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こんにちは、常蔵です。
デザインレビューFM第26回目、始めていきます。
このデザインレビューFMは、世の中の様々なもの、主に工業製品や、それに関わる出来事について、私の主観で勝手にデザインレビューをしていこうという番組です。
前回は、「技術コンサルティングハンドブックを読む」の2回目を配信しました。
今回は、そちらの方は一旦お休みしまして、2月の科学系ポッドキャストの日のテーマに沿った話をしてみたいと思います。
この科学系ポッドキャストの日というのは、毎月、科学系のポッドキャスターが共通のテーマについて、それぞれの専門分野でお話ししましょう、というものです。
この企画は、毎月ホストが決まっていて、今月のホストは、支部長さんです。
支部長さんは製造業系のインフルエンサーで、製造業界では知らない人はいないと言っても過言ではない方ですね。
その支部長さんが選んだ2月のテーマは、変人です。変な人と書いて変人ですね。
その説明を読んでみますと、異人でも自人でも自分でもOK、とにかく科学が好きすぎる場合に変な人、そんな愛すべき変人を紹介してください、ということです。
ちょっとパッとですね、この人を紹介しようと思い浮かんだ人がなかなかいなくてですね、悩みましたが、
今日はですね、浮田光吉という人を紹介してみたいと思います。では本編をどうぞ。
はい本編です。皆さん浮田光吉という方を知っているでしょうか。超人光吉と呼ばれることもあるそうです。
超人は鳥の人と書いて超人ですね。
その中から想像できるように空を飛んだと言われている人なんですけれども、
ライト兄弟の彦よりも100年以上前に日本で初めて空を飛んだと言われているのがこの浮田光吉です。
この浮田光吉についてですが、こちらは江戸時代の奇人変人12人の生き方が自由すぎるという江戸ガイドというブログの方を参照してご紹介いたします。
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この浮田光吉ですけれども、微前国小島郡八幡、現在の岡山県の多摩野市の宿屋の息子として生まれました。
幼くして父を亡くしますが、生まれ持ってのその手先の器用さを生かしまして兵具師、兵具師というのは屏風だったり掛軸の仕立てや修理をこだわる職人ですね。
兵具師として生計を立てます。
そんなある日、光吉は空を飛ぶ鳥を見て、人間だって鳥のように空を飛べるのではないかという思いを抱いたそうです。
当然その力学とかですね、そういう教科書もない時代なので、光吉が参考にしたのは本物の鳥。
鳥を生き鳥にしては胴体と羽の比率を測ったり、その鳥の飛び方をですね、狂ったように観察したりしたそうです。
これはある意味ですね、競合調査と言っていいんではないでしょうか。
既に市場に鳥という商品が、商品って言いたいですけどね、競合がいると。
我々もね、その競合調査、カタログとかですね、展示会でその競合の機械をですね、まさに狂ったように観察したりしますね。
そうしてですね、その鳥を研究して、ちょうどですね、兵具師という仕事をしていましたので、
その兵具師の技術を応用して、竹を骨組みにして、紙と布を貼り合わせて、かき渋を塗って強度を持たせた、
現代のグライダーのような翼を試作に試作を重ねて完成させたそうです。
そして1785年、天明5年の夏のある日ですね。
岡山を流れる朝日川というところに架かる橋に、全長9メートルのグライダーを装備したコウキチの姿がありました。
橋の下から吹き抜ける絶好の風があり、その橋の観覧を蹴ったコウキチは、ふわりと空中に舞い上がりました。
その風に乗った機体は十数メートル滑空して、河原で何も知らずに遊すずみをしていた人々の頭上をくるりと旋回したそうです。
その後すぐに機体は落下してしまいましたが、コウキチは日本で初めて空を飛ぶことに成功しました。
これは同じようなグライダーで空を飛んだドイツのオッドリリエンタール、ライト兄弟の動力飛行などよりも100年以上も早い改挙と言われています。
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ただそれがですね、新しすぎましたね。改挙すぎました。
このコウキチの試みはあまりにも新しく、当時の人々は人が空を飛ぶなんて想像もできないような時代でした。
目撃した人々はコウキチに対してですね、天狗が飛んできた、鳥みたいな人が空から降りてきたなど大騒ぎして、その場はパニックになったそうです。
その結果ですね、コウキチは騒乱の罪、その騒ぎを起こした変人として捕らえられて岡山を追われてしまいます。
その後はですね、コウキチはスルガの府中、現在の静岡県静岡市に移り住み、入れ橋として生活していました。
しかしその後もですね、空を飛ぶことへの夢を捨てきれずに、50歳の頃改良したグライダーで再び飛行に挑戦、阿部川上空を数十秒滑空したとも言われています。
ただこの辺はちょっと怪しくですね、本当かどうか、まあそういう風な言い伝えがあるという感じですかね。
このコウキチの最後については、その最後50歳の時に空を飛んで世を騒がせた罪によって死刑になったとも言われていますし、
その静岡県で平穏な余生を送り長寿を全うしたとも伝えられています。
というのがこのコウキチさんの一章ですね。
コウキチを題材にしたフィクションというのもいくつかあって、映画とか小説とかいくつか題材にされています。
例えばテレビドラマだと、1982年に超人伝、世界で初めて空を飛んだ男と女の物語というテレビドラマが作られますね。
主演は石坂浩二さんだったり、水木しげる、北野の水木しげるによる短編漫画、
コウキチ空を飛ぶという短編漫画があったり、いくつかフィクションとして作品があるので、そちらも興味がある方は見てみるといいんじゃないかなと思います。
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最後になりますけれども、コウキチのお墓がある静岡県岩田市の大源寺というところにコウキチが作ったグライダーの1分の2模型が経年に展示してあるそうです。
調べてみると写真もいくつかあるんですけど、ランドセルのように背中に担ぐ部分があって、
左右に羽が伸びているような、背中に背負うグライダーみたいな感じですかね。
近くに行ったらぜひ見てみたいですね。
ということで、愛すべき奇人変人ということで、日本で初めて空を飛んだと言われている浮田コウキチさんを紹介してみました。
はい、クロージングです。
今週の製造業ニュースはですね、1月25日木曜日に小型月着陸実証機スリムがですね、REV-2という小さいロボットがスリムを撮影した画像がJAXAから公開されたというのが一つ大きなニュースとしてあります。
このREV-2はですね、同じく小さい小機ロボットのREV-1と一緒にスリムに搭載されていまして、スリムが着陸直前に月の月面へ放出されました。
その写真をね、実際パッと見たときにCGのような、CGじゃないような本当に素晴らしい写真でしたね。
テレメトリー角度から予想されていた、予想した角度とは違う、頭から突っ込んだような角度でスリムが着陸したんじゃないかと言われてましたけども、まさにそれが証明されたような画像でした。
この写真を撮ったREV-2、相性としてソラQなんて呼ばれてますけども、これはですね、タカラトミーとソニー、あと同志社大学、あとJAXAですかね、で共同開発されたものらしいです。
タカラトミーからはこのソラ2、ソラQと同じ形をしたラジコンが発売されています。
ちょっとね、このニュースを聞いて欲しくなっちゃいましたね。
結構いいお値段がするので。
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あとはまぁ、ちょうどこのニュースがあったあと、だいぶ売り切れているようですね。
はい、ということで、今日はですね、科学系ポッドキャストの日ということで、変人というテーマで話してみました。
やはりその、新しいことをする、もうみんな他の人は考えないようなことをする人っていうのは、変人、怪人なんてよく言われてしまいますけれども、私もねそういう変人と呼ばれるようなことを成し遂げてみたいですね。
はい、次回はまた技術コンサルティングハンドブックを読むの、次は3回目かな、3回目をお送りする予定です。
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