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はい、みなさんこんばんは。こんにちは。元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。ちょぼっとサイエンスのお時間となりました。ちょぼっとサイエンスは、みなさんにちょこっとちょぼっとサイエンスに触れていただいて、科学的思考力を身につけて理系頭になっていこうということを目的に配信しております。ということで、昨日ですね、ネットニュースを見ておりましたら、ビッグニュースが舞い込んできました。
何かと言いますと、歌手の西野かなさんが5年ぶりに活動を再開するという大きな話題となったニュースがあったんですけども、我々世代、アラサー・アラフォー世代にとってみれば、西野かなさんは女子高生のカリスマ的な存在で、非常に多くの名曲を残しましたよね。
西野かなさん、親近感が湧くのは、向こうは私のこと全く知りませんけども、西野かなさんは三重県出身なんですよね。私も三重県出身ですから、同郷の吉見としてね。全く向こうは知らんけどね。三重県が生んだ歌姫も大スターですよね。
三重県で言うと、安倍しずえ以来の歌姫の誕生みたいな感じですよ。その評価は色々人によって違うと思いますけども、西野かなさんは結婚・出産を経て復活ということで、我々世代は大きな話題となってたんですけども、活動は休止中とはいえ、楽曲は聴けますから、聴きますけども、
本人自体は結婚・出産を経てということなので、潜伏というか、冬眠みたいな感じですよね。ずっと表舞台には出てなかったけども、冬眠中みたいな感じだと思います。
冬眠中とはいえ、我々は冬眠できないけども、普通の生活はしていたわけで、髪の毛も伸びるし、爪も伸びるし、生活は変わらずやってたと思うんですけども、なんとですね、今日のお話に繋がるために、冬眠というワードを出して、無理矢理繋げてるんですけども、
なんとですね、冬眠中のハムスターの爪は伸びが止まる、爪の伸びが止まるということが判明したと。しかも伸びてないんだけども、綺麗に保つことができるという、本当に謎の現象を判明し、発表したということなんですね。
無理矢理繋げましたけども、冬眠中なのに、ハムスターの爪は綺麗に保っている。しかも伸びない。でも冬眠から覚めたら、普通に爪として伸びるし、爪としての用途として使われるという、面白い研究結果があるので、今日はお話をしたいなと思うんですけども。
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冬眠中のシリアンハムスター、シリアンハムスターという詞を使ったんですけども、シリアンハムスターは爪の伸びが止まる一方、爪自体に異常は生じず、綺麗に保たれていることを、北海道大学などの研究グループが発見したということなんですね。
そもそも爪って何なんという感じなんですけども、哺乳類の爪は、根元にある幹細胞が分裂と分化を繰り返すことで伸びるんですね。冬眠の極端な体温変化では、細胞分裂が停止するにもかかわらず、組織構造を維持する仕組みがあるということなんですね。
なぜハムスターの爪に注目して研究したのかというと、哺乳類の爪は病気や栄養不足といった過度なストレスがかかると、変色や変形が起きることが多いんですよね。我々もそういう経験はありません。
冬眠をする小動物は体温が外気温近くに下がる。北海道の研究チームですから、北海道はめっちゃ寒いですよね。我々は哺乳類も、ハムスターも哺乳類だし、高温動物なんだけども、冬眠するやつって寒すぎて活動できないから、外気温が同じぐらいに体温が下がっちゃうということなんですね。
だから動いとっても仕方ないし、代謝活動を維持するために、食べるものを食べて代謝活動を盛り上げなければならないんだけど、食べるものもないし、地面雪まみれて寝るしかない。冬眠状態があるということなんですけども。
北海道大学低温化学研究所の山口教授。低温化学研究所っていうことがあること自体が北海道大学らしいということと、そんなのあるんだということで、ちょっとびっくりかもしれませんけども、この低温状態というストレス化で常に何か変化が起こるのかどうかを調べることにしたんですね。
山口教授らの研究チームは、実験動物であるシリアンハムスターの飼育環境を、気温23℃から25℃、光で昼の時間を長くして、夏を模した条件、夏のような条件を作って、そこから気温5℃、夜が長い冬のような条件に切り替え、冬眠を促したということなんですね。実験飼育家でね。
実際、冬眠したハムスターと冬眠しなかったハムスターともに、爪の根元に青い色素で線を引いて、一定期間後にまた線を引いて、どれだけ爪が伸びたかを計測したということなんですね。
その結果ですね、冬眠していないシリアンハムスターの爪は、1日あたり約70マイクロメートル伸びていたんですね。マイクロって言われるとですね、どんな単位って感じかもしれませんけども、1マイクロメートルは1ミリメートルの千分の1ですから、だいたい千分の1ごとに単位で決まってますので。
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定規持ってきてね、1ミリの目盛りを千等分して1個目が1マイクロメートルなんですね。もちろん我々の肉眼では見えませんけども、70マイクロメートル1日伸びているということが分かった。
冬眠中のシリアンハムスターはどうなのかということなんですけども、約1日あたり約10マイクロメートルしか伸びなかったということなんですね。
で、爪の幹細胞集団の分裂能力を表す指標を調べると、肝炎が外気温程度に下がっている冬眠中のハムスターでは、細胞分裂する細胞数が減少して、細胞分裂が止まって伸びない。
止まるということは、体にとっては異常というか、よくわからないことが引き起こされるんです。止まるということはストップしちゃうから異常が起きたり変色したり曲がっちゃう可能性が非常に高くなっちゃうんだけども、止まっているのに関わらず爪の形であったり変色したりは全くなかったということなんですね。
このシリアンハムスターは面白い特徴がありまして、何日かおきに冬眠中に体温が上がって、餌を食べるなどの活動する中途覚醒が起きるんですね。
この中途覚醒ってリスでもあるんですけども、リスも冬眠するんだけど、夢遊病みたいな感じで時々起きてきて餌を食べるらしいんですね。
このシリアンハムスターもリスと同じような特徴を持っていて、中途覚醒して体温が一時的にボンと上がる時があるということなんですね。
この中途覚醒が起きて体温がバンと上がると、その時に爪が伸びていることがわかったんですよ。
冬眠中は完全に止まって中途覚醒、冬眠の期間中でたまに体温が上がる中途覚醒の時には爪が伸びていたということですね。
冬眠中の時だけ爪の伸びをストップさせるというメカニズムがあるということなんですね。
冬眠中に爪の幹細胞の分裂が止まって爪が伸びなくなると、横縞が入ったり爪の一部が凹んだりする異常が起きる可能性があるんだけども、ハムスターの爪には異常はないと。
冬眠後も冬眠前と同様に爪が伸びることがわかったということね。
中途覚醒の時に爪が伸びていたし、冬眠明けの時にも爪が伸びていくんだけども、きれいきれいのままで、さらに細胞分裂が止まっていたのにもかかわらず、冬眠後には普通に爪が伸びるし、
普通の冬眠前の爪と全く条件変わらずに綺麗なまま伸びていくということなんですね。
理由はまだまだ不明らしいんですけども、中途覚醒の際の活動時に爪が正常に維持されているのは、利点があるんじゃないかと考えられているということなんですね。
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この爪というものは、皮膚が多様化して生じた構造で、皮膚と多くの共通点もあるということなんですね。
冬眠中に外気温ほどに体温が下がるハムスターの皮膚で糖症が起きない仕組みも興味深いので、
冬眠する動物の爪や皮膚を調べることで、冬眠しない人をはじめとした動物の爪や皮膚の健康維持にもつながる知見が得られるかもしれないということが、
北海道大学の山口教授はそういうふうに染みくくっているということなんですね。
すごいよね。全部ストップして、確かに冬眠で爪が伸びないということは、爪の幹細胞の働きが止まっているのにも関わらず、中途覚醒の時に伸びるし、
そのスイッチのオン・オフの切り替えがすごいなと、まだまだ不明なところも多いんだけども、
それが人間の爪とか皮膚とかの健康維持にもはかわるんじゃないかということで、
また新たな知見が、研究が進むことを望むばかりですね。ということで、今日はこの辺にしたいと思います。
それではみなさん、さようなら。バイバイ。