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2024-09-12 10:05

#18 適合レベルと対応度表記の関係とは?

今回は、WCAG 2.0とJIS X 8341-16の適合レベルと対応度表記の関係について解説しています。

WCAGは世界的なウェブアクセシビリティ基準で、JIS X 8341-3は日本の規格です。

両者は内容が統一されており、ウェブサイトのアクセシビリティを示すための適合レベル(A、AA、AAA)と対応度表記(準拠、一部準拠、配慮)があります。

WCAG 2.0の3つの適合レベルから目標を決め、ウェブサイトのアクセシビリティ方針が策定されます。

達成基準を満たすように制作や対応を進め、試験を実施して結果を公開する流れです。

配慮の場合は試験の実施や結果公開は不要ですが、準拠、一部準拠と同じくウェブアクセシビリティ方針を作成します。

ウェブコンテンツの JIS X 8341-3:2016 対応度表記ガイドライン

https://waic.jp/docs/jis2016/compliance-guidelines/202104/

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サマリー

本エピソードでは、WCAGとJIS X 8341-3の関係性や適合レベルと対応度表記について詳しく解説しています。特に、これらの基準がどのように連携し、ウェブアクセシビリティに寄与しているかを理解する重要性が強調されています。

WCAGとJIS X 8341-3の関係
ゆみこ:こんにちは。チャコウェブラジオは、株式会社Cyber Catsが運営するチャコウェブのスタッフが、
ウェブアクセシビリティやSNS運用など、ウェブに関するテーマについて楽しくお話しするポッドキャストです。
進行を担当するゆみこです。よろしくお願いします。
みあ:みあです。よろしくお願いします。
ゆみこ:本日のテーマは「適合レベルと対応度表記の関係とは?」です。
みあ:今回は、世界的なガイドラインであるWCAGと、日本の企画であるJIS X 8341-3の関係性、そして、適合レベルと対応度表記について解説していきたいと思います。
ゆみこ:WCAGや適合レベルは、これまでに何度もこのポッドキャストに登場していますよね。
反対に、JIS X 8341-3については、あまり詳しく聞いたことがありません。
対応度表記というのも初めて聞きます。
みあ:JIS X 8341-3や対応度表記については、まだ詳しくお話ししていなかったですよね。
実は、これらはWCAGや適合レベルととっても深い関わりがあるんです。
この関わりを理解すると、適合レベルA準拠、適合レベルAA一部準拠といった表記の意味がわかるようになると思います。
ゆみこ:そういった表記は、ウェブアクセシビリティ方針などで見たことがあります。
その表記の意味を理解するためには、今回の話題が重要なのですね。
それでは早速、今回も解説をお願いします。
みあ:はい。まずは簡単にWCAGについて振り返ってみましょう。
それでは、WCAGがどんなものだったか覚えていますか?
ゆみこ:はい。ウェブアクセシビリティの世界的なガイドラインですよね。
A、AA、AAAという3つの適合レベルがあって、その適合レベルに適合するためには、定められている達成基準を達成する必要があります。
みあ:はい、そうでしたね。
このWCAGは世界共通のもので、ウェブの標準を取り決める国際的な団体のW3Cが発行しています。
では、JIS X 8341-3は何かというと、これは日本産業規格の1つです。
正式名称は、「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」といいます。
ゆみこ:なるほど。WCAGが世界的なウェブアクセシビリティのガイドラインで、JIS X 8341-3はウェブアクセシビリティに関する日本の規格ということですね。
みあ:はい、その通りです。
ゆみこ:そして、この2つには深い関わりがあるんですよね。どういった関わりがあるんでしょうか。
みあ:簡単に言うと、WCAG 2.0とJIS X 8341-3:2016は内容が統一されているんです。
もともとWCAGとJIS X 8341-3は別のものでしたが、改訂などを経て、WCAG 2.0とJIS X 8341-3:2016というバージョンで対応するものとなったんですね。
ゆみこ:もともとは別物のWCAGとJIS X 8341-3が、それぞれWCAG 2.0とJIS X 8341-3:2016というバージョンにおいては、内容が統一されたということなんですね。
みあ:はい、そうなんです。
少しややこしい話ですが、JIS X 8341-3:2016はISO/IEC 40500:2012という国際規格に一致するように作られています。
そして、このISO/IEC 40500:2012は、もともとWCAG 2.0から作られているため、JIS X 8341-3:2016とWCAG 2.0が対応しているんです。
ゆみこ:なるほど。つまり、今出てきた3つの内容は同じものということでしょうか。
みあ:はい、そうなります。
そして、ウェブコンテンツがJIS X 8341-3:2016にどのように対応しているかを示すために生まれたのが対応度表記です。
適合レベルと対応度表記の解説
みあ:これは、情報通信アクセス協議会、ウェブアクセシビリティ基盤委員会により独自に定められています。
ゆみこ:つまり、適合レベルはWCAG 2.0で定められた世界的なもので、対応度表記はJIS X 8341-3:2016で定められた日本独自のものということでしょうか。
みあ:はい、そうなりますね。対応度表記には、準拠、一部準拠、配慮の3つがあります。
ゆみこ:対応度表記も適合レベルと同じく3つに分かれているんですね。1つずつ教えてください。
みあ:はい。まず、準拠は達成基準をすべて満たしている状態です。
ウェブアクセシビリティ方針を公開し、達成基準をすべて満たしていることを試験で確認し、その結果も公開することが必須となります。
一部準拠は一部の達成基準を満たしている状態です。
ウェブアクセシビリティ方針を公開し、一部の達成基準を満たしていることを試験で確認する必要がありますが、試験結果の公開は任意です。
ただし、今後の対応方針などを表記することが必要になります。
配慮は準拠、一部準拠に満たない場合に使用することができる表記です。
ウェブアクセシビリティ方針を公開することは必須ですが、試験の実施は任意で、結果も問われません。
代わりに、目標とした適合レベルや、参考にした達成基準一覧を示す必要があります。
ゆみこ:なるほど。条件としては、準拠が一番厳しくて、配慮が一番緩いんですね。
それから、ウェブアクセシビリティ方針を公開するのはどれにおいても必須で、試験の実施、結果の公開などは、それぞれで定められているということですね。
みあ:はい、そうなんです。
ですから、まずは、WCAG 2.0の3つの適合レベルから目標を決め、ウェブアクセシビリティ方針を策定し、対応を行います。
そして、JIS X 8341-3:2016に沿って試験を行う国内向けのサイトの場合は、さらにその適合レベルに対する達成度合いから、対応度表記を決定し、それに基づいて、試験や結果公開を進めていけば良いのではないかと思います。
ゆみこ:例えば、適合レベルA準拠の場合は、まずAを目標としてウェブアクセシビリティ方針を策定します。
その後に、試験でのAの達成基準をすべて満たしていることを確認した上で、その結果を公開するといった感じですね。
みあ:はい、そうなります。
対応度表記について詳しく知りたい場合は、ウェブアクセシビリティ基盤委員会のサイトの「ウェブコンテンツの JIS X 8341-3:2016 対応度表記ガイドライン」というページが参考になります。
ぜひ確認してみてください。
ゆみこ:はい、本日のテーマは「適合レベルと対応度表記の関係とは?」でした。
お聞きいただきありがとうございました。
感想をいただけるととっても嬉しいです。
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