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こんにちは、リスナーの皆さん。知財図鑑ポッドキャストにようこそ。ホストの地図です。
今日のゲストは、知財ハンターの新井さんです。
よろしくお願いします、地図さん。
今日のテーマは、天候に左右されずに地上のデータを高速取得できる超小型人工衛星です。QPS-SARというんですよ。
QPS-SARは、100キロ級の超小型人工衛星です。夜間や天候不良時でも、地表の情報をほぼリアルタイムで取得することができます。
このシステムでは、36基の衛星を運用し、地球上のほぼ全ての場所を分解能1メートルの高解像度で撮影します。車の大きさを識別できるほどの詳細なデータを得ることができるのです。
すごいですね。でも、どうやってそれが可能なんですか?
このシステムは、特定の地域を10分おきに高頻度で撮影することで、車や船舶、木と家畜などの移動体のデータも継続的に取得できます。
これにより、災害時の被災状況の把握、渋滞予測、未来予測など、様々な用途で活用することが可能です。
なるほど、それで色々なシーンで役立つわけですね。
ちなみに、どうして夜間や悪天候でも、地上の詳細なデータを取得できるのでしょうか?
その秘密は、合成回光レーダーにあります。
合成回光レーダーは電磁波を地表に向けて照射し、それが跳ね返ってくる信号を利用して、地表の状態を画像化する技術です。
この方法なら、視界を遮る雲や、夜間の暗さの影響を受けずに観測が可能なんです。
ちなみに、SARは合成回光レーダーのことを意味します。
電磁波を使うんですね。
次に、この衛星が小型である理由は何でしょうか?
それは、独自開発のアンテナと還元技術のおかげです。
従来のSAR衛星は、大きなアンテナと多量の電力を必要としていましたが、この技術では収納性に優れたコンパクトなアンテナを使用しています。
これにより、衛星のサイズを大幅に小さくし、コストも削減できるのです。
それは画期的ですね。でも、小型化してもデータの送受信は大丈夫なんですか?
良い質問ですね。その点も問題ありません。
この衛星には、軌道上画像化装置という衛星上でデータ処理を行う装置が搭載されています。
これにより、データを大幅に圧縮して、地上に送信することが可能になります。
つまり、大容量のデータも効率的に扱えるわけです。
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技術の進歩って本当にすごいですね。
これで、どんな天候の中でも地球のデータを詳細に把握できるわけですね。
さて、新井さん、この技術はどんなことに応用できそうか教えていただけますか?
もちろんです。まず、観光庁や自治体ですね。
災害時には、この技術を使って通行可能な道路をリアルタイムで把握し、救援者への情報提供が可能になります。
災害時の迅速な対応に役立ちそうですね。他にはどんな分野がありますか?
次に、流通、モビリティ分野です。
自動運転車やエアモビリティのための高精細な3Dマップを提供することができます。
これにより、より安全で効率的な移動が実現可能です。
未来の移動手段にも貢献するんですね。そうなると観光分野でも活用できそうですね。
まさにその通りです。
リアルタイムに、現地の人の流れが可視化された地図サービスを提供できます。
これにより、観光客は現地の混雑状況を事前に知ることができ、より快適な旅行計画を立てることができるでしょう。
素晴らしいです。
そのほか、農場の画像から作物の生育状況を推定したり、森林破壊の現状を地球規模で把握することができたり、農業や環境分野でも活用できます。
本当に幅広い分野での活用が期待できる技術ですね。
新井さん、貴重なお話をありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
それでは今日はこれでお別れです。また次回の地財図鑑ポッドキャストでお会いしましょう。
