そう、なんか爆発的にこのEQ自体が広がっていったのっていうのは、そのIQに対比させるような概念にして、IQよりもEQっていうふうな文脈で語られるようなことによって、すごいね、なんだろう心理学者の方たちだけじゃなくて、一般的にすごく広がっていった概念。
たぶんあなたもちょっと聞いたことあるなぐらいだったと思うんですけど、私もそうで。
でもすごく面白いことに、そう1995年に米国で提唱されて広がったものが、私たち東アジアで、なんかこう日本ではそこまで定着しなかったっていうふうに言われてるのが、
なんか私が台湾に移住した時、13年前ぐらいから、台湾はめちゃくちゃ定着してるなっていう違いが面白いなって思ったのが、私とEQの初めての出会いですね。
なるほど、なるほど。心の知能質EQっていうのは、例えばどういったことを指すんですか?
本当にその米国のとか心理学者の方たちの中の文脈と私のような生活者の中の文脈ってまた違うと思うんですけど、私の暮らしてる台湾でEQについて言うときって、やっぱりその感情をコントロールできないで、そのまんま湧いてきた感情を人にぶつけてる?
怒っちゃったりとか。
怒っちゃったりとか、不機嫌で人を動かしたりとか、よくあるじゃないですか、なんか自分は不機嫌であるっていうことを相変わりに示すことで他者をコントロールする。私も実はやってしまっていたんですけど過去に。
そうなんです、意外に。
通常めっちゃやっちゃったんだけど、それがEQが低い行為だっていうことを知ったんですよ、台湾に来て。
日本にいるときはEQが低いって言われるような行動をとってたんだけど、台湾に行ったらなんか全然違うタイプの人間がいっぱいいるなってなって、これEQが高いってことなのかって感じだったんですか?
そうですね、どちらかと言ったら、なんか無自覚にそれが当たり前、例えば私の身の回りの大人たちが、私が小さい子供の頃から結構そういうふうに自分が不機嫌であるっていうことを示して周りを動かすことをしてて、だから私もなんとなくそれを身を見真似で覚えてしまって、そういうもんでいいのかなぐらいな感じだったので、本当に恥ずかしながらそういうことをしてしまったんだけど、台湾に身を移したら、
それが恥ずかしいことっていうか、EQ低いっていうふうに言われてるのを見て、やばって思ったんですよね。
自分の感情のままに行動しないっていうことがEQが高いって言われるんですか?
感情もいろいろあるけど、主には悪い感情、イライラするとか、怒ってるとか、不機嫌、そうそう不機嫌に関して。
そういったネガティブな怒りとか、不機嫌だとかっていう感情を周りにぶつけたいとか、俺は今不機嫌なんだよ、刺しろよみたいな、ムラハラ、不気ハラ的な態度が、
不気ハラって言うんだ、今。
不機嫌ハラスメントっていう態度を取る人がEQが低いって言われていて、EQが高いっていうのはそういった態度を取らない人。
逆にどういった態度を取るんですか?EQ高い人っていうのは。
本当にすごくよくあると思うんだけど、私たちこうやって全然価値観が違う人たちが一緒に暮らしていると、当たり前のようにいろんな摩擦が起こるじゃないですか。
それにいちいち反応せずに、そのままやり過ごしている、振り回されてない、反応的な行動をしないことをEQ高いっていう風にして、
普段からめちゃくちゃ使われる。EQ高!みたいな感じで使われるんですよ。
自分の感情に振り回されない、冷静な対応を取ることがEQが高い。会話の中とかだとどういった例があります?
まさに私昨日やっちゃったんですけど、昨日すごい相手の高EQを見た瞬間があったんですけど、
ボイシー社の社長の尾形さんと初めて対談させていただいたんですよ。
でも、私一昨日、日本から台湾に戻ってきたばっかりで、パソコンの時計の設定が日本時間のままだったりとか色々して、
時差でスタート時間を26分遅れちゃったんですよ。
で、みんな周りがどうしたどうしたってなってて、
でも、この間どうなってるんですか?みたいな感じじゃないですか。絶対めっちゃイライラすると思うんですよ。
忙しい人が時間を奪われるって一番嫌だから。
社長さんですもんね。
うん、イライラすると思うんだけど、でも何事もなかったかのように対談がスタートしたんですよ。
これは超EQ高いと思うんですよ。
要は当たり前に絶対ダメだしイライラしていい状況なんだけど、
そこで感情に振り回されずに、今やるべき対談をできる範囲のことで調整しながらやる。
やっぱりそれがリスナーさんに対しての良い貢献というかね。
だっていうことがわかっているから、EQが高いとか低いとかの時に言われる感情っていうのが、
感情の中でも情動っていう、情報の上に動くかの、って書いてあるワッて湧き起こってくる感情を、
自分で自分のコントロール下に置けるかどうかっていうのがポイントって言われてて。
アチさんも今こういうふうにお話ししてて、
例えば配達員さんが来ちゃってチャイム鳴っちゃったとかだったら別にイライラしないじゃないですか。
でも私がここでちょっとお菓子とか食べだしたら、
ちょっと近藤さん勘弁してくださいよみたいにちょっと鳴るじゃないですか。
それを瞬間に湧き起こった怒りとかイライラとかモヤモヤみたいなものを制御できるのがEQって言われてるかな、台湾だと。
怒りとかイラッとする感情を抑える。でもどうやって抑えるんですか。
結構恥ずかしい話、最近ですよね、我々。
最近ですね。なかなか本当な感情のままに言っちゃうとかってどうしてもあったりしたんで、恥ずかしいですね。
本当に私も恥ずかしくてもうたまらないんだけど、
でもなんかやっぱり学んですごい良かったなって思うし、
今の自分の方がいいなって思いません?感情。
思います。好きだなって思います。
好きだなって思いますよね。
なんかさっきやつさんが感情抑えるって言ってたけど、
私は感情を抑えることが自分を押し込める悪いことなのかなぐらい思ってたんだけど、
でも押し込めたものをうまく調整しながら自分で処理すれば、
別にそれは自分を押しつぶすことにはならないんだって、
安心したっていうのもすごい自分自身ではあって、
なんかね、EQに出会って育てようって思ってからの自分の方が、
本当に自分らしくいいし、別にいいなって思うんですよね。
それはそういった感情を感じてしまう自分のことを受け止めてあげるみたいな感じ?
そうそうそうそう。だから感情を感じること自体は全然否定されないし、
そのことを嫌だとかイラっとするってこと自体は悪いことじゃないんだけど、
要は他者に対してそれを影響させてしまうかどうかっていうこと?
なるほど。相手に対してそういった態度を、
吹き払いもらう的な態度を取るかどうかっていうことですね。
自分の湧き上がる感情を認めることは構わないし、
そういったものがあるっていうことは問題ない、自然なことだけど、
それをそのまま他者に対して悪い影響を与えてしまうような、
それこそ加害になるようなことをしないで、
自分でそれをコントロールしていこうねっていうこと?
そうそうそうそう。私もやっぱりちょっと甘えがあって、
仕事で会う人とかにはしないんですけど、
身内?彼氏とか家族とか夫とか、
そういうところに私がこんなにイライラしてるのはちょっと分かってよみたいな気持ちで、
なんかちょっとぶつけてしまうところとかがあったんですよね。
やっぱりよくありがちだけどね、家事だとずっと私やってるんだけどみたいなのとか、
すごい相手にぶつけてしまうところがあったんだけど、
でもなんかそれはぶつけなくても、
そうそう、台湾、また話が飛ぶんですけど、
いえいえ全然。
台湾人の夫から再婚したばっかりの頃に喧嘩ばっかりしてて、
でもその時にすごい今でも覚えてるんですけど、
なんかそんな風に怒りをぶつけなくても、
なんかこういう風に手伝ってほしいとか、
してほしいことを言ってくれたら、僕は全然やりたいと思ってるし、
一番大切な人からそんな風に怒りをぶつけられたら、
めちゃくちゃシュンってなっちゃうから、
そういう言い方しなくても僕は、
なんだろうな、別に一緒にやりたいと思ってるよ、
ただそれを知らなかっただけでみたいなことを言われた時に、
なるほど、そう、なるほどって思って、
そうか、うん。
シュンとしちゃうっていうのが言えるのがすごいですね。
なんか、そんなこと言われても何なんだよとか、
なるんじゃなくて、
君はそう怒ってるけど、そういう風に言われてしまうと、
僕はシュンってなっちゃうんだよねって、
可愛いし、
自分のそういうなんか悲しいとかって気持ちを伝えられるのもすごいし、
僕はEQ高いの。
高いっすね。
そう、EQが高いの。
感情でガーって来られた時に、感情でガーって返すんじゃなくて、
今の自分のショボンとした感じを理解しながら、
相手にそういうことをされると、自分はショボンとしちゃうんだけど、
そういうことじゃなくても、
違うコミュニケーションで来てくれたら、
自分はショボンとせずに一緒にできるんだよって伝えたのは、
EQめっちゃ高い。
高いですね。
ですよね。
すごい。
他に例えば、台湾の方とのコミュニケーションの中で、
これめっちゃEQ高いなって思ったシーンって他にあったりします?
この人の対応、すごいなみたいな。
いっぱいあるな。
本当に、私が一番最初にEQ、
13年前に台湾に来た時から、
EQって言葉を周りがいっぱい使ってるのは聞いてたけど、
それがEQが何なのかっていうのは正直全然わからないまま何年も暮らしてて、
圧倒的にEQってすごいって思ったのはやっぱり、
元デジタル大臣の大取田さんの取材をしてた時。
大取さんって日本だと天才IQ180の天才大臣とかでよく言われるんだけど、
私も何十時間も取材させてもらって、
本当に大取さんの素晴らしいところはIQ、知能指数では全然なくて、
EQだなってずっと思ってた時から、
EQってめっちゃ大事だなって思ったんですけど、
エピソードで言うとそうだな、いっぱいあるんだけど、
結構叩かれてたりとかするわけですよ、ネットとかいろんなところで。
台湾の中でも叩かれるんですか?
台湾の中でも、台湾ってそもそも大事な概念として、台湾ってめちゃくちゃ多様性社会なんですね。
いろんなエスニックグループが混在していて、
日本は私はそうだと思うんだけど、日本ってすごい同一化の圧力が強いから、
なかなかそういうふうに可視化されないんだけど、
台湾はもう自分たちはダイバーシティーですよ、多民族だし、
もう多様性社会だっていうふうにオープンにしていこうっていう路線を取っているから、
めちゃくちゃ、だから同僚も隣の人もこうやって話してる相手も、
全然私と違う考えを持ってるのが当たり前なんですよ。
そこだから、私たちはオードリーさんのことすごく好きだけど、
そうじゃない人ももちろんいるわけですよ。
なるほど、多様性であるがゆえに国をまとめようとする人の意見と違う人も出てくるんですね。
それが世間的には良いと思われるようなアクションであったり思想であったとしても、
ちょっと僕は違うと思うなっていう人が多様性の中に含まれてくる。
めちゃくちゃ含まれるし、ちょっとどころか全然違う。
めちゃくちゃ大きいですね。
実際じゃあ今の八重子さんは、
ご自身の生活の中でもEQをだいぶ活用されたいとか、
もしくは意識されて暮らしてると思うんですけど、
そのEQを使うにあたって一番気をつけてることって何ですか?
EQ高いアクションを取るって思った時に一番気をつけてることとかって、
どうやったらそれができるようになるのかなって。
本当にどうやったらできるようになりたかったか知りたくて、
本当この本を書いたんですよ。
いやなんかどうやったら私はEQを上げられて、
オードリー・タンさんまでは行かなくても、
隣にいる台湾人夫、隣で暮らしている台湾人夫みたいになれるのかな。
私に足りないのはずっと人間関係のトラブル、
いろんなトラブル起きてきたけど、私離婚も経験してるし、
でもEQが足りなかったんだってすごい思ってこの本を書いたんです。
気が付いた。
もう絶対に、私に絶対足りなかったのはこれなんだって思ったんですよね。
だからそこで一番EQを上げるために、
今私が大事にしている考えのいくつかのうちに、
例えば自分と他者の心理的な境界線、バウンダリー。
バウンダリーって今でも日本でいっぱい本とか出てると思うんですけど、
そこをあんまり考えないで、自分のことは自分で、感情は自分で処理するとか、
日本だとわかりやすく言うと、自分のご機嫌は自分で取るっていう言葉、
最近よく見ますけど、
自分っていう境界線がちょっとバグってたんですよね。
私がこんなに辛いんだからわかってよみたいな、
わかってよって普通にイライラせずに言えばいいだけだったんですけど、
させてくれとか、
こっちがこんなになってるんだから、お前が代わるよって、
お前のアクションを変えろみたいな。
聞くと本当恐ろしいですね。恥ずかしくて。恥ずかしいんだけど。
僕もそういうのはあるし、多くの人は多分耳に覚えのあることだと思うんですよね。
あとはあれですね、日本語で言うと思いやりになっちゃうんだけど、
思いやりって言うとはいはいって感じするんだけど、
台湾カゴでトンリシンって言うんだけど、道理の心って書くんだけど、
相手のことを思いやるというか、相手の立場からものを見る。
最近ね、ブレイディさんが他社の靴を履くっていう言葉が、
プットモスマンズブーチってやつですね。
そうそうそうそう、さすが。
僕も好きです、あの言葉。
私もあの言葉好きなんだけど、あれをまさに台湾カゴだとトンリシンって言うんだけど、
それですね、それが私全然できてなくて、自分のことしか考えてなかったんだけど、
他社の立場から物事を見てみると、なんで相手はこういうことになってるんだろうってね、
すごいなんかよく、私もいろんなところでイライラして爆発したりとかしてたんだけど、
台湾人夫とか台湾で子育てしてる子供たち、私の子供たちも、
なんか私がよく先生に対して、なんで夜9時にLINEで、
次の日にテイストしなきゃいけない宿題とか送ってくるの?みたいな感じで、
先生ちょっと、ちょっとそれはないよみたいなことを言うと、子供が、
いやいや、先生もたぶんすごい大変なんだよって。
めっちゃ大変なこともやってたんだけど。
30分ぐらいやったら終わるから、今からやるよ、みたいなこと言うんだけど、
やっぱその相手の立場に立って物事を考えられるっていうのは、すごい尊いなってね。
なるほど。すごいシンプルだけど、慣れてないと難しかったりもする感じですね。
だけど、誰かの、その人の視点に立って、今の状況みたいだから、自分自身を見つめ直すっていうのは、
シンプルだけど一番効果は確かにありますね。
その、なんかその、相手がこうするべきだにとらわれて、
先生がずっと宿題とか出して、夜9時とかに宿題出してきてって、ずっとイライラプリプリ怒ってることよりも、
うん、30分で終わるから、ちゃちゃっとやって、ちゃちゃっと寝て、楽しくしようみたいな方が、
すごい健康的だし、
なんか、台湾出版、日本の出版社の方が、なんかノートに書かれてたんですけど、