NIDECとDMGモリス駅の紹介
あけましておめでとうございます。常蔵です。新年一発目の放送になりますね。
Design Review FM第77回目です。このDesign Review FMは、世の中の様々なもの、主に工業製品について、私の主観で勝手にデザインレビューをしていこうという番組です。
前回75回目、前々回か、前々回75回目では、NIDECによるマキヌフライスへのTOBの話をしました。
TOBの目的として、目的の一つとして、NIDECがその世界一の工作機械メーカーを目指しているというのが挙げられます。
現在世界一の工作機械メーカーは、DMGモリス駅のグループで、ここはですね、ドイツのDMGと日本のモリス駅が2009年に資本提携した後に、
2016年、ドイツのDMGを子会社にするような形で一つとなった会社になっています。参加には、検索版を主に作っている太陽光機や中栗版のクラキ。
今、そのDMGモリプレシジョンボーリングと名前を変えましたけれども、クラキを持っているという、工作機械メーカーの一大グループですね。
もっと細かい話をすると、そのDMGも、デッケル、マホ、ギルデンマイスターといろんな会社が集まったところではあるんですけども、そこはちょっと今回はお話ししません。
そこへ挑もうとするNIDECもですね、NIDECマシンツール、元三菱重工工作機械のNIDECマシンツールと、NIDECOKK、そして滝沢からなる工作機械のグループになっています。
ここにそのマキヌフライスを追加したいと、追加しようというところでTOBを仕掛けましたよというのが、年末の状況ですね。
世界にはですね、この他にも工作機械の大きなグループがありまして、主なところだとあと2つあります。
1つはスタラググループ、そしてフェアフレンドグループ、FFGというところですね。そういう2つのグループがあります。今回はこの2つのグループを紹介しようと思います。
スタラググループとフェアフレンドグループの詳細
まずはスタラググループですね。スタラググループの歴史は1897年にスイスのロールシャッハに設立された企業を元にしています。
当初は繊維分野の機械を製作していたことに始まって、現在の機械の種類というのは広い範囲の機械を作る企業が集まっていまして、
縦型横型マシニングセンターだったり、ブレード加工機、ガントリー、縦線、縦型検索板、ボーリングマシンとかね、いろんな機械を持っていると。
グループ企業というのは10社にも及ぶ企業のグループとなっています。
例えばかなり大きいガントリーだったり、門型の機械を持っているドロップレインというメーカーだったり、
航空機の構造部品を加工するような5軸横型マシニングセンターを持っているエコスピード。
このエコスピードは特徴的な機械を作っているメーカーで、加工する構造部品の材質によって違う機械を持っているんですけども、
例えばアルミを加工するエコスピードFという機械があって、主軸側がパラレルリンク機構なんですよね。
なかなかその言葉で説明するのは難しいんですけども、パラレルリンクという一時期流行った機構があって、リンク機構なんですね。
リンク機構ってちょっと難しいんですよ。
YouTubeでスタラグエコスピードと調べてみると機械が動いている様子が見れると思うんですけども、
今現行で販売されているマシニングセンターの中で唯一成功しているパラレルリンクの機械じゃないかなと私は思っています。
なかなか他で見ることはないですね、パラレルリンクの工作機械というのは。
私もその現物はちょっと見たことないんですけれども、海外の展示会などでは主軸のパラレルリンク部分だけ展示していたりしますね。
このエコスピードがよくできている機械だと思いますので、ちょっと見てみてほしいなと思います。
あとはその横型の四軸五軸マシニングセンターを持っているヘッカートもよく名前を聞くメーカーですね。
その他にもその特徴的なメーカーが集まっているのがスタラググループとなっています。
次はFFGですね、フェアフレンドグループ。
漢字で書くと友の勇気グループというのかな。
勇気グループの工作機械事業群は1985年に成立して、成立当初というのはハンドソーマシンだったり検索版を主に生産していたそうです。
将来のその工作機械産業の発展と高度な自動化、無人界の発展を予想して、
先進のCNCシリーズ製品の開発を始めたと。
自社製のフィラーブランドというのを作り始めたということですね。
いろんな企業を買収してグループ会社にしていって、現在その工作機械事業部門に37ブランド持っているそうですね。
すごいですね、37ブランドもあるんですね。
主なブランドを見てみると、さっき言ったフィラーですね、ここはそのFFGの自社製のブランドというところですね。
縦型マシニングセンターだったり首振り5軸のマシニングセンターを持っているようです。
あとは新日本航機SNKが2016年に買収されたのも記憶に新しいですね。
大きな門型機を持っているメーカーです。
門型機だけじゃないんですけど、大きな機械を扱っているメーカーですね。
去年のジムトフ2024でもあまりそのFFG色を出さずに出展していたと思います。
この新日本航機は2014年に先に買収していた池外を通じてSNKの株式を取得したそうです。
あとはドイツのMAGも有名ですね。
このMAGというのはアメリカの投資家モーメイダー氏が複数の買収を通じて2005年に設立した工作機械製造グループだそうで、
もともとはその米国の部門と欧州の部門2つで構成されていたそうです。
アメリカの部門は2012年にフランスのFIGグループが取得したそうですね。
残ったMAGの欧州部門というのは比較的自動車産業向けに向けた機械を作っていて、
世界の自動車に使われているカムシャフトの3分の1、ボンネットシリンダーヘッドの加工する5分の1というのはこの同社の機械で製造されていると言われているそうです。
2015年にFFGの参加に入ることになったというところですね。
この他にもドイツだったりイタリア、イタリアだとジョブスというガントリとか中栗版みたいな大きな機械を持っているメーカーなんですけれども、
ジョブスとかシグマというちょっと小さめの系だったり、あとは日本、台湾、中国などに参加の企業を持つというのがFFGですね。
このような多くの工作機械メーカーが集まったグループがいくつかあります。
ちょっとおさらいしましょうか。
DMGグループ、DMGと森精機、太陽光機、暗機などのDMGグループが1つ。
ニデックマシンツール、大型携帯電話のニデックグループ、そして今日紹介したスタラググループとFFGの4つですね。
この4つが世界的に展開している工作機械メーカーグループの大きなところという感じです。
これらのグループがグループを作ることでどれだけプラスになっているかというのはなかなか見えてこないところなんですけれども、
グループの統一感
例えばDMGグループでは2024年のジムトフで暗機の機械がすっかり見た目がDMGになっていましたし、
NCもDMGと同じものを使っていましたよね。
なのでグループの統一感というのはすごいDMGグループは意識しているというか重視しているように思います。
グループで同じ見た目、同じNCを使うことでお客様に提案するときに同じ使い勝手で使えますよという提案ができたり、
工場に置いたときの統一感があったりというところでグループのシナジーが出るようにしているんじゃないかなと思います。
一方に2DECグループの方はあまりその統一感というのがまだないように思いますね。
各社の色が残ったまま元の機械に2DECの銘版を追加しただけというようなイメージですね。
どちらが良いかは何とも言えないところではあります。
では最後にお便り紹介をします。
初お便りいただきました。ありがとうございます。
これ75回目の2DEC TOB、なぜオークマーではなくマキヌフライスだったのかに対するお便りだと思いますね。
ちょっと読みましょう。
初めて聞きました。
言葉の端々に滲み出る拒否感を感じながら聞き進め、
もしやマキヌの関係者の方と思いつつ聞きました。
最後まで聞いた今は涙が止まりません。
かなり勇気ある発言、発信だと思います。その勇気に敬服します。
どんな未来になろうと機械が愛され生まれてくることに変わりはありませんね。
これからのマキヌも幸せな設計と製造業と共に繁栄することを祈っています。
ということでありがとうございます。嬉しいですね。
今後どういう形になっていくか全く分かりませんけれども、頑張っていくしかないですね。
頑張りましょう。
アップルポッドキャストの方にもレビューに一ついただきまして、
お名前が6206Z深溝玉塾受けですね。
もしかしてあの方かなっていうちょっとイメージする方がいるんですけども、
TOBについて内容が分かりやすく事実を丁寧に説明してくださっており、
さらに心を打たれる内容も盛り込まれ、事実的な内容だけではなく、
お人柄が伺える内容でした。また聞きに来ますということで、
ぜひ聞きに来てください。ありがとうございます。
ちょっとなるべくね、感情を出さないような内容にしたかったというか、
したつもりだったんですけれども、ちょっとにじみ出ちゃってましたね。
続いてこちらスポティファーにいただいたコメントです。
ちょっと名前が本名っぽいので読みませんけれども、
最後におっしゃっていたトップが誰になろうと物理法則は変わらないから
やれることをやるしかないという言葉は痺れました。
このエピソードをたまたま聞いたのですが、
とても分かりやすく話してくれて面白かったです。
さかのぼっていろいろ聞いてみます。ということでありがとうございます。
ちょっとカッコつけちゃいましたけれども、そうなんですよ。
トップが誰であろうと、良い機会は良いですからね。
さかのぼって聞いていただけるということなんですけれども、
76回目かな?76回目でよく聞かれているエピソードを紹介していますので、
そちらを参考に聞いていただければいいかなと思います。
ということで、このTOB、やはり皆さん興味があるようで、
今日1月5日日曜日に収録しているのですけれども、
再生数が135回で一番聞かれたエピソードとなっています。
この75回のポッドキャストを文字起こしして、
資料のリンクなどを追加したものをノートで公開したのですけれども、
これも今日1月5日で3700ビューというところで、
だいぶダントツで読まれていますね。
私のノートの中では。
今まで一番読まれていたものが、メビーの感想という記事だったんですけれども、
これが670ビューだったので、約5倍近いですよね。
5倍ぐらいですね。ありがとうございます。
今後の展開が気になるところではありますよね。
ということで、今回はここまでです。
ポッドキャストの感想・質問は概要欄にリンクがあるGoogleフォームからお待ちしております。
今回いただいたように、Appleポッドキャストのリビューでも
Spotifyのコメント欄からでも嬉しいです。
どこからでもいいのでお願いいたします。
また各ポッドキャストアプリでの評価もぜひぜひお願いいたします。
ではお疲れ様でした。
ご安全に今年もよろしくお願いします。