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2024-08-19 13:33

【読書ラジオ】『水上バス浅草行き』岡本真帆、『恋人不死身説』谷川電話

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サマリー

このエピソードでは、岡本真帆の短歌集『水上バス浅草行き』と、谷川電話の歌集『恋人不死身説』が紹介されています。特に、短歌が引き起こす情景や感情、各作品の魅力について深く掘り下げられています。

短歌と夏の思い出
こんばんは、ゆうこです。
このチャンネルでは、私の読書録や日々の学びを音声配信しています。
今日は、短歌の本について話してみようと思います。
2冊ですね。
1冊目は、【水上バス浅草行き】の岡本真帆さんの短歌集と、
2冊目は、【恋人不死身説】谷川電話さんの歌集について話してみようと思います。
先日のライブでですね、夏はなぜか短歌が読みたくなるみたいな話をしまして、
そのきっかけもですね、テレ東でやっている【あの本読みました?】っていう鈴木穂波さんの番組に、
田原マチさんと岡本真帆さんと、あともう一人、学生の方かなと思うんですけど、
若手の歌人の方、3人がゲストに出られてて、短歌の回っていうのを特集やってたんですよね。
それを見てて、なぜか夏、特に夏の終わり、短歌が読みたくなるなぁみたいなことを思い出して、
気になっている方の歌集を買ったという流れですね。
なんかやっぱ夏の終わりって切ないんでしょうね。
短歌が読みたくなるなという気持ちです。
岡本真帆さんは、この方は1989年生まれ、高知県四万十川のほとりで育った方という、
有名な短歌がこういうこと、ものがありますね。
本当に私でいいのズボラだし、傘もこんなにたくさんあるしっていうね。
これはきっとその、付き合いましょうという話をされた人が、
え、本当に私でいいの?って言ってる歌だと思うんですね。
もしかしたら結婚を申し込まれているのかもしれない。
ちゃんと考えました?私大丈夫ですか?
こんなズボラだし、傘も捨てられずにこんなにたくさんあるしみたいなことをね、
言ったその情景が浮かぶような短歌で、すごく素敵だなと思います。
あの本読みましたという番組では、この下の句ですね。
傘もこんなにたくさんあるしの部分を、
鈴木穂波さんとかアナウンサーの方でちょっと考えてみましょうということで、
なんていうんですかね、下の句創作コーナーみたいなやつ。
皆さんならなんて言いますかね。
本当に私でいいのズボラだし、の次の七々の部分考えてみましょうっていう。
で、私もね、考えてみたんですよ。
で、どうしても私はあのなんていうか、二面性があるのかなって思ったんですけど。
ちょっと腹黒いというかね、心の声みたいなのがどうしてもあるタイプなので、
こんな風に下の句を考えました。
本当に私でいいのズボラだし、すぐ飽きちゃうし、もう飽きてるしっていう。
もう飽きてるしっていうのはカッコがつくんですけど、
これは心の声なんですね。
言葉にして口にして出たのはすぐ飽きちゃうしまでなんですよ。
で、最後の下の句は心の声でどういう意味かというと、
表向きはちょっと塩らしい感じですね。
本当に私でいいのズボラだよ私みたいな。
すぐ飽きちゃうし、ここでちょっと匂わせてるんですよね。
長続きしないかもしれない。
あなたのこともすぐ飽きてしまうかもしれないみたいなことをちょっと匂わせて、
不積を打っておくみたいな。
そんな歌ですね。
で、心の中ではもう飽きてるしみたいな。
ちょっと舌をペロッと出しながら心の中で言うみたいな。
そんな歌ですね。
腹黒いですね。
腹黒いですね。
本当に私でいいのズボラだし、すぐ飽きちゃうし、もう飽きてるしっていう。
まあ、人によっていろんなアテックができるかなと思うんですけど、
ぜひこれを聞いていただいた方もちょっと考えてみてもらえると楽しいかなと思います。
本当に私でいいのズボラだし、傘もこんなにたくさんあるし、
傘もこんなにたくさんあるしの部分を考えてみてください。
鈴木穂波さんは何て言ってたかな。
タイツ片方、裏返しだし、みたいな。
ズボラさんの具体例を最後に言ってましたね。
それも素敵だなと思ったんですけどね。
私は目線を変えて二枚舌の女性であるという設定で、心の声として読んでみましたね。
岡本真帆さんの短歌はですね、割と情景が本当に浮かぶというか、
ミニドラマ、ミュージックビデオで見るようなワンシーンが切り取られているなっていう、そんな素敵な短歌が多いですね。
自分は経験したことがないんだけど、この短歌を読むとその情景が経験したことのある風景だったり、
過去の記憶のようにふわっと浮かんでくる、そんな親しみのある短歌が多いなというふうに思います。
このセリフみたいな短歌もあるんですね。本当に私でいいの?というような短歌もあるし、
その情景を説明している短歌もたくさんあって、すごく爽やかで、
自分の記憶、自分の記憶ではない記憶を呼び覚ますような、そんな素敵な短歌集だったなと思います。
水上バス浅草行き、想定も素敵なので、ぜひ手に取っていただけたらなと思います。
谷川電話の歌の魅力
もう一つはですね、恋人不死美説ということで谷川弁和さんの歌集ですね。
これはですね、さっきの岡本真帆さんとはちょっと違って、
まるでこれを読んでいる主人公になったかのような気持ちにさせられる短歌なんですよね。
岡本真帆さんの短歌は割とこう、情景が浮かぶってことは、第三者の視点で自分を見ている、
その自分を取り囲む風景を見ている、もしくはその人になり変わって見た風景を思い浮かぶみたいな、
そんな短歌が多かったなと思うんですけど、谷川弁和さんはですね、もうなんていうかもうその、
なんていうの、その人になりきるみたいな、降りてくるかのような気持ちにさせられて、
それぐらいですね、すごくこう、身近な、言葉にはしない、記憶にも残らない、
でも言われると、ああこの、この目でそれを見たことがあるなっていう、こう憑依するような、そんな不思議な短歌が多かったですね。
だからね、よりその事象というか、感情とか、触感に近いんですよね。
本当にもう触れられるような近さのある短歌を読まれているなというふうに思いました。
小村ひろしさんはね、こんな風に評されています。
見えないはずのものを見る、世界を情報の塊として捉える、そんな感覚の徹底度がこの歌集を決定的に新しいものにしているということで、
これもちょっとパッと見よくわからない説明なんですけど、
あのね、すごい今までにないその短歌を読む感覚っていうのを味わいますね。
それは何かというと、まるでこの歌を読んでいる人に自分がなったかのように、
また逆に自分が経験したことを谷川電話さんが、まるで自分が経験したことかのようにすごいリアルさで歌にしている。
ちょっとそこにね、ゾッとする感じも覚えます。
素敵な歌を1個読んでみようかと思うんですけど、
2種類の唾液が溶けたエビヤンのペットボトルが朝日を通すっていうね。
これはまた、この唾液っていう言葉がなかったら、すごいこう爽やかで重い、なんか夜明けのワンシーン、朝のワンシーンっていう感じがしますけど、唾液ってあたりがすごく生々しいですね。
で、2種類のってことは、2人でそのエビヤンを一緒に飲んだ、カワルガール飲んだ、そういう関係性の2人っていうことを想像させますよね。
で、そのペットボトルが朝日を通すということは、朝になった時点でもそのエビヤンはあって、そこに朝日が通っている。
それってどこなんだろうとかね、外なのかなとか、キャンプ場かな、海かな、もしくはカーテンが閉まってないどっかの一つの部屋なのかなとか、このペットボトルを飲み交わした2人はどこで何してるんだろうみたいなことをね、すごく生々しいですよね。
リアルさ、生々しさがすごく魅力的な歌だなぁと思いますね。
なんかすごくこう、爽やかじゃないし、なんか生っぽい感じがすごく記憶に残るというか印象に残る歌だなぁと思って、そんなね、短歌がたくさん載っている歌手でしたね。
短歌の楽しみ方
私はどっちかというと谷川伝和さんの歌の方が好きかもしれないなぁと思いますね。
爽やかじゃなくていいんだよなって思うんですよね、短歌に対してはね。
なんか寂しさとか、名前のつけられない関係性とか衝動、感情みたいなものを短歌で読んでくれているとすごくグッとくるなぁと思いますね。
人それぞれあると思いますが、是非ね、自分の好きなタイプの歌人さんというのを見つかると、ちょっとした季節の変わり目とかね、私の場合は夏の終わりが多いんですけど、短歌集っていうのを手元に持っておいて、ちょっとこう、切ない時とかにパラッと開くっていうのはすごくいいんじゃないかなと思います。
ということで今日は2冊ですね。岡本真帆さんの水上バス浅草行きと谷川伝和さんの恋人不死見説という短歌集について話してみました。
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今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ではでは。
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