その隙に2人はね、どこかのホテルの中に消えてしまうわけですね。どこに入ったかわからないと。
しょんぼりしながら来た道をまた歩いて帰っていくわけですけど、
もう一度先転んだ、つまずいた人のところの足に転ぶわけですね。
君、僕に恨みでもあるのかと。この人は動いてないので多分悪くないんですけど。
するとですね、道の真ん中で寝てた人っていうのが、とてもみなりがシュッとしてて、タキシードを着ててですね。
髪型なんかもパチッと決めてね。
大きな丸い目を持ったちょっと不思議な人なんですね。
するとその人がですね、お、お、お金、お金って言ってくるわけです。
両替、両替してと。今使える通貨と言いながらもうボロボロなんですね、この人。
あなた旅行者ですかと。日本語うまいね。どこの国から来たの?って聞いてあげるわけですよ、川上くんは。
実は遠い遠いところから団体旅行で来て、天井院にはぐれてしまってっていうわけですね。
いやー気の毒とは思うけど、そんなわけわかんないお金もらってもしょうがないよと、見たことのない札束をこの人は持ってるので。
じゃあ、じゃあ、じゃあこのカメラ、このカメラでどう?っていうことで交渉してくるわけですね、この人は。
はいはいはいはい。
時間を合わせるだけで撮れる高級式のインスタントカメラだよと。
これを時価2000万のところ1000万でいいからって。
そんな金あるかと。
もういくらでもいいんですと、持ってるだけでいいからお金をくださいっていうことで、もうすがってくるわけですね、この人が。
で、シーン変わりまして、どうやらちょっとお金払ってあげたのかな、これ。
この川上くんはそのわけのわからないカメラをね、片手に自宅に帰ってくるわけです。
この川上くんひどがいいんでしょうね、こうやってなんだかんだで、この生き倒れてる人にお金払ってよくわからんもん買ってくれてるわけやから。
そうですね。
何でしょう、顔とかもね、すごいいい人の顔してるんですよ、この人。
あー嫌な一日だったなーとぼやきながら家に帰ってきます。
で、その買い取ったカメラをじーっと眺めながらね、これ本当に使えるのかねと、上から見たり下から覗いたりとかしてるわけですね、持ち上げて。
で、これを一体どこからフィルムを入れるんだと言いながら、あちこち触ってるとカシャッとシャッターが切られてですね、ジャーっとこの撮った写真が吐き出されるんですね。
ほう。
あ、なんだ、ポラロイド式かと。
おろ。
うん。
今夜改めて相談しようね、みたいなことでまたちょっと耳元で言ってくると。
ああ。
もう何かわかりやすい何か憎まれキャラですなこの課長は。
そうですね。
純子さんはもうわりと意思のはっきりした感じの目元のね、強く描かれた女性なんですけどもね。
うんうん。
その人はもう結構ですって言いながらまあ去っていくわけですね、課長に対して。
はいはいはいはい。
そうしたらもうセリフこそないものの課長の顔ですよ、もう明らかにムッとしてんのよ。
まあそうでしょうね。
でも次のコマではね、川上君に当たってるわけです。
夕べの残業の成果がこれかと、これで仕事したつもりかねと。
うん。
どっかまずいとこありましたかって聞くんやけど、もう全部まずいみたいなこと言いながらね、もう理不尽なこと言って突き返してくるわけですね。
うーん。
まあ明らかに感情で仕事してる人ですよ。
まあそうですね。
ね、まあまあ現実社会にもね、いますよね、こういうちょっと大変な上司というか。
うーん。
理不尽なね、仕打ちを受けてしまうことってあると思うんですけどもね。
もうまさに呼んでる人がこの、なんていうんやろ、あるわーってこうなるようなね、キャラクターそうですね、この川上君の立場っていうのは。
うーん、そうですね。
でもう積み上げられるわけですね、一体君はやる気があるのかないのかって。
だけどもうここでもう川上君をついというか、まあ今まで溜まってたんでしょうね。
もうプッツンしちゃってさ。
はい。
全然、あんたみたいな上司の下じゃありませんって言うんですよ。
おーっと。
そうすると、なんだと、出て行け、消えろみたいな感じでもう、あの大声で追い払われてね。
はい。
でもう、まあ仕事中やけどそのまま会社を飛び出してしまうわけです。
おー。
どうにでもなれって言うんだと、こんな会社いつでも辞めてやろうよって言いながらね。
はあー。
でもう課長がなんだ、潤子がなんだと。
うーん。
まあ前の晩にも言ってたけどね、ひどい一日だったって言ってるわけですね。
本当に川上君にとってはもう嫌なことというか悪いことだけが起こってるんですね、本当にここのしばらくはね。
そうですね。
もう厄介になってると。
うんうんうんうん。
するとね、あのー、で飛び出してった先ですよ。
あの昨日ほら止めてたでしょ駐車場に。
はいはいはいはい。
自分の車を。
まあそれに乗って帰ろうとしたんでしょう、駐車場に向かってるので。
はい。
だからあのちょっと柄のある人にですね、どんってぶつかっちゃってね。
あら。
どこ見て歩いてるんだ気をつけろみたいなことで絡まれて。
はい。
でもう、もう、ボロボロっすわこの人。
くそー、もうこんな世の中滅びてしまえ的な感じで。
うーん。
うーん。
でさらに悪いことは続いてですね。
はい。
止めてあった自車のタイヤ全て、いたずらでパンクさせられてたんですよ。
えー。
うーん。踏んだり蹴ったり。
治安悪くないですかそこ。
治安悪いね。
はい。
悪いよね。
はい。
でひどいいたずらしやがってってことでもう泣いてるんですが、犯人をつけ止めてある。
で思い出すんです、そのタイムカメラのこと。
うーん。
はい。5分前カシャ、10分前カシャ、15分前カシャと。
はい。
すると、こいつかっていうことでさっきぶつかってきた柄の悪いやつです。
あー、まあまあまあまあ。
まあまあまあ、はい。
いやいこら待てーってもう、たぶん普段の川上君ならこんなことしないんでしょうけど。
うーん。
あのー追いかけていってねさっきのやつを。
はい。
でこいつもこいつですごい治安の悪い場所の人間でさ、
はい。
なんだお前言いちゃうもんつける気かよみたいな感じで応戦してくるわけですね。
うーん。
うん。
そしたらですね、あのーそばでねまた別の車がまたパンクしてるっていう騒ぎになってるんですよ。絶対こいつなんですけど犯人。
うーん。
ただ、組長のお車に悪さして野郎がいるぞみたいな。
おっと?
おっとです。まさかこの辺りにはヤクザもいると。
うーん。
治安悪いな。
相当悪いですけどね。
相当悪いですね、はい。
で、あのー必ず犯人を見つけてね落とし前をつけてやるとかね。
指を詰めさせるかすまきにして海に放り込んでやるみたいなことを言ってるわけですよ。
うん。
そしたらこのチンピラというかね、こいつもさすがにビクビクしてさ。
はいはいはい。
で、そこに川上くんがですね、あの写真、証拠の写真があるっていうことでまた詰めるわけですね。
うん。
こんな写真いくらでも撮れるんだぞと、お前がやったんだろうと。
うんうん。
こいつもね、ちょっともうごめんなさいごめんなさいっていう感じでね。
もう処理代払うから、何倍でも払うから黙っててくれっていうことで助けをこぼってくるわけです。
うーん。
で、次の子までは実質に戻ってるのでね、手元にはいくらかのお金が広がってると、
修理代としてもらったんでしょうと。
はいはいはい。
これはやっぱり強括ってことになるのかなとちょっと悩んでます、この人。
あらー。
うん。
そっか。
客観的に見ればね、どっちが悪いかっていうのはちょっと難しい話ですけどね。
だってやったんはこいつやからね。
うーん、そうですよね。
別に秘密をね、見つけて譲ったのも事実ではあるけども、実際はね、自分の車やられてるわけですからね。
うーん。
まあいいじゃない、いろいろ嫌な目にやったんだから異車両みたいなもんだよと。
はいはい。
言ってますと。
でも、のび太くんスタイルでね、座布団折り曲げてゴロンとね転がって足を組んで、よく藤子作品で見る光景ですが。
そうですね。
お食弁越しなんか譲ったらかなり贅沢に暮らせるぞ、悪いやつがいっぱいいるからな世の中、みたいなこと言ってます。
うん。
あらー。
はい。