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2024-05-16 08:34

#3 ウェブアクセシビリティ向上が必要な理由とは?

なぜ今ウェブアクセシビリティを向上させる必要があるの?

一体どんなメリットがあるのか、隠れたニーズやビジネスの機会についてまで、さまざまな側面から考えてみます。

ウェブアクセシビリティ対応をするべきか迷っている方のヒントになるかもしれません。

番組の文字起こしファイルは⁠こちら⁠

⁠文字起こし:そもそもアクセシビリティとは?⁠

「チャコウェブラジオ」は株式会社Cyber Catsが運営するチャコウェブのスタッフが、ウェブアクセシビリティやSNS運用など、ウェブに関するテーマについて楽しくお話しするポッドキャストです。

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出演: やまぐちみあ(ウェブアクセシビリティマネージャー)

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社内で定期的に開催している勉強会では、制作メンバーとウェブアクセシビリティ関連の知識を共有したり、意見交換を積極的に行っています。 お客様のホームページ制作にあたっては、ディレクター、デザイナーとの打ち合わせ時にウェブアクセシビリティの観点からデザインや仕様の決定に携わっています。

よこやまゆみこ(ウェブマーケティングマネージャー) 

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400件を超える中小企業のホームページ制作に関わり、ブログを9年間運用してきた経験から実践的なアドバイスを得意とし、コンテンツ発信を活用して企業の価値を高めるサポートをしています。 

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サマリー

ウェブアクセシビリティの向上が必要な理由は、全ての人にとって使いやすいウェブを実現できるからです。コンテンツの使いやすさ、情報の届け方、法令遵守や訴訟リスクの回避がウェブアクセシビリティの向上によるメリットとして挙げられます。

ウェブアクセシビリティの向上が必要な理由
ゆみこ:こんにちは。チャコウェブラジオは、株式会社Cyber Catsが運営するチャコウェブのスタッフが、ウェブアクセシビリティやSNS運用など、ウェブに関するテーマについて楽しくお話しするポッドキャストです。
進行を担当するゆみこです。よろしくお願いします。
みあ:みあです。よろしくお願いします。
ゆみこ:本日のテーマは、ウェブアクセシビリティ向上が必要な理由とは?です。
第1回と第2回で、アクセシビリティやウェブアクセシビリティについて基本的な内容をお話ししました。
今回は、その向上が必要な理由について話していきたいと思います。
みあ:はい。ウェブアクセシビリティの向上が必要な理由は非常にシンプルで、対応を進めると全ての人にとって使いやすいウェブを実現できるからです。
ゆみこ:シンプルですが、一番重要な部分ですね。
みあ:はい、そうなんです。ウェブが全ての人にとってより便利なものになるのであれば、ウェブアクセシビリティはどんどん広まっていったほうがいいですよね。
ゆみこ:はい、そう思います。
みあ:ただ、ウェブアクセシビリティ対応には時間や労力、費用がかかりますから、今の状態で十分と考えている人からすると、取り組むメリットが感じられないかもしれません。
ですが、ウェブアクセシビリティの向上にはたくさんのメリットがあるんです。
ゆみこ:はい。第1回で教えてもらったメリットは、コンテンツが使いやすくなる。より多くの人に情報が届くようになる。法令遵守や訴訟リスクの回避ができる。といった感じでしたね。
みあ:はい、そうです。今回はそれぞれをより詳しくお伝えしていきたいと思います。
ゆみこ:お願いします。
みあ:はい。ではまず、コンテンツが使いやすくなるについてです。
ウェブアクセシビリティを向上させると、あらゆる人にとって使いやすいコンテンツになります。
例えば、ウェブサイトの構造を分かりやすくしたり、サイトマップを用意して、どこに何が載っているかを明確にすると、ユーザーは欲しい情報を得ることができます。
そうすると、ウェブサイトから離脱されにくくなったり、お問い合わせや商品購入などのアクションにつながりやすくなったりします。
ゆみこ:うーん、なるほど。これはビジネス的にもプラスの効果がありますね。
みあ:次に、今より多くの人に情報が届くようになるについてです。
ウェブアクセシビリティを向上させると、今までそのコンテンツを利用できなかった人も利用可能になります。
ウェブ利用に困難を感じる人の例として、障害者・高齢者が挙げられることが多いと思うのですが、
現在の日本には障害を抱える人が1000万人以上存在し、高齢者は全人口の29%を超えているというデータがあります。
これだけ多くの人がウェブで情報を得られるようになるのは大きな変化ですよね。
ゆみこ:はい、とてもすごい変化だと思います。
とはいえ、障害のある方や高齢の方は普段からウェブを利用しているのでしょうか。
みあ:はい、総務省が発表している令和4年のデータによると、インターネット使用率は60代で約87%、70代で約66%、80歳以上で約33%となっており、70歳以上の利用率は年々上昇傾向にあります。
ゆみこ:おお、そうなんですね。
みあ:また、総務省が2012年に行ったアンケートで、障害がある方の36%がパソコンを使用していると回答しています。
特に視覚や聴覚に障害がある方に限定すると、その使用率は80%を超えているんです。
ゆみこ:これだけ多くの方々がパソコンを使っているんですね。
みあ:はい、そうなんです。このアンケートが行われた頃は、今ほどスマートフォンが普及していませんでした。現在は当時に比べてスマートフォンがかなり普及していますから、さらに多くの方がウェブを利用していると考えられます。
ゆみこ:新たにこれだけ多くの方へ情報が届くとなると、ビジネスの機会が広がりそうです。
みあ:はい、そう思います。最後は法令遵守や訴訟リスクの回避ができるについてです。
日本では4月1日より障害者差別解消法の改正法が施行され、合理的配慮の提供が義務化されました。
ウェブアクセシビリティ対応は合理的配慮の前段階である環境の整備に含まれるのですが、環境の整備は努力義務となっているため、ウェブアクセシビリティの向上に取り組むことは法令遵守につながるのです。
ゆみこ:うーん、障害者差別解消法や合理的配慮というのは最近よく聞く言葉ですね。
法令遵守や訴訟リスクの回避
みあ:そうですね。また海外に目を向けてみると、ウェブアクセシビリティ対応が法律で義務付けられている国や地域があります。
企業によっては海外で事業を行っているなどあると思いますが、活動先の法律で定められたウェブアクセシビリティ基準に対応することで、訴訟リスクを回避することができます。
ゆみこ:確かに、最近海外でウェブアクセシビリティに関する訴訟が増えていると耳にしました。詳しい事例などはありますか?
みあ:例えば、世界初のウェブアクセシビリティ関連訴訟とされているのは、2000年開催のシドニーオリンピックですね。
訴えを起こした人物は点字ディスプレイを使用していましたが、シドニーオリンピックの公式ウェブサイトがウェブアクセシビリティに対応していなかったことで、得られる情報に制限があったようです。
そこから、目が見える人と見えない人の間に情報格差があるのは差別に当たるとして訴訟に発展したとのことでした。
ゆみこ:20年以上も前にウェブアクセシビリティについての訴訟が起きていたんですね。世界初とはいえ、ずいぶん前なので驚きました。
日本でも注目されてきたウェブアクセシビリティですが、将来的には海外のような動きがあるかもしれませんね。
みあ:はい、その可能性も十分にあると思います。
ゆみこ:今回のお話で、ウェブアクセシビリティへの取り組みがユーザーにとっても企業にとっても大切だということが分かりました。今から少しずつでも着実に取り組んでいく必要がありそうですね。
実際に取り組む場合の手順など、また教えてください。
みあ:はい、よろしくお願いします。
ゆみこ:本日のテーマは、「ウェブアクセシビリティ向上が必要な理由とは?」でした。お聞きいただきありがとうございました。感想をいただけるととっても嬉しいです。
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