があって、
そこにみんなで行って、公園から色が出そうな植物を持ってきて、
抽出して染めてみたみたいな感じでサンプルをしてたんだけど、
他の都市でもこういうことをやったら、
例えば渋谷でだったら、
そうだね、全然できるような色。
多分そこで出てくるダイバーシティみたいなのって、
その都市の生物対応性みたいなところにも関わってくるのかなとかさ、
あと季節によっても全然同じ植物でも違う。
彼女の話で結構面白かったのが、
近くのベスタパークって公園で、
春と夏と秋とかシーズンによって同じ植物を採集したんだけど、
全然こう違う色になったみたいなところで、
季節によってもその都市の日光、日の光の量とかさ、
そういうのでやっぱり変わるんだなと思って、
それも自分たちの周りの自然みたいなものに意識的になるきっかけだなと思って聞いてました。
そうだね。
あとはその自然素材を用いた染色技術っていうのの歴史が結構長かったんだけど、
1859年に発見されたこの人工塗料みたいなのがもう歴史を変えたみたいな話をしていて、
ドイツ人のサイエンティストがたまたま見つけたみたいな。
最初は紫色見つけたらしい。
そこからもう私たちが今慣れているような、本当にどんな色でも科学的に、
パントンカラーみたいなね。
安定的にこの色がいいですってサンプルで言ったらその通りになるっていうのができるようになったっていうので。
ラボで作られ始めたのが1859年以降なので、
その4000年くらいから人々はその自然染色を始めたと言われているらしいんですが、
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そうなるとその科学線量本当に130年くらい本当にこんな少しだっていうことが、
ちょっとそこら辺も無知だったので、こんなに短い歴史だったんだっていうのはすごく驚いたし、
やっぱりそれ以前の自然との関わりの中で生まれていた色っていうのにすごく興味が湧いたストーリーだったかなと思った。
そうだね。それを何かその都市との接続の中で考えた時に、
私は今アムステランも来る前は京都にいたんですけど、
京都の地域の色みたいな、京都って何て言えばいいの?
自然っぽい色合いのイメージがあって、もちろん自然とかも東京に比べてすごい多いんだけど、
なんかそれで色々調べていたら、京都における地域の色と街や、
っていう伝統建築の保存みたいなところでたくさん、いくつか建築に関しての論文とかを見つけて、
要は色彩から見た都市景観の分析みたいな形でいくつか出たんだけど、
京都に関わらず歴史的な場所って建築、都市を作る素材とか木とか石とか土とか、
あと竹みたいな植物だったりが建材として用いられていることが多くて、
それを当然地域とか風土を反映した素材になるから、そういった地域の色になるみたいな。
それが産業革命以降どんどん鉄とかアルミとかガラスとかプラスチックみたいなもので、
人工素材、人工塗料みたいなのも使われるようになるから、
どんどんその色のあり方みたいなのが変わってきてしまったみたいな話で、
確かに知り合いの建築家の方で、メキシコ、モントレー大学で建築を教えている方なんですけど、
メキシコの歴史的な外区の色彩研究みたいなことをされている方でさ、
なんでメキシコの街はカラフルなのかみたいなところを話していて面白かった。
メキシコは何?どこもカラフルなの?
エリアによって違う。
エリアによって違うと思う。私もメキシコがそんなに詳しいわけではないんですが、
メキシコってカラフルなイメージない?街並みとかもさ、
切り取られてるシーンはそういうのが多いかもしれない。
そうだね。メキシコシティの超街中にいた時とかは、
そういうことはカラフルみたいな感じなかったんだけど、
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もちろん都会化してるからさ、
多分素材もね、そういった人工的なものなんだと思うけど、
多分田舎の村とか行って、歴史的な街並みみたいなところに行くと、
結構一軒一軒の家がカラフルに塗り分けられていたりとかして、
その東さんっていう先生は、なんでそういった色が生まれたのか、
そういった塗料、染料みたいなのはどういうところから来ているのか、
素材は何なのかみたいなところを研究していて、
めっちゃ面白そうだなと思いました。
でもある意味京都の話しかり、
それぞれの国やエリアにその土地独自の色の起源みたいなのが絶対あって、
本来はそれを使って街の壁面を塗ったりとか、
街を作ってたってことだよね。
そうだよね。
日本の色みたいなのってどんなの?
そうだよね。
ルシーラさんも日本は至上ですみたいな感じで、
私めちゃくちゃ行きたいみたいな感じで言ってたけど、
確かに私たちも日本に行ったとき、
ものすごくこれに興味を持ったかと言われるとそうでもないんだけど、
ひょんだことからオランダで染色に興味を持って、
自分たちの文化の中に、
こんなにも豊かな色が実はあったんだってことを再認識するきっかけでもあったなと思って、
日本の色は皆さんも分かりの通りかなり様々な色があって、
日本語でもボタン色とか、
ナデシコ色とか、
ルリー色とか、
アサギ色とか、
その色分からないっていうような色んな名前があって、
なんかそういう日本の色は結構自然になぞらえた名前が付けられているみたいで、
300色ぐらいそういう微妙に違う色の名前があるっていうところと、
染料植物も2000種類ぐらいあるということで、
本当にこんなにも豊かな色を持っている土地だったんだなっていうのを改めて気づいたっていう。
そうだよね。
多分きっと生物なんていうのは植物の種類とかが世界中で環境破壊とかでどんどん少なくなっていて、
多分日本でもそういった傾向にあると思うんだけど、
それってつまり自然の色みたいなのがどんどん失われているんだなと思うと、
結構危機感を感じるよね。
なんかその話で、
基本的にやっぱりその多様な植物がないとこの300色近くの自然の微妙な色って出ないわけじゃない。
だからその植物を作る人や土地が必要とか環境が必要ってなってくるんだけど、
やっぱりもう一気に化学染料にシフトしちゃったことで、
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その植物の生産者とかも全然いないし、土地ももちろんいろいろなもので破壊されているから、
もうどんどん消えていっている色がたくさんあるみたいで、
そういう意味でも色を作ることによってその植物が生き延びていたっていうような、
その植物と人間の生活の関係性っていうのも、
この色一つとってもいろいろなレイヤーがあるなと。
そうだよね、確かに。
インディゴ、アイゾメとかも日本のいろんな地域で伝統的にされていたものが、
どんどんその後継者がいなくなったりとか、
そうすることでその土地のね、村だったりとか小さな町の風景とかも変わっていったりするんだなっていうのを考えていて、
オモヒデポロポロをもう一度見たいなと思いました。
オモヒデポロポロはまだ見てないんですけど、
なんでだっけオモヒデポロポロ。
オモヒデポロポロは主人公が田舎に行って、
ベニバナ産業が有名な田舎に行ってベニバナを摘んで、
黄色いお花だよね。
そうそう、黄色いお花。
私もそれを見るまで知らなかったんだけど、
それを摘んで発酵させたりとか潰したりとか、
そういうプロセスも全部映ってるんだよね。
当時は私それ、オモヒデポロポロを見た時にあんまり注意払ってなかったんだけど、
もう今回のワークショップを受けてから、
もうずっとオモヒデポロポロが頭から離れなくてさ、
なんかその、ベニバナ風景がある風景があり、
ベニバナ産業があるからこその道具だったりとか、
人々の営みみたいなものがありとか、
そういうのが面白いなと思いました。
そうだよね。
奈良の知り合いで古代染色とかをしてる人がいて、
その灰の話とかね。
私も福島の建築サマースクールみたいなところで、
インディゴダイン、藍染めをちょっと体験したことがあって、
あくずみ液に布を最初に浸すか最後に浸しておくと色が定着するとか、
ちょっと化学反応的なもので色が変わったりとか面白いなって。
それも知らなかった。
単純に煮出しで布をつければいいってわけじゃないんだよね。
その媒介液みたいなアルカリ性とかタニンとかも言ってたよね。
そういう媒介液を入れることでファブリックと色が絡み合って根付くみたいな。
それももちろん天然の、さっき言ってた灰から藁を燃やしてとかね。
水に鉄をつけてとか、色んなやり方があるみたいだけど、
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それも自然から作ってる。
やってみたいね、灰を作る。
昔は灰屋さんとかもいたらしい。
でももう今そのプロフェッションはなくなってしまってる。
面白いなと思って。
あと考えてたのは知り合いで京都で着る服、京都と東京で二拠点をしている方で、
東京で着る服と京都で着る服はなんか違うみたいな、モードが違うみたいな。
確かにそれあって、私コペンハーゲンからマドリッドに引っ越したことがあるんだけど、
その時の人々の服装の圧倒的なチェンジと自分が持ってる服がもう白黒ばっかり。
どっちが白黒?
北欧は白黒っていうか、モノトーンが多かった。
そういう、みんな若い子もシンプルモノトーンみたいな。
そしたらマドリッドに行ったら全然そんな服、ぐずもれるみたいな感じで。
でも絶対そうだよね、やっぱ東京の雰囲気、東京のモードとアムステルダムとかも全然違うじゃん。
全然違うよね、映える色とかも違うんだろうなと思って。
またメキシコの話になるんだけど、ルイス・バラガン、いつもカム。
建築家、メキシコでおそらく一番有名なモナニズムの建築家。
彼は地方主義みたいなことを言っていて、お気に入りの色が8個ぐらいあったらしいんだけど、
メキシコの太陽の下で、メキシコの空気の中でしか美しさを発揮しない彼の作品は、みたいなことを言っていて。
だからメキシコでしか作ってないんだよね。
なんかそれってすごい今のグローバライゼーションの時代に面白い考え方だなと思って。
例えばこの考え方で思い出すのが、20世紀の時代に、
土地の土、粘土みたいなので作られた家がバーって並んでて、すごい茶色いの。
その統一感と、この色は多分この太陽とこの気候に本当にそこでとれたものだからさ。
マッチしてるからこそオーセンティシティみたいなのがあるんだろうなと思って。
なんかその場所だから作れる色とか、出せる街並みの色合い、景観みたいなところっていうのは絶対あるなと思った。
あとあれだね、その光、太陽の光とかね、その感じもあるかもね。
なんかこうブライトな色が、太陽の光みたいなのがあって、
めっちゃ蛍光の色とか着てる人見なくない?
見ない見ない。全然見ない。
何色?みんな結構、でもドイツよりかはまだ、しかもドイツも地味だもんね。
地味だね。
地味だね。
地味だね。
地味だね。
地味だね。
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そうだね。
確かにセレクトショップとかに行って色んな服を見てこれ東京だったら着れる?ここでは着れないなみたいなことは結構あったりするから。
銀色のやつとかね。
そうそうそう。
そういう何か、色から年を切るっていうのも面白いなと思うし、やっぱり最近そうだね私たち自然とかにも興味があるから。
自然からね、見るときにみんなが時に見に来るような感じでしょうかね。
興味があるから自然と自然の中で生まれる地域の色みたいなところはちょっと考えたいなと思いました
例えばルシラさんとかね将来的に日本に呼んでその日本の街の色を抽出するワークショップみたいにやってもらってもいいかなと思うし
あとなんか彼女の友達でもあるオランダのアーティストカップルでディオンクルアイネの読み方わかんないんだけど
むずいむずい
けど彼らは雑草に注目して雑草と思って人間の役に立たないと思われて雑草と呼ばれる植物はでもいろんな特徴だったりいろんな効力だったりとか
専職に使えたりとかもしてそういった雑草ワークショップみたいなのをしてるらしいんだけど
ちょっとなんか例えば渋谷の雑草とか京都の雑草とかちょっと色みたいなところとも絡めながらそういったアプローチで考えるの面白いかなと思いました
そういう視点から都市を見るっていうとこでまた見えてくるものもありそうだよね
なんかなんかこうハマらないなKYっていうかなんかなんかしっくりこない建物とかもしかしたら本当に全く関係のない色を拾ってね
可能性もあるよね
と思いました
ちょっとなので皆さんもそういう目で自分の日々通う道だったりとかね街を見てみるとなんかもうちょっと違う見方が広がるんじゃないかなと思いました
そうだね
じゃあ今日はこんな感じですかね
今後もこの番組では都市をテーマに様々なおしゃべりを繰り広げる予定です
次回もお楽しみに