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皆さん、こんにちは。プロジェクトディレクターの石川由加子と、
編集者・ライターの杉田麻里子です。
この番組は、都市というテーマが好きで好きでしょうがない2人が、
都市に関する様々なグッドニュースをザックバランに話す場所です。
都市をテーマに、国内外のプロジェクトやトレンド、本、雑誌、スポットなど、
毎回気になるテーマをひとつ取り上げて、フリースタイルでおしゃべりしていきます。
今回は、食と建築の研究者、正田智樹さんをゲストにお呼びしています。
食と建築の研究者の正田智樹さんにお越しいただいています。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。ありがとうございます。
食と建築って、あんまりちょっと聞き慣れない並びかなと思うんですけど、
そもそもそうですね、なんか結構キャッチーでずっとお話ししたいなと思っていて、
まだみんな会ったこと、直接会ったことはないんですけど、
オンラインの世界でお話をしているっていう、すごいアフターコロナっぽい感じなんですけど、
コロナラッジ感じなんですが、そもそも正田さんを知ったきっかけが、
京都にある学芸出版社さんがノートをやってるんですけど、
そこで都市建築、まちづくりの20代、30代の本棚っていう企画をされていて、
それに寄稿されてたのがすごい面白かったっていうのが、
実はきっかけのひとつ。
引っ越したばっかりで、本棚も何もない状態で書いたんです。
あーそうだったんですね。
カロリーンスティールさんのハングリーシティとかを紹介されていて、
これは私たちも11回目のポッドキャストでも紹介させていただいた著作になってるんですよね。
そんな感じで正田さんに声をかけさせていただいたんですけど。
ありがとうございます。
そうですね。
まず、食と建築ってどこで結びつくのっていうところからお話した方がいいかもしれないんですけど、
食と建築、その食の生産をするときに、
伝統的な食の生産とか、今でもされている、
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いわゆる食の工房というふうに言われているところとかに尋ねていくと、
建築、食を生産するために地域の資源っていうのを、
風とか光とか熱とかっていう地域の資源を使っているんですけども、
その自然と食をつなぐ間に建築が生えることによって、
その資源というものを培造するとか、
そのある特殊な環境を作るのに建築が役立っている。
その建築の形っていうのは、主体が人ではなくて食なので、
とても面白い形になるんですね。
なのでその建築を見ること自体も面白いですし、
その建築が食を生産するっていうので反復されると思うんですけども、
それが反復されることによって生まれる風景っていうのも、
地域特有のものになるっていうのが、とても面白いと感じていまして、
そういうものを今日本で、
コロナが非常事態宣言が出てからあまり活動できていないんですが、
そういう活動調査を今日本全国で行っているという段階です。
食を作る過程で、その土地の自然環境だったり、
そこにしかない風景っておっしゃってたような、
建築を含めた人々の暮らしがどう作られているのか、
みたいなところを見てきたっていう感じなんですかね。
結構あれですよね、研究されていたのはヨーロッパとかが、
今前は中心に、私たちが記事を拝見させていただいたのだと、
ワイナリーとかそういうところを見てらっしゃったと思うんですけど、
具体的に食の建築ってどんな工夫だったり、
どんな特別なことをしているんだろうってちょっと思ったんですけど。
そうですね。
ちょっと写真をお見せできないのも辛いんですけど。
ちょっと皆さんのイマジネーションで保管していただきましょう。
そうですね。すごい饒舌に説明をしてください、風景の。
前回お話しさせていただいた事例をもう一回お話しさせていただくと、
皆さんが知っているものだと、でも分かりやすい事例だと、
ワインかな、やっぱりワインが良いかと思うんですけども、
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イタリアの北北部に、ピエモンテの北なのでミランよりもちょっと北のあたりに、
カレマ村という村がありまして、
そこはとても寒くて、ワインをとても生産できるところではないんですね。
ただワインの需要というのが都市部で高まったのが300年くらい前になるんですけども、
その時にここの村でもワインを生産したいという需要が高まりまして、
彼らがその時何を考えたかというと、
その寒さをどうやって克服するかということだったんですけども、
まず寒さに強いブドウということで、ネビオロシュという黒い実のブドウを使ったんですね。
それでもやっぱり耐えられなかったというのがあるので、
彼らが次に目を向けたのがこの建築で、
パーゴラ、ブドウを作るときにパーゴラを作ると思うんですけど、
ブドウ棚を支えるコラム、
イタリア語だとピルンって言うんですけど、
コラム、柱を石のそこに加工岩が取れるので、
加工岩で固めて、
加工岩を積んで柱を作って、
その柱に栗の木、
栗の木ってとても丈夫な木なんですけど、
栗の木を掛けることによってパーゴラを作った。
柱というのが石でできているので、
日中に南を向いて斜面地に立っているので、
太陽を受照する。
日射をとっても受けるので、
日射によって石の柱に熱がたまって、夜にそれを放射すると。
それによってパーゴラ内にある特定の環境というか、
ブドウが育つのに程よい環境。
夜間の霊気から守るための環境というのが生まれて、
それによってブドウ生産ができたと。
へー、なるほど。
そうですね。
この場合は地域の資源を生かすというよりも、
その資源からどうやってブドウを守るか。
ここからどうやって特殊な育成環境に、
適切な環境を作るかみたいなところに建築が役に立っていて、
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その環境を変えていくとか、
適切なものに変えていくみたいなところが建築に持たされている役割で、
それがとても面白いなと思っています。
先ほども話したように、そこのワインをブドウを生産した後に、
昔は塾生古と集約されていなかったので、
各村の人が自分の家に持ち帰って、
自分の地下室にそれぞれみんな塾生古を持っていたんですけども、
塾生古の中にブドウを入れて、
地下の室もレンガ灯で作られているので、
加工室で湿気とか霊気とかをためやすい。
ブドウの育成に最適な環境というのを地下の室で作り出して、
2年か3年くらい育成をさせるんですけども。
そういったものが村に反復。
たぶん誰かがやりだしたと思うんですけども、
それをみんなが真似るとか、
その知識をどんどん、技術をどんどん伝達させることによって、
その風景が村一体に広がる。
なんでカレマ村というのは、
本当にコロセウム型の地形をしているんですけども、
そこにさっき言ったパウボラが並んでいて、
すり鉢状になった中央に村が集約されている。
中央にあるんですか?
中央にあるんですかね。
斜面が急だと家が大変なので、
住む場所は中央にあって、
教会とかがぽこぽことあるんですけども。
そういう、なんていうんですかね、
その植区によって生み出される風景みたいなものが、
植区によって地域の特徴的な風景の一部が生み出されているというのが、
興味深いなと。
確かにそうですよね。
なんか食って結構みんな食べるものだけ消費するものみたいな感じで思いがちだと思うんですけど、
地域の移行とかにあった形で、
いかに私たちの暮らしとか生活様式とか建築そのものに影響しているのか、
すごい気づかされることがあるなと思って、
面白いなと思っています。
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日本の伝統的食品生産とかも研究されているという話を聞いたんですけど、
そもそも翔太さんは小さい時からフランスとかインドネシアとか、
数学とかいろんなところに住まわれていましたよね。
イタリアのマイナリーの話という詳しいのも確かミラノに留学されていたと。
そうやって移動したからこそ見えてきた食風景みたいなものとか、
今日本にお住まいで、日本の伝統的食品生産を見られていると思うんですけど、
日本の食に関わる風景の特殊性とかそういうところって。
海外を見たことによって日本のことが逆にわかったことというか。
そうですね、なんかその日本の風景は、
やっぱりちょっと感じて、日本の食品の生産の場所とイタリアの食品の生産の場所を比べて感じたことがあるんですけども、
イタリアの方が村として一つの村で食の特徴を出していくということにすごく力を入れているというのは個人的な感じがします。
日本だと例えばある村に醤油蔵とか片蔵とか、いろんなものがまんべんなく広がっているという印象があるんですけども、
イタリアってどっちかというと、この村はこれみたいな。
例えばパルマのランギラーノっていうところでは生ハム工場がぶわっと広がってるとか、
バルサミコスだったらモデナだろうとか。
なるほど、そればっかりある村みたいな感じになっているってことですね。
それはちょっと何でかはわからないんですけども、
やっぱり自然と食とかそういったものの関係に昔から興味を持っていたというか、
そこの特殊性みたいなものに敏感だったのかなと思っていて、
日本で今GI制度っていうのがあると思うんですけども、
日本の伝統食とかを守る人調制度ですね。
八丁味噌とか登録されていると思うんですけど、
あれってもともとEUでやられていた、
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IGPとかDOPとかっていう地域の地域特有の生産を守って、
それに認証をEUがつけることによって、
その価値をみんなに認めてもらおうというか知ってもらおうみたいな制度だと思うんですけど、
あれってもともとイタリアが始めたもので、
そういうことに昔から関心を持っていた。
人の需要とか地域の特殊性みたいなものに敏感だったからこそ、
もっとこの地域の特色を生かした職人を特化していくみたいなことがあったのかなというのは思っています。
なんかあれちょっと大きい話になっちゃうんですけど、
自然と向き合うときに、
例えばイタリアとかだったら自然をコントロールしようとする発想なのか、
もうちょっと自然を受け入れて、こう受け流すではないですけど、
そのような発想になっていくのか、
どっちかっていうとイタリアとか、今見て来られたとこっていうのはどうなのかなってちょっと気になりました。
イタリアどうなんですかね、やっぱりこの地域によって変わるのかなっていうのは印象なんですけども、
どちらかというとその自然を生かしたものっていうのが多い気がしていて、
例えば寄付ワインなんかを作るときに、
ぶどうを乾燥させて糖度を濃縮させるんですけども、
その時も9月から12月の間だけ吹くガルダコって呼ばれる湖から吹く風があるんですけども、
その風を生かすために建物の乾燥蔵をわざわざ南に向けて配置したり、
そこに窓を設けて、その期間だけこうやって空けているとか、
そういうのって昔の資料を見ていくと200年、300年くらい前からそういった製法をとっているんですね。
今でもそれが続いているっていうのは、やっぱりそういう自然を生かすためにやっているとか、
あとそれを作るためのパーゴラも、トレンティーのパーゴラといってY字の形をしているんですけども、
それもそのぶどうの品種っていうのが風通しが良くないと育たないからそういう形をしていたりだとか、
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どちらかというと自然を生かしながら、どうやって美味しい食を作るかみたいなところに注目をしているんだと思う。
一方で伝統的な食と建築の風景というものに対して、近代的な産業化されてしまった食品業界による人工的な風景、ランドスケープができてしまったりとか、
そういった問題もあると思うんですけど、結構話を聞いていて、昔からの伝統的な事例がすごいあって素敵だなと思うんですけど、
最近の事例で面白いものとか、逆にちょっと批判的に見ているみたいな事象があったら教えていただきたいなと思いました。
批判的というのは、産業化されて工場生産みたいになっているもので面白いと思っています。
もしもし、ちょっと止まっちゃいましたね。聞こえていましたか、すみません。
最近のものでちょっと面白いなと思うのが、塩の生産とかって結構面白くて、
日本で千倍講師によって1940年くらい前々なんですけど、塩ってもともと塩田とか竹を編んで、三角状に竹を編んで、それを積み重ねたようなもので塩を濃縮させていたんですね。
ちょっと後で写真をお見せしたいんですけども、そういうもので作っていたんですけども、その製法が政府によって禁止されて、千倍講師によって禁止されて工場化されてしまうんですけども、
最近それが自由化されたことによって、塩の生産って今すごい多様化してて、
例えば、沖縄とかでは、鼻型のコンクリートブロックをバーって上に積み上げて、建物を作って、その中で海風を受けて、そこに竹を1万本ぐらいバーって吊るすんですけども、
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その上から海水を振り落として、それを循環させて、濃縮させて塩を作ったりだとか、
そういった、近代化とか工場政策によって、見えなくなっていた建築、島植の関係みたいなものをもう一度取り戻そうと、いろいろ動きは塩においてはけっこう禁止されています。
そうなんですね。
あと日本酒とかもけっこう最近は、自然農法、建築と関係しているかはわからないですけども、木だるをもう一回使おうよとか、そういう動きで今けっこうありますね。
そもそもの原点みたいな、パーソナルな。
パーソナルなやつですね。
ちょっとエピソード聞きたいですね。
エピソードは最初、ちょっと2つぐらいありまして、
1つは食が好きだって、美味しいものが好きなんですけど、
イタリアに留学をしたのも、けっこう食があったからというか、
特に昔から、ヨーロッパに高校生のときベルギーに住んでたんですけども、旅行行くとけっこう途中からしんどくなる。
イタリアに行ったら美味しいものがあるかなと思って、そういうすごい単純な理由でイタリアに行ったんですけど、
イタリアに行くと、美味しい料理があって、町の人たちに話を聞いていくと、
みんな生産者の話とか、これって誰が作ったのとか、そこの気候風土ってどんな感じなんだとか、
そういう話をしていて、食の出てきたものから、その履歴みたいな、日本語でトレーサビリティって話になってくると思うんですけども、
食が作られた段階から誰が調理して、それがどういう風に輸送されて、どういう地域でそれがどういう風に加工されて、誰が作ってみたいな、
そういうような話を友人とか近くにいる人がしていたので、なんでだろうっていう風に、この関心はどこから来るんだろうっていう風に思ったんですね。
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それを追っていくと、1980年代にスローフード運動っていうのが出てきて、ローマのスペイン広場にマクドナルドができるときに、
イタリアの人たちが伝統食とか地域の食とか、そういうものがなくなってしまうんじゃないかっていう器具からデモを起こすんですけども、そのデモから始まった運動っていうのをスローフード運動というものがありまして、
スローフード運動というものが広がることによって、もともとその食に関心がめちゃくちゃあるっていうのはあると思うんですけど、そういったことから伝統食を保護するみたいな運動が高くなって、
そういったものがみんなの関心っていうものを持っているんだろうなと。その中に、その食の履歴の中に僕が建築をやっていたっていうこともあって、建築の関係もあるんじゃないかなっていう風に思って探し始めたのが最初の機械ですね。
もう一つは、私が所属してた東高大の塚本研究室っていうところにあるんですけども、そこで日本全国の伝統工房と窓の関係っていうものを調査していまして、
ウィンドスケープ3というフィルムアート社から出ている本が出版されてるんですけども、それがすごく面白くて、日本の例えば器を作る工房とか、
しこ焼きとか浜田翔二さんの工房とかに行くとですね、ろくろを作るときに、ろくろの前に必ず窓があって、それを開けて自然光を見ながらろくろを回すとか、
人と物と自然というものがどういう風に関わっているかみたいなことに着目して、いろいろ伝統工房を見ていったんですね。
例えば沖縄だと、人が窓に背を向けて座ってろくろを回したりだとか、地域によってそれが変わってきていて、
藍染め工房とかも、藍を発光させるために冬場は煙を焚くんですけども、その煙を肺炎するための窓の工夫があって、窓を取り外せるだとか、無双窓といってこうやってスライドさせることによって窓を開け閉めるとか、
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自然と物と人というものの関係の間に窓というものが入ることによってその自然環境をコントロールしているものが、実はその伝統的なものの中に眠っていて、それを再発見するというのが調査の目的だったんですけども、
その調査がすごく個人的に面白くて、先生と学生4人か5人ぐらいかな、4人か5人ぐらいで全国バーッと行くと、日本全国行って工房にて回るみたいな、
楽しそうですね、地域によって工房の様子とか全然違うんです。
私も工房とかをちょっと回ったことがあって、本当に変皮な山奥でそれこそ器を作られてたりとか、まさにそこでしか見えない風景とか、彼らのやり方みたいなものが垣間見えたんですけど、
一方でそういうものって、例えばそこにしかないとか、その人にしか伝承されてなかったりとか、その人がいなくなったら消えてしまうみたいなことも、日本の後継者問題と同様にあるのかもしれないなって、今聞いてて思ったんですけど、
そういった土地特有の知恵で構築されてきたそういう環境ってものは、どうやってアーカイブされていったり、引き継がれていくものなんでしょうか。
それはちょっと結構難しい問題だと思うんですけど、一つは僕らみたいに調査をして、製法をある時点で切り取ってアーカイブして、例えば論文にするとか、本を出すとかっていう方法で多分やっていく。
もう一つは、やっぱり若い担い手さんが入ってきて、それを伝統地をどんどん引き継いでいくっていうことを、今後やっていかないといけないのかなとは思ってますね。
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地域でそういうのを守るとかいう動きはあんまりないんですか。
それはでも地域によってはありますね。
例えばそれこそマチュコヤキとかも陶器市があったりだとか、地域でやっぱり今、観光と結びつきやすいっていうのはあると思うんですけど、
工房とか産業というのが、そういうものを地域の中でのアイデンティティとして押し上げていこうという動きって、最近は結構高いと思って、
そういうものを観光の産業として守りながら盛り上げていこうという動きは地域にあるのかなと。
ただ職みたいに制度みたいなのが工房に、工房というか工芸品にあるのかどうかは、すみません。
でもその地域に残る職文化であったりとかそれにまつわる技術みたいなところも、やっぱり伝承されないというものが課題としてあると思うので、工房とまた似たような課題があるのかなと思っていて、
なんか最近すごい好きなYouTuber、中国のYouTuberがいるんですけど、資生を組んでいる女の子で何でも作ってしまう子で、おそらくご存知だと思うんですけど、
なんかその中国ひたすらご飯作るんですけど、ご飯というか、種から植えて収穫をして作るまで見せてるんですけど、
なんかそれにすごいバズっていろいろ、中国に限らず世界中の人たちが彼女の生活様式を見ていて、すごい中国の伝統的な田舎風景みたいなので、
日本にもこういうのがあったら本当にいいなと思いながら私は最近それをやってます。
それは面白いのが、なんか食べ物を作るだけじゃなくて、育てるのに特有の道具とかを作って、竹を作って、蔵を育てるのにみたいな、
建築って言っても、大きな建物だけじゃなくて、土木的なものだったりとか、道具、本当に何か木の芽を潰す棒なのかわからないですけど、
そういった道具レベルのもので、結構地域に残っているものっていうのがたくさんあるはずで、
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それってどんどん消えていくのかもしれないなと思うとちょっと悲しい気持ちになっちゃいますよね。
そうですね、やっぱり道具っていうのも技術によってはアップデートすべきものと、残すべきものっていうのがあると思うんですけど、
残すべきものはやっぱりちゃんと残すべきだし、それに手間と労力、膨大な手間と労力がかかるものもあるじゃないですか。
なんかちょっと面白かったのが、イタリアのアマルフィのレモンの呪礼で、
黒い太陽光が強すぎるんで、黒いミスというかガーゼみたいなものをかけてたんですね。
これは何のためにあるんだっていうふうに聞いたら、太陽光を守るためだよって思ってて、
昔はそういうものってないじゃないかって聞いたら、
昔は栗の木の枝を、栗の木のカワゴラなんですけども、レモンの栽培するとき、
それも斜面地になっててカワゴラがあるんですけど、そこの上に栗の木で作るんで、カワゴラを。
その栗の木の枝とかを被せて太陽から守ってたみたいな話をして、
それって膨大な労力がかかって、今だとそれできないよなっていうのがあれで、
でも民生制度とかそういう人たちは、昔ながらの製法でやってほしいから栗の木の枝をちゃんと切って、それをちゃんと乗せろとか、
結構無茶なオーダーをしてくるようで、どこまでを守ったら伝統的なのかっていう問題っていうのはあるなと思っていて。
確かに守ればいいってもんでもないですしね。
今の時代にあった労働環境と技術のアップデートっていうのはあると思うんで、
そのハイブリッドの仕方っていうのが結構これから問題なのかなと思って。
そういう意味だと、ちょっとすみません、喋り続けてるんですけど、
今ちょっと自分の中で関心がある、もともとさっき話してた産業化されてしまった工場とか、
そういったものをどういう風にこれからハイブリッドさせていくかっていうところに、やっぱり伝統地を知るっていうプロセスが必要だと思っていまして、
お酒作りに関しても地域の数との関係が欠かせないとか、そういったものって今では工場で人工的に作られてしまってると思うんですけども、
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そこにもう一度建築の力を使ってそのブラックボックスを開けて、もう一度工程から考え直して、伝統地をハイブリッドさせていくみたいなことにすごく関心があって、
それって多分、僕が建築の方面からアプローチするっていうのが大事なんですけども、やっぱりそこにおいしさが伴ってないと意味ないなっていう風に感じていて、
なんかそれが伝統地に戻したところでそれがまずくなったら、多分誰にも受けられないと思うんで、
やっぱりそのスローフードもそうだと思うんですけど、原点はおいしいものを求めたら結局伝統的なものだったっていうことがあると思うので、
なんかその向上化されたものよりも、そういったものの方がおいしいんだよっていう、おいしさを取り戻すための新たな建築の役割というか、そういうものを見つけていきたいな。
いいですね、いいワードですね。おいしさを取り戻すための建築。
いいキャッチフレーズが聞けました。
最後のまとめ、完璧なまとめでしたね。
最後に好きな食べ物を教えてください。
今までリサーチのモットーで訪れた中で、おいしかった食とか食べ物。
このおいしさ守りたいみたいな食べ物。
おいしさ守りたいっていうと、パルマにある生ハムなんですけど、生ハムってこういう形をした足、いわゆる生ハムではなくて、
それはパルマの南側で作られるんですけど、パルマの北側に実はもう一つ生ハムの王様って言われているものがあって、
クラテっていうふうに言われている豚のハムストリング、足のももの裏ですね。
のお肉だけを使った生ハムがあるんですけども、その生ハムが結構絶品。
食べるときにワインを飲むみたいに食べるんですね。
生ハムをつまんで上を向いて、まず生ハムを手からぶら下げて、上を向いて匂いを嗅いで、それでかぶりつくっていう生ハムがあるんですけど、
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それがおいしくて、その製法が結構面白いんですよね。
行ってるときに、車で行ったんですけど、冬場行くとすごい霧が出ていて、
車でライトつけないと見えなくなるぐらい霧が出るんですけど、その霧っていうのがすごく大事なそこでの資源で、
ポー川っていう川が流れているんですけど、それが冬になると湿気が多くなるので霧が出るんですね。
その霧を生ハムの熟成庫の中に取り入れて、その霧をさらにレンガで作ってるんで、湿気を増幅させるんですけど、
85%から90%ぐらいの湿度にして、その湿度によって生ハム、お肉にカビを生やすんですね。
そのカビっていうのがすごくおいしい生ハムの味の素っていう風に工房の方が言ってたんですけども、
カビを生やすために地域の湿気を含んだ風っていうのを取り入れて、それを増幅させるように建築を作っているっていうのがすごく面白い。
それがめちゃくちゃおいしいっていうのがポイントなんですけど、
おいしんぼでも確か取り上げられてたと思う。
確かに覚えがあります。去年全部読めました。
全部読んだんですか?すごい。
もう1回読みたいぐらい好きです。
はい、じゃあ今回はありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
ちょっとまた食と建築の事例がアップデートしたり、面白いのがあったら共有していければと思います。
今日はありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
ありがとうございました。
今後もこの番組では都市をテーマに様々なおしゃべりを繰り広げる予定です。
次回もお楽しみに。