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2020-10-23 18:38

7. これからのアメリカを創り出す「ミレニアル世代」の投票行動


投票日まで10日あまりとなったアメリカ大統領選挙。新型コロナウイルスや人種差別など多くの問題が山積みの中、いよいよ最終盤にさしかかっています。4年前のトランプ大統領の大逆転勝利のインパクトは根強く残っているらしく、自信を込めて次期大統領の名前を明言する声はまだ聞こえてきません。そして今年は、アメリカの人口で最多の年齢層を構成し、大統領選挙を"自分ごと"としてとらえる「ミレニアル世代」の若者たちがアクティブな動きを見せています。結果を左右するパワーを秘める世代の若者2人からお話をうかがって感じたのは、想像以上にアツく、真摯な言葉の響きでした。

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PitPaのザ・フォーカスへようこそ。
この番組は、時事問題やカルチャーに焦点を当て、
インタビュー音声をもとに、リアリティーあふれる情報を配信していきます。
こんにちは、フリーランスの翻訳家、ライターをしている宇佐和通です。
今回のテーマは、現役大統領の新型コロナウイルス感染という
オクトーバーサプライズが待っていた2020年のアメリカ大統領選挙。
トランプ大統領は再び当選するのか?
それとも、バイデン元副大統領が選ばれるのか?
新型コロナやブラック・ライブズ・マーターなど、
さまざまな争点が顕在化する中、
選挙の行方を握るかもしれないミレニアル世代の若者たちの声をお届けします。
ミレニアル世代とは、1981年から96年に生まれた人たちで、
人口は9千万人を超え、
全体で3億2千万人を超えるアメリカで最も多い年齢層を構成しています。
日本における段階の世代のように、
アメリカ社会の動向を左右する世代と言われています。
今回は、そんなミレニアル世代のアメリカ人2人に話を伺いました。
なお、2人とも日本語が非常に上手で、
英語ではなく日本語でインタビューに答えてくれています。
最初に登場するのは、エマ・ハナシロさん。
日経4歳、現在は日本に住んでいるアメリカ人です。
エマさん、エマさんとお呼びしていいですか?
はい、エマでも大丈夫です。
エイジングループ、27歳、カルフォルニア出身ということで、
それで何歳くらいから投票をしていて、
最初の投票のきっかけは何でしたか?
私は18歳で、
普通に18歳になったら投票すべきというふうなことなんですので、
まあそうですね、当然かな。
アメリカ人の若年層の政治参加意識は高いと言われていますが、
エマさんは選挙権を持った18歳の頃から投票していたそうです。
トランプ大統領が初当選した前回2016年の選挙と比べ、
今回違いを感じる部分はあるのか?聞いてみました。
いやー正直言うと同じ感じなんですね。
2016年にはバーニー・サンダースが投票したかったんですけれども、
結局ヒルリーなんで仕方がなくてヒルリーに来たということなんで、
今回もエルゼヴィス・ウォーエンという方に投票したかったんですけれども、
エルゼヴィス・ウォーエンが勝ってバイデンに来たというふうな印象なんですので、
同じような感じなんですが、トランプは必ずトランプじゃないほうがいいと思っていて、
03:01
そういうことなんですので、あんまり変わらないという。
選挙について少し同じような印象なんです。
少なくともエマさんの中では、どちらの候補がよりマシかという消極的な選択のようです。
2回続けて一押しの候補が民主党の使命を勝ち取ることができなかった結果、
ベストではないが、ベターな候補を選んでいくという投票行動のようです。
ただ、トランプ大統領が就任してからの4年で、
アメリカ社会の中で変化を感じる出来事があったそうです。
大学時代はオバマなんで、その時と今とクレルと全然違って、
私は日系人なんですね、日系人で、
私は戦後の時代なんで、結構差別を受けましたんですね。
しかし、私が生まれた時にはあんまり差別を感じなかったんですね。
1990年頃には生まれまして、結構あんまり差別を受けなかったんですけれども、
アジア系が嫌な方が結構隠れてましたんですけれども、
トランプが大統領になりましたから、隠れなくても大丈夫という風な印象がありまして、
結構、両親は最近差別を受けましたという風な話が聞きました。
今両親はパリフォーニーに住んでいまして、
父は普通に買い物する時には結構、
他人からgo back homeという風な、帰れという風な言葉が結構流れまして、
トランプ時代が終わってもデマックスはまだ存在しますかという不安とかありますね。
私は今日本に住んでいまして、
安全的にはアメリカに帰ることができるかということを最近考えまして、
私はカリフォルニアに住んでいまして、
夜には一人で歩くことはしてないんですね。
一人で歩いてるのはダメで、
そして今私のパートナーは女性なんですので、結構レズビアンとか差別もありまして、
いろいろなことで不安がありますね。
アメリカで最もリベラルな地域の一つであるカリフォルニア州でさえ、
治安に対する不安が拭えないのが現状のようです。
続いてはヘッドカウントという団体で選挙人登録活動を行っているミレニアル世代の若者を紹介します。
大統領選挙人の数を競うアメリカには日本の住民基本台帳のようなものがないため、
投票するためには選挙人名簿に自ら進んで登録するという自発的な行動・アクションが必要になります。
その自発的な行動を促すために、Just Vote、まずは投票という運動を行っているのがこの団体です。
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アメリカの研究機関、ハーバード大学公共政治大学院政治研究所が、
今年の8月末から9月上旬にかけて行った調査では、
18歳から29歳の63%が必ず投票すると答えています。
その裏にはボランティアスタッフたちの働きがあります。
ちょっと考えてみてください。
日本の総選挙で投票行動を呼びかける若い人たちのグループを最後に見たのはいつですか?
日本の総選挙でも投票を呼びかける人たちはいますが、
大勢で、しかも多くの国民が目にする形で実現しているとは言い切れない状況かもしれません。
投票を自分に身近なことと考えている人も、そう多いとは言えないのではないでしょうか。
アメリカの若い人たちは、大統領選挙を自分ごととして捉え、
自分たちの手で変化を起こそうとしています。
二人目に紹介するケレン・エドモンドソンさんは、
このヘッドカウントという団体でボランティアスタッフを監督するフィールドマネージャーを務めています。
ケレンさんは日本生まれ、ペンシルベニア州育ちで現在25歳。
どんな活動をしているのか、尋ねてみました。
ジャストボート運動はヘッドカウントとして、
僕たちは有名なミュージックのアーティストとの、
その人たちの別々のプラットフォームを使って、
投票する人たちのための声を上げる、そういう行動なんです、今のところは。
活動は全国で、本部はニューヨークです。
ジャストボート運動は、多くの人に選挙人登録を働きかけ、
実際の投票に結びつけようというボランティアベースの運動です。
コンサート会場で観客に直接働きかけ、
選挙人登録を促す活動を行っています。
今年はテイラー・スウィフトやビリー・アイリッシュといった人気アーティストたちが
選挙人登録を訴えた結果、若年層の登録者が激増しました。
インタビューを行った10月9日の時点で、
ヘッドカウントを通して選挙人登録を済ませた人は98万3763人。
ケレンさんはこれを選挙を変える数と表現しています。
選挙登録を行うよう働きかけるアーティストと、
若者を結びつけようというアイデアの根底にあるものは何なのでしょうか。
コンサートの経験はすごい大切で、
音楽は若者でも、もちろん年取っている人たちにも
みんなつながる方法で、
もちろんアメリカでは民主党でも共和党でも、
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音楽はみんな誰でも聴いて、
音楽でつなげられる方法があるんですよ。
だから自分の経験について話して、
パーソナルな方法に話して、
みんながちゃんと、この人はこういう経験があって、
だからこの人はこういうふうに自分の声を上げて投票するんですね、
っていうつなぎがあれば、若者たちは、
僕の一番好きなアーティストはこういうふうに投票してるから、
僕もそのように同じように投票したいっていう、
そういう伝わりだと思います。
トランプの影響もあると思います。
若者たちは地球温暖化に対しての問題、
人類差別に対しての問題、アメリカも、
もちろんコロナウイルス拡大に対しての問題もね、
若者たちはみんなそれについていろいろ考えて、
もちろんトランプはその問題が現れた理由ではないけど、
問題をだんだん悪くしているって感じですね。
だからもちろんトランプの影響はあるけど、
その若者たちは自分たちで目の前にある問題はこれとこれとこれです。
僕たちはちゃんと参加しないといけない。
僕たちはちゃんと投票しないと周りの世界は変わらないです、
という考え方だと思います。
コンサート会場で選挙人登録を訴えているケレンさんたち。
インタビューした10月上旬、投票日まで1ヶ月を切った時点で、
特に重要視している州がいくつかあるといいます。
いわゆるスイングステートと表現される、
共和党と民主党が激しく争う選挙戦の勝敗を大きく左右する州です。
あとはフロリダとかテキサスとかジョルジア州も、
特に民主党の黒人とかの人口も上がってきて、
投票できるようになった場合もあるので、
テキサスとかジョルジア州も結構みんな集中しています。
やっぱり今回は、今のところはバイデンが勝つという話題が現れてきました。
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4年前にこの時期に、2016年の10月に、
クリントン氏が勝つ話題も現れてきて、
トランプが絶対負けるっていう話題も現れてきました。
2016年と2020年。
だから、民主党はやっぱり2016年のことを考えて、
2020年にまた同じ結果が起こったらちょっとやばいですねっていう考え方になったから、
投票する、バイデンのプラットフォームとかについて話す、
キャンペーンを続ける、
それはすごい大切だと思います。
だから、2020年にまた同じことが起こらないように頑張って、
最後まで必死でキャンペーンを続けて、
みんなが投票するようにしないといけないっていう、
それが今のところの話題だと思います。
激戦州では、いわゆる不動票の獲得が勝敗を決する傾向がこれまで以上に強いため、
アメリカ最大の年齢層の若者たち、
つまりミレニアル世代の力が大きなパワーになる可能性があるのです。
ケレンさんは、自分で一票を投じることの重みをこのように語ります。
2016年に比べて、もうちょっと投票することに対して、
もっと重要なことだねっていう考えが本当に現れてきたと思います。
特に友達とか、2016年には僕は投票する時間がなかったとか、
投票したくなかったとか、
でも今は結構不安な時期で、
安心するのには自分の声を上げて投票したいなっていう思いも結構増えてきました。
僕の友達だけではなく、周囲の家族だけではなく、
アメリカで結構よく起こっていることだと思います。
候補より、やっぱり別々の問題に対して、
別々の自分の考え方、自分の声を上げる方法の第一だと思います。
もちろん他にデモや声を上げる方法はあると思います。
でもやっぱり投票するのが第一だと思います。
特にアメリカではそれが第一だと思います。
最近若者の投票率とか見て、だんだん上がっていきました。
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しばらくすごく低かったんですけど、
2018年の選挙として、また今年も登録の数はすごい増えています。
だんだん増えていくと思います。
それが今のところのトレンドです。
自分たちが安心できる状況を生み出したいという気持ちが、
投票行動の源のようです。
いろいろな問題が山積みの中、
アメリカが抱える最も大きな課題について、
次のように分析しています。
アメリカでは差別に対しての問題。
なんでアメリカ内で、
BLMのこのムーブメントを支援しない人たちがいるか、
まだ僕は完璧にそれは分かりません。
僕は前から本当に支援してデモに参加したこともあります。
でも、アメリカの歴史を完璧に理解していないという、
僕はもちろん結構アメリカの歴史に対して勉強して、
なんで差別が現れた、なんでそれが起こったか、
僕は自分で分かっています。
もちろん完璧に理解はしていないけど、
歴史の授業とかを受けて分かっています。
人として差別は本当に最悪なことだと思います。
課題に対してはそれが第一だと思います。
日本では国政選挙の投票率は低下傾向にあり、
近年では50%前後で推移しています。
未来を信じるアメリカの若者たちに
学ぶべきものがあるのかもしれません。
アメリカ大統領選の投票日は現地時間の11月3日。
未来につながる若者たちの投票行動の答えが出るまで、
あとわずかです。
The Focus、この番組は
ポッドキャストプロダクションピトパーのオリジナルコンテンツです。
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18:02
それではまた次回お会いしましょう。
18:38

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