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こんばんは、ゆうこです。このチャンネルでは、私の読書ログや日々の学びを音声配信しています。
今日は芥川龍之介の年春について話してみようと思います。
芥川龍之介は1892年から1927年を生きた人で、
東京生まれ、東京邸大英文科卒、在学中から創作を始め、短編、花、画、夏目漱石の激昇を受ける。
その後、婚弱物語などから材を取った王朝物、羅生文、芋がゆ、やぶの中、
中国の節話によった童話、都市春などを次々と発表。大正文壇の長寿となる。
西洋の短編小説の手法、様式を完全に身につけ、東西の文献資料に材を仰ぎながら、自身の主題を見事に小説化した傑作を多数発表。
大正14年頃より体調が優れず、ただぼんやりした不安の中、薬物自殺、歯車などの意向が残された人で、都市春は童話とされてますね。
大金持ちになることに愛想は尽き、平凡な人間として自然の中で生きる幸福を見つけた都市春。
簡単に言うとそういう話なんですけど、恥ずかしながら都市春って今まで読んだことなくてですね、
今日初めて読みました。
で、なんで読もうと思ったかというと、なんか朗読が流行ってますかね。
スタイフとかYouTubeとかでも結構朗読、ネオチー朗読とかあげてる人がいるので、ちょっとやってみようかなと思って。
なんとなくこの都市春っていう漢字の並びがいいなと思ったので、
芥川龍之介って短編が多いし、これいいかもと思って読んでみたんですけど、
面白かったんですけど、もうなんか絶望的に都市春っていうのが滑舌悪くて、うまく言う自信がなくてですね、朗読は諦めました。
都市春って話はですね、都市春っていうのは人の名前ですね。
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この若者が仙人に従って、その指示通り穴を掘ったら金が出てきたと。
それによって2回大金持ちになったんだけど、そっからかになって3回目、もう1回掘ってみるかって話になった時に、
いやもう私はもうお金持ちいいんですと。
お金持ちになると人が寄ってくるんですけど、なくなるともうさーっと去っていく。
それ自体にもううんざりしました。
あなたのような仙人になりたいんですって言って、
じゃあ仙人が私の言う通りにしたら弟子にしてあげると。
ここに座って、私が帰ってくるまでいろんな魔女が現れてお前をたぶらかそうとするが、
どんなことが起ころうとも決して声を出すな。
もし一言でも口を聞いたらお前は到底仙人にはなれないと覚悟しろ。
天地が裂けても黙っていなさい。
と言って約束して、で仙人がいなくなってから、
本当に天地が裂けるようなことが起きるんですけど、
トシシュンはずっと口をつぐんで一言も発さずに我慢するんですね。
そのうち地獄へ連れて行かれて、
本当になんか焼かれたり目をつかれたりってすごいひどい扱いを受けるんですけど、
それでも口を開かない。
そこにトシシュンのお父さんとお母さんが既に亡くなっていて畜生堂に落ちているので、
その二人を連れてきたんですけど、馬になってるんですよね。
馬になった父と母を目の前で鞭で撃たれて、
すごいむごい姿を見たときにトシシュンは黙っていられなくて、
お母さんって言ってしまう。
そこで地獄のシーンから仙人と別れたところまで戻って、
黙っていられなかったねっていう。
で、仙人にはなれないねってなるんですけど、
トシシュンは仙人になれなかったとしても嬉しい気がします。
地獄の中に鞭を受けている父と母を見て黙っているわけにはいかなかった。
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って言うと仙人は、もしお前があの状況で黙っていたら即座にお前の命を絶ってしまおうと思っていた。
お前はもう仙人になりたいっていう望みを持っていないだろう。
お金持ちになることはもう愛想が尽きているはずだから、
この後何になったらいいと思う?
そうするとトシシュンは人間らしい正直な暮らしをするつもりです。
と答えるっていう話なんですけど、
子供向けの童話なんで、どういう教訓が隠れているのかなと思いながら読んだんですけど、
やっぱりあれですよね。
一つは、人は自分以上の人にはなれないってことかなと思うんですよね。
自分は自分でそれ以上でもそれ以下でもないから、
何かになりたいって思うのは、そもそも間違っているってことと、
それに近いことですけど、身の程が決まるってことですよね。
自分自身の力で手に入れたものを維持するだけの力がないのであれば、
それは分布そうな状況であるから失っても仕方がない。
自分の中にある親との関係性とか愛情みたいなものは大切に持っている。
だからそれを大事にすると救われるよ。
あと最後は、そういうことを含めて全部選択することはできるっていうことかなと思いました。
どんな状況でもこの都市春は自分で自分の行動を選ぶことができていたので、
失敗しても成功しても選択するのは自分なんだよみたいな。
そんなことが教訓なのかなと思いながら読んでました。
私は芥川龍之介結構好きですね。
この前ダザオさんも読みましたけど、芥川龍之介の方が何て言うんでしょう。
切れ味がいいというか、鋭いというか、あんまりネチネチしてないというか、
さっぱりしてる、あっさりしてるのかなと思いました。
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芥川龍之介いいかもと思って、
収樹の言葉っていうのもちょっと読んでみたんですね。
この収樹の言葉っていうのは、
基地に富、稽古をもてあそぶことの好きな芥川が、
その鋭敏な頭脳と自在な表現力を十方無尽に駆使したアホリズム。
収樹の言葉は彼の怪異的な顔つきと遠征的な精神を鮮烈に伝える。
収樹の言葉っていう中に、
思わず笑っちゃうものとか、これ結構好きかもみたいなものがあったので、
それちょっと読んでみようと思います。
収樹の言葉はこんな文章で始めます。
収樹の言葉は必ずしも私の思想を伝えるものではない。
ただ私の思想の変化を時々伺わせるのに過ぎぬものである。
一本の草よりも一筋の鶴草。
しかもその鶴草はいく筋も鶴を伸ばしているかもしれない。
要するにマインドマップみたいなものだったってことなんですかね。
この中です。
サジっていうのがあるんですけど、これちょっと面白かった。
人生を幸福にするためには、日常のサジを愛さなければならぬ。
雲の光、竹のそよぎ、むらすずめの声、黄針の顔。
あらゆる日常のサジのうちに、無情の甘露味を感じなければならぬ。
人生を幸福にするためには、
しかしサジを愛する者は、サジのために苦しまなければならぬ。
庭前の古池に飛び込んだカワズは、100年の憂いを破ったであろう。
が古池を飛び出したカエルは、100年の憂いを与えたかもしれない。
いや馬匠の一生は協楽の一生であるとともに、誰の目にも苦行の一生である。
我々も微妙に楽しむためには、やはりまた微妙に苦しまなければならぬ。
人を幸福にするためには、日常のサジに苦しまなければならぬ。
雲の光、竹のそよぎ、むらすずめの声、黄針の顔。
あらゆる日常のサジの中に、大地獄の苦痛を感じなければならぬ。
これいいですね。
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バランス取ろうとするっていうところがすごい好きですね。
我々も微妙に楽しむためには、やはりまた微妙に苦しまなければならぬ。
これがいいですよね。
後人物っていうのがあって、これも面白かったです。
女は常に後人物を夫に持ちたがるものではない。
しかし男は後人物を常に友達に持ちたがるものである。
また、後人物は何よりも先に天上の神に似たものである。
第一に歓喜を語るのに良い。
第二に不平を訴えるのに良い。
第三にいてもいないでも良い。
これも大好きですね。
なんでこんな面白いんだろう。
すごい皮肉屋ですよね。
あの芥川龍之介っていうのはね。
でもすごいこう、いいとこついてるなぁと思います。
あと面白かったのは調香っていう一説ですね。
恋愛の調香の一つは、
彼女は過去に何人の男を愛したか、あるいはどういう男を愛したかを考え、
その過去の何人かに漠然とした嫉妬を感じることである。
また、恋愛の調香の一つは、
彼女に似た顔を発見することに極度に鋭敏になることである。
これいいですよね。
太宰治だったらもっとこう、長く描くんでしょうね。
芥川龍之介は、
シンプルに、要点だけを描くみたいな。
そういうところがすごいなと思います。
最後に有名な多忘ってやつですね。
多忘。我々を恋愛から救うものは、理性よりもむしろ多忘である。
恋愛もまた完全に行われるためには、何よりも時間を持たなければならぬ。
ベルテル、ロミオ、トリスタン、古来の恋人を考えてみても、
彼らはみんな暇人ばかりである。
ちょっとここまで読んでくると、もう笑っちゃうんですけど、
こういうことを書いちゃうのが、すごい私好きかもしれないですね。
いや、その通りだよって思います。
ということで、芥川龍之介が意外と好きかもというのが、
この歳になってわかるという。
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短編が多いのですぐ読めるし、
ちょっとね、本棚のすぐ目に入るところに置いておいて、
一日少しずつでも読んでみるっていうのは、すごいいいかもと思いました。
今日は芥川龍之介の話をしたんですけど、
私実はこんな読書が好きとか言ってますけれども、
全然文系じゃなくてですね、
割と理系の学校を出てるんですよね。
で、就職した時はエンジニアというかプログラマーで就職して、
今はバックオフィス管理系のスタッフ部門にいるんですけど、
結構理系の頭だと思うんですよね。
すぐロジックとか言っちゃうし。
なのでもっと大学とかで文系の勉強とか、
こういう文学を読むスキルとか、
知識みたいなのをもっと身につけておけば、
こういうのを読んだ時もっと深く味わったり、
うまく表現できるのになぁと思って、
最近すごいスタイフで話しながら、
自分の浅いところを話してるなぁみたいなところに、
結構がっかりすることもあったりするんですけど、
ちょっと言い訳ですね、これは。
そんなに落ち込んでいるわけではないんですけど、
でもちょっと残念だなぁと思う時がありますね。
もっと深く味わって、
的確に言葉にできたらなぁなんて最近は思います。
ということで今日は、
芥川隆之介の都市種と種々の言葉という話をしてみました。
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今日も最後まで聞いていただいてありがとうございました。
ではでは。