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はい、みなさんこんばんは、こんにちは。元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。
ちょぼ先生の教室、2022年6月2日、木曜日のホームルームの時間になりました。
皆様いかがお過ごしでしょうかということで、6月1発目の配信になっておりますね。
早いもので6月でございます。この後、梅雨入りして、梅雨が明けて、超暑い真夏がやってきて、
秋になるということで、季節は巡りますねということで、やっていきたいなと思いますけども、
今日お話する内容はですね、以前お話ししたシリーズの第2弾にしたいと思います。
絶滅したと思ってたけど、実は生きてたシリーズの第2弾ですね。
第1弾はメタセコイアについてお話ししたんですけども、今日はですね、クニマスについてです。
クニマスです。お魚ですね、マスね。ニジマスとかのマスね。酒か魚類ね。
皆さん、クニマスっていうお魚はご存知ですかね。
これね、かつてはですね、秋田県の田沢湖にのみ生息していた、ほぼ幻の魚みたいなところがあるんですけども、
クニマスというですね、秋田県の田沢湖。皆さん行ったことありますかね。
私も3、4年前に行ったんですけども、日本で一番深い湖ですね。
周囲は直径6キロ程度の小規模な湖なんですけども、非常に深い。
最大深度がですね、423メーターということで、めちゃくちゃ深いですよね。
大きさはさほど大きくないんですけども、深さで言うと世界で17番目ですかね。
17番目なんですね。そういった湖が日本にあるんですけども、そこにのみ生息していたクニマスという酒か魚類がいたんですね。
これは真価をたどっていくと、ベニザケ、ベニザケの共通の祖先なのですね。
ベニザケと枝分かれして、ベニザケは北海道にね、アナカンコとか、あとは新州の方にもいますけども、
で、高海型、海に下るとですね、体がめちゃくちゃピンク色のね、口がとんがったイカツイ魚、知ってますかね。
あれが海に下ると、ああいう形態が変わるんですけども、そのベニザケと共通の祖先でございまして、
かつてはですね、めちゃくちゃ痛しい漁業の中心となっている漁種だったんですね。
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もうですね、この田沢湖ね、最近行かれた方っていうかね、近年行かれた方はわかると思うんですけども、何もおりません。
ちょっと復活はしてきましたけども、ほとんど魚いません。
もう生命がほぼないみたいなね、そういう湖なんですけども、
なぜかというとですね、この田沢湖ですけども、1940年頃にですね、当時はね、戦争の真っ只中で、その田沢湖にですね、
玉川っていうね、玉川浄流、玉川という川が流れているんですけども、その川を田沢湖に引き入れて、
農業用水と発電のために、その流量を増やすためにね、玉川というところからですね、水を田沢湖に引っ張ってこようという計画があったんですね。
この玉川はですね、最低でpH1.1、水素溶濃度ですね、もうめちゃくちゃ酸性、pH1.1なんてね、ほぼ遺産ですよ、遺産、遺液と一緒ですよ、
ぐらいめちゃくちゃ強酸性と言われて、地元の人は毒水と言っているんですよね。
その水を田沢湖に引き入れて、中性化して、農業用水として使おう。
さらには電力不足だったから、戦時中だからね、水引き入れて、水力発電もしようということで、そういう計画がなされていたわけですね。
で、地元の漁師はね、そんな毒水入れたら絶対クリマスいなくなるよということで反対してたんですけども、もうね、太平洋戦争中ですから、何が正しいかというのはね、今の正しさとは違いますから、
強行して玉川に、玉川の水を田沢湖に引き入れたということなんですね。
まあ、それはね、もうね、酸性になるよねということでね、最低でね、一番すごい時は4点台とかね、pHはね、4点台はほんまにめちゃくちゃ低いよ。
だいたい田沢湖、pHが5から6、低い時は5くらいあったみたいですけども、6前後のギャーギャー、弱酸性、酸性ですけども、
強酸性になってしまったということでですね、酸性になるとですね、それは行きづらいんですよ。
どんな魚も、栗松も含めね、そうするともうね、一気にいなくなってしまいまして。
ダムっていうかね、水を引き入れて水力発電にも利用したから、毎日ね、水深も上下するようになっちゃってね、
とてもじゃないけども、漁もできないし、魚も死んでしまったということで、40年代にですね、絶滅したと見られてたわけなんですね、この栗松ね、田沢湖でね。
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でもそこにしかいなかったから、そこで絶滅したら、もう絶滅したんだと、と思っておりました。
でもですね、これですね、実はですね、いろいろなところへ栗松のですね、人工孵化ができないかということでですね、
発岩卵、要は受精した卵をですね、各地に、いつはいろいろ、分譲されてたわけですね。
例えばですね、長野県の野尻湖とか、富山県とか美和湖とか、藤五湖の埼湖とか、本須湖にですね、分譲されておりました。
人工孵化できるかどうかということで。
で、ここにドラマが舞ってるわけですね。
先ほど紹介したサイコね、サイコでですね、サイコはヒメマスがいますので、
ヒメマスに何か似てるんだけど、黒っぽい体色のヒメマスが取れるっていうのが、漁師の間で結構通説というかね、当たり前だったんですよ。
で、この黒いヒメマス何なんやろうなということで、あのですね、魚大好きなタレント、魚君に送ったわけなんですね。
魚君は何を描くそうですね。
実は東京海洋大学の百音教授もしておりますから、学者なんですね。
で、魚君に送ったらですね、ギョギョギョン!
ひっひっこれは!みたいなね、全然似てないかもしれませんけどね。
これは何か違うよ!みたいなね。
かつら小枝みたいになってるけど。
ギョギョギョン!みたいになってね。
これは何か違うぞと。
ヒメマスじゃないよな、みたいな。
ということで、魚大の中坊哲司さんというですね、魚類医学の非常に著名な方がいらっしゃるんですけど、
その方に送ってですね、でもまあもう昔の標本なんでね、国マスの19個体ぐらいしかなかったら世界に17点か、
世界に17点ほどしかね、そういう標本が残ってなかったんですけども、
数あるその少ない標本の中からですね、この黒いサイコで獲れた黒いヒメマスを、
いろいろ形態的に遺伝子的にも解析していくと、
ヒメマスとは違う遺伝子になったし、
エラのサイハっていうちょんちょんの数とかですね、詳しいこと言うね。
それの数がヒメマスと違う。
これはヒメマスと別種だということと、
国マスの発願卵、卵老い、
分成されてたサイコに人工孵化はしないかということで、
分成されてたっていうことを加味すると、
この黒いヒメマスは国マスですね!
ということになったわけですね。
すいません、音大きかったですね。
国マスです!みたいなことになったわけですね。
ギョーギョーって言ったのは中坊さんですけどね、たぶんね。
ということでね、
絶滅したと思われてたけども、
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実は各地に分成されてて、
ひっそりとサイコでですね、
命のバトンをつなげてたということなんですね。
素晴らしいですね。
この国マスなんですけども、
若いうちはですね、銀色してて、
本当にヒメマスと変わらないんですけど、
老成魚、成魚になっていくと、
ちょっと黒っぽくなっていく。
産卵引かれると黒っぽくなっていくということなので、
この体色の変化もちょっとヒメマスと違うなというところなんですね。
この国マス、いろいろ話したいことがあるんですけども、
非常に深いところで産卵するみたいですね。
なので、タザアコで多くの数が繁栄したということになります。
100メートルとかね、それぐらいの産卵する場所がですね、
100メートルとか水深ね、そこで産卵してるわけなんですね。
ということでですね、
サイコに今普通におりますからですね、
釣るのはあれですけど、見てみてもいいんじゃないですか。
一応タザアコの国マスセンターみたいなところに行ったら、
国マス展示しておりましたので、
まだね、今めちゃくちゃ酸性ですから、
アルカリ性というか中性にするような取り組みとかしていて、
酸性に強いウグイとかは若干戻ってきてはいるらしいですけども、
まだまだ酸性が強いみたいなので、
なかなか元にいる場所にね、
ふるさとに戻すのはなかなか難しいと言われておりますけどもね、
いつかきっとこの環境が戻ってですね、
元のふるさとに国マスが戻ることをね、
タザアコに戻ることを信じながらですね、
お手伝いとかね、応援とかもしたいなと思っておりますのでね。
ということで、今日は絶滅したと思ってたけど、
生きてたシリーズの国マスをお届けいたしましたということでした。
これで終わります。
それでは皆様、バイバイ。