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2022-12-07 21:21

発達障害バブルへの危惧と『ファブル』『SHERLOCK』に惹かれるわけと【100万再生ありがとう・第114夜】

今夜の勝手に貸出カードは、『心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋』斎藤 環、與那覇 潤(新潮選書)です。
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真夜中の読書会おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAのバタやんことKAHABATAです。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室では、
水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになるをテーマに
おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
こんばんは、今夜は私が最近気になっているトピックスに関連して
おすすめの本を勝手に紹介するコーナーです。
今夜の勝手に貸し出しカードは、精神科医の斉藤珠樹先生と
歴史学者の与那覇潤さんによる
心を病んだらいけないのうつ病社会の処方箋を
ご紹介したいと思います。
その心はと言いますと、実はですね、私最近
メンタルケア心理師という資格を取ったんですよ。
人事部に来て、メンタルケアや心の不調への対応を
迫られるようになったから勉強したのって周りの人には聞かれたんですけど、
実はそうではなくて、以前の見漏れ編集部にいた頃から
実は勉強を始めていて、通信教育なんですけれども
なかなか忙しくて、オンラインの授業を受けたり
レポートを出したりっていうのがなかなかできず届こうってしまっていて
サポート期間を延長してもらってたんですけど
もうこれ以上延長できませんよって言われて
やっと試験に申し込んで、授業を全部受け終えて
急激に勉強して、試験に何とか合格したっていう経緯でした。
ただメンタルケア心理師を取ったからといって
お医者さんじゃないから精神科医ではないので
何か診断ができるわけではないですし
カウンセラーとして独立、開業とかがもちろんできるわけでもなく
単にメンタルケアに関して一通り基礎的なことを
体系的に学んだよっていうだけなんですけどね。
でも良かったですね。取得して良かったなって今すごく思ってます。
何が一番良かった収穫だったかって言いますと
私、試験勉強ができるんだ。
まだ自分が試験に向けて勉強するっていう能力が残ってたってことに
すごく自信がついたっていうかね。
本当に記憶力とかは落ちていて、落ち込むことも多かったんですけど
それでもこの先新しいことを何か学んで
テストを受けて合格するとかいうことができるかもしれないって思ったら
すごく明るい気持ちになりました。
メンタルケア心理師の資格についてもうちょっと説明すると
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勉強の3つのジャンルがありまして
精神解剖生理学基礎だったかな、精神解剖生理学基礎と
精神科学基礎と
カウンセリング基本技法っていう
3つのジャンルがあったんですよ。
精神解剖生理学基礎っていうのは医学的なお話で
精神科学基礎っていうのは統合失調症とか不安障害とか
そういう代表的な精神障害から認知症とかパーキンソン病とか
体の疾患と精神症状の関係とかを勉強するジャンルでして
カウンセリング基本技法は
カウンセリングの基本的な技術とか気をつけることなんかを学ぶジャンルなんですね。
とにかく私はこの精神解剖生理学基礎っていう一番医学っぽいジャンルが
覚えられなくて覚えられなくて
自分の記憶力の低下に本当に落ち込んだっていうかですね
そんな風にちょっとこう昔はできたはずっていうかできる方だったはずのことが
勉強に限らずいろいろ苦手になっていて
なんか孫孫することに落ち込むことが年を重ねてきて多くなってきましたけど
3科目とも70%ぐらいできれば合格なところ
結果的には90点ぐらい取ってしまって
ちょっと勉強しすぎたなって思ったぐらいなんですが
今もしくはこれから何か新しい勉強をしようとしている方とか
あるいは勉強を迫られている大人の方にお伝えしたいのですが
大人になると記憶力とかそういうなんかメモを取る能力とかが
昔よりちょっと落ちてはくるけれども
自分を高く見積もりすぎない能力を身についたっていう
過信しすぎないっていうのは私の中では結構成長したなって思いました
さて私が今回テスト前の追い込みですごく勉強になった参考になったのが
今回ご紹介する心を病んだらいけないのうつ病社会の処方箋という本なんですね
どんな本か後半ご紹介していきたいと思います
この本は精神科医の斉藤玉樹先生とうつを体験した歴史学者の
与那覇潤さんの対談形式で進んでいく本になっています
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こういった実用ジャンルを対談形式にするって
読みやすくなるっていうメリットはある一方
情報量はちょっと膨らみがち下がりがちといいますか
文字数とかページ数を取る割には情報量を盛り込みにくいっていう風に
なんとなく私は思ってたんですけど
この対談形式の本はですね
2人が掛け合うことによってより濃厚になっていくような
すごくよく構成された本だったんですよ
そのことにまずすごく感動して結構何度も読み込んだ本になっています
これタイトルがまたすごい秀逸だなと思っているんですけれども
ちょっと読みますね
友達っていないといけないの
ヤンキー論争その後
家族ってそんなに大事なの
独行やブームの副作用
お金で買えないものってあるの
SNSと承認ビジネス
話ですべるのは痛いことなの
発達障害バブルの口座い
不快にさせたらセクハラなの
読みたくなるじゃないですか
ご自身がこういった精神的な何か不調で悩まれているとか
身近な方でそういう方がいらっしゃる人はもちろんなんですけれども
そうじゃなかったとしても
社会現象として気になるトピックスが
いっぱい入っている本だなと
感じさせるところがうまいなと思いました
あとは私みたいに
会社勤め上を知っておいた方がいいこととかっていうのもあるので
ぜひ気になる方は
身近にそういう人がいなくても
読んで非常に面白い本なんで
ぜひ手に取っていただけたらと思います
特に印象に残っているのはですね
今ご紹介した話で滑るのは痛いことなの
発達障害バブルの口座いっていう章になります
精神的な病だったり疾患だったりって
社会情勢とかとすごく連動しているし
物事に関しても
社会に関しても
ブームがあるっていう話が出てくるんですが
少し前2010年ぐらいは
新型うつっていうのがちょっとしたブームといいますか
フューチャーされた年だったっていう話が出てきて
確かにと思ったんですけど
新型うつって会社とか学校とかには行けないけれども
楽しいと思えるようなことだったり
友達とバーベキューに行くみたいなことには
どうも行ってるらしいとかっていうふうに
ちょっとこう
深刻なうつに比べてずるいっていう印象で
やや弥勇的な批判的な風潮で語られたりしていたことがあったと思うんですけど
09:01
今の発達障害への社会的な興味関心の高まりは
その頃の新型うつと似たような現象になるんじゃないかっていう器具が書かれていて
発達障害バブルの講座というタイトルになっているんですけど
確かにそのうつ病とか
おかげで
おかげで
ずるしてるんじゃないかっていうような批判が多分新型うつの時はあったと思うんですけど
発達障害っていう言葉を重ねてきて
ちょっといろんなことを逃れてるんじゃないかっていうふうに
今そういうふうに思ったり言ってる人がいるってことではなくて
そういう風潮になりそうな危険性を感じるっていう風に
発達障害っていうのは結構この本にも書いてあったし
私がその勉強した時でも難しい問題で
プロでもなかなかその診断がクリアにできるものじゃなくて
そういう風潮になりそうな危険性を感じるというような話ですかね
なるほどなと思ったりしました
発達障害っていうのは結構この本にも書いてあったし
私がその勉強した時でも難しい問題で
クリアにできるものじゃなくて
スペクトラムグラデーションっていうんですかね
程度の差で判断していくものなので
黒か白かみたいなことであなたはAですBですっていうような
判断ができるものじゃないんですよね
だからグラデーションの中でどういう風に対処していくかっていう話なんで
安易にあいつは発達障害だとか
自分の子供はとか自分はとかっていう風に
専門家じゃない人が判断しちゃうのは結構危険なことなんだなっていうのを
思ったりもしました
もう一つ興味深かったのはですね
サバン症候群って聞かれたことあるかもしれないんですけど
すごく覚えられちゃう人
特殊な能力というかいろんなことは
暗記できるんだけどちょっと他のことが欠如しているような人って
いろんな物語とか映画とかに出てきたりしますが
そういったタイプの人だったりKYだけれども
何かが天才的っていうような人たちが
主人公というか物語のキャラクターとして
人気があるよねっていう話が出てきて
そこも面白かったのでこの後ちょっと紹介したいと思います
コミュ障ゆえの天才という神話っていう章がありまして
ここに対人コミュニケーションの能力に
12:00
少し問題はあるけれども天才だったり
ある能力にすごく長けている人っていうのは
主人公・ヒーロー像として結構人気を得やすいという話が
出てくるんですね
この中にシャーロック・ホームズのバニラアイドルの
ベネディクト・カンバーバッジが演じた
シャーロックの方ですけれども何かも例えとして出てきますが
確かにシャーロック・ホームズって
優しさとか気遣いがちょっとだけ欠けている部分はありつつも
推理の部分とか何か覚えているとか
それを推測する能力については
ものすごい天才じゃないですか
そういったことで他にもいろいろあって
ファブルも出てくるんですけど
ファブルって漫画ご存知ですか
V6の岡田くんで2回ほど映画化もされていて
私も大好きなんですけどファブルとかも
ある種のコミュニケーション能力が
ちょっと欠如しているけれどもむちゃくちゃ身体能力は高くて
心の優しさはあるんだけど
ちょっとそれが特殊な感じで出ちゃうというようなところが
主人公の魅力だったりもします
こういった人たちとか
ドクターXの私失敗しないでの人みたいな
いわゆるKYというか
いや今そこでそういうこと言わないだろうとか
一応みんなの周りに合わせとこうよっていうのを
超越しちゃうけれどもいろいろ
ぶった斬りながらも最終的には解決する
合意に解決するみたいな主人公にすごくカタルシスを
感じる部分ってあるじゃないですか
そういう背景がどこにあるのかっていう話とも
ちょっと発達障害ブームと関連するんですけれども
この本には環状労働っていうのが
非常に求められるようになってきているので
どういう仕事においてもコミュニケーション力っていうのが
基本のOS 基本的にみんながインストールして
いかなくちゃいけない
標準装備されてなきゃいけないっていうような感じが
今すごくあるのでどの職業においても
仕方着でコミュニケーション能力はちょっとあまり
長けてはいないですっていう人なんかがなかなかちょっと
行きづらくなっているっていうのがあるんじゃないかと
その反動としての若干KYだけれども
ある種の能力に長けていて最終的には
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解決をしてくれる主人公にどこか
惹かれる部分があるのかもしれませんというようなことを
ちょっと考えたりしてこういう物語の話とか
小説だったり昔から
ファンの多いフィクションの話も連鎖せながら
社会現象とか社会が生み出す
個人の実感ディスアビリティ
エイブルできないこと障害っていう言葉って
日本語だと障害ですけどディスアビリティっていう
エイブルかエイブルじゃないかで言うと
エイブルじゃないっていう状態の意味とディスオーダリー
オーダーが秩序だってないっていうものが
どっちも障害っていう日本語に訳されてしまうので
混乱をするっていうかうまく障害っていう言葉だと
言えてない気が私もすごくするんですけど
ディスアビリティっていうことで言うと障害って
個人の問題じゃなくて社会の方に障害があるから
できない今できるかできないかで言うとできない
っていう状況なんですよねだから
耳が聞こえないとか車椅子で移動しなきゃいけない
っていうことが障害なんじゃなくてそういう人が
移動しにくいとか同じようなことを享受しにくい
っていう社会の側が障害があるっていう考え方が
あったりします
ディスオーダーも同じように秩序だったオーダーが
今できていないっていう状態であるっていうだけなので
環境が変われば
秩序だってできるようになるかもしれないという意味で
障害にしても疾患にしても
病気とは言えないけれども多くの人が抱えている
悩みとかっていうのは結局はやっぱり患者さんとか
悩んでいるその人個人だけを治そうとしても
なかなか解決はできなくてやっぱりこう
社会とかそれの周りの人たちと
連続して周辺の環境と連続して
働きかけたり変わっていくことが
必要なのかなっていうのを思ったりしました
ちょっと今日は真面目な話になってしまいましたが
最後に紙フレーズをご紹介して締めくくりたいと思います
精神科の診断には病気かどうかの線が引ける
カテゴリー診断と程度でしか診断できない
ディメーション診断があって発達障害は後者なんです
最近はよく発達デコボコと言ったりするのですが
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これは人はすべて多くの人が
多かれ少なかれ発達の問題を抱えているが
日常生活に問題が生じるレベルの場合は
発達障害と診断しようという発想で
私もそれが正しいと思っていますとあります
なるほどそういうことだったのかって
すごくこの文章で納得したんですけれども
特に人はすべて多かれ少なかれ発達の問題を抱えている
という指摘に目から鱗でした
確かに苦手なこととすごく得意なことというのは
みんな誰しもデコボコがあって
さっき私が記憶のジャンルがすごい苦手だと言ったんですけど
逆にできることもあるかもしれないし
例えば音楽に合わせてステップを踏むとかが
超苦手で壊滅的にできないということがあったとしても
数学的なことは理解発達が進んでいたり
人によっていろいろあると思うんですが
日常生活に問題が生じるかどうかって
そのジャンルとか仕事上求められたりする
大人として求められたりすることと
関連性が強いかどうかで違うんじゃないかなと思って
例えば絵が壊滅的に下手とか
努力感がないみたいなことって今仕事上で
日常生活に問題・支障をきたすことがあまりないので
表面化しないですけれども
そういった発達デコボコは誰しもあるよねって考えると
結構気が楽になる部分もあるなって思いました
そんな
今日ご紹介したのは心を病んだらいけないの
という本でした
最後までお付き合いいただいてありがとうございます
12月になったということで毎年
私のベストブックというのを年末に発表しているんですけれども
今年もこのポッドキャストを通じて
発表していきたいと思っています
今エントリーしている本を自分の中で勝手に
エントリーさせていて最終選考にもう一回
読み直したりしているので来週か再来週くらいには
ちょっとずつエントリー作品から発表していきたいなと思っています
また聞いていただけたら嬉しいです
さてそろそろお時間になってしまいました
今夜も最後までお付き合いいただきありがとうございます
真夜中の読書会おしゃべりな図書室はリスナーの方からの
21:02
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それではまた来週水曜日の夜にお会いしましょう
おやすみなさい おやすみ
21:21

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