あつの夫婦関係学ラジオ。このラジオでは、夫婦関係を良くしたい、そんな方向けに関係改善のヒントをお送りしています。
世帯経営ノート、夫婦会議ノート、というツールをご存知でしょうか。
一番6000組以上の夫婦が利用し、産婦人科では産後経営の一環として導入され、
企業自治体では男性育休の推進、育児級のキャリア支援、家庭内のジェンダーギャップ解消に向けて導入されています。
世帯経営ノートとは一体何なのか。夫婦会議とは何か。どうすれば良好な夫婦関係を作ることができるのか。
世帯経営ノートと夫婦会議の産みの親であるロディスタ株式会社代表、長広ゆり子さん、長広陽さんに今回お越しいただきました。
長広さん、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
ありがとうございます。今回お時間いただいて。
こちらこそありがとうございます。
さっき収録前にいろいろ貴重なお話をいただいちゃって、手から砂がこぼれてくるのがもったいないなと思って。
なんてありがたいお言葉を。
盛り上がっちゃいましたね。
盛り上がっちゃいましたね。
今からお話の中で詳しくお話を聞いていきたいなと思っていますので、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
この世帯経営ノートって僕も実際に使っていて、お互いの家事の好き嫌いをやっとそれで理解できたりとか、
結婚して10年経つまで分からなかったことが分かったりとかして、
個人的に僕にとってすごく夫婦関係を見直すときにすごい役に立ったツールだったんですね。
ありがとうございます。
なんですけど、知らない人が多くて、なんでこんな良いものを知らないのってすごい思ってたんですよ。
なんでみんなやらないの?子供生まれたらこれやらなきゃダメでしょってすごい思ってて、
今日はたくさんの人にこの世帯経営ノートの良さであったりとか使い方とか、そもそも何なのっていうのをお伝えしたいなと思ってるんですね。
ありがとうございます。
まず、世帯経営ノートってそもそも何?っていうところからちょっと教えていただいてもいいですか?
はい。世帯経営ノートとは何かと言いますと、
簡単に言うと、夫婦会議をするための専用のツールなんですね。
夫婦会議っていうのはそもそも何ですか?
明確に定義をしているんですけども、
夫婦会議とは何かというと、人生を共に作ると決めたパートナーと、より良い未来に向けて対話を重ね行動を決める場のことです。
人々の意見を通すため、相手を変えるために行うものではなくて、あくまで私たちで答えを作り出すためのもの。
こんな風に考えていただけると分かりやすいかなと思います。
この夫婦会議ってどうやってやるんですか?
それを可能にするのがまさに、世帯経営ノートってニャーにいただいた世帯経営ノートだったり、もう一つあるツール、夫婦会議ノートだったり。
これを使って、夫婦会議で提唱している夫婦の対話の段階までの話し合いをしていただきたいなと思っているんですよね。
その世帯経営ノートを使うと、夫婦が対話できるようになるっていうことなんですか?
そうなんですよ。細かいことを話していくとですね、
私たちは会話、議論、対話という3つのステップを踏んで、対話の段階までたどり着くことができるよっていうふうにお話をしていて、
夫婦会議のいろんなメソッドがある中の一つ重要な部分でもあるんですけど、
会話とか議論という前段階のコミュニケーションを割と疎かにしている、
あるいは苦手意識を持っている夫婦ってかなりたくさんいらっしゃるんですよね。
会話と議論の前段階にあるコミュニケーションですか?
対話の前段階です。
対話の前段階ですね。議論とか会話ということですね。その前と前。
ここを疎かにしたり、苦手意識を持ってしまって対話の段階に行き着けない方っていうのは、
私たちこの夫婦会議の授業を通じてかなりたくさん見てきていて、
世帯系ノートって何なのかっていう最初の質問に戻ると、
その対話の段階までをきれいにアシストしてくれる。
そういう夫婦会議のツールなんだと思っていただけると、ちょっと理解が進むかなと思います。
なのでさっき彼女が言った通り、会話、議論、対話というのが
自然にこのノートに取り組んでいくとできるようになる。
そういうふうな段階を経てできるように作り、この世帯系ノートではあるんですね。
例えば具体的に、今ここに書いてある、
例えばですけども、この項目の中で家事という項目があるじゃないですか、
この家事に対する価値観チェックをまず最初にやって、
お互いにとって、あなたにとって家事とは何ですかという話を書き出したりとか、
家事に対してどう思っているのかということをまず書いて、
ステップ1で今どうなっているのか、現状どうなっているのか、
ステップ2にその状態は、ステップ3さてどうするってあるんですけど、
この順番が会話、議論、対話へと導いてくれるということなんですか。
ズバリそうですね。
価値観チェックのところは、いわゆる会話レベルのコミュニケーション。
なるほど、ここで会話ということなんですね。
ここで議論に発展していくケースもあると思うんですけど、
お互いにそういう価値観を持っているのねということを確認し合う、
チェックって確認ですよね。
そういうことをご提示している部分が価値観チェックなんですよね。
そこからステップ1で今どうなっている、現状を把握で、
グッとバッととかですね、納得感あること、不安や不満を感じていることなんかも
議論を交わしていただくんですよね。
僕はこう思っているよ、私はこう思っているよというところ。
最終的にステップ2、ステップ3で、私たちとしてはどういう状態が理想なのかなとか、
理想を実現するために私たちとしてはどうしていったらいいのかなとか、
私たちの答えを導き出していくという対話のフェーズに
入っていけるようになっているんですね。
価値に対する価値観チェックでまずお互いの思っていることを話し合う、
出し合うという確認の作業が会話のフェーズで、
ステップ1、今どうなっている、ステップ2、理想の状態が会話から議論へと移っていって、
ステップ3、さてどうするというところで自分たちの答えを作るために
対話をするということなんですね。
そうですね、価値観チェックで会話、議論、ステップ2、ステップ3で
対話に入っていくというようになっていますね。
最初の価値に対する価値観チェックのときに議論しちゃいけないんですね。
あなたにとっての価値とは何ですかって書いたときに、
これはやるべきことで当たり前のことだ、
いやいや嘘でしょとか、見えないよそんな風にはとかって言っちゃダメなんですね。
もちろん盛り上がってもらって構わないんですけど、
お手元に世帯系ノートあるからわかると思うんですけど、
書けるスペースがそもそも結構小さめじゃないですか。
そうですね、少ないですね。
だから白熱しない程度の分量しか書けないし、
常に次の問いが視野に入っているから、
行き詰まったり白熱してきたら、
じゃあ次行ってみようかってなりやすいような構成にもからくりとしてはなっているんですよね。
なるほど、それでこういうふうにここだと3つの質問があって、
あなたにとっての価値とは何ですか?クエスチョン1で。
クエスチョン2が好きな価値、得意な価値は何ですか?
クエスチョン3が嫌いな価値、苦手な価値は何ですか?
この3つがポンポンポンって書いてあるから、
1つのことで議論とか喧嘩とかにならないように並べてあるんですね。
講座に参加いただいた方には、
こういうところからくりとかもちょっとずつご指摘いただいたら紐解いて説明するんですけど、
価値観チェックの段階で価値観をすり合わせようなんてことをする必要は全くないんですよと。
ステップ3の段階まで時間がかかっても行き着くことができれば、
そこでまさしく共通価値を想像することができている。
私たちとしての答えが作れているので、
こと細かな価値観が1ミリもずれなくピタリと合わさってなきゃいけないっていうような思いを
一回捨ておいていただいて、
もっとも確信となる大事なところをすり合わせていけるように、
この世帯系ノートでは導いていきたいなっていうふうに思ってますね。
価値観チェックは本当、理解し合うことが目的なんですね。
知り合う、理解し合う。
確か、松さんが昔ノートで書くんですが、
家事に関してとか皿洗いのことに関して昔書いたことがあるんですよね。
確か妻さんが皿洗いが実は。
そうなんですよ。
っていうところが、たぶんここの部分を通してお互いに知り合えたのかななんていうふうに思っていて、
皿洗いがどうなったのか、自分はこうなんだっていうことの発見だったりとか、
自分のことを振り返って、自分は実はこうなんだっていうことを回避性化したり、
そんなことが目的になるようなのがこの価値観チェックなんですよね。
確か、読んでくださったノートに書いてあったように、
僕はこの家事の部分を最初にやって、
そこで妻が、皿洗いが嫌いなんだっていうことを初めて知ったんですよね。
シンクにごちゃごちゃに入っているのを見ると、
もうなんか綺麗ってなっちゃうのって話をしてて、
えーって思って、全然知らなかった。
僕は嫌じゃないんですよ。
その、皿洗いするのが結構好きな家事の中では好きな家事なんで、
じゃあ全然僕やるしって。
逆に僕は洗濯物がバーってつらばっているのを見ると、
もう綺麗ってなっちゃうんですよ。
それもわかる。
何雑になっている床につらばったものを見るとダメになっちゃう。
でも妻はそれが得意なんですね。洗濯物の畳がある。
だからそういう発見があって、
僕らの場合はこの家事に対する価値観チェックの部分をやっただけで、
じゃあどうするかっていうところまでシュンっていけたんですよ。
じゃあそうしよっかって。
すごい。
お互いに思っていることとか、実はこうなんだよっていうことって、
言わないとわからない。
それを外に出してくれるツールだなって感じたんですよね。
ありがとうございます。
嬉しいですね。
ちなみに世帯系ノートって何ですか?の問いのところで、
結構重要なことをスコーンと一緒に言いそびれていたなと思うので、
お伝えしておきたいんですけど、
そもそもこの世帯系ノートって、
夫婦で産業をデザインする世帯系ノートっていうのが正式名称になっていて、
夫婦で産業っていうところに注目いただくとわかると思うんですけど、
妊娠産業育児期ぐらいの小さなお子さんを育てているご夫婦が
メインの対象になっているんですよね。
蓋を開けてみたら、
新婚さんとか、
お育てが一段落しましたっていう方まで、
実は結構幅広くユーザーさんが増えていてありがたい。
やっぱり一番ご使用いただいているのは産前産後のご夫婦なんですよね。
例えばさっき家事を題材に厚田さんがいろいろ質問してくださってましたけど、
まさに産前産後、働き方とか暮らし方が様変わりする中で、
話し合っておいた方がいいよねっていう痒いところをいっぱいテーマとして網羅しているので、
そのあたりに注目していただけると嬉しいなとは思っています。
そうですね。
家事、子育て、
これ言っちゃっても大丈夫ですか?
私、ぜひお願いします。
9つの世帯経営領域とあって、
家事、子育て、仕事、お金、住まい、セックス、自由時間、美容と健康、人間関係、
9つの領域に分かれているんですよね。
そうです。
あと、ビジョンっていうのが家事の前に実はあって、
トータルでは夫婦会議の基本テーマ10個ご用意という状態ですね。
そうですね。一番最初にビジョンを共有するってあるじゃないですか、
その前に私たちの原点を振り返るっていうところで、
出会いの記憶とか、カップルの記憶とか、結婚の記憶とかもあるんですけど、
それが終わった後に、このビジョンを共有するとあって、
僕らここができなかったんですよ。
あきさんの夫婦が?
そうです。僕ら夫婦が書いてなくて、
なんとかやってるんでいいかなと思うんですけど、
近々これちゃんとやりたいなと思ってて、
なんで僕これできなかったかっていうと、
なんかすごいでかい大細胞がドカーンと渡されて、
まざまざと感じる。
そんなすごい企業理念みたいな、
難しい言葉でつられたものじゃなくていいってことなんですね。
笑顔を増える家庭にしたいとか、
分かりやすくて、
心が素直に感じていることでいいってことなんですね。
特にこのビジョンを共有することのメリットっていうのがあるので
お伝えしておきたいんですけど、
自覚されているかどうかに関係なく、
私たちってですね、
生まれ育った家庭環境とか、
普段のコミュニティからものすごい影響を受けているんですよ。
特にその生まれ育った家庭環境から受けている影響っていうのは凄まじくて、
なんとなく夫婦ってこういうものだよねとか、
家族ってこういうものだよね、親子ってこういうものだよねっていう、
そのなんとなくで分かり合えている気になってしまう。
心があって、
そこがいろんなボタンの掛け違いを生んでいく、
結構大きなトリガーかなと思ってるんですよね。
だからこそ、
生まれ育った家庭はそれはそれとして、
今自分の目の前にいるパートナー、
これからも一緒に生きていく夫婦家族と、
どういう風な姿を描いていきたいかっていうのは、
よほど真剣に言葉にして、
意識的に取り組んでいかないと、
引っ張られちゃうんですよね、過去に。
なるほど。
それは自分の親の影響とかによって、
例えばですね、スリーコマで価値観があったりして、
スリーコマでと思っていないんだけど、
無意識に自分がこうあるべきと思っている価値観。
だけどそれは2人にとっての価値観じゃなくて、
誰かから影響を受けてきた価値観だってことなんですよね。
そうです。
それが悪いわけではないんですけど、
それをやっぱり2人で出し合って、
理解した上で、
でも僕たちは私たちはこうだねとか、
お父さん母さんのこういうところは受け継いでいこうってなるかどうかは、
結構大きな違いだと思っているので。
それを分かるでしょとか、
言わなくても分かるでしょとかで処理しちゃう。
当たり前だと思うじゃないですか。
自分にとって例えばですけど、
よくある話、分かりやすい話で言うと、
男性は働く、女性が家にいるみたいな価値観で育った男性がいたとして、
子供が生まれたのか、あなた家にいなきゃダメでしょ、
何遊んでるの、働かなくていいんだよ、みたいな。
その人にとって当たり前の価値観じゃないですか。
誰もの価値観。
女性が正反対の家庭だったとしたら、
いやそんなことないでしょって女性だって働くもんだし、
それが当たり前じゃんって、
お互いの当たり前がぶつかり合いますよね。
そうですよね。
それを自分たちはどうするのかっていうビジョンを作っていくっていうのって、
このビジョンを共有するところって、
また自分がどう感じているのか、どうありたいのかって書いていくじゃないですか。
そこでは食い違うこと結構ありますよね。
どうありたいかと、
影響を強く受けているから、
たしかに影響を強く受けるから、
育った環境とか、家族の影響とかを強く受けるので、
そこからこのステップ2、パートナーのためにできること、
で、私は、
自分たちの価値観をすり合わせしていく、
自分たち2人にとっての価値観を新しく作っていくっていうことなんですけど、
この流れを創ることによって。
まさしくそうです。
今、きれいにまとめてくださって、
言うことが何もないっていうぐらい。
すごく大事なことって、
この私たちのビジョンを、
自分たちの価値観を、
自分たち2人にとっての価値観を新しく作っていくということなんですけど、
すごく大事なことって、
この私たちの答えを作り出していくって、
今、アツさんおっしゃったんですが、
そこがすごく重要だなと思っていて、
僕は、私は思うことって絶対にあると思うんですよ。
たまたま同じこともあるかもしれないけれども、
大体、何十年生きてきた中で、
こうした方がいい、こうあるべきっていうのは、
大概違うことも多いと思うんですよね。
だから、まさしく対話と私たちが定義しているのが、
そこなんですけれども、
価値観の違いを尊重し合って、
お互いに納得のいい結論を導き出すコミュニケーションが、
対話というふうに定義付けているんですが、
それを、このビジョンにおいてもすることによって、
僕はこんなふうな夫婦でいたい、家庭でいたい、
私はこうありたいっていうところを、
じゃあ私たちとしての夫婦、家庭ってこうしたいよね、
っていうところを作っていく。
それがステップ4で上がっていくところなんですけれども、
お互いに何も共通点がなかったら、
そもそもご夫婦になってないんですよ。
なるほど。
分かり合えるものを感じ取ったから、
2人は一緒に生きていくっていう決断に至っていらっしゃるので、
そこが何なのかっていうところを、
この世帯系ノートのビジョンを共有するっていうページで、
再確認しましょうっていうだけのことなんですよね。