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2021-12-01 14:05

今日の10分de1テーマ「計画や方程式を探す以外に経営者がやれること」について

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本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。 ※ご意見、ご感想、質問や話のお題などありましたら eidoriantarou@gmail.com へお便りください。

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はい、というわけで、昨日の続きです。
えーと、なんていうんですかね、そのR経営者の人がですね、
うちの会社がうまくいっている理由を一言で定義して、
方程式にして、もっとうまくできるようにしたいって言ってね、
おいたな。それは共産主義者の指導者と言っていることと同じやぞ。
エリート主義的でね、人間を信じていなくて、科学を信じているっていう姿勢でね、
それってまあ、うまくいかないよと、そんなこと言ってたらと、
いう風な話だったんですけど、
まあね、なんでそのことを言い始めたのかなって思うとですね、
まずその人はですね、現場を離れて久しいわけですよね。
現場にいる時ってそのことを言うような人ではなかったと思うんですよ。
でですね、現場離れちゃうとどうしてもやっぱり現場が見えなくなってくると。
その現場という生態系が見えなくなってくるわけですよね。
で、見えなくなっているのに動いている、作動し続けているものっていうのは多分、
そういう離れていてね、しかもその現場の責任を負っているわけじゃないですか。
現場がうまくいっているかどうかの数字的な責任を負っている立場からするとですね、
見えなくなっててですね、でもずっと動作を続けていると。
それがですね、まあうまくいってようがうまくいってなかろうが多分不気味なんですよね。
だからですね、それを知りたいし、定義したいし、
定義して分かったものさしとか法定式っていうのを当てはめて、
自然をうまく制御したいという欲望が出てくるんでしょうね。
本当ですね、いけすかないエリート主義的な考え方で、本当に気に食わないんですけど。
まあ気に食わないしね、しかもまあまあ馬鹿だなと思いますけど。
でですね、まあなんていうんですかね、
じゃあどういうことがやりうるのかなっていうことを逆に考えた時にですね、
まず経営者の人にやれることって一つが大きくは人事がありますよね。
で、人事をする時に多分そういうものさしが欲しくなるんですよね。
現場にいてですね、その空気を感じられなくなってるんで、
誰がどんなやつでですね、現場の空気はどんな感じでですね、
っていうのが分からないので、
こうしたらうまくいきますよみたいな法定式が欲しいってことだと思うんですよ。
でもですね、それは本当に間違っていて、
あるですね、組織が、例えば部署単位として、
ある部署はですね、うまくいった時、もしくはうまくいってない時っていうのはですね、
ものすごく感覚的なんですよね。
その、なんか風通しがいいぞ、なんか今これ上がり上司だぞ、
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まだ数字に出てないけどきっとうまくいくぞ、
という空気がしている部署というのとですね、
今はたまたま数字うまくいってるけど、こっから落ちるなっていう空気はですね、
中にいると分かるんですよ。
で、ある種の人間観察力みたいなのがあればですね、
何が原因かっていうのもうっすら分かるんですよね。
でもそれは、あいつがガンだ、あいつが良くないっていうようなことではなくて、
すごい相互作用ですよね。
例えば50人いますっていう部署があったとしたら、
その50人がそれぞれすごい相互作用をしていて、
その相互作用の結果、何か淀むっていう時とですね、
うまくいくっていう時があって、何か通りがいいってことがあって、
それはね、その部署の中のですね、じゃあトップは誰なのかとかね、
じゃあナンバー2は誰なのかみたいなことも大きくはもちろん影響するんですけど、
でもその相互作用の中で、たまたまあるパーツを入れ替えた方がいいっていうようなことだったりとかするので、
特定の切り出しは何か一つではないわけですよね。
流れをうまく作るための相互作用の中でですね、
これとこれが揃ってると何か淀む空気になってしまうから、
片方をどっかにしよう、代わりにこれを入れようみたいな感じなんですよね。
じゃあそれがですね、きっちり言葉で定義でいくことはできないんですよね。
何でかっていうと、すごく多分に人間の性格的なことが絡んでるからですよね。
絡んでるから、その性格的なことがですね、定式化できないわけですよね。
定式化するにはあまりにも膨大な要素が絡んでいて、
もう本当に人間の性格的なこととその性格の相互関係と、
能力値のこと、その能力値の相互関係とみたいなことがですね、
もう無限に近い方が絡んでると。
なのでそれを定式化してですね、
じゃあこの指数式当てはめたら誰を移動させればいいか分かるよみたいなことはないわけですよね。
じゃあ何で中にいてですね、
あの人を移動させた方がいいんだろうな、今この部署はみたいなことが分かるかというと、
それをですね、すごい互換で感じ取ってるからなんですよね。
ほとんど定式化とか、何だったら言葉にもできないような互換で感じ取ってるからだと。
なので中にいる人間はそれが分かると。
なんだけどそこから離れると見えなくなって定式化したくなるわけですよね。
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今回のその話っていうのはまさにそういうところが出てるなと思ってるんですけど、
例えば来年ね、新庄監督で日ハムが始まりますけど、
なんかすごい上手くいきそうな気がしますよね。
まだ分かんないですけど、でもなんかすごい上手くいきそうな感じがするし、
少なくともチームは絶対上り上司になるだろうって感じはしますよね。
じゃあ何でするのかって言ったらですね、そういう雰囲気が出てるからなんですよね。
じゃあその雰囲気をですね、定式化できるかとかね、
新庄というキャラクターをですね、ある数式に測ってできるかって言ったらそういうわけでもないわけですよね。
でも野球とかだったらまだ、マネーボールって映画でもありましたけど、
サイバーメトリックスでしたっけ、サイバーメトリックスかなっていう選手を測る指標っていうのを作って、
その指標っていうのは、マネーボールって野球の話なんです、野球の映画なんですけど、
選手を測る指標として新しくサイバーメトリックスみたいなのを、
ある野球オタクの青年が監督と一緒に作り出したのかな、GMと一緒に作り出して、
それは例えば打率とかホームラン数とか、
分かりやすい昔からの指標とは全然違う取り方をしてるわけですよね。
普通は打率とかですね、得点、打点数とかをみんな見て、そこで年報を決めたりするんですけど、
サイバーメトリックスっていう、すごい独特な指標ですよね。
これが高い選手はいい選手っていう指標を用いると、
それはホームラン数とか打点数とか分かりやすいところの数字は低かったりするので、
年報としては安く選手は取れると。
安く取れるんだけど、それはサイバーメトリックスが高い選手を揃えていると、
チームっていうのはうまく機能するので、
それですごい安い年報で優勝したっていうチームの映画なんですけど、
野球だったらまだそういう指標って作り得ると思うんですよね。
でもスポーツって制限された現実みたいなもんじゃないですか。
このルールの中でっていうルールがすごく制限されているわけですよね。
前もレスリングの話をした時に、
スポーツには怪物はいるけど現実社会には怪物はいないっていう話をしてたんですけど、
なんでスポーツに怪物がいるかというと、
あまりにも自由な幅が狭いので、
槍幅が現実より狭いからなんですよね。
どうしても絶対に勝てないっていうのがスポーツの世界ではあると。
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現実はすごい人はいるけど、
全然それとは違う戦い方っていうのが無限にできるので、
横に広がっていくんですよね。分布的になっていくんですよね。
人物の能力が上下というより。
絶対に背伸びしたって逆立ちでも勝てないっていう人はあまり現れないし、
そもそも勝ち負けっていうのの基準が人によって違うので、
そんなことはないわけですよね。
それぐらいでもう無限の広がりを持っている。
その現実の中において、
何かの定式か教えてくれと。
これやったらうまくいくっていうのを教えてくれっていうね。
本当に根性が腐ってるなと思って。
逆だったらいいんですよね。
俺はこの組織はこれを大事にする。
それだけ見ていく。
だったらいいんですよね。
そうしたらそういう生態系になっていくからいいんですよね。
なんですけど、何もしてない中で育った生態系に対して
この生態系を測る指標をくれよっていうのを
外部の客観的に、コンサルタントとかに客観的に見てお願いするわっていうのは
全然よろしくないなというふうに思いました。
あと何か思ったんだよな。
経営には何もやれることはないのかっていうと
もちろんそんなことはなくてですね。
財務的なことを置いておいたら
主にやれることって二つだと思うんですけど
一つは人事ですよね。
人事なんですが
その人事をどうやって分かるかって言ったら
正直言って現場にしか分からないんですよね。
ソニー復活させたイレイさんでしたっけ
あの人とかね
基本的にどの部署にどの立場になっても
全部現場をずっと現場の人に会い続けるっていうのをやってて
そこでやっぱり人間の五感で知るっていうのをやってるわけですよね。
私はこの法定意識を使いましたみたいなわけではないわけですよね。
そういった人事があると。
もう一つはですね
会社っていうのは一つの生態系だと
生態系に計画を持ち込んじゃダメだっていう話だったんですけど
一つ経営にしかやれないことっていうのがあって
それは生態系を刈り込むことなんですよね。
要はこの星には海藻は存在しませんとかね
この星では猫科はいりませんとかですね。
そういう大きい決めみたいなことは経営にしかできないんですよね。
その決めって何かっていうと
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やらないことなんですよね。
これはやりませんっていうのをですね
定義することなんですよね。
それは経営にしかできなくて
その定義、例えば地球から海藻がなくなったといったらですね
そういう生態系になってきますよね。
現場が適切な生存を繰り返していって
そうやってこれをやらないっていう決めによって
生態系を新しいものにしていくってことは
本当にこれは経営にしかできないことなんですよね。
逆に言うと外部のコンサル担当とかが
その会社に対して提言絶対できないことですよね。
提言しても聞けないことですよね、大抵は。
なので本当それをやるしかないなと思いますね。
ディズニーとかみたいなね。
やれることがあるんだとしたら
そういうことくらいしかねえだろうなというふうには思いますね。
コンサルの人が一つ面白いことを言っていたのが
こうやって経営の人から相談を受けることはあると
あるんだけど経営の人は
現場の問題をなんとかしてくれと言ってくると
なんだけどほとんどのケースで
問題は現場じゃなくて経営だと言ってて
まあそうだろうなと思ったんですよね。
今回の件もですね
エリート主義的な考え方でですね
お前現場もう少しうまくやれるようにしたいわみたいなね
しかもうまくいってる会社の中でですよ。
もっとうまくできるようにしたいから
法定式くれよって言ってですね。
で、言ってるんだけど
いや、現場うまくいってるからと。
あなたがそんな法定式を当てはめたら
共産主義の農業政策の二の舞みたいになりますから。
みたいなふうには思いましたね。
ということで、本日は以上となります。
ありがとうございました。
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