1. 真夜中の読書会〜おしゃべりな図書室〜
  2. 【第18夜】最近のお気に入りの..
2020-07-22 10:14

【第18夜】最近のお気に入りの漫画。『しょうもないのうりょく』やら異性化やら

「おすすめの漫画は何かありますか?」とメッセージいただきましたので、最近のお気に入り漫画をご紹介します。ティリー・ウォルデンの『スピン』というアメリカのオルタナティブコミックから、高野雀さん、日暮キノコさんまで。鳥肌ポイントを解説します!

00:04
みもれ真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAウェブマガジンみもれ編集部のバタやんこと川端です。
おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになる、をテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
さて、18夜となりました。今日はこのポッドキャストで初めて、漫画のご紹介をしたいと思います。
私の個人のインスタグラムのアカウントで、ブックレビューのアカウントバタ読むというのをやっているんですが、
そちらにおすすめの漫画は何かありますかとメッセージをいただいたので、今日は最近のお気に入りの漫画についてお話ししたいと思います。
漫画も読むんですかとか、どうやって見つけるんですかって時々聞かれるんですけど、
すごく読みますと胸を張れるほど漫画読みではないんですけれども、
身漏れにてのひらライブラリーというコミック紹介と無料試し読みができる連載がありまして、その担当なんですね。
こちらでご紹介する漫画を選ぶために読んだり、あとは講談社の社内にはBラブ編集部とかモーニング編集部とかがあるので、
その編集部からこの漫画身漏れでどうかなというふうに推薦があったりして、
これからドラマか映画か予定されている漫画だったり、あと人気の連載を知ったり、新しい作家さんを社内の紹介で知ることも多いですね。
あとはインスタのバタヨムでは好きな本屋さんのアカウントをフォローしていまして、そこでポストされているのを見て買ったりすることも多いです。
最近ハマっていて日漏れ読者の皆さんにもお勧めしたい漫画家さんは高野スズメさんという方なんですけれども、
高野スズメさんのサヨナラガールフレンドという作品も確かインスタかSNSで知って、それから新作が出たら絶対買うという感じで追いかけています。
ちょっとクールな表情の変化の乏し目というか、高野さんの描く女の子の顔が好きなんですよ。
新しい皮膚というアンソロジーの単行本があるんですけど、これは4人の女性とお洋服の話が表題作の新しい皮膚なんですが、
黒しか着ない女の子が最初に出てくるんですね。そのショートカットで眼鏡をかけた丸っこい感じの女の子か女の子、女性か何度見ても自分で私に似てるなって思っていて、
03:07
ちょっと私の顔を知っている方、ぜひ見て確認していただきたいんですけど、まあそれはいいとして、
そんなにお洋服好きとかファッションコンシャスな人じゃなかったとしても、その人のキャラクター付けにおいても服装って結構大きいじゃないですか。
その切っても着れない服と女の人のアイデンティティーみたいなことについての味わい深いものなんですよ。
そしてそんな高野さんの新作がしょうもない能力です。
これは異能と言って異能って異なる能力と書いて異能ですけれども、パッと見てその食品のカロリーがわかるとか顔一発で殺せるとか、
そういうすごく役立つかっていうとそうでもないけどっていう特殊能力を持っていて、みんながそれを見抜ける能力を持っている女性が主人公の話なんですね。
だから架空といえば架空の設定ですけれども、ありえそうな能力がいろいろ出てきて面白いです。
オフィスSFコメディっていうんですかね。
バカリズムさんの架空を終える日記ってドラマが私すごい好きなんですけど、ああいう感じですね。
深夜ドラマにこれもなるといいなって思ったりしてるんですが、大きな設定はありえそうだけどありえなくて、
でもこういう人いるよねっていう細かい描写はすごくリアルなんで、寝つけない夜とかに読むと脳が癒されます。
さて後半では最近ハマったアメリカの人が書いたコミックスを紹介したいと思います。
さてそしてもう一冊最近ハマったのはアメリカのコミックなんですが、ティリーウォルデンという方が書いたスピンという作品です。
これはフィギュアスケートじゃなくてシンプロナイズドスケートという競技をしている女の子を描いた漫画なんですが、
アメリカのコミックっていわゆるアメコミっていうマーベル映画のスーパーヒーローものしか私はイメージになかったんですけど、
アメリカのコミックにもオルタナティブコミックというジャンルがあって、こういう大人も読めるヒーローが誰かと戦ったりしないコミックもジャンルとしてあるんですね。
この本で初めて知りました。
これは前回ご紹介した作家の綾瀬丸さんのツイッターで知って買って読んだんですけど、
この漫画でスケートのルッツとアクセルの違いとか、トリプルルッツとトリプルアクセルっていうのはどう違うのということとか、
そういう用語と動きを初めて理解しました。
06:01
翻訳ものなのでちょっと値段が漫画にしては高いんですけど、
スケート好き、フィギュア好きという方はぜひ読んでみてほしいですね。
もっと紹介したかったんですけど、だいぶ時間がなくなってしまいました。
今日は最後に日暮しきのこ先生の個人差ありますをご紹介します。
こちらの作品は見漏れでも連載掲載させてもらっていたので、読んでくださっている方も多いかもしれませんね。
この7月20日に発売になった第6巻でついに完結したんですよ。
どういう作品かと簡単に言うと、旦那さんが、主人公であるアキラがある日突然女になっちゃうっていう異性物っていうジャンルなんですけど、異性になってしまう漫画です。
異性になって初めてわかる男女の格差だったり、周りの扱いの変化だったりというジェンダー論ものとしても読めますし、
夫婦のあり方、恋愛感情と性的欲求と人としての愛情とか尊敬の気持ちみたいなのが、
男女が変わっても変わらないのか、切り離せるのか割り切れるのかみたいなことがテーマになっていて、結構深い漫画なんですね。
どうやって終わるんだろうってすごい気になっていて、日暮子先生にもインタビューさせてもらったんですけど、
結論はなんとなく決めているけれども、もちろんその時は話してくれなかったので、
なるほどこういう結論になったんだっていう感動がありまして、本当に見事な最高のラストなんですよ。
これ以上ない、思いつきもしなかったという結末で鳥肌が立ちました。
本物で読んでた方も読んでなかった方もぜひ読んでいただきたいと思っています。
その個人差ありますから、今日は紙フレーズをご紹介して終わりたいと思います。
はっは、やったな磯森。お前すごいよ。俺が異性化したってこうはできなかったよ。
男だから、女だからじゃない。磯森の実力だと思う。
これはアキラ、主人公の磯森アキラに部署の先輩である雪平先輩が一緒に携わっていた新製品の成功をねぎらっていう言葉、そういうシーンなんですけど、
この新製品がコスメなんですね。だからアキラが男から女になることで成功できた発想を思いついたっていう、
漫画的なサクセスストーリー、テンプレ的な展開を中の人の登場人物が否定するっていうアコードな展開だなと思って、これも鳥肌のものでした。
09:00
こんな感じで、ちょっとまた漫画もね、いろいろご紹介していきたいと思います。
皆様からのリクエスト、ご感想は三森のサイトから募集していますが、
インスタグラムまたよむからメッセージいただいた方にお答えしていけたらと思っています。
今日もありがとうございます。
さて、そろそろお時間になってしまいました。
真夜中の読書会、おしゃべりな図書室はこんな感じで、皆さんからのお便りを基にしながら、いろんなテーマでお話ししたり、本をご紹介したり、
緩やかにやっていきたいと思います。
また来週水曜日の夜にお会いしましょう。
今日は最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
おやすみなさい。
おやすみ。
10:14

コメント

スクロール