原田聡
そもそもこのロールプレイングをしてみようと思ったきっかけというところをぜひお伺いしたいと思うんですけれども、お願いできますか?
赤羽雄二
残念ながら実はロールプレイングをいつ始めたかという記録を取っていなかったので、いつの間にかやってました。
アクティブレシーニングも多分10年ぐらい前から、ロールプレイングもそのぐらいかなと思ってますけれども、私はいろんなワークショップをやっているんですね。
特にクライアントでの経営改革、スキル向上とか、あるいはデルベシコのメモ書きのワークショップとかをやる中で、
割と相手の気持ちがよくわからないので困っている人が多いということから、これはロールプレイングをやろうとふときらめいて、
例えば上司と話をするときにどうしても萎縮してしまう自分だとか、部下と話をするときにどうしても困惑的になってしまう自分だとか、
それを気づかない、あるいは気づいても直せない人があまりにも多い。そのワークショップを設計するときには、これはロールプレイをしてみましょうと。
最初からですね、もうピンとひらめいて、自分と上司とそれを見るオブザーバーというのがいいだろうなと思って、
それも役割を交代しようと思って、最初のうちは5分とか6分でやってたんですけど、
同時に10組とか15組やるとですね、結構時間を持て余す人たちが増えたんですね。
それで最初5分とか7分でやったのを短くして、まだ長いので4分にして、さらにやってみたらわずか3分の話をした上で、
それをフィードバックする2分というのをやると5分、3回やって15分、これで十分できるということがわかった。
その相手の立場になるだけでわかるようなものの場合は2分ですね、ロールプレイ2分で、それからフィードバックタイム2分で、合計12分でできるというのがわかった。
それ以上短くは今はしてませんけども、ということでこれは多分世界最速であろうと、また準備も一切いらないと、
原田聡
また大学生から70代の人でも平気でできると、学歴にも関係なくできるという方法を多分7年か10年ぐらい前に確立したという経緯があります。
ありがとうございます。7年前にこの画期的なロールプレイングを開発されて、本当にワークショップに取り入れられて、いろんなところでロールプレイングをされたと思うんですけども、
今まででロールプレイングを通して大きな気づきを得たですか、課題解決を得られたという、赤羽さんのエピソードですとかあったら教えていただきたいなと思ったんですけども。
赤羽雄二
私自身のエピソードというよりも、これはインドのサインのバイクメーカーで経営開発を3年間やってましたので、バンガラの近くに毎月3日間通っていました。
その時に300人ですね、そこのマネージャー以上の300人の管理職同時に全員でメモ書きをし、それから全員でアイデアメモを書いて、それは前の人に3分で書いて、前の人に2人で説明する、また3分で書いて横の人に説明する、3分で書いて後ろの人に説明するみたいなことをやり、
その後で今度はこのロールプレイですね、300人ですので100組同時にやるというようなことを通じて、非常に多くの人が短時間であっという間に共通言語としてこういう人の立場に立って考えるということをできるようになる。
個別にはいろんな良いことがあるわけですけど、私自身のエピソードとしてはこの300人インドで同時にやって大成功した。
日本のコンビニエンスストアの会社でやはり300人、店舗開発の人が300人大きな会場でやって、同じくメモ書きをし、アイデアメモを書き、ロールプレイをやってやはり大きな発見があったという、そのやり方のほうが私たちは印象に強いですね。
個別のエピソードというか言うとしたら、どうしても娘に対して自分が喋ってしまってあれこれ指示をする。でもそれ母親として当然だよねと思ってた母親が娘の役をやって、自分とそっくりなやり方の別の人がやったときに、これかこれがやる気を失わせるセリフだったのかというのを感じたというようなことはもう無数にあります。
原田聡
ビジネスっていう立場でも、インドのすごい人数であっという間に課題を考えられたというところもそうですし、親子のロールプレイングっていうところについても、娘さんの立場になってすぐに分かるっていうところ、すごい本当に効果だなというふうに思っています。
赤羽雄二
はい。
原田聡
その中で、このロールプレイングなんですけども、このロールプレイングの第三者、オブザーバーの存在、これは僕も普通のロールプレイングとは違う点の一つかなというふうに思っているんですけども、
オブザーバーが、ロールプレイングで2人の方を見るときに気づきを伝えるときの何かポイントですとかっていうところがあったらお伺いできればなというふうに思っているんですけども、いかがでしょうか。
赤羽雄二
伝え方のポイントは私はあまりないと思っているんですけど、必ずオブザーバーはこの3分なり2分のロールプレイングの間、気づいたことをメモを取ってください。
そうしないと、2分間の間にまず最初にオブザーバーから3つ気づきましたとか4つ気づきましたというのを思い出せないんですよね。
そうすると、えーとなんだっけなーとか言ってるうちにメモが終わっちゃうので、必ずメモ書き、メモというか過剰書きでいいので、どっかにそのロールプレイを見て、
あ、ここで娘の心が溶けたとかですね、ここでやる気を失わせたとかですね、気づいたところを必ずメモを取っておいて、フィードバックタイムの時にすぐ伝えるということがとても大事かなと思っていますね。
それから私、世の中でロールプレイというものはあまり決まった形がないですね。言葉としては日本語に定着していますけど、これがロールプレイだというものは世の中にないと私は思っています。
で、私としてはこの、まあGuinness Bookのたぶん乗っても不思議のない世界最速のロールプレイという形を考えたときに、本人と相手でロールプレイをやるだけではもったいないということで、まあその時瞬時に閃いたのがこれはオブザーバーを入れようと。
それで順番にやれば本人役、相手役、オブザーバー役を3人が3回回るときにできるので、それと客観視できる。
また実際ワークショップでオブザーバーの時にすごくよくわかった。自分の話し方の欠点がよくわかった。
あるいは上手い人はこんな風にやるのかがよくわかったというのはオブザーバーで言うことが大変多いですね。
ということでオブザーバーというのは非常に重要であり、必ず3人でやるといいかなと思っています。
原田聡
ありがとうございます。本当に、はい、このオブザーバーというところの立場になると、私もロールプレイを通して経験があるんですけど、
やっぱりオブザーバーだからこそ気づきというところもありますし、本人だけではちょっと感じられない客観性というところも非常に赤羽さんおっしゃる通り、
すごく新しい気づきだなと思ったので、確かにオブザーバーの存在が本当に大事だなというふうに思います。
赤羽雄二
はい、大事ですね。これはそんなに難しくなくて、必ずお客さんが聞いていて、自分は上司との会話が苦手だとか、
妻との会話がうまくいかないとか、娘がそっぽ向いてるとか、なんかいろいろ困ったことがある、同僚とうまく話ができないとかですね、
そういう時に自分とその相手、もう一人オブザーバー役ということで、気楽に相談できる友人とか、ちょっと先輩、ちょっと後輩とか、依頼できる人に2人頼んでですね、
15分だけ時間をくださいと言って、自分の役と相手の役とオブザーバーの役、その場ではい、やりましょうと。もうそれ以外の説明いらないですね。
それやっても誰でもできるので、ぜひ気軽にやってみていただくといいと思うんですね。そうするとこの凄さがわかるし、誰でもできることなんだけど、こういうふうにするともっといいかもっていうアイディアも出てくるので、
今回であればお母さん、あらずさんがこのロールプレイの代としてすごく貢献していただいてますけど、そういうより高度なこともできるようになる。
でも誰でもまずはできるので、ぜひやってみないといいと思いますね。
ありがとうございます。
原田聡
本当に友人2人に頼んだっていうところもおっしゃる通りだなと思いますし、お母さんと一緒にさせていただいている最速ロールプレイングの運営になっても、
赤羽雄二
本当にロールプレイングをすぐにできる環境っていうところを、これはぜひ赤羽さんおっしゃっていただいた通り、もっと安全基地というか、一緒にできる、気軽に声をかけられるというようになりたいなというふうに思いまして、運営できたらなというふうに思っています。
お母さんはこのロールプレイの何度もやられて、どんなことを一番感じますか?
岡大徳
やはり短時間で新たな気づきが得ることができると。それの大きな部分っていうのはオブザーバーの役割かなと思っています。これ言葉に表すと難しい、単純な擬音になってしまいますけど、ビビビビっていう感じで、バッと衝撃が走ったかのように、これだったんだという気づきがあるっていうのが素晴らしいなと思っています。
赤羽雄二
手軽に、本当に15分の間に、あるいは12分の間に、ああ、そうかっていう発見がありますね。誰かに言われて、くどくど言われてるんじゃなくて、自分で気づくのが非常にいいですね。
原田聡
そうですね。あとは、やはりロールプレイングをしている中で、その人の役割をするので、フィードバックが自分に対して、僕がその方に対して言うんですけど、その方は自分に対して言ってくれてるっていう受け入れやすさっていうのもあるのかなと思ってますね。
赤羽雄二
それはどういうことで受け入れやすくなる?
岡大徳
例えば、面接のときに、面接のロールプレイングをするときに、面接の一番最初にその方はしていただくんですけど、その次に僕がしたときとかに、自分がやったときに自分はこう思いましたと、その方の、面接をする受ける方の立場で言うので、確かに僕もそう思いましたっていう共感を得られやすいっていうことですね。
赤羽雄二
なるほど。それぞれの立場、自分だけの立場じゃないことをやってるからですね。
これはとても大事なことなんですけど、聞いていらっしゃる方、結構自分はこう思うのにみんなが違うとか、みんなこう思ってるのにあいつはどうも違うとかっていうことが多いと思うんですよね。
それは人間関係上の問題になって、それがきっかけとなってさらに悪化することも多ければ、何かと面倒くさいと思って、人間関係嫌だと思うことも多いと思うんですけども、これってほとんどみんな、私がこのロールプレイを発明して何でもやってる結果強く思うのは、ほとんどの人は自分の目で見るんですよね。
自分の目で嫌なことをされたとか、あいつおかしいとか、視点を変えることはほぼないんですよね。変えられるとしたらメモ書きをする、これで自分のことをもうちょっと自分で見る、あるいは多面的メモ書きをする、自分で書きながら相手の立場でものを考える、この2つは使えるんですけどもっと直接的に相手の立場でものを考えることがもう瞬時にできてしまう。
これはこのロールプレイのすごさで、また素晴らしさで、自分を非常にいじめてくる上司の立場で自分にその想像で会話をするとですね、あ、上司は別にいじめてるわけじゃないんだ、この自分を何とかしようと思ってくれて、一生懸命やってくれてるんだ、みたいなことは瞬時にわかるので、これ上司に言われても、そんなことないでしょうと思うし、同僚に言われても、いや、あの上司は意地悪だとしか思えないのが、
上司の役を自分でやって、自分がいつも言われている言葉を上司の口で自分が言うことで、あ、これは上司は結構苦労しながら自分に言っててくれたんだ、みたいなことがわかるんですよね。こういう視点を変えることが現実的にできる。
原田聡
しかもシミュレーションではあるんだけども、それを超えて、あ、という気づきがあるのが本当に大事なので、ぜひ皆さんも身近でやられてもいいと思いますし、ちょっと難しいときは、この岡さんが代理になってくれますので、申し込まれていいと思いますね。
ありがとうございます。
最後にもしよかったら、赤松さんに最後の質問なんですけども、赤松さんが主催いただいているオンラインサロンですとか、ブレイクスルー講座で実行されている方いらっしゃると思うんですけども、
ロールプレイングを進めていただいて、岡さんと私で一緒にロールプレイングをさせていただくことも多くてですね、ロールプレイングを受けられた後に、その方に変化ですとか、違いですとか、感じられたことですとか、
赤羽雄二
ありましたら、ぜひお伺いできればなと思ったんですけども、それは面接、面接のときにお二人にロールプレイをやってもらって、面接から自分とオブザーブですね、非常に面接が上がらずできましたとか、それから子どもへのコミュニケーションで自分が、こういうところが良くなかったのか、こういうところが良くなかったので、行動が変わりましたとか、無数にそういうフィードバックは受けてますね。
ただ、それで1回のロールプレイの15分で全く違う人間に変わるなんてことはありえないので、普通ほとんどみんな成長しない、年を取るっていう以外に成長しないことが多い中で、オンラインサロンとかブレイクするコロナで結構劇的に殻を破る、その時の一つの手段としてロールプレイは、最も手軽に10人になり15分で視点が変わるということは、私は一番ありがたいと思います。
原田聡
結構、頭の硬そうな人には申し込んだらどうというふうに言ってます。
まさに最近、転職の面接ですとか、あとは昇格の面接ですとかでも、結果が出ましたというふうにご報告をいただくことも多くて、第二になって嬉しいなというふうに思っています。
原田聡
転職成功させている方も続々出てますし、昇格もどんどん出てますし、またそういう手応えがあって自信があるから、行動も早くなってより成長を加速している人もいるので、素晴らしいと思います。
岡大徳
素晴らしいロールプレイングだと思うんですが、注意点とか何かありますか?
赤羽雄二
ほとんどないんですけど、成り切ってくださいということですね。
3人でやるときに、自分で困っている人はやると、あとの2人は呼ばれてくるわけですよね。
あるいはお母さん、お母さんなど他の方にやってもらうときに、状況は知らないんだけども、これこれこういうことで上司に非常に厳しく言われてつらいみたいなことを聞いたときに、
まっすぐ想像してその上司の役をしたり、あるいは本人の役をしたり、あるいはそれを観察するというのに、あまり余計なことを考えて成り切るということですよね。
私が見る限り、ほとんどこれうまくいく、非常に再現性のある、手軽で失敗のない素晴らしい方法なんで、あんまりないんですけど、成り切ってくださいということですかね。
まれに、まれになんか照れてしまって、うまくできない人がまれにいますけど、それは多分、何というか、承認欲求の裏返しかなという気もします。
岡大徳
ありがとうございます。ロールプレイングをするときに、僕たちは目的とかそういうのを聞くんですけども、
話をある程度聞くか、すぐロールプレイングするかっていうときに、問題の本質が少しずれてるなっていうときに、ロールプレイングをするかしないかっていうのはすごく悩むところがあるんですけど、
赤羽雄二
それはした方がいいと思うんですね。むしろ私はあんまりロールプレイの前に時間をかけない。
で、やればいろんなことがわかるので、少なくとも今よりは前進するので、ロールプレイをしないと元のままなんです。
でもちょっとずれてたとしても、ロールプレイするとかなり大きな衝撃が走るので、私は過去、あまりにも問題の本質がずれているのでロールプレイしなかったっていうのはお伺いしてますけど、
まあやっちゃった方がいいと思いますね。 また準備もあまり時間をかけない。ささっとやって、大きなインパクトがあったらそれでいいかなと思っています。
わかりました。ありがとうございます。 はい。
原田聡
村田さん、何か他にありますか?大丈夫ですか? はい。ありがとうございます。
岡大徳
はい、赤羽さん、今日もありがとうございます。はい。またよろしくお願いします。
はい、ぜひよろしくお願いします。ありがとうございました。