2024-05-27 17:35

#41 「デザイン」による問題解決とは

世の中にあるデザイン思考を使った問題解決の身近な事例について話しました。

 

・デザイン思考はどんな問題を解決しているか ・世の中の課題は技術的な最先端ソリューションだけで解決しているわけではない ・空港では荷物待ちを苦痛にしない工夫 ・デザインで解決している事例 ・人間の行動原理を理解してユーザー視点を持つことが大事

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サマリー

デザインで問題解決する方法や事例について話しています。デザイン思考の特徴や空港の荷物受け取りの問題、電車の座席配置などについて解説しています。例えば、男性の消便器やエレベーターのマトに当てたくなるデザインなどを取り上げ、デザインで物を解決することを紹介しています。

デザイン思考と問題解決
CS Harmony Radioです。よろしくお願いします。
今回はヤギさんから。
何を話すかというとですね、テーマ的に言うと、デザイン志向じゃないんですけど、世の中デザイナーという人たちがいて、
そういう人たちがやる場合の解決策の一つだと思うんですけど、
技術的にとても最先端なものを使うじゃなくて、少し工夫的なもので問題を解決したりするような場合があるかなと思っていて、
それの私なりの解釈というか、そういったものと、実際プロセス改善とか業務改善する上でも、そういう視点ってすごく重要だったりするので、
何でもかんでも最先端の道具を持ってきたら解決するわけじゃなくて、少し見方を変えたりとか、ポイントをついてあげるととても良かったりする場合があると思うので、
その辺が議論できたらいいかなと思って取り上げたいなと思っております。
まず、デザインで問題解決するってどういうことなのかっていうのは、少し事例をいっぱい挙げていくので、
その辺を一緒に見入れたらなと。
世の中、デザイン思考って言われてだいぶ久しいというか、だいぶ経ってるので、ググってもらえればあるとは思うんですけど、
デザイン思考そのものは、実はデザイナーがやる思考方法をそれじゃない人が使えるようにまとめたものなので、
実際はデザイナーはこうじゃないかもしれないなと思うんですけど、それは置いといて。
どちらかというと、ユーザー視点というか、人視点、人起点のところから始まってるっていうのが特徴かなと思います。
最初は共感から入っていって、観察とかして、どういうところに課題が問題があって、
それに対して人がどこでなると気持ちよくいくのか。
そういったところを考えて、基本が作られているものなのかなと思います。
ここから事例の話をしたいんですけど、デザインで解決した事例というので、何個か調べてみたりとか、
自分が思ってるやつも含めてお話したいんですけど。
1個目が、空港で手荷物預けるじゃないですか。
預けた後って受け取りますよね、バッゲージクレームで。
あれの問題を解決した例が調べたらあって、ちょっとその話なんですけど。
問題点としてあったのは、お客さんから全然荷物が出てこないというクレームがバッゲージクレームであるという話があって。
技術的にはいろいろ改善ができるわけですよ。
到着したものをなるべく早く出せるようにとか、業務改善の効率化みたいなのがあるんですけど、
1個に全然減らないと、例えば10分かかってたやつを5分にできましたとしたとしても、
お客さんのクレームが全くなくなるってわけじゃないという話があって。
限界あるじゃないですか。荷物の卸しとか、そういう作業が入ってきちゃうので。
それをデザイン的に解決した例としてあったのが、あえて遠回りさせる。
受け取り場まで。降りて。
あえて遠回りさせてあげると、実はそういうクレームが減るという話がちょっとありました。
何を言ってるかというと、クレームを上げてくる人の気持ちに何なのかというところに最初の共感を持ってきていて、
多分いろいろな分析とか観察とか、実際自分でも含めてデザイナーがやったのかわからないですけど、
デザイン志向で考えると、何もしないで待ってるのが嫌っていうのが元々コンポーネント。
それはなんとなく自分もわかるかなと。
手持ちブーサターな状態なわけですよね。
だからそれがすごく待たされてる感があって、それが嫌だというのであれば歩かせてしまえという単純な発想なんですけど。
そうすると実はそういう待ち時間に対するクレームがすごくなくなったというのが事例として見つかったので。
こういう感じのものは今世の中結構あるかなと思ってます。
空港の荷物受け取りの問題解決
こういうのがデザインで解決してるパターンですね。
ちょっと他にも何らのほか見ていきたいんですけど。
2個目がこれは見つけたというよりかは、そういうデザインで解決してるなこれはと私が思っているものです。
実際どうなのか知らないんですけど。
山手線とか最近の車両なんですけど、電車の。
最近の車両って横長の椅子があるやつ。特急みたいに進行方向を向いてないやつ。
普通の車両はそういう意味ですか。
最近の車両って横長の椅子のところの7人掛けとかなんですよね。椅子って。
で、端から2個目ぐらいのところにホール立ってません?
立ってますね。
あれって実は2つの意味が多分あって。
1つは立ってる人の手すりなわけですね。立ってる人って7人席のところって吊り革しかなくてちょっと危ないですよね。
端の方だと棒があるんでそれ使われますけど。
2個目ぐらいにあった方がそこ掴みやすいので、確かにそれ安定するという意味合いで立ってる人用の手すりという1つ。
それだけじゃ多分ないなと見てて思ったのが、7人掛けには7人座ってほしいんですよ。電車会社というか鉄道会社としては。
でないと充填率が悪くなるんで。座れる人が減っちゃうんで。
あとはトラブルにもなりますよね。座らせろやみたいな。
そんなあんまりないかもしれないけど、足開いて座るなみたいな。
マナー的な話ですか?
そうですね。そういうのもある。
で、実はあのポールがない時代って何があったかというと、1人目2人目ぐらいは大体いいんですけど、7人掛けの場合は端々に座りますよね。
で、3人目ぐらいからどこ座るって話ですよ、多分。
だって真ん中座るってのはあるんですけど、ちょっと開けて座りたいですよね、人とは。
確かに。
で、ただ1人分開けるんだとちょっとあれなんで、真ん中ら辺座ったりする人いるじゃないですか。
分かりますかね。何て言うんですかね。
ちょっと1点、なんだろう。
微妙な感じで開けるってことですね。
微妙な感じで開けるってことは、つまり端から見たときに1人目は埋まってます。2人目と3人目の席の間ぐらいに座る場合があるじゃないですか。
で、その後人が増えてきたときにそこって座れないですよね、その0.5割の人がね。
っていう形になるので、実はポールがない時って結構その充填率が悪い形になってる可能性があると。
で、ちょうど2人目のとこにポールあるんですよ、実は。
そうするとその真ん中に座れないんですよ。2人目と3人目の間には座れなくなるので、必ず多分3人目のところに座る。端から見て。
3人目のとこに座るようになるんですね。1人空けるでしょ。知り合いじゃなければ少なくとも端にいて、全く空いてんのに隣に座るとあんまりね。
1人空けるでしょ、コンフォートゾーン的には。
そうするとそこに座ってくれるので、次また人が増えてきたときに2人目のところもちゃんと座れる空間はあるので座れる。
7人掛けのとこに端から2本目のところにポールが両端から2本ありますけど、あれがあることで実は7人ちゃんと座れる。
電車の座席配置と問題解決
あれって多分デザインで考えたものであって、要はもちろん立ってる人が持ちやすいっていうメリットもあるんですけど、
鉄道会社側からすると、できればトラブルなく7人ちゃんと座ってほしいっていうのに対して、エレガントに解決してるパターンだなと思って最近見てます。
実際デザイナーがやったかどうか知らないんですけど、上手いことやられてるなというふうに見えてるような代物かなと思います。
ああいうのかっこいいなという感じですね。
なんかダサい解決策とかだと、マナー守りましょうねとか、精神論で言ったりとかするとかそういうのありますけど、
そうじゃなくて、誰も文句言わずに誘導されていくというか、そういうところがとても綺麗な解決策なのかなというところで例としてあげさせてもらいました。
あと2つぐらいある。最後のやつはどうでもいいですけど、もう1個ぐらいあって、もう1つはこれも聞いた話なんですけど、
どこのかはわかんないんですけど、東京タワーみたいな展望台とエレベーターに乗って、すごい高い建物で周りが見渡せて、
かつ見渡すのも一周できる感じの展望台みたいな人のコントロールというか、そういったもので聞いた話なんですけど、
展望台側からすると、エレベーター登った後に、この例で言うと左に行ってほしいと。
なんでかっていうと、全員どっちにも動かれると混ざるというか、混雑したときに。
一定の方向に進んでほしいってことですか。
そうそう。一定の方向に進んでほしいという要望があったときに、矢印つけるとか普通じゃないですか、こっち順路ですみたいなのがあったりするんですけど、
そうじゃなくて、仕切りを絵で見たほうがいいんですけど、パーティションみたいな仕切りを斜めにつけてたんですって。
これどういうことかっていうと、なんだろう。
でも、なんとなくわかりましたけど。
目の前のパーティションが45度ぐらいみたいな。
わかりました。たまにやりますよね。
はい。っていう風にしたと。
左向きっていうのかな。そういう感じで斜めにしましたと。
これすると何が起こるかというと、エレベーター降りて右側向くとパーティションの仕切り側が見えるので、
景色があんまり良くないというか、すぐ見通しがあんまり良くないですよ。
逆に左向くとパーティションの細い方というか板側が見えるので、要は遮られない状態になるので、
デザインによる問題解決の事例
一旦降りて左右を見渡したときに、どっちが開けてるかっていうと、左が開けてるっていう形になるので。
想定のケースで言うとってことですね。
そうです。想定のケースと左が開けてる形になるので、必然的に左に歩きますと。
はいはい。
っていう形でパーティションを設定することで人を制御したっていう話があって、
これはなかなかエレガントと思ってお話ししてあげました。
なるほど。
これも全然技術的に何かしたっていう話じゃなくて、
そういう単なるパーティションをちょっと曲げましたっていうだけの話なんですけど、
それだけでそういう逆方向に動くと、だいたい人ごとぶつかったりとかそういう混乱が起きやすいので、
それを防いだというタイプのものですね。
一番最後はどうでもいいんですけど、男性しかわからない話かもしれないですけど、
最近…最近…最近でもないか。
ちょっと前から男性の消便器あるじゃないですか。
はい。
用を足すところのやつ。向こうにマトついてたりするじゃないですか。
しますね、しますね。
マトというか丸いやつ。
別にマトでもなんでもないでしょうけど、
あれがついてることであれにめがけるっていう心理が人間的に働くみたいで、
それで汚れが減るっていうか、効果があるそうですけど。
ああいうのもそういうのも一つかなと思います。
全く男性以外はわからないとかそういう感じのものですね。
マトに当てたくなるじゃないですか。
っていうのがデザイン解決してる例としてあるかなと思って、
少し今回取り上げてみました。他にもいっぱいあると思うんですけど。
そうですね。いっぱいありますよね。
森さん知ってるのはあります?
この辺ってデザイン的な話で言うと、
たぶんアフォーダンスとかっていう言葉があったりすると思う。
そうですね。アフォーダンスっていう言葉が近いですね。
近いですよね。今の話。たぶんまさにそうだなと思ってて。
それはほんといっぱいありますよね。
例えばマグカップの取っ手があると自然とつかむみたいなのとかだと、
もう完全にアフォーダンスですし。
駅の話とかでも、僕らって自然と駅の案内の内容とかで見たときも、
案内版のわかりやすさみたいなところとかで誘導されてたりとかしてるっていうのはあるよなとか思うので、
結構知らない間にそれに沿って動いてるよねみたいなことは、
改めて言われるとそういうの多いとは思いますよね。
エレベーターのボタンってついつい押したくなる形状してるなとか。
よく昔押してたなとか思いますけど。
早く乗りたいというか、押すことが目的化してたなみたいな話を思い出したのと同時に、
あとよく言ってたのって、エレベーターの待つ時間が苦痛だっていうときに、
エレベーターのスピードを上げるんじゃなくて、
姿見の鏡を置いたら解決したって話あるじゃないですか。
ありますね。それも多分近い。
それも多分今のストーリーだよなと思ってて。
デザインによる問題解決の考え方と困難ポイント
結局、いかに待たせないんじゃなくて、待つのが苦痛じゃなくなるようにしたみたいな話で。
そういう意味で言うと、ゲームとかもちょいちょいそういうのあるなっていうのは、
例えばローディングしてる時間にちょっとゲームできたりとか、
チップスできたりとか。
特にダウンロードとかああいうのもそうだと思うんですけど、
進行してこれだけ今進んでますよとかわかるんで、まだ待てるみたいな話とかってありますね。
昔のシステムだと、ほんと何にもないやつで、
これ行ってんのか行ってないのかよくわかんないぞって、
たまに今でもそういうサイト、たまにありますけど、
進行がわかるのに慣れちゃってるの、すごくストレスだなみたいなことは感じたりしますよね。
ソフトの仕様を書くときの非機能要件の作り方にそういうのが入ってたりするんですよね。
例えば何秒以上動かないっていうのがわかる場合は、
プログレッシブバー出しましょうとかっていう仕様にしたりとかする場合があって、
そういうのは多分ユーザーに対する親切さというか、
そういったものに基づいてるので、そういうのがわかんないとあれですよね、
なんかキルしたくないので危ないですよね。
自分の要求が通ってるか通ってないかよくわかんないっていう状態になっちゃうので、
それすごいストレスですよねと思ってて、
結構いろんなところで、物理世界もそうですけど、
割とそうでないところとかでも発展してるよなって気はしますよね。
前にホリさんと話した病院の待ち時間みたいなやつも多分、
どういう状態かわからないことが多分ストレスで。
確かにあれも結局結論オペレーション変えれたらいいよねみたいな話も
ちょっとしてたような気がするんで、
新しいテクノロジーとか仕組みを入れるっていうよりは、
別にこの情報がユーザーに分かりやすく伝わればいいのでは、
それは今の仕掛けでもできますよねみたいな話って結構ある。
そうですよね。というところで、今回は一旦事例というか、
デザインで物を解決してるような物ってこんな感じかなっていうのを
少し並べてみましたという回だったので、
次回これを実際自分たちでやるのは、もちろんデザイン志向みたいな
プロセスを踏むっていうのも一つの手なんですけど、
一つ困難ポイントがあるのかなっていうのを考えてみたので、
そちらを触れて議論をさせてもらいたいなと思っております。
はい、わかりました。よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
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